夢の「大物天文機材」VSD90SS

VSD90SS天体望遠鏡の外観。意外と地味?ですが、各部の質感はフラッグシップらしい高級感があります。 https://www.vixen.co.jp/product/26131_4/

みなさんこんにちは!

70万円で好きな天文機材を買っていいよ、って言われたら、何を買いますか?フルサイズの冷却CMOSカメラ?3枚玉の口径130mmアポクロマート望遠鏡?中型の波動ギア赤道儀?大口径のF2アストログラフ?双眼望遠鏡?中版デジタルカメラ?「70万円」あれば、かなり大物の機材が買えますね!

そんな「大物天文機材」カテゴリ?に、昨年ビクセン社はある屈折鏡筒を投入しました。その名も「VSD90SS」。希望小売価格は682,000円(*)。これは、10年前の2013年に発売された同社のフラッグシップ屈折鏡筒「VSD100」と同じです。



(*)2024年5月現在、協栄産業でのセール価格は613,800円です。

VSD90SSのレンズ構成。大きく離れた大径の第一レンズと第三レンズにはスーパーEDガラスを使用。第二レンズはランタン系ガラス、第四レンズには高屈折率EDガラスを使用。 https://www.vixen.co.jp/product/26131_4/

たった口径90mmでこの価格?多くの天文ファンは「高すぎる!」と感じたことでしょう。しかし、大径のSDレンズ(スーパーEDレンズ)を2枚、高屈折EDレンズを1枚採用した5枚玉高性能光学系、中判(44mm×33mm)に対応した広いイメージサークルと豊富な周辺光量、最周辺までほぼ完璧に近いスポット像、眼視ストレール比96.7%など、スペックを詳細に見ていくと「これまでなかったレベル」の高性能望遠鏡であることがわかります。

VSD90SSのスポット図。一辺200μのスケールではほとんど点にしか見えません。 https://www.vixen.co.jp/product/26131_4/

光学製品を含めあらゆる工業製品は、さまざまな「妥協」の結果でスペックと品質が決まります。やりたいこと、やるべきことをとことん突きつめると、ユーザーがとても買えそうにない価格になってしまいます。しかし、最新の設計と技術で、どこまで高性能の製品を実現できるか。そんなチャレンジが許されるカテゴリが「フラッグシップ」ではないでしょうか。

本レビュー企画のねらい

VSD90SSの星像は極めてシャープ。フルサイズトリミングなし(右)の場合、Web画像のサイズでは到底そのディテールまではお伝えできません。逆に「広く撮って面白い部分をトリミングする」使い方がけっこう楽しい。VSD90SS試作機(496mm F5.5) ASI2400MCP -10° 3分*22、10秒*20 2xDrizzle、飽和復元、BXT、SXT、NEX、PSで処理。ピクセル等倍トリミング、ハイパス処理。

天リフでは2024年の2月に、短期間ではありますがVSD90SSの試作機をビクセン様より借用し使用することができました。そこでの感想は「安くはないけど、この性能と使い勝手なら、忖度なしで”ありよりのあり”では?」というものでした。むしろ、「これまでなかったレベル」の「最高を追求したフラッグシップ」望遠鏡がこの価格で実現したことは、逆に「スゴイこと」であるとも感じずにはいられませんでした。

ピクセルサイズの異なるカメラで同一露光時間での比較。スタック後のASIFitsViewデフォルト等倍表示。ピクセルピッチの大きなカメラでは、VSD90SSの本来の性能を引き出すことができず、アンダーサンプリングになってしまいます。VSD90SS製品版(496mm F5.5) 1分*45枚、2xDrizzle、SXP赤道儀

同時に「理論的な限界レベルまで高性能を実現した天体望遠鏡」の性能をフルに発揮するには、これまでの「常識」を若干修正していく必要があるのでは?とも感じました(*)。

(*)例えば、F5.5の光学系のエアリーディスク径(*)は約7.4μですが、このレベルの無収差の光学系が実現した場合、フルサイズ・2400万画素のカメラ(ピクセルピッチ5.9μ)ではアンダーサンプリングとなってしまって光学系の性能をフルに発揮することができなくなってしまいます。ほかにも、ピント合わせの精度やガイドの誤差、大気の揺らぎによる星像の肥大など、これまで問題にならなかったさまざまな「性能低下要因」が顕在化してきます。

