みなさんこんにちは!
梅雨の悪天が一転して、好天に恵まれた8月の成果はいかがでしたか?編集部でもペルセウス座流星群から数日間、西日本の星紀行を楽しみました!今回はその中から「角島・牧崎風の公園」での撮影記をお届けします!
一度は行きたい!絶景の「角島大橋」
山口県下関市、角島大橋。西日本随一・超A級の有名絶景スポットです。もしご存じない方がいらしたら、ぐぐってみてください。名実ともに素晴らしいスポットであることは、天リフ編集長も全力で断言します。晴れた日の日本離れしたエメラルドグリーンの海の色の素晴らしさ、真っ直ぐに伸びる雄大で美しい橋(しかも無料!)。夏は海水浴もOK。
ただし、超絶に混みます。筆者が初めて行った2012年は、まだ今ほど「絶景映え」ブームではなかったのですが、それでも途中1時間の渋滞でした。次に行った2014年ごろは、あまりの渋滞で途中で引き返しました。もう二度と行くことはないだろうと思っていたのですが、コロナで観光客が激減していることもあり、再訪する気になったというわけです。
もちろん、普通の観光ではありません。目的は星見。Lightpolutionmap.infoではSQM21.7。角島大橋のライトアップと角島灯台の存在は気になるものの、日本海の漁り火の影響さえなければ、北天はほぼ完璧に近い星空のはずです。
知る人ぞ知る穴場「牧崎風の公園」
角島といえば西端の「角島灯台」が有名なのですが、昼間のロケハンの結果、目的地は「牧崎風の公園」としました。この場所もぐぐってみると「穴場」として真っ先にヒットします^^;;
絶好の星見スポットを具体的な場所を付けて公開することには、いろいろ賛否があって、タブー上等の天リフでもさすがにはばかれるところがあります。しかし、安心してください。正直言って、この場所は怖いもの見たさの人でない限りオススメしません。 その理由にはのちほど触れます。
しかし、昼間の観光スポットとしては素晴らしいものです。賑やかな角島灯台と違って、売店もなく人も少ないのですが、その何もなさ加減がおおいに旅情をくすぐります。
遊歩道も良く整備されていて、気候のよい春や秋なら、絶好のひだまり散歩スポットだといえるでしょう。実際は8月の超クソ暑い日で死にそうでしたが^^;;;
広い駐車場(無料:角島灯台は有料です)は足場も良く視界も広く、トイレもあり、快適に過ごせる場所です。この日は盆休み?のせいか漁船も少なく、北天はそれほど明るくありませんでした。しかし、漁船が大挙して漁をはじめると、北天はものすごいことになるはずです。これがまず、オススメでないポイント。
駐車場からの全天写真。素晴らしいことに、トイレの灯りは通常は消灯。自動販売機もなく、周囲半径50mのロケーションは最高です。南は下関の街灯りがそれなりにあり、南東には角島大橋のナトリウム灯があるはずなのですがあまり気になりません。星空のレベルとしては第一級だと感じました。
最高の夕陽
夕陽を撮影中。美しい夕陽と夕焼けを見るための条件は、空気が透明であることと西の空の水平線が見えること。ダルマ太陽とグリーンフラッシュは見えませんでしたが、期待通りの美しい日没。
日没後30分経過。5組くらいいた夕陽見物の人たちは皆、帰ってしまいました。お楽しみはこれからなのに・・・ここから先の空の色の変化を味わうのなら、人工光がないこともきわめて重要な条件になります。この日の夕焼けから星空までのマジックアワーは、南の離島・波照間島で見たときと双璧をなす素晴らしさでした。
夕陽を見に来ていたカップルにモデルになってもらいました。近々、挙式だそうです。お幸せに!
最高レベルの輝度を誇る街灯!!
