【まとめ】天リフ超会議・製品担当者様が語る「我が社自慢の製品と使い方」
天リフ超会議「天リフ超会議・製品担当者様が語る、我が社自慢の製品と使い方」ですが、無事成功裏に終わりました。登壇者の皆様、視聴者の皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました!
本記事では、まとめとアンケート結果の報告などをさせていただきます。
目次
プレゼン振り返り
それでは、登壇社様のプレゼンを振り返っていきましょう。画像をクリックするとアーカイブの登壇社様の頭にジャンプします。ぜひご覧になってくださいね!
1.天文ハウスTOMITA・「ウェイトレスマウントのご紹介」
トップバッターの天体望遠鏡ショップ「天文ハウスTOMITA」の冨田宣邦さん。演題は「ウェイトレスマウントのご紹介」。同社で販売されている「CRUXシリーズ」と「RSTシリーズ」の実機を前に、なめらかな語りをご披露。
「波動歯車装置(*)」を利用した赤道儀は、非常に高い保持力と剛性を持ち「ウェイトレス」の運用が可能である反面、ギアそのものの追尾精度は決して高くはありません。そこで有効なのがオートガイド。「波動歯車装置」はガイド信号に対する追従性が高く、オートガイドと併用することで高いガイド精度を発揮できます。
(*)一般に「ハーモニックドライブ」と呼ばれることがありますが、これは「ハーモニック・ドライブ・システムズ社」の登録商標です。基本特許はすでに切れているため、現在では国産・海外含め同様の機構を持つ製品が他社で販売されています。
さらに、「CRUXシリーズ」では「PEC」機能を使用することで、ガイド精度を向上させることができます。上の画像はフランスのディーラーが測定したPECあり・なしによるガイドグラフ。
「RSTシリーズ」では「エンコーダー」を搭載したモデル「RS135E」が発売されました。正確な赤道儀の位置を非常に高精度なエンコーダーで検知し(*)、高精度な追尾(±2.5秒角)を実現するアプローチです。
(*)PECはエラーを実測し記録することで補正しますが、エンコーダーは「超正確な分度器」を使って正確な追尾がなされているかを常に監視・補正する仕組みです。
詳細はアーカイブ動画をぜひご視聴ください!
視聴者アンケートから。「ウェイトレスマウント」は高価格ではあるものの、ユーザーにも特徴やメリットの認知が浸透してきているようです。今後にますます期待ですね!
2.ビクセン・「ポラリエU・近日追加予定の新機能」
ビクセンからは研究開発部の加島信次さんがご登壇。「近日追加予定(*)」のポラリエUの「2軸タイムラプス機能」をご紹介いただきました。
(*)発売は未定ですが「夏ごろ」とのことです。
併売中の前モデル「ポラリエ」から大幅な軽量化を実現しつつ耐荷重が向上、アルカスイス互換対応など拡張性もアップしたポラリエUですが、スマホアプリでコントロールできることも大きな特徴。つまり、ハードウェアを変えずアプリを機能拡張することで、さまざまな機能を付加することが可能。
それを生かし、ポラリエUには当初から、スマホで設定や動作をシミュレーションしながらモーションタイムラプス撮影をする機能があります。だだし、ポラリエUは「1軸駆動」なので、動作は1方向。今回の新機能は「ポラリエUが2台必要になる」ものの、2軸でのモーションタイムラプス撮影が可能になるそうです。このときの設定は1台のスマホでOK。
視聴者アンケートから。2軸モーションタイムラプスはユーザーの関心を惹きましたが「ポラリエが2台必要(*)」というのは、当然とはいえある意味「衝撃」だったようです^^;; タイムラプスだけではなく2軸駆動赤道儀として使えれば納得感がぐぐっと上がるかもしれませんね。ニッチ目な機能ではありますが、どんな仕上がりになるかが楽しみです。
3.ケンコー・トキナー「天体撮影向け製品」
ケンコー・トキナーからはチーフデモンストレーターの田原栄一さんがご登壇。2021年4月から取扱が開始(*)されたツァイス社のレンズやトキナーのレンズなどの天体撮影に適したレンズ作例紹介と、天体撮影用のフィルターのご紹介。
ケンコー・トキナー社は「プロソフトン」や「プロソフトンクリア」、「スターリーナイト」など、さまざまな特性を持つフィルターを販売していますが、効果の違いのバリエーションも多く、その全てを把握している人は少ないかもしれません。
今回のプレゼンでは、主にソフト系・クロス系の製品群について、作例を見ながらのわかりやすい解説で、その特徴がよく把握できるものとなっています。