さらには、画像処理技術の進歩、特にBXTのようなツールにより「デコンボリューション(逆畳み込み法)」による解像力の向上と収差補正が手軽に使用できるようになった現在では、逆に「そんな究極の収差補正ははたして必要なのか」という疑問も湧いてきます。

VSD90SSなら、焦点距離495mmでも小さな銀河にチャレンジできます。ただし画素ピッチは4μ以下を推奨。この画像は1つ前の作例の4つのカメラの画像を全てスタックしたもの。VSD90SS製品版(496mm F5.5) 総露光3時間、BXT使用、SXP赤道儀

本レビューでは「これまでなかったレベル」の「最高を追求したフラッグシップ」であるVSD90SSの実力を実写で明らかにしていくと同時に、「これまでの常識」を一部修正しながら、ソフトウェア処理を前提とした中での「限界レベルの高性能」のメリットを明らかにしていきたいと考えています。

レビュー企画概要

今回のレビュー企画では、以下の5つのアクションを実施します。

概要レビュー記事(6月公開予定)

これまでの天リフレビュー記事に相当する、VSD90SSのレビュー記事です。VSD90SSの商品概要や実写作例などをやや「あっさり」とまとめる予定です。

ロングレビュー動画(7月〜9月に順次公開)

「理論的な限界レベルまで高性能を実現した天体望遠鏡」であるVSD90SSの性能をフルに発揮するには、何に気をつければいいのか?「これまでの常識の修正」を画像処理を含めて検証していくシリーズ動画です。ピント合わせの実戦的な方法と歩留まりや、ディープスカイにおけるVSD90SSの限界性能の検証、デコンボリューションの効果と限界、開発中の高性能レデューサー「V0.71」の試写と評価、天体望遠鏡との接続方法と周辺光量の評価などを予定しています。

天文ファンリレーレビュー(7月〜9月)

日本の天文ファンに実際にVSD90SSを使用していただき、感想や評価をSNSやブログなどで発信していただこうというもので、これまで天リフで何度か実施しているものと同じコンセプトです。最大4名程度のモニターを募り、お一人当たり3週間ほどご使用頂ける見込みです。

詳細の募集要項と募集フォームは次項をご参照ください!

まとめ記事(10月末公開予定)

一連のレビュー企画のまとめ記事です。この時点で、VSD90SSという天体望遠鏡の実像がある程度明らかになり、「限界レベルの高性能」を実現した天体望遠鏡との「つきあい方」がまとめられることを目指します。

VSD90SSレビューアー座談会ライブ配信(11月実施予定)

最後に、リレーレビューにご参加いただいた方をお招きして座談会をライブ配信で実施します。どんな内容になるかはお楽しみに!



日本の天体望遠鏡産業へのエール

今回のレビュー企画にはもうひとつのねらい、というか思いがあります。かつて世界を席巻した日本の天体望遠鏡産業ですが、近年では「低価格」を武器にした海外勢に押され気味です。さらには「高性能」という点でも、海外勢は日本製に比肩するまでになってきました(*)。ここらで、力強く巻き返してほしい。天リフ編集長だけでなく、そんな思いを多くの方が持たれているのではないでしょうか。

(*)もう逆転している、という意見もあるでしょう。

VSD90SSの弟分「VSD70SS」のさらに弟分、口径65mmの4枚玉「SDP65SS」。CP+2024で参考出品されたもの。おそらく価格的に一番の売れ筋になるのではないかと推測。https://www.vixen.co.jp/activity/cpplus2024/sdp65ss/

でも、新しい胎動が始まっています。VSD100以降は2018年のFL55SSなどがあったものの、ビクセン社からの意欲的な新製品の発売が少なく寂しい状況でしたが、このVSD90SSを皮切りに意欲的な新製品の開発発表(*)が続いています。日本の他の天体望遠鏡メーカーも意欲的な製品の開発に力を入れてきています。

