眼視観望とスケッチの魅力
惑星からDSOまで、素晴らしいスケッチを数多くtwitterで発信されている@eiZgeさんの作品群をご紹介します。
#今日のスケッチ 13.2cmトリプレットによる土星
先日の「余りに美しかった土星」のスケッチです。
望遠鏡は完全に人のふんどしですが、観望会ならではの楽しみです。
15分ほどしっかり観察し、記憶が鮮やかな内に一気に描きました。
土星は模様が割と単調なのでこれができます。7/8 pic.twitter.com/URLl6b9Ubs— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月10日
土星。丁寧に描き込まれた黒の背景に浮かび上がる土星の姿。
「余りに美しかった土星」の印象がそのままに描き出されています。
#今日のスケッチ 30cmDobによる 干潟星雲と三裂星雲
夏の夜空を代表する星雲です。が、実際見るとなると やっかいな対象でもあります。
天の川がくっきり見える空であれば、干潟星雲は肉眼でも見ることができます。
ただ、「三裂」星雲をしっかり確認したのは、Dob購入後でした。 pic.twitter.com/A68NspIm5t— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月29日
30cmドブによるM8干潟星雲とM20三列星雲。
ほんのり淡いピンクとブルーの美しい星雲の姿。
#今日のスケッチ 肉眼で見た天の川(はくちょう座)
天の川を背景に、大きな羽を広げて飛ぶ白鳥の姿。
複雑に入り組んだ天の川と暗黒帯。暗黒帯にもカタログネームが付いたものもあります。
雨で大変な所もありますが、今夜は晴れる所も多そうですね。
2014/7/25 岐阜の山奥 #七夕 pic.twitter.com/OU0iQsFTdE— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月7日
肉眼による星空のスケッチも。
デネブの青とオレンジのアルビレオの輝き。
@eiZgeさんのスケッチは星の輝きの描写がまた美しい・・
今日のスケッチは肉眼で見た天の川です。
ちょうど夏の天の川の一番濃いところに当ります。
写真では赤みががかって見えますが、肉眼では黄緑っぽく感じました。
海辺なので少しモヤがありましたが、寒くなくゆったりと見ることができました。
2014/04/05 03:45 三重県南伊勢にて pic.twitter.com/NL4hYFxLN8— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月19日
こちらはいて座天の川の中心部。
複雑な天の川の光と暗黒部が優しいタッチで描かれています。
#今日のスケッチ 月齢3.2の欠けぎわ(部分スケッチ:2014年)
今夜晴れていれば同じくらいの月が見えたかも知れません。
月面南端の山(光点)と地球照、クレーターの影に注目して観察しました。
2014/5/2 7cmアクロ屈折 33× 正立プリズム pic.twitter.com/VJMK7f0045— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月27日
三日月、欠け際と地球照。
これまで見たことのないような月の姿だと思われませんか?
#今日のスケッチ
アリスタルコスとシュレーター谷(2014年)
形はうまく取れていませんが、白く輝くアリスタルコスがお気に入りの一枚です
一時手元にあった往年の名機ですが、使いこなせませんでしたf^_^;
2014/1/13 カートン光学スカイマスター 6cmアクロ屈折 80× pic.twitter.com/mq8eFjAjPK— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月23日
白く輝くアリスタルコス。
今日のスケッチは、コペルニクス・クレーター(仕上げ)です。
20㎝ドブでは初めてスケッチしましたが、非常に難物で描写に50分も掛かってしまいました。
多重のリング構造や放出物の濃淡が、衝突の荒々しさを感じさせます。
2017/6/4 19:30 LB8inDX-Dob 203× pic.twitter.com/iTmYrS8iwR— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月8日
コペルニクス。
額に入れて机の上に置いて毎日眺めていたいような美しさ。
#今日のスケッチ ケンブルの滝(Kemble’s Cascade)
双眼鏡から小望遠鏡での好対象です。星団ではなく、見かけの星並び(アステリズム)です。
望遠鏡では20倍以下で全景が入ります。北の空でほぼ年中見られます。
2013/11/4 7cmアクロ屈折 16× (鏡像) pic.twitter.com/hiXzQeoFq8— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月26日
星雲でも星団でもない「星並び(アステリズム)」。
肉眼で見る星の美しさの要素が全て表現されています。
今日のスケッチは、先日観察した昼間の金星です。
4月に取ったものをラフスケッチのまま放置してたので、2枚まとめて並べてみました。
機材や倍率は異なりますが、見かけ比は大体取れていると思います。
4/23 Hinode 66mm ED 134× 6/4 VMC110L 80× 鏡像 pic.twitter.com/TRbQr3noBG— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月6日
昼間の金星。
青空のグラデーションがなんともいえぬいい感じ。
今日のスケッチは「基地」で仕上げた木星です。
この晩は観察だけのつもりでしたが、観はじめると思いのほか見えて、ラフでもと思い描きました。
南赤道縞がただならぬ様相でした。また、縞模様の色がカラフルで綺麗でした。
2017/5/22 20:50 LB8inDX-Dob 203× pic.twitter.com/zVS50eMtX3— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月28日
木星。「ただならぬ様相」が豊かな色で。
今日のスケッチは2003年の火星大接近・3枚組です。
これより前、フィルムカメラで天体撮影をしながら観察していましたが、スケッチは年に数枚程度でした。
世はデジタル時代へ。。高級カメラ、大口径望遠鏡、PC処理と財力も技量もついていけず…
そんな模索の中、「じゃあ描くか」(笑) pic.twitter.com/0qHkNYg7vu— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月1日
2003年、大接近のときの火星。
「じゃあ描くか」(笑)
星の芸術家の覚醒の瞬間^^
#今日のスケッチ 北アメリカ星雲(2014年)
梢さん@treetop_starの8cm屈折とフィルターをお借りしての観察です。
写真の対象と思われていますが、条件が揃えば眼視でも見事な「北アメリカ」が浮かび上がります。
私はお留守番ですが、日食まであと2ヶ月になりましたね。 pic.twitter.com/gfdpfdl28R— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月22日
北アメリカ星雲。
眼視でメキシコ湾がくっきりと。
#今日のスケッチ M13ヘラクレス星団
口径7cm~20cmの望遠鏡で見た、球状星団M13です。
スケッチは数年の間隔がありますが、空の条件や倍率は概ね同条件です。
20cmドブを入手したての元日明け方、初めて自宅前で見た姿は忘れられません。
秋口まで星団の見ごろは続きます。 pic.twitter.com/zTdfg3j5A9— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月20日
M13。
星なのか雲なのかわからないような微妙な境界線が、眼視のイメージそのままに再現。
#今日のスケッチ その2 NGC6543(キャッツ・アイ星雲)
夏空に見える惑星状星雲で、光度8等と小型望遠鏡でも見える明るさですが、ちっちゃいのが難点。
このスケッチは観望会の折に、大口径ドブソニアンで取らせて頂きました。
2015/5/29 45cmDob 300× pic.twitter.com/QHH6dD11Ta— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月3日
惑星状星雲。
青緑の不思議な光芒。
先晩のスケッチ・4
さそり座の散開星団M6(蝶々星団)。
特徴ある星並び。輝星から微光星まで入り乱れてとても美しい。
南にある星団M7は背景がスタークラウドで薄明るく、こちらは暗く締まっているのが眼視でも分かります。
2017/5/27 25:30 LB8inDX-Dob 38× pic.twitter.com/KlLGn1JuPM— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月31日
さそり座のM6。
広がった散開星団の楽しみの一つは、オレンジ色の星の存在。
20cmDob・スケッチで巡る宇宙 その10 銀河の世界
M81とM82、NGC253、M51、NGC4565
20cm鏡でも表情がいろいろ分かって、楽しめる銀河たちです。
M82(1枚目の上)のみ不規則型で、残りは渦巻型の銀河。
距離は1200万~4400万光年。 pic.twitter.com/Vu6WCWO8KZ— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月13日
系外星雲4つ。
写真のように細かい構造は見えなくても、ざわざわとした個性がそれぞれに。
20cmDob・スケッチで巡る宇宙 その11 おとめ座銀河団
5500万光年彼方にある銀河の大集団です。
春に行われる「メシエマラソン」で多数の方がこの場所で遭難されます(苦笑)
おとめ座銀河団を自力で見ることができたら、星猛者、マスターと自負してよいでしょう。 pic.twitter.com/iKp9CqJjNn— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月13日
おとめ座銀河団。
宇宙にぽっかり。リアリティに萌えます。
今日のスケッチは、2015年1月13日のラブジョイ彗星(2014Q2)です
ここ数年では最も明るくなり、目測で3.7等までなり肉眼彗星になりました
7cmアクロ屈折 33倍先日(5/27晩)20cmドブで 2015V2ジョンソン彗星は7.7等、超新星は12.7等と目測しました pic.twitter.com/HEK285zVXL
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月29日
ラブジョイ彗星。
イオンテールの光条がくっきり。
昨晩のISSパスのスケッチです。