視聴者アンケートから。フィルターの効果は実写を見るのが一番ですが「違い」を把握するには実写を「並べて」比較する必要があります。ライブでの解説はそのよい機会となったようです。
4.スコープテック・「ラプトル60の開発と現在、未来を考える」
スコープテックからは、入社以来ラプトル60を担当されているという今村尚さんがご登壇。姉妹機のラプトル50以来、スコープテックの天体望遠鏡は非常に評価の高い製品ですが、その製品が世に送り出されるまでのプロセスが語られています(*)。
(*)「子供用」に開発された製品なのに結果的に大人にも広まった、というところも「名機あるある」ですね。
そのラプトル60の「未来」。何か新製品の発表があるかと思いきや・・「品質の維持と耐久性」を第一に「(基本は)変わらない」宣言。発売から10年「変わらなくてもいいものは、変える必要はない」。こう言い切れることがスコープテック社とその製品の強みなのかもしれません。
視聴者アンケートから。今回のプレゼンでスコープテック社の基本姿勢が、製品以外の形でも伝わったのではないでしょうか(*)。
(*)極秘情報どおり、中村社長も最後に登場。
5.五藤テレスコープ・「五藤テレスコープNOW2021」
五藤テレスコープからは笠原誠社長(*)がご登壇。自らが愛用する製品を語られています。メインはハーモニックドライブ赤道儀の「MX-HD」(*)。
(*)「開発者特権」で「最も出来の悪い」駆動ギアを特別に使用されているとのこと。 あえて過積載し「機材の耐久テスト」も^^
自ら「MX-HD」に使い込まれている笠原さんならではの、渋い聞き所がいくつもあります。「(原点センサーを内蔵しているので、きちんと水平を取っておけば)最初の導入対象が極軸合わせの基準星になる」「(電磁クランプ機構により)三脚と干渉しても機械部分を破損することがない」等々。ぜひご視聴ください。
そして・・・五藤テレスコープの新製品「MX-HD+」がこの場で初発表。最大搭載重量50kg、本体重量15kgの中型ハーモニックドライブ赤道儀です。「冬のボーナス時期まで」がリリース目標だそうです。さらに、オプションの「Athena module」で精度アップ。Pモーション±2秒角。せひご視聴ください!
視聴者アンケートから。価格面での敷居は高いものの、ハーモニックドライブ赤道儀には多くのユーザーが注目していることが伺えます。いくつものメーカーが参入することで、ますます活性化してきそうですね!
6.サイトロンジャパン・「PlayerOneで電視観望を始めよう!」
サイトロンジャパンからは渡邉耕平さんがご登壇。天体用CMOSカメラ「PlayerOne」のご紹介。小型(1/3インチ〜1インチ)の天体用CMOSカメラと小型の望遠鏡を組み合わせた電視観望は、今一番ホットな分野のひとつ。これから始めてみたい方の入門講座です。
渡邉耕平さんご自身が実践し撮影された作例も数々。電視願望に適した小型の鏡筒の紹介もあり、大いに興味をそそられたのではないでしょうか。
視聴者アンケートから。電視観望は「そんなやり方もあるんだ!」という認知フェーズから「目的や機材に応じてどう楽しめばいいか?」という活用フェーズに入ってきたと感じました。
アンケート
恒例の視聴者アンケート集計。12名(*)の方から頂いた回答の集計結果をご報告します!
(*)回を重ねると、視聴数は伸びてもアンケート回答率は下がるようです・・
とりあえず好評でほっ。動画の視聴数は6/2時点で1,480再生。決して多くはないですが、趣味性・専門性の高いジャンルとしてはまあ健闘かも。でもいずれコンスタントに1万再生されるようにがんばります。
1登壇者15分、全体で90分程度というフォーマットは、ほぼ定着してきたように思います。正直話す側からすると15分は短いのですが、視聴者的には「短い時間で中身を濃くしてほしい」というところでしょうか。
視聴者層。サンプル数が少ないとはいえ、男性・高齢者が多いといういつもの結果です^^;; 前回の天リフ超会議・U30からもわかるように、若手の天文ファンが「いない」わけでは全くないのですが、集客として偏っていることも事実。具体的な対策はないのですが、まずは地道に継続することですね。
ちなみに、2020年の日本の年代別人口分布がこれ。60歳以上が1/3で、後は若いほど少ないものの20〜60歳まではほぼ均等。少子化によるマーケットの減少はむしろ今後20年でより顕著になると見るべきでしょう。
次回以降のテーマについて。非常にニッチなテーマの提起が多いのは天リフ読者層の特徴ですが、やはり「高橋製作所」様に対する要望が多いですね。今回も交渉はしたのですが、次回はご登壇いただけるでしょうか?!