実はロケハンで気が付いていたのですが、岬の先っぽのほうにこんなものが。まだ新しいLED灯のようです。これがどのくらいの輝度なのかで、この先の運命が大幅に変わる予感・・・
日没30分後ですでにこの輝き。この距離(20mほど)で、推定マイナス12等級。圧倒的な存在感です。この付近での星景撮影は絶望的でした。
仕方ないので少し遊んでみました。手のひらに街灯を♪透かしてみればー♪ それにしても、この街灯はどんなコンセプトで灯されているのでしょうか。これさえなければ、この付近は最高の星見スポットになるのですが。
街灯から150mほど離れた場所で。だいぶ影響は減るものの、強い灯りは対岸まで明るく照らしています。凄いなと思ったのは自分の影(上画像円内)がすごく明瞭に映ること。ブロッケンと同じように、ポーズを取れば影もそのとおりに映ります^^;;ベテルギウスが超新星爆発するとこんな感じになるのかも。
地形のせいか、駐車場付近ではほとんど風がなかったにもかかわらず、ほんの100mほどしか離れていないこの場所ではすごい強風。さすがは「風の公園」というだけのことはあります。三脚が飛ばないように必死で押さえつけているの図。
駐車場まで来ると、街灯は下草に隠されて影響は残るものの見えなくなります。しかし、駐車場から北東方向、これまた強烈な灯りがありました。4キロほど海を隔てた対岸なのか、近隣の漁船なのかは不明ですが、明瞭に影ができるほどで推定−5〜6等。幸いにも22時頃には消えたのですが、正体は不明です。
それでも星空は一級レベル
前述の2つの強烈な灯りと、角島灯台の回転灯の影響はあるものの、星空のクオリティはなお一級品でした。天頂付近にかかるはくちょう座の天の川の輝きは、SQM21.6にふさわしい濃さです。
正直いってガチの天文マニアがここに来ると、あまりの街灯のひどさにやる気を100%失うかもしれません。その意味では全くオススメできない場所です。このファッキンな街灯野郎がいなければと激しく思う反面、それでもなお星空は美しい。たかが数個の街灯くらいでは、星空は負けないのです。
街灯から150mの場所で、南西に傾いたさそり座と天の川。右下の灯りは角島灯台です。角島灯台は回転式で常にどこかを照らしています。動画で撮ればなかなか味わい深いかもしれません。
海岸の白波や対岸の崖が照らされているのは、例の強力街灯。文句ばかり言わずに、役に立つこともあると褒めてあげましょうか^^;;
駐車場にもどって、昇る秋の天の川。低空からはくちょう座付近まで、赤・緑・赤の大気光とおぼしき色むらがあります。逆にいえば、大気光の影響がはっきり出てくるくらいの空の暗さです。
テーマは「ノーマル機+星雲強調フィルター」
今回の撮影はレビュー記事用の作例撮りも目的の一つでした。テーマは「クリップタイプ(ボディに装着するタイプ)」の星雲強調フィルターを「ノーマル機」に使うとどうなるか、です。前項の北アメリカ星雲・天の川のパノラマは、いずれもこのフィルターを使用しています。
この作例も「 STC マルチスペクトラフィルター」を使用しています。改造機ほど劇的に赤い星雲が出る訳ではないのですが、ノーフィルターではほとんど出ない北アメリカ星雲の赤を、それなりに強調することができました。
こちらはフィルターなしの場合。ノーマル機の星空撮影はカラーバランスが取りやすく、画像処理のハードルが一段下がるのが良いところですが、赤い星雲はそのままではほとんど出てきません。もちろんテクニックを駆使すればそれなりに出てくるのですが、フィルターを上手に使えばその苦労を低減することができます。
追記2020/9/4)
「フィルターあり」の方が若干ノイジーなのは、露出倍数の分(約1段)画像を持ち上げているためです。星雲強調フィルターは「星雲を明るくする」わけではなく「星雲以外の光を減らす」ことによって相対的に星雲を強調します。フィルターを使用することで絶対光量は減少します。同じ画質の画像を得るためには、光量が減る分露出を長くして補わなくてはなりません。
クリップタイプのフィルターは副作用もあるので万能ではないのですが、カメラレンズで積極的なフィルターワークを行う上では必須の存在です。「 STC マルチスペクトラフィルター」については、詳しいレビュー記事を別途書く予定です。お楽しみに!