(*)VSD70SS、SDP65SS、SDE72SSの3本の鏡筒がCP+2024で参考出品されています。

野心的コンセプトを持って世に出たVSD90SSは、正しく評価されなくてはならない。そしてそれを生みだした企業と中の人の努力と思いも、多くの天文ファンに正しく伝えなくてはならない。そして、製品に共鳴された方には、せひお買い上げいただきたい^^ 本企画は、ビクセン社へのエールであると同時に、日本の天体望遠鏡メーカー各社へのエールでもあります。

リレーレビュー募集要項

レビュー機材意識はこの「VSD90SS鏡筒ケース」に収納した状態でお送りします。お値段は張りますが、このケースはとても軽量で使いやすく、ちょっと惚れ込んでしまうレベル。

【応募資格】

  • 日本に在住し20歳以上である個人
  • VSD90SSを使用し、その体験をSNS、ブログ等で発信いただけること
  • 2024年11月開催の「レビューア座談会」に出演いただけること(顔出しNGあり)
  • 天リフ本社からの往復送料をご負担いただけること(120サイズです。ヤマト便の場合関東福岡で片道2370円)
  • 高額な商品のため、身元を証明する書類のご提示をお願いする場合があります。
貸与物には試作品の「V0.71レデューサー」が含まれます。この作例はV0.71で撮影したもの。焦点距離約350mmでかなり広く撮れるのが魅力。 VSD90SS製品版、ASI6200MC 、gain100、1分65枚、BXT使用、山口県秋吉台 

【貸与物】

  • VSD90SS本体、付属品一式
  • VSD鏡筒バンド115S、デュアルスライドバー(アリガタ)付き
  • デュアルスピードフォーカサー(組込済)
  • レデューサーV0.79、レデューサーV0.71(試作品)
  • 直焦ワイドアダプター60EX(EOS用)
  • 直焦ワイドアダプター60EX(48mmリンクCMOS カメラ用、試作品)
  • M56フィルター変換アダプター48/52
  • VSD90SS鏡筒ケース(一式をこちらに梱包し1個口でお送りします)

ファインダー、EAFは含まれません。ZWO社製EAFは追加パーツなしで装着することが可能です。

【貸与期間】

2024年7月から9月までの期間中、2〜3週間程度。詳細はモニター者決定時に調整します。

リレーレビュー参加ご希望の方は、下記フォームよりエントリください。〆切は6月16日(日)です。応募者多数の場合は、天リフ編集部で選考・決定させていただきます。あしからずご了承ください。

リレーレビューのエントリは締め切らせていただきました。多数のご応募ありがとうございました!

応募者様には個別にレビュー期間など詳細をご連絡・調整させていただきます。

まとめ

VSD90SSでM51子持ち銀河を撮影中。小型のVSD90SSはSX赤道儀クラスの中型赤道儀でもまったく無理なく搭載・運用が可能。逆に「大物天文機材」の割には「普通」に見えます。昭和の表現でいえば「羊の皮を被った狼」?

いかがでしたか?

VSD90SSの登場によって、フルサイズのイメージサークルの四隅まで理論限界に近い高性能を発揮し、比較的簡単に使いこなすことができる天体望遠鏡が、お金を出せば買えるようになった、といえるのではないでしょうか。

だとすると、天体望遠鏡とデジタル天体写真は、新たなステージに突入したことになると天リフは考えています。まだ「誰の手にも届く」わけではない世界ではありますが、頂点の限界が押し上げられることによって、全体が大きく進歩し世界が豊かになっていくのは、他のさまざまなな分野でも過去何度も起きている事象です。

VSD90SSという天体望遠鏡の存在が、多くの方々にとって天文趣味の面白さと楽しさをアップさせてくれることを確信しています。ご期待ください!


  • 本記事は(株)ビクセンより協賛および機材貸与を受け、天文リフレクションズ編集部が独自の判断で作成したものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。
  • 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。
  • 製品の購入およびお問い合わせはメーカー様・販売店様にお願いいたします。
  • 本記事によって読者様に発生した事象については、その一切について編集部では責任を取りかねますことをご了承ください。
  • 特に注記のない画像は編集部で撮影したものです。
  • 記事中の製品仕様および価格は注記のないものを除き執筆時(2024年5月)のものです。
  • 記事中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。

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