最後に感想欄から。いつもご視聴いただきありがとうございます。「中上級者の機材に偏りすぎ」というのは全くその通りで耳の痛いところですが、今回のねらいは「まずメーカー・販売店様にご参加いただく」ところにありまして、次回以降にご期待ください!
まとめ
いかがでしたか?
「アマチュア」ではなく、天文機材関連業界の「プロ」の方々にご登壇いただき、視聴者様に楽しんでいただけたことは「天リフ超会議」にとって大きな前進です。特に、コロナで顧客へのリーチ方法が限られる中、今回のようなイベントが成立することを示せたことは、天リフの存続に向けても大きなことだと考えています。
一方で、やり方については工夫が必要だとも感じました。例えば、もっと質疑の時間を取ることでユーザーと業界がコミュニケーションできたはずだし、「活発な質疑がなされるための場の空気やしかけ」についてもやれることがまだまだあるはず。
各出展社様が本イベントに注いだエネルギー(プロの場合、これは人件費にほかなりません)に、ペイする成果があることがこの手のイベントの存続の鍵です。今回ご登壇いただいた企業様だけでなく、すべての天文関連業界の企業様にとって有益なイベントとなるよう、次回以降も心してかかりたいと思います。ご期待ください!
「天リフ超会議」は今後も「満月期の週末」に開催する予定です。現在、以下の構想で企画進行中です。天文現象のイベントを3つ考えているのですが、プレゼン形式の配信はこれとは別に企画するかもしれません。
- 6/26(土)・27(日) 「(仮)ガチ天」
- 7月下旬 未定(オリンピックが開催される場合は休止)
- 8/12 「(仮)夏の流星群・オンライン多点同時観察会」
- 9月「中秋の名月企画」
- 10月「眼視観望企画」
- 11月「皆既月食ライブリレーその2」
- 12月「天文界行く年来る年」
それでは皆様、次の満月期の週末にお会いしましょう!「天リフ超会議」にご期待ください! https://reflexions.jp/tenref/orig/2021/06/03/12596/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/06/b42aacd5d39108c6bb92a0528b065000-1024x576.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/06/b42aacd5d39108c6bb92a0528b065000-150x150.jpgイベント・セミナー天リフ超会議「天リフ超会議・製品担当者様が語る、我が社自慢の製品と使い方」ですが、無事成功裏に終わりました。登壇者の皆様、視聴者の皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました! 本記事では、まとめとアンケート結果の報告などをさせていただきます。 プレゼン振り返り それでは、登壇社様のプレゼンを振り返っていきましょう。画像をクリックするとアーカイブの登壇社様の頭にジャンプします。ぜひご覧になってくださいね! 1.天文ハウスTOMITA・「ウェイトレスマウントのご紹介」 トップバッターの天体望遠鏡ショップ「天文ハウスTOMITA」の冨田宣邦さん。演題は「ウェイトレスマウントのご紹介」。同社で販売されている「CRUXシリーズ」と「RSTシリーズ」の実機を前に、なめらかな語りをご披露。 「波動歯車装置(*)」を利用した赤道儀は、非常に高い保持力と剛性を持ち「ウェイトレス」の運用が可能である反面、ギアそのものの追尾精度は決して高くはありません。そこで有効なのがオートガイド。「波動歯車装置」はガイド信号に対する追従性が高く、オートガイドと併用することで高いガイド精度を発揮できます。 (*)一般に「ハーモニックドライブ」と呼ばれることがありますが、これは「ハーモニック・ドライブ・システムズ社」の登録商標です。基本特許はすでに切れているため、現在では国産・海外含め同様の機構を持つ製品が他社で販売されています。 さらに、「CRUXシリーズ」では「PEC」機能を使用することで、ガイド精度を向上させることができます。上の画像はフランスのディーラーが測定したPECあり・なしによるガイドグラフ。 「RSTシリーズ」では「エンコーダー」を搭載したモデル「RS135E」が発売されました。正確な赤道儀の位置を非常に高精度なエンコーダーで検知し(*)、高精度な追尾(±2.5秒角)を実現するアプローチです。 (*)PECはエラーを実測し記録することで補正しますが、エンコーダーは「超正確な分度器」を使って正確な追尾がなされているかを常に監視・補正する仕組みです。 