観光地とライトアップの幸せなバランス感覚とは
最後に、ファッキンな街灯野郎の姿をもう一度お伝えしておきます。例の満月クラスの明るさの強力街灯。フレアっぽいのは潮風によるレンズとフィルターの曇りによるものです^^;;;
薄明が終わって完全に暗くなってから街灯の近くに来ると、別の意味で発見があります。漆黒の闇に超強力な灯りが1個だけある世界は、なかなか体験できるものではありません。明るく照らされているのに、なぜか怖い。灯りに幻惑されて見えなくなった闇の中に何かいるのではないか。灯りを背にしても向き合っても、振り向くのが怖い感覚です(*)。
(*)ちょうと「鬼滅の刃」をアマプラで見ていた時期でもあり、振り向いたら鬼が出てこないかとビクビクしました^^;;
風が吹き荒れているとさらにエクストリーム(*)。どん曇りの日に肝試しと思って来るのも味わい深いかもしれません(全て自己責任でお願いします)^^;;;;;
(*)突然「バタバタバタ」と激しくうなるような音がしてビビリました。カメラのストラップが強風に共振していたのでした。
帰りに、角島大橋で星景にチャレンジしてみましたが、ナトリウム灯が明るすぎてどうにもなりませんでした。こればかりはどうしようもありませんね(*)。
(*)一番近いナトリウム灯の影響が極端に大きいので、もっと橋から離れられるロケーションなら、少しは見られるものになるかもしれません。
参考までに、最近話題の「ちょうどよいソフト効果」のプロソフトンクリアの効果比較も。フィルターなしではほとんどわからなかった北斗七星がなんとか視認可能になっています。ナトリウム灯も滲んではいるのですが、破綻するほどではありません。いや、ノーフィルターの時点ですでに破綻していたとも言えますが^^;;;
まとめ
いかがでしたか?
何度も繰り返しますが、この場所はオススメできません。必死で「いいところ」を強調して書きましたが、光害やライトアップが嫌いな人は、行かない方が幸せだと思います。がっかりします。そればかりか、週末の夕方でも間違いなく大渋滞でしょう。道もわかりにくく、途中には離合(すれ違い)困難な細道もあります。海岸近くでは、海からの波しぶきでレンズが曇ったように潮を被ります。
それでもなお、個人的には印象的な体験であったことは確かです。次回はもう少し涼しい時期に角島灯台も回ってみようかとか考えているところです^^
それでは皆様のご武運をお祈りしております。また次回お会いしましょう!
機材協力:
https://reflexions.jp/tenref/orig/2020/09/04/11719/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/09/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/09/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部星景写真実践・天体写真撮影記みなさんこんにちは!
梅雨の悪天が一転して、好天に恵まれた8月の成果はいかがでしたか?編集部でもペルセウス座流星群から数日間、西日本の星紀行を楽しみました!今回はその中から「角島・牧崎風の公園」での撮影記をお届けします!
一度は行きたい!絶景の「角島大橋」
山口県下関市、角島大橋。西日本随一・超A級の有名絶景スポットです。もしご存じない方がいらしたら、ぐぐってみてください。名実ともに素晴らしいスポットであることは、天リフ編集長も全力で断言します。晴れた日の日本離れしたエメラルドグリーンの海の色の素晴らしさ、真っ直ぐに伸びる雄大で美しい橋(しかも無料!)。夏は海水浴もOK。
ただし、超絶に混みます。筆者が初めて行った2012年は、まだ今ほど「絶景映え」ブームではなかったのですが、それでも途中1時間の渋滞でした。次に行った2014年ごろは、あまりの渋滞で途中で引き返しました。もう二度と行くことはないだろうと思っていたのですが、コロナで観光客が激減していることもあり、再訪する気になったというわけです。
もちろん、普通の観光ではありません。目的は星見。Lightpolutionmap.infoではSQM21.7。角島大橋のライトアップと角島灯台の存在は気になるものの、日本海の漁り火の影響さえなければ、北天はほぼ完璧に近い星空のはずです。
知る人ぞ知る穴場「牧崎風の公園」
角島といえば西端の「角島灯台」が有名なのですが、昼間のロケハンの結果、目的地は「牧崎風の公園」としました。この場所もぐぐってみると「穴場」として真っ先にヒットします^^;;
