皆さんこんにちは!

最近各社から、デジカメを使って「ワンショット」で「ナローバンド」画像を撮影できるフィルターが相次いで発売されています。「モノクロカメラでカラー合成するのはちょっとしんどすぎて・・・」という、「ライトなディープ層」?にど真ん中ストライク。大人気になっています。

ナローバンドなので、光害カット効果は超強力。光害上等で都会のどまん中から撮影する強者も現れています。そこまで根性?を出さなくても、遠征せずに、自宅で「宅撮り」したり、ご近所に「近征」したり、天体写真を撮影できる場所の自由度が飛躍的に上がってきました!



編集部でも、早速試してみました。でもね・・やってみるとわかるんですが、光害地で干渉フィルターを使うと、背景の光害かぶりがけっこう悲惨なことになるんです。これを心折らずになんとか切り抜ける方法はないものか・・対策はイロイロありそうなんですが、今回はかねてから暖めていた「ある方法」(*)を使ってみました!これについて、詳しい手順も解説していきます。

(*)方法自体は以前からいろんな方が試行されている方法で特に目新しいものではありません。

いつもながら?前置きが長いので、画像処理だけ読みたい方はこちらからどうぞ!

撮影のねらい・宅撮りワンショットナローバンド

ねらいはもう書いちゃいましたが、「宅撮りワンショットナローバンド」。光害地の自宅でナローバンド撮影です。

LightPolutionMapで見ると、奈良盆地の中ではピンポイントで暗い場所でしたね^^ https://www.lightpollutionmap.info/#zoom=9&lat=4119520&lon=15104688&layers=B0TFFFFFFFF

今回の撮影は、帰省先の奈良の実家の庭で行いました。奈良盆地の北西のはずれの住宅地です。高齢化が進んでいるので^^;; 住戸の明かりは昔よりも暗くなりましたが、街灯はLED化して差し引きゼロ。LightPolutionMap.infoでみると黄色のエリア。東京都心や自宅のある福岡市内には負けますが、1流半?の光害地です。

左:今回の撮影地(2015/1/1) 右:ホームグラウンドの福岡県小石原(薄明中) EF8-15mmF4L どちらもF4 ISO1600 30sec相当

だいぶ前に撮影した画像ですが、左が撮影地の全天画像。いつも撮影している福岡の小石原と比べると空の暗さは雲泥の差です。とはいっても・・・オレンジ色や赤色の一級の光害地に比べれば、まだまだ条件のいい場所みたいですね^^

メイン機材の紹介

ツインAP赤道儀

ベルトドライブ改造のAP赤道儀。なんと800倍速!の自動導入です。

今回使用した架台はAP赤道儀×2。一つはビクセン様からお借りしているもの。もう一つは秘蔵のベルトドライブ自動導入改造品。

これで赤道儀2セット。コンパクトなケースが秀逸。

AP赤道儀のいいところは、ほとんどのパーツが小さなバッグに収納できること。2セット車に積み込むのも楽勝です。追尾精度も良好で、300mm程度なら5分露出でもオートガイド不要なくらい。今回は「お手軽」コンセプトでオートガイドはなしです。

ワンショットナローバンドフィルター

天体用「ワンショットナローバンド」フィルター。ガラスに何十層もの特殊コーティングを施してあり、星雲が出す輝線スペクトル以外を大胆にカットするフィルターです。光害の影響を大幅に低減し、市街地でも天体写真の撮影を可能にするという優れもの。

今回使用したのは、左のSTC Astro Duoフィルターと、中のサイトロンQBPフィルター。iPadの上に置いて撮影していますが、かなり「濃い」ことがわかります。この濃さの分だけ光害をカットしてくれるのです。

詳細は以下の天リフ記事もご参照ください!

【天体用フィルター】QBP、AstroDuo、LPS-V4大比較

【デジカメで】STC Astro Duoナローバンドフィルター【ナローバンド一発撮り】

 

FL55SS

さすがに実家の帰省に巨砲は持ち出せません^^;;主砲にはコンパクトなFL55SSをチョイス。ビクセン様からお借りしているもので、レデューサ・フラットナーを装着して255mmF4.2。周辺減光も鏡筒内の内面反射も少なく、ギンギンに強調するディープスカイでもイヤなムラが少ない、お気に入りの鏡筒です。

カメラは、IDASでフィルターレス改造したα7Sをチョイス。この改造α7Sは、マウントアダプタ内に48mm径フィルターを挿入できます。サイトロンの「QBPフィルター」をマウントアダプタ内に装着しました。

シグマ105mmF1.4Art

手乗りシュミット」の異名?を取るシグマ105mmArt。カメラバッグには普通には入らない大きさで、カメラレンズとしてはちっともコンパクトでも軽量でもないのですが^^;; 「シュミットカメラ?」だと思えば超コンパクト。専用ケースに入れればBaby-Qよりも小さく軽く、FL55SS並みにコンパクト^^