詳細はアーカイブ動画をぜひご視聴ください! 視聴者アンケートから。「ウェイトレスマウント」は高価格ではあるものの、ユーザーにも特徴やメリットの認知が浸透してきているようです。今後にますます期待ですね! 2.ビクセン・「ポラリエU・近日追加予定の新機能」 ビクセンからは研究開発部の加島信次さんがご登壇。「近日追加予定(*)」のポラリエUの「2軸タイムラプス機能」をご紹介いただきました。 (*)発売は未定ですが「夏ごろ」とのことです。 併売中の前モデル「ポラリエ」から大幅な軽量化を実現しつつ耐荷重が向上、アルカスイス互換対応など拡張性もアップしたポラリエUですが、スマホアプリでコントロールできることも大きな特徴。つまり、ハードウェアを変えずアプリを機能拡張することで、さまざまな機能を付加することが可能。 それを生かし、ポラリエUには当初から、スマホで設定や動作をシミュレーションしながらモーションタイムラプス撮影をする機能があります。だだし、ポラリエUは「1軸駆動」なので、動作は1方向。今回の新機能は「ポラリエUが2台必要になる」ものの、2軸でのモーションタイムラプス撮影が可能になるそうです。このときの設定は1台のスマホでOK。 視聴者アンケートから。2軸モーションタイムラプスはユーザーの関心を惹きましたが「ポラリエが2台必要(*)」というのは、当然とはいえある意味「衝撃」だったようです^^;; タイムラプスだけではなく2軸駆動赤道儀として使えれば納得感がぐぐっと上がるかもしれませんね。ニッチ目な機能ではありますが、どんな仕上がりになるかが楽しみです。 3.ケンコー・トキナー「天体撮影向け製品」 ケンコー・トキナーからはチーフデモンストレーターの田原栄一さんがご登壇。2021年4月から取扱が開始(*)されたツァイス社のレンズやトキナーのレンズなどの天体撮影に適したレンズ作例紹介と、天体撮影用のフィルターのご紹介。 ケンコー・トキナー社は「プロソフトン」や「プロソフトンクリア」、「スターリーナイト」など、さまざまな特性を持つフィルターを販売していますが、効果の違いのバリエーションも多く、その全てを把握している人は少ないかもしれません。 今回のプレゼンでは、主にソフト系・クロス系の製品群について、作例を見ながらのわかりやすい解説で、その特徴がよく把握できるものとなっています。 視聴者アンケートから。フィルターの効果は実写を見るのが一番ですが「違い」を把握するには実写を「並べて」比較する必要があります。ライブでの解説はそのよい機会となったようです。 4.スコープテック・「ラプトル60の開発と現在、未来を考える」 スコープテックからは、入社以来ラプトル60を担当されているという今村尚さんがご登壇。姉妹機のラプトル50以来、スコープテックの天体望遠鏡は非常に評価の高い製品ですが、その製品が世に送り出されるまでのプロセスが語られています(*)。 (*)「子供用」に開発された製品なのに結果的に大人にも広まった、というところも「名機あるある」ですね。 そのラプトル60の「未来」。何か新製品の発表があるかと思いきや・・「品質の維持と耐久性」を第一に「(基本は)変わらない」宣言。発売から10年「変わらなくてもいいものは、変える必要はない」。こう言い切れることがスコープテック社とその製品の強みなのかもしれません。 視聴者アンケートから。今回のプレゼンでスコープテック社の基本姿勢が、製品以外の形でも伝わったのではないでしょうか(*)。 (*)極秘情報どおり、中村社長も最後に登場。 5.五藤テレスコープ・「五藤テレスコープNOW2021」 五藤テレスコープからは笠原誠社長(*)がご登壇。自らが愛用する製品を語られています。メインはハーモニックドライブ赤道儀の「MX-HD」(*)。 (*)「開発者特権」で「最も出来の悪い」駆動ギアを特別に使用されているとのこと。 あえて過積載し「機材の耐久テスト」も^^ 自ら「MX-HD」に使い込まれている笠原さんならではの、渋い聞き所がいくつもあります。「(原点センサーを内蔵しているので、きちんと水平を取っておけば)最初の導入対象が極軸合わせの基準星になる」「(電磁クランプ機構により)三脚と干渉しても機械部分を破損することがない」等々。ぜひご視聴ください。 そして・・・五藤テレスコープの新製品「MX-HD+」がこの場で初発表。最大搭載重量50kg、本体重量15kgの中型ハーモニックドライブ赤道儀です。「冬のボーナス時期まで」がリリース目標だそうです。さらに、オプションの「Athena module」で精度アップ。Pモーション±2秒角。