絶好の星見スポットを具体的な場所を付けて公開することには、いろいろ賛否があって、タブー上等の天リフでもさすがにはばかれるところがあります。しかし、安心してください。正直言って、この場所は怖いもの見たさの人でない限りオススメしません。 その理由にはのちほど触れます。
しかし、昼間の観光スポットとしては素晴らしいものです。賑やかな角島灯台と違って、売店もなく人も少ないのですが、その何もなさ加減がおおいに旅情をくすぐります。
遊歩道も良く整備されていて、気候のよい春や秋なら、絶好のひだまり散歩スポットだといえるでしょう。実際は8月の超クソ暑い日で死にそうでしたが^^;;;
広い駐車場(無料:角島灯台は有料です)は足場も良く視界も広く、トイレもあり、快適に過ごせる場所です。この日は盆休み?のせいか漁船も少なく、北天はそれほど明るくありませんでした。しかし、漁船が大挙して漁をはじめると、北天はものすごいことになるはずです。これがまず、オススメでないポイント。
駐車場からの全天写真。素晴らしいことに、トイレの灯りは通常は消灯。自動販売機もなく、周囲半径50mのロケーションは最高です。南は下関の街灯りがそれなりにあり、南東には角島大橋のナトリウム灯があるはずなのですがあまり気になりません。星空のレベルとしては第一級だと感じました。
最高の夕陽
夕陽を撮影中。美しい夕陽と夕焼けを見るための条件は、空気が透明であることと西の空の水平線が見えること。ダルマ太陽とグリーンフラッシュは見えませんでしたが、期待通りの美しい日没。
日没後30分経過。5組くらいいた夕陽見物の人たちは皆、帰ってしまいました。お楽しみはこれからなのに・・・ここから先の空の色の変化を味わうのなら、人工光がないこともきわめて重要な条件になります。この日の夕焼けから星空までのマジックアワーは、南の離島・波照間島で見たときと双璧をなす素晴らしさでした。
夕陽を見に来ていたカップルにモデルになってもらいました。近々、挙式だそうです。お幸せに!
最高レベルの輝度を誇る街灯!!
実はロケハンで気が付いていたのですが、岬の先っぽのほうにこんなものが。まだ新しいLED灯のようです。これがどのくらいの輝度なのかで、この先の運命が大幅に変わる予感・・・
日没30分後ですでにこの輝き。この距離(20mほど)で、推定マイナス12等級。圧倒的な存在感です。この付近での星景撮影は絶望的でした。
仕方ないので少し遊んでみました。手のひらに街灯を♪透かしてみればー♪ それにしても、この街灯はどんなコンセプトで灯されているのでしょうか。これさえなければ、この付近は最高の星見スポットになるのですが。
街灯から150mほど離れた場所で。だいぶ影響は減るものの、強い灯りは対岸まで明るく照らしています。凄いなと思ったのは自分の影(上画像円内)がすごく明瞭に映ること。ブロッケンと同じように、ポーズを取れば影もそのとおりに映ります^^;;ベテルギウスが超新星爆発するとこんな感じになるのかも。
地形のせいか、駐車場付近ではほとんど風がなかったにもかかわらず、ほんの100mほどしか離れていないこの場所ではすごい強風。さすがは「風の公園」というだけのことはあります。三脚が飛ばないように必死で押さえつけているの図。
駐車場まで来ると、街灯は下草に隠されて影響は残るものの見えなくなります。しかし、駐車場から北東方向、これまた強烈な灯りがありました。4キロほど海を隔てた対岸なのか、近隣の漁船なのかは不明ですが、明瞭に影ができるほどで推定−5〜6等。幸いにも22時頃には消えたのですが、正体は不明です。
それでも星空は一級レベル
前述の2つの強烈な灯りと、角島灯台の回転灯の影響はあるものの、星空のクオリティはなお一級品でした。天頂付近にかかるはくちょう座の天の川の輝きは、SQM21.6にふさわしい濃さです。
正直いってガチの天文マニアがここに来ると、あまりの街灯のひどさにやる気を100%失うかもしれません。その意味では全くオススメできない場所です。このファッキンな街灯野郎がいなければと激しく思う反面、それでもなお星空は美しい。たかが数個の街灯くらいでは、星空は負けないのです。
街灯から150mの場所で、南西に傾いたさそり座と天の川。右下の灯りは角島灯台です。角島灯台は回転式で常にどこかを照らしています。動画で撮ればなかなか味わい深いかもしれません。
海岸の白波や対岸の崖が照らされているのは、例の強力街灯。文句ばかり言わずに、役に立つこともあると褒めてあげましょうか^^;;
駐車場にもどって、昇る秋の天の川。低空からはくちょう座付近まで、赤・緑・赤の大気光とおぼしき色むらがあります。逆にいえば、大気光の影響がはっきり出てくるくらいの空の暗さです。