カメラはSEO-SP4天体改造のEOS6D。STCの「Astro Duoナローバンドフィルター」を装着。

 

撮影記

今回使用した撮影システム。途中で曇ってしまい、撤収前の1コマ。EOS5D3 24mm ISO1600 F2.8 8秒

撮影は大晦日の晩。年越しそばを食べて、アルコール抜きで身構えていたのですが、天気は曇り。夜半の晴れを信じてさっさと就寝し、23時ごろに起き出しました。幸いにも1時間弱ほど晴れ間が続いたのですが、その後は無念の曇り。「1晩朝まで撮影!」と意気込んでいたのに肩すかし・・

結果、総露出時間はそれぞれ30分ちょいと、計画にはほど遠いのですが、なんとかあぶりだしてみようぞ!ようやく前置きが終わりました。素材画像を処理していきましょう。

画像処理とリザルト・ばら星雲編(Astro Duo)

素材画像

EOS6D(SEO-SP4) STC Astro DUOフィルター+シグマ105mmF1.4 F2.0 ISO3200 2分 AP赤道儀(ノーマル)

6D+シグマ105mmF1.4ではバラ星雲周辺を撮りました。2分露出で16枚です。

1枚撮り、撮って出し画像はこんな感じ。ホワイトバランスは昼光色です。絞りF2なので普通に周辺減光が出ています。

この素材画像を、Photoshopを使用してカラーバランスとレンズプロファイル補正を施してtiff現像後、DSSでコンポジットしたのがこの画像。いつものようにダークもフラットも使用していません。

シグマの105mmF1.4Artは、RGBカラーの場合は比較的レンズプロファイル補正が良く決まるのですが、ナローバンドの場合はなぜかGチャンネルが補正不足になってしまいます。

コンポジット後の画像をRGBチャンネル別に強調してみた画像の比較。Rは割と良く補正されていますが(上下の陰りはミラーボックスとフィルター枠による蹴られ)、Gはかなりの補正不足、Bはやや補正不足になっていますね。

「星消しシェーディング画像」による補正

このどうしようもないように見える画像をなんとか簡単に補正できないか・・・

まあそのために「フラット補正」というものがあるのですが、フラット補正の難しさはなかなか合わないということ。なぜ合わないかはいろいろ理由がありそうですが、詳細は略します(*)。

(*)実のところよくわかっていません^^;;;

もし!!仮に、いまこの夜空から星が全部消えてくれたら・・・その状態で星を撮れば、理想的なフラットになるはず。それをソフトウェア処理で行おうというのが今回の処理のコンセプトです。

そう、こんな画像(シェーディング画像)が欲しいんですよ。「お父さん!僕が欲しかったのはこれなんだよ!!」この画像をいかにして簡単に合理的にわかりやすい手順で作るか。その手順をこの後、見ていきましょう(*)。

(*)これから解説する手順は「とりあえずやってみた、ぼくのやり方」にしか過ぎません。いろんな方法があるでしょうし、FlatAidProなどの専用処理ソフトウェアはその方法を具体的に実装したものでもあります。あくまでひとつの例とご理解ください。

ちなみに、このシェーディング画像を使って補正すると、こんな風になります。グラデーションマスクなど、他の補正は一切行っていません。凄くないですか、これ。ほとんどムラが消えています。これはかなり使えそう。

以下、このシェーディング画像の作り方と補正方法を解説します。

シェーディング画像の作り方・塗りつぶし星消しぼかし法

元画像をコピーしてシェーディング画像を作る

まず、元画像のレイヤーを複製し、シェーディング画像となるレイヤーを追加します。一連の作業を行う上で、わかりやすくするために強調をかけたトーンカーブのレイヤーも重ねていますが、実際の処理は「シェーディング画像」のレイヤーに対して行います。

手順1.星を選択して塗りつぶす

コンセプトは「背景以外の全ての対象を消す」こと。まず「星」を消します。ここでは、輝度選択で一定の輝度以上の領域を塗りつぶすことで行いました(*)。

(*)後述する「あいぼー君」さんの「ソフトビニングフラット補正」の場合、縮小画像に対してミニマムフィルターを適用して星消しされています。

PSの「選択範囲」「色域指定」「ハイライト」で、範囲を適当にスライドさせて、星だけを選択します。

星を選択したところ。このままでもいいのかもしれませんが、ここでは若干選択範囲を拡張しました。

「選択範囲」「選択範囲の変更」で、「選択範囲の拡張」を2pxほど。ちなみに、輝度選択で星を選択して選択範囲を拡張する方法は、星だけを選んで彩度強調するような場合でも使えます。

選択範囲が拡張されました。

この選択範囲を塗りつぶします。

Photoshopの塗りつぶしの強力な機能「コンテンツに応じる」。これはけっこう魔法チックな機能で、なんとなく背景に合わせて塗りつぶしてくれます(*)。

(*)写りこんだ「人」を消したり、商業写真的には非常に応用範囲の広い機能です。科学写真的には疑問な機能ですが。

欠点は、複雑な選択範囲の場合にはかなり時間がかかること・・・今回の場合は数分かかります(*)・・・

(*)「ソフトビニングフラット補正」に倣って、画像を縮小してから同じように処理すれば短時間で処理が可能です。



かなり星がキレイに消えました!でも、まだ星雲や輝星が残っていますね。

手順2.消し残りを塗りつぶす

消し残った対象は、なげなわツールで選択して、同じく「コンテンツに応じる」で塗りつぶします(*)。

(*)このとき対象が画面全体に及ぶような場合は補正が難しくなるかもしれません。

これでほとんどの対象を「だいたい」消すことができました。

手順3.ぼかす

画像にはまだ少し「対象の残骸」や「ザラザラ」が残っています。これを「ぼかし」で滑らかにしてやります。

「フィルター」「ぼかし」の「ぼかし(ガウス)」でぼかすのですが・・・・

そのままやると、周辺が黒くなっちゃうんですよね・・・(*)

(*)ぼかす際に、画面の枠外が100%ブラックであるかのような挙動をするようです。ステライメージならこうならないのでしょうか。

仕方なく、「イメージ」「カンバスサイズ」で四辺を拡張して、

これまた「コンテンツに応じる」で白い部分を塗りつぶしてから、

ガウスぼかしでぼかしました。ぼかしサイズは、画像に「大きな構造(バラ星雲の消し残りとか)」が見えなくなる最小のピクセル値にしました。

後は拡張した分をもう一度トリミングして「シェーディング画像」できあがり。

ちょっと手順は多いですが「星消しのための輝度選択のしきい値」の設定と、「消し残りの手動選択」「ぼかしのサイズ」の3点以外は、試行錯誤の余地のない一本道です。

シェーディング画像からの補正方法

では、作成したシェーディング画像を使用して元画像を補正してみましょう(*)。

(*)今回は「減算レイヤー」を使用しましたが、シェーディング画像を「フラット画像」として、ステライメージやDSSで除算で処理する方法もありだと思います。一般には「周辺減光」は除算で処理し「かぶり」は減算で処理するのがよいと言われていますが、この2つを厳密に分離して処理する方法が思いつきません・・ どっちがいいのでしょうね?

元画像とシェーディング画像をレイヤーで重ねて、シェーディング画像を「減算」します。背景がごっそり引き算されてこのように暗くなります。

レベル補正で背景を好みの明るさに持ち上げましょう。この例では60にしていますが、この辺は好みです。

あとはトーンカーブなどでお好みに強調するだけ。トーンカーブの山がすごく細く鋭くなっていますね。これは背景が平坦に補正された証(*)。

(*)逆に本来あるべきはずの背景の微妙な階調は消えてしまっているかもしれません。この方法だと、写野と同じくらいのサイズの濃淡が逆に消えてしまうことになります。これはグラデーションマスクで補正する場合にも言えることですが、この補正によって失われるものもあることには注意が必要です。

無理矢理超強調してみました。ここまで強調すると、まだ少しムラが残っていることがわかります。ぼかしサイズ(この例では100px)よりも小さなムラを消すのには限界があるためでしょうか。でもまあ、十分及第点ですね!

できあがり。バラ星雲の付近だけをトリミングしてみました。星の色があまり出ていないのが不満ですが、それは今回の処理とは別の問題。光害地での30分露出としては、まあ納得できるできあがりでしょう!

「ソフトビニングフラット補正」について

この記事の執筆中に、最近「ソフトビニングフラット補正」という方法が注目されていることを知りました。ソースはこちらの記事です。

2分でできる!天体写真のフラット画像の作り方【ソフトビニングフラット補正】

ステライメージ8を使用した処理フローの解説です。撮像画像から対象を消してシェーディング画像を作り、それを元に補正するというコンセプトは同じですが、「撮像画像を縮小する(ソフトビニングする)」のが素晴らしいアイデア。シェーディング画像にはディテールは必要ありませんし、縮小すれば処理が何かと軽くなります。

星を消すのには「ミニマムフィルター」(PSでいう「明るさの最小値」?)を使用されています。また、星選択&塗りつぶしの代わりに、トーンカーブの高輝度側を平坦にすることで処理されています。

「消し残した大きな構造」を塗りつぶしで消せる点は、この記事で紹介した方法が有効かもしれません。いずれにしても元画像を縮小するのはいろいろメリットが大きいので、これはぜひ真似してみたいと思います(*)。

(*)PSの「画像縮小」がステライメージの「ソフトビニング」とどう違うのかはよくわかりませんが、大勢には影響はないと推測します。

作成したシェーディング画像はステライメージのフラット補正なので「除算」での補正なのでしょう。PSの場合、除算レイヤーはそのままだとレベルが極端にずれてしまって上手く処理できていません(*)。

(*)周辺減光が大きく残った画像を減算で処理すると、周辺のコントラストが低下することが予測されます。推測ですが、本記事の作例はGの周辺のコントラストが低くなっている可能性があります。

検証が不十分なので以下は感想です。どちらの方法も簡単ですので、ぜひいろいろ試してみて、よりよい方法を工夫してみてください!

  • 画像縮小はとても効果的。輝度選択で星消しする処理時間が激減する。最終結果に違いはなかった。
  • トーンカーブを平坦にする星消しは、平坦化する開始点によってはフラットが合わないことがあった。輝度選択+塗りつぶしの方が結果が安定するかも。
  • 縮小画像をPSの明るさの最小値で星消しする場合、「丸」ムラがでてしまう。(下画像)ぼかしで丸は消えるがちょっと気持ち悪い。

画像処理とリザルト・IC2177編(QBP)

素材画像と下処理

撮影記なのに、延々と濃い画像処理手順の説明になってしまいました^^;; もう一つある作例を処理していきましょう。素材画像はこちら。

α7S サイトロンQBPフィルター FL55SS(フラットナー+レデューサ) ISO6400 30秒 AP赤道儀(onstepベルトドライブ改造)

こちらはα7S+QBPフィルター+FL55SS。30秒露出で31枚。IC2177です。

コンポジット直後。カラーバランスを調整してCamera rawでTIFF現像、ダーク・フラットは共に未使用です。QBPフィルターはGチャネルのバンド幅が狭いため、camera rawではカラーバランスを調整しきれません。

もう一度Camera rawフィルターでカラーバランスを合わせます。トーンカーブの山の断崖を揃えると、Rチャンネルの山の右が飛び出てきました。BGのコントラストが低いようです。

レベル補正でRGBの各チャンネルのコントラストをざっくり合わせました。これで下処理は終了。トーンカーブで強調してみると、南側の光害被り、色被りがかなり出ています。

星消しシェーディング画像で補正

バラ星雲の作成と同じ手順でシェーディング画像を作成して補正しました。きれいに平坦になっていますね!ただし「ソフトビニングフラット補正」の方法に倣って画像は1/10に縮小して処理しました。うん、これは便利。処理がサクサク終了しました。

この作例のように、元画像に大きな傾斜かぶりがある場合(画像左から1番目)、PSの輝度選択で星だけをうまく選択できないことがあります。(被りが選択されない輝度にすると被り部分の中の星が選択されない)

このため、「星選択のためだけ」のグラデーションマスクを入れてざっくり上下の輝度差を補正してから(画像左から2番目)輝度選択を行いました(画像左から3番目)。こうすることで、被りがあってもキレイに星消しすることができました。

α7S サイトロンQBPフィルター FL55SS(フラットナー+レデューサ) ISO6400 30秒*31枚 AP赤道儀(onstepベルトドライブ改造)

できあがり。総露出たった15分なので、淡い部分は全くダメでしたが、光害地のお手軽撮影・お手軽処理でここまで出せれば十分かも!グラデーションマスクでねちねち補正するのも一切なし。手抜き撮影の自己新記録かもしれません^^

細かなやり方はともかく「元画像から星を消してフラットを生成して補正する」方法は、けっこう使えそうですね!次回は4時間露出くらいのガチ撮影で、まじめにダーク・フラットも、FlatAidPro用の「Void画像」も撮ってみて、全部入り・全部なしでのリザルトを比較してみたいものです。

使用した小物アイテム

クリアバーティノフマスク

EOS6D(SEO-SP4) SIGMA105mmF1.4Art ISO25600 13秒 STC Astro Duoフィルター

ピント合わせにはWilliam Optics社の「クリアバーティノフマスク」を使用しました。光条がとても明るいため、ナローバンドの場合でもライブビュー画面でピント合わせが可能です。

上の画像は、ライブビューでピント合わせの後、確認用に撮影した画像です。ナローバンドの場合、低次の回折像(星に近い部分)の光条は、透過する波長(上の例では青緑のOIIIと赤のHα)だけのとびとび状態になります。透過する波長については光量の低下はあまりなく、ブロードバンドの場合とピント合わせに使用できる星の限界光度はさほど違わないように感じました。

まとめ

いかがでしたか?比較的条件の良い光害地での撮影でしたが、「ワンショットナローバンドフィルター」を使用すれば、空の暗い場所に遠征しなくても、それなりに天体写真が撮れるということがはっきりしました!

後は「光害かぶり」「背景のムラ」をどうやって簡単に処理するか。今回使用した「星消しシェーディング画像を使用したフラット補正」は、ある程度の画像処理スキルは必要になるものの、作業手順としては単純明快。「星を消す」「大きな対象を消す」「ぼかす」「減算する」「レベル調整」の5ステップを行うだけです。

もちろんこの方法は1例にしかすぎません。天文ファン注目の「FlatAidPro」の「バッチキャリブレーション」による補正や、Gradientxterminatorのようなソフトで補正する方法、地道にグラデーションマスクで補正する方法など、いろいろ他にもやり方があると思います。天リフでは今後いろいろな補正方法についての解説記事も書いていく予定です。お楽しみに!

それでは、皆様のご武運をお祈り申し上げます。また次回お会いしましょう!


機材協力:

  • (株)ビクセン[AP赤道儀(ノーマル仕様)][FL55SS+フラットナー・レデューサ]
  • (株)よしみカメラ[STC Astro Duoナローバンドフィルター]

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-2-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-2-150x150.jpg編集部実践・天体写真撮影記フィルター皆さんこんにちは! 最近各社から、デジカメを使って「ワンショット」で「ナローバンド」画像を撮影できるフィルターが相次いで発売されています。「モノクロカメラでカラー合成するのはちょっとしんどすぎて・・・」という、「ライトなディープ層」?にど真ん中ストライク。大人気になっています。 ナローバンドなので、光害カット効果は超強力。光害上等で都会のどまん中から撮影する強者も現れています。そこまで根性?を出さなくても、遠征せずに、自宅で「宅撮り」したり、ご近所に「近征」したり、天体写真を撮影できる場所の自由度が飛躍的に上がってきました! 編集部でも、早速試してみました。でもね・・やってみるとわかるんですが、光害地で干渉フィルターを使うと、背景の光害かぶりがけっこう悲惨なことになるんです。これを心折らずになんとか切り抜ける方法はないものか・・対策はイロイロありそうなんですが、今回はかねてから暖めていた「ある方法」(*)を使ってみました!これについて、詳しい手順も解説していきます。 (*)方法自体は以前からいろんな方が試行されている方法で特に目新しいものではありません。 いつもながら?前置きが長いので、画像処理だけ読みたい方はこちらからどうぞ! 撮影のねらい・宅撮りワンショットナローバンド ねらいはもう書いちゃいましたが、「宅撮りワンショットナローバンド」。光害地の自宅でナローバンド撮影です。 今回の撮影は、帰省先の奈良の実家の庭で行いました。奈良盆地の北西のはずれの住宅地です。高齢化が進んでいるので^^;; 住戸の明かりは昔よりも暗くなりましたが、街灯はLED化して差し引きゼロ。LightPolutionMap.infoでみると黄色のエリア。東京都心や自宅のある福岡市内には負けますが、1流半?の光害地です。 だいぶ前に撮影した画像ですが、左が撮影地の全天画像。いつも撮影している福岡の小石原と比べると空の暗さは雲泥の差です。とはいっても・・・オレンジ色や赤色の一級の光害地に比べれば、まだまだ条件のいい場所みたいですね^^ メイン機材の紹介 ツインAP赤道儀 今回使用した架台はAP赤道儀×2。一つはビクセン様からお借りしているもの。もう一つは秘蔵のベルトドライブ自動導入改造品。 AP赤道儀のいいところは、ほとんどのパーツが小さなバッグに収納できること。2セット車に積み込むのも楽勝です。追尾精度も良好で、300mm程度なら5分露出でもオートガイド不要なくらい。今回は「お手軽」コンセプトでオートガイドはなしです。 ワンショットナローバンドフィルター 天体用「ワンショットナローバンド」フィルター。ガラスに何十層もの特殊コーティングを施してあり、星雲が出す輝線スペクトル以外を大胆にカットするフィルターです。光害の影響を大幅に低減し、市街地でも天体写真の撮影を可能にするという優れもの。 今回使用したのは、左のSTC Astro Duoフィルターと、中のサイトロンQBPフィルター。iPadの上に置いて撮影していますが、かなり「濃い」ことがわかります。この濃さの分だけ光害をカットしてくれるのです。 詳細は以下の天リフ記事もご参照ください! https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/12/12/7301/ https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/09/28/6458/   FL55SS さすがに実家の帰省に巨砲は持ち出せません^^;;主砲にはコンパクトなFL55SSをチョイス。ビクセン様からお借りしているもので、レデューサ・フラットナーを装着して255mmF4.2。周辺減光も鏡筒内の内面反射も少なく、ギンギンに強調するディープスカイでもイヤなムラが少ない、お気に入りの鏡筒です。 カメラは、IDASでフィルターレス改造したα7Sをチョイス。この改造α7Sは、マウントアダプタ内に48mm径フィルターを挿入できます。サイトロンの「QBPフィルター」をマウントアダプタ内に装着しました。 シグマ105mmF1.4Art 「手乗りシュミット」の異名?を取るシグマ105mmArt。カメラバッグには普通には入らない大きさで、カメラレンズとしてはちっともコンパクトでも軽量でもないのですが^^;; 「シュミットカメラ?」だと思えば超コンパクト。専用ケースに入れればBaby-Qよりも小さく軽く、FL55SS並みにコンパクト^^ カメラはSEO-SP4天体改造のEOS6D。STCの「Astro Duoナローバンドフィルター」を装着。   撮影記 撮影は大晦日の晩。年越しそばを食べて、アルコール抜きで身構えていたのですが、天気は曇り。夜半の晴れを信じてさっさと就寝し、23時ごろに起き出しました。幸いにも1時間弱ほど晴れ間が続いたのですが、その後は無念の曇り。「1晩朝まで撮影!」と意気込んでいたのに肩すかし・・ 結果、総露出時間はそれぞれ30分ちょいと、計画にはほど遠いのですが、なんとかあぶりだしてみようぞ!ようやく前置きが終わりました。素材画像を処理していきましょう。 画像処理とリザルト・ばら星雲編(Astro Duo) 素材画像 6D+シグマ105mmF1.4ではバラ星雲周辺を撮りました。2分露出で16枚です。 1枚撮り、撮って出し画像はこんな感じ。ホワイトバランスは昼光色です。絞りF2なので普通に周辺減光が出ています。 この素材画像を、Photoshopを使用してカラーバランスとレンズプロファイル補正を施してtiff現像後、DSSでコンポジットしたのがこの画像。いつものようにダークもフラットも使用していません。 シグマの105mmF1.4Artは、RGBカラーの場合は比較的レンズプロファイル補正が良く決まるのですが、ナローバンドの場合はなぜかGチャンネルが補正不足になってしまいます。 コンポジット後の画像をRGBチャンネル別に強調してみた画像の比較。Rは割と良く補正されていますが(上下の陰りはミラーボックスとフィルター枠による蹴られ)、Gはかなりの補正不足、Bはやや補正不足になっていますね。 「星消しシェーディング画像」による補正 このどうしようもないように見える画像をなんとか簡単に補正できないか・・・ まあそのために「フラット補正」というものがあるのですが、フラット補正の難しさはなかなか合わないということ。なぜ合わないかはいろいろ理由がありそうですが、詳細は略します(*)。 (*)実のところよくわかっていません^^;;; もし!!仮に、いまこの夜空から星が全部消えてくれたら・・・その状態で星を撮れば、理想的なフラットになるはず。それをソフトウェア処理で行おうというのが今回の処理のコンセプトです。 そう、こんな画像(シェーディング画像)が欲しいんですよ。「お父さん!僕が欲しかったのはこれなんだよ!!」この画像をいかにして簡単に合理的にわかりやすい手順で作るか。その手順をこの後、見ていきましょう(*)。 (*)これから解説する手順は「とりあえずやってみた、ぼくのやり方」にしか過ぎません。いろんな方法があるでしょうし、FlatAidProなどの専用処理ソフトウェアはその方法を具体的に実装したものでもあります。あくまでひとつの例とご理解ください。 ちなみに、このシェーディング画像を使って補正すると、こんな風になります。グラデーションマスクなど、他の補正は一切行っていません。凄くないですか、これ。ほとんどムラが消えています。これはかなり使えそう。 以下、このシェーディング画像の作り方と補正方法を解説します。 シェーディング画像の作り方・塗りつぶし星消しぼかし法 元画像をコピーしてシェーディング画像を作る まず、元画像のレイヤーを複製し、シェーディング画像となるレイヤーを追加します。一連の作業を行う上で、わかりやすくするために強調をかけたトーンカーブのレイヤーも重ねていますが、実際の処理は「シェーディング画像」のレイヤーに対して行います。 手順1.星を選択して塗りつぶす コンセプトは「背景以外の全ての対象を消す」こと。まず「星」を消します。ここでは、輝度選択で一定の輝度以上の領域を塗りつぶすことで行いました(*)。 (*)後述する「あいぼー君」さんの「ソフトビニングフラット補正」の場合、縮小画像に対してミニマムフィルターを適用して星消しされています。 PSの「選択範囲」「色域指定」「ハイライト」で、範囲を適当にスライドさせて、星だけを選択します。 星を選択したところ。このままでもいいのかもしれませんが、ここでは若干選択範囲を拡張しました。 「選択範囲」「選択範囲の変更」で、「選択範囲の拡張」を2pxほど。ちなみに、輝度選択で星を選択して選択範囲を拡張する方法は、星だけを選んで彩度強調するような場合でも使えます。 選択範囲が拡張されました。 この選択範囲を塗りつぶします。 Photoshopの塗りつぶしの強力な機能「コンテンツに応じる」。これはけっこう魔法チックな機能で、なんとなく背景に合わせて塗りつぶしてくれます(*)。 (*)写りこんだ「人」を消したり、商業写真的には非常に応用範囲の広い機能です。科学写真的には疑問な機能ですが。 欠点は、複雑な選択範囲の場合にはかなり時間がかかること・・・今回の場合は数分かかります(*)・・・ (*)「ソフトビニングフラット補正」に倣って、画像を縮小してから同じように処理すれば短時間で処理が可能です。 かなり星がキレイに消えました!でも、まだ星雲や輝星が残っていますね。 手順2.消し残りを塗りつぶす 消し残った対象は、なげなわツールで選択して、同じく「コンテンツに応じる」で塗りつぶします(*)。 (*)このとき対象が画面全体に及ぶような場合は補正が難しくなるかもしれません。 これでほとんどの対象を「だいたい」消すことができました。 手順3.ぼかす 画像にはまだ少し「対象の残骸」や「ザラザラ」が残っています。これを「ぼかし」で滑らかにしてやります。 「フィルター」「ぼかし」の「ぼかし(ガウス)」でぼかすのですが・・・・ そのままやると、周辺が黒くなっちゃうんですよね・・・(*) (*)ぼかす際に、画面の枠外が100%ブラックであるかのような挙動をするようです。ステライメージならこうならないのでしょうか。 仕方なく、「イメージ」「カンバスサイズ」で四辺を拡張して、 これまた「コンテンツに応じる」で白い部分を塗りつぶしてから、 ガウスぼかしでぼかしました。ぼかしサイズは、画像に「大きな構造(バラ星雲の消し残りとか)」が見えなくなる最小のピクセル値にしました。 後は拡張した分をもう一度トリミングして「シェーディング画像」できあがり。 ちょっと手順は多いですが「星消しのための輝度選択のしきい値」の設定と、「消し残りの手動選択」「ぼかしのサイズ」の3点以外は、試行錯誤の余地のない一本道です。 シェーディング画像からの補正方法 では、作成したシェーディング画像を使用して元画像を補正してみましょう(*)。 (*)今回は「減算レイヤー」を使用しましたが、シェーディング画像を「フラット画像」として、ステライメージやDSSで除算で処理する方法もありだと思います。一般には「周辺減光」は除算で処理し「かぶり」は減算で処理するのがよいと言われていますが、この2つを厳密に分離して処理する方法が思いつきません・・ どっちがいいのでしょうね? 元画像とシェーディング画像をレイヤーで重ねて、シェーディング画像を「減算」します。背景がごっそり引き算されてこのように暗くなります。 レベル補正で背景を好みの明るさに持ち上げましょう。この例では60にしていますが、この辺は好みです。 あとはトーンカーブなどでお好みに強調するだけ。トーンカーブの山がすごく細く鋭くなっていますね。これは背景が平坦に補正された証(*)。 (*)逆に本来あるべきはずの背景の微妙な階調は消えてしまっているかもしれません。この方法だと、写野と同じくらいのサイズの濃淡が逆に消えてしまうことになります。これはグラデーションマスクで補正する場合にも言えることですが、この補正によって失われるものもあることには注意が必要です。 無理矢理超強調してみました。ここまで強調すると、まだ少しムラが残っていることがわかります。ぼかしサイズ(この例では100px)よりも小さなムラを消すのには限界があるためでしょうか。でもまあ、十分及第点ですね! できあがり。バラ星雲の付近だけをトリミングしてみました。星の色があまり出ていないのが不満ですが、それは今回の処理とは別の問題。光害地での30分露出としては、まあ納得できるできあがりでしょう! 「ソフトビニングフラット補正」について この記事の執筆中に、最近「ソフトビニングフラット補正」という方法が注目されていることを知りました。ソースはこちらの記事です。 https://astro.allok.biz/image-processing/soft-binning-flat-correction-method/ ステライメージ8を使用した処理フローの解説です。撮像画像から対象を消してシェーディング画像を作り、それを元に補正するというコンセプトは同じですが、「撮像画像を縮小する(ソフトビニングする)」のが素晴らしいアイデア。シェーディング画像にはディテールは必要ありませんし、縮小すれば処理が何かと軽くなります。 星を消すのには「ミニマムフィルター」(PSでいう「明るさの最小値」?)を使用されています。また、星選択&塗りつぶしの代わりに、トーンカーブの高輝度側を平坦にすることで処理されています。 「消し残した大きな構造」を塗りつぶしで消せる点は、この記事で紹介した方法が有効かもしれません。いずれにしても元画像を縮小するのはいろいろメリットが大きいので、これはぜひ真似してみたいと思います(*)。 (*)PSの「画像縮小」がステライメージの「ソフトビニング」とどう違うのかはよくわかりませんが、大勢には影響はないと推測します。 作成したシェーディング画像はステライメージのフラット補正なので「除算」での補正なのでしょう。PSの場合、除算レイヤーはそのままだとレベルが極端にずれてしまって上手く処理できていません(*)。 (*)周辺減光が大きく残った画像を減算で処理すると、周辺のコントラストが低下することが予測されます。推測ですが、本記事の作例はGの周辺のコントラストが低くなっている可能性があります。 検証が不十分なので以下は感想です。どちらの方法も簡単ですので、ぜひいろいろ試してみて、よりよい方法を工夫してみてください! 画像縮小はとても効果的。輝度選択で星消しする処理時間が激減する。最終結果に違いはなかった。 トーンカーブを平坦にする星消しは、平坦化する開始点によってはフラットが合わないことがあった。輝度選択+塗りつぶしの方が結果が安定するかも。 縮小画像をPSの明るさの最小値で星消しする場合、「丸」ムラがでてしまう。(下画像)ぼかしで丸は消えるがちょっと気持ち悪い。 画像処理とリザルト・IC2177編(QBP) 素材画像と下処理 撮影記なのに、延々と濃い画像処理手順の説明になってしまいました^^;; もう一つある作例を処理していきましょう。素材画像はこちら。 こちらはα7S+QBPフィルター+FL55SS。30秒露出で31枚。IC2177です。 コンポジット直後。カラーバランスを調整してCamera rawでTIFF現像、ダーク・フラットは共に未使用です。QBPフィルターはGチャネルのバンド幅が狭いため、camera rawではカラーバランスを調整しきれません。 もう一度Camera rawフィルターでカラーバランスを合わせます。トーンカーブの山の断崖を揃えると、Rチャンネルの山の右が飛び出てきました。BGのコントラストが低いようです。 レベル補正でRGBの各チャンネルのコントラストをざっくり合わせました。これで下処理は終了。トーンカーブで強調してみると、南側の光害被り、色被りがかなり出ています。 星消しシェーディング画像で補正 バラ星雲の作成と同じ手順でシェーディング画像を作成して補正しました。きれいに平坦になっていますね!ただし「ソフトビニングフラット補正」の方法に倣って画像は1/10に縮小して処理しました。うん、これは便利。処理がサクサク終了しました。 この作例のように、元画像に大きな傾斜かぶりがある場合(画像左から1番目)、PSの輝度選択で星だけをうまく選択できないことがあります。(被りが選択されない輝度にすると被り部分の中の星が選択されない) このため、「星選択のためだけ」のグラデーションマスクを入れてざっくり上下の輝度差を補正してから(画像左から2番目)輝度選択を行いました(画像左から3番目)。こうすることで、被りがあってもキレイに星消しすることができました。 できあがり。総露出たった15分なので、淡い部分は全くダメでしたが、光害地のお手軽撮影・お手軽処理でここまで出せれば十分かも!グラデーションマスクでねちねち補正するのも一切なし。手抜き撮影の自己新記録かもしれません^^ 細かなやり方はともかく「元画像から星を消してフラットを生成して補正する」方法は、けっこう使えそうですね!次回は4時間露出くらいのガチ撮影で、まじめにダーク・フラットも、FlatAidPro用の「Void画像」も撮ってみて、全部入り・全部なしでのリザルトを比較してみたいものです。 使用した小物アイテム クリアバーティノフマスク ピント合わせにはWilliam Optics社の「クリアバーティノフマスク」を使用しました。光条がとても明るいため、ナローバンドの場合でもライブビュー画面でピント合わせが可能です。 上の画像は、ライブビューでピント合わせの後、確認用に撮影した画像です。ナローバンドの場合、低次の回折像(星に近い部分)の光条は、透過する波長(上の例では青緑のOIIIと赤のHα)だけのとびとび状態になります。透過する波長については光量の低下はあまりなく、ブロードバンドの場合とピント合わせに使用できる星の限界光度はさほど違わないように感じました。 まとめ いかがでしたか?比較的条件の良い光害地での撮影でしたが、「ワンショットナローバンドフィルター」を使用すれば、空の暗い場所に遠征しなくても、それなりに天体写真が撮れるということがはっきりしました! 後は「光害かぶり」「背景のムラ」をどうやって簡単に処理するか。今回使用した「星消しシェーディング画像を使用したフラット補正」は、ある程度の画像処理スキルは必要になるものの、作業手順としては単純明快。「星を消す」「大きな対象を消す」「ぼかす」「減算する」「レベル調整」の5ステップを行うだけです。 もちろんこの方法は1例にしかすぎません。天文ファン注目の「FlatAidPro」の「バッチキャリブレーション」による補正や、Gradientxterminatorのようなソフトで補正する方法、地道にグラデーションマスクで補正する方法など、いろいろ他にもやり方があると思います。天リフでは今後いろいろな補正方法についての解説記事も書いていく予定です。お楽しみに! それでは、皆様のご武運をお祈り申し上げます。また次回お会いしましょう! 機材協力: (株)ビクセン (株)よしみカメラ  編集部発信のオリジナルコンテンツ