せひご視聴ください! 視聴者アンケートから。価格面での敷居は高いものの、ハーモニックドライブ赤道儀には多くのユーザーが注目していることが伺えます。いくつものメーカーが参入することで、ますます活性化してきそうですね! 6.サイトロンジャパン・「PlayerOneで電視観望を始めよう!」 サイトロンジャパンからは渡邉耕平さんがご登壇。天体用CMOSカメラ「PlayerOne」のご紹介。小型(1/3インチ〜1インチ)の天体用CMOSカメラと小型の望遠鏡を組み合わせた電視観望は、今一番ホットな分野のひとつ。これから始めてみたい方の入門講座です。 渡邉耕平さんご自身が実践し撮影された作例も数々。電視願望に適した小型の鏡筒の紹介もあり、大いに興味をそそられたのではないでしょうか。 視聴者アンケートから。電視観望は「そんなやり方もあるんだ!」という認知フェーズから「目的や機材に応じてどう楽しめばいいか?」という活用フェーズに入ってきたと感じました。 アンケート 恒例の視聴者アンケート集計。12名(*)の方から頂いた回答の集計結果をご報告します! (*)回を重ねると、視聴数は伸びてもアンケート回答率は下がるようです・・ とりあえず好評でほっ。動画の視聴数は6/2時点で1,480再生。決して多くはないですが、趣味性・専門性の高いジャンルとしてはまあ健闘かも。でもいずれコンスタントに1万再生されるようにがんばります。 1登壇者15分、全体で90分程度というフォーマットは、ほぼ定着してきたように思います。正直話す側からすると15分は短いのですが、視聴者的には「短い時間で中身を濃くしてほしい」というところでしょうか。 視聴者層。サンプル数が少ないとはいえ、男性・高齢者が多いといういつもの結果です^^;; 前回の天リフ超会議・U30からもわかるように、若手の天文ファンが「いない」わけでは全くないのですが、集客として偏っていることも事実。具体的な対策はないのですが、まずは地道に継続することですね。 ちなみに、2020年の日本の年代別人口分布がこれ。60歳以上が1/3で、後は若いほど少ないものの20〜60歳まではほぼ均等。少子化によるマーケットの減少はむしろ今後20年でより顕著になると見るべきでしょう。 次回以降のテーマについて。非常にニッチなテーマの提起が多いのは天リフ読者層の特徴ですが、やはり「高橋製作所」様に対する要望が多いですね。今回も交渉はしたのですが、次回はご登壇いただけるでしょうか?! 最後に感想欄から。いつもご視聴いただきありがとうございます。「中上級者の機材に偏りすぎ」というのは全くその通りで耳の痛いところですが、今回のねらいは「まずメーカー・販売店様にご参加いただく」ところにありまして、次回以降にご期待ください! まとめ いかがでしたか? 「アマチュア」ではなく、天文機材関連業界の「プロ」の方々にご登壇いただき、視聴者様に楽しんでいただけたことは「天リフ超会議」にとって大きな前進です。特に、コロナで顧客へのリーチ方法が限られる中、今回のようなイベントが成立することを示せたことは、天リフの存続に向けても大きなことだと考えています。 一方で、やり方については工夫が必要だとも感じました。例えば、もっと質疑の時間を取ることでユーザーと業界がコミュニケーションできたはずだし、「活発な質疑がなされるための場の空気やしかけ」についてもやれることがまだまだあるはず。 各出展社様が本イベントに注いだエネルギー(プロの場合、これは人件費にほかなりません)に、ペイする成果があることがこの手のイベントの存続の鍵です。今回ご登壇いただいた企業様だけでなく、すべての天文関連業界の企業様にとって有益なイベントとなるよう、次回以降も心してかかりたいと思います。ご期待ください! 「天リフ超会議」は今後も「満月期の週末」に開催する予定です。現在、以下の構想で企画進行中です。天文現象のイベントを3つ考えているのですが、プレゼン形式の配信はこれとは別に企画するかもしれません。 6/26(土)・27(日) 「(仮)ガチ天」 7月下旬 未定(オリンピックが開催される場合は休止) 8/12 「(仮)夏の流星群・オンライン多点同時観察会」 9月「中秋の名月企画」 10月「眼視観望企画」 11月「皆既月食ライブリレーその2」 12月「天文界行く年来る年」 それでは皆様、次の満月期の週末にお会いしましょう!「天リフ超会議」にご期待ください!編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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