テーマは「ノーマル機+星雲強調フィルター」
STC アストロマルチスペクトラフィルター
https://yoshimi.ocnk.net/product/142
今回の撮影はレビュー記事用の作例撮りも目的の一つでした。テーマは「クリップタイプ(ボディに装着するタイプ)」の星雲強調フィルターを「ノーマル機」に使うとどうなるか、です。前項の北アメリカ星雲・天の川のパノラマは、いずれもこのフィルターを使用しています。
この作例も「 STC マルチスペクトラフィルター」を使用しています。改造機ほど劇的に赤い星雲が出る訳ではないのですが、ノーフィルターではほとんど出ない北アメリカ星雲の赤を、それなりに強調することができました。
こちらはフィルターなしの場合。ノーマル機の星空撮影はカラーバランスが取りやすく、画像処理のハードルが一段下がるのが良いところですが、赤い星雲はそのままではほとんど出てきません。もちろんテクニックを駆使すればそれなりに出てくるのですが、フィルターを上手に使えばその苦労を低減することができます。
追記2020/9/4)
「フィルターあり」の方が若干ノイジーなのは、露出倍数の分(約1段)画像を持ち上げているためです。星雲強調フィルターは「星雲を明るくする」わけではなく「星雲以外の光を減らす」ことによって相対的に星雲を強調します。フィルターを使用することで絶対光量は減少します。同じ画質の画像を得るためには、光量が減る分露出を長くして補わなくてはなりません。
クリップタイプのフィルターは副作用もあるので万能ではないのですが、カメラレンズで積極的なフィルターワークを行う上では必須の存在です。「 STC マルチスペクトラフィルター」については、詳しいレビュー記事を別途書く予定です。お楽しみに!
観光地とライトアップの幸せなバランス感覚とは
最後に、ファッキンな街灯野郎の姿をもう一度お伝えしておきます。例の満月クラスの明るさの強力街灯。フレアっぽいのは潮風によるレンズとフィルターの曇りによるものです^^;;;
薄明が終わって完全に暗くなってから街灯の近くに来ると、別の意味で発見があります。漆黒の闇に超強力な灯りが1個だけある世界は、なかなか体験できるものではありません。明るく照らされているのに、なぜか怖い。灯りに幻惑されて見えなくなった闇の中に何かいるのではないか。灯りを背にしても向き合っても、振り向くのが怖い感覚です(*)。
(*)ちょうと「鬼滅の刃」をアマプラで見ていた時期でもあり、振り向いたら鬼が出てこないかとビクビクしました^^;;
風が吹き荒れているとさらにエクストリーム(*)。どん曇りの日に肝試しと思って来るのも味わい深いかもしれません(全て自己責任でお願いします)^^;;;;;
(*)突然「バタバタバタ」と激しくうなるような音がしてビビリました。カメラのストラップが強風に共振していたのでした。
帰りに、角島大橋で星景にチャレンジしてみましたが、ナトリウム灯が明るすぎてどうにもなりませんでした。こればかりはどうしようもありませんね(*)。
(*)一番近いナトリウム灯の影響が極端に大きいので、もっと橋から離れられるロケーションなら、少しは見られるものになるかもしれません。
参考までに、最近話題の「ちょうどよいソフト効果」のプロソフトンクリアの効果比較も。フィルターなしではほとんどわからなかった北斗七星がなんとか視認可能になっています。ナトリウム灯も滲んではいるのですが、破綻するほどではありません。いや、ノーフィルターの時点ですでに破綻していたとも言えますが^^;;;
まとめ
いかがでしたか?
何度も繰り返しますが、この場所はオススメできません。必死で「いいところ」を強調して書きましたが、光害やライトアップが嫌いな人は、行かない方が幸せだと思います。がっかりします。そればかりか、週末の夕方でも間違いなく大渋滞でしょう。道もわかりにくく、途中には離合(すれ違い)困難な細道もあります。海岸近くでは、海からの波しぶきでレンズが曇ったように潮を被ります。
それでもなお、個人的には印象的な体験であったことは確かです。次回はもう少し涼しい時期に角島灯台も回ってみようかとか考えているところです^^
それでは皆様のご武運をお祈りしております。また次回お会いしましょう!
機材協力:
(株)よしみカメラ
ユニテック(株)
(株)ケンコー・トキナー編集部山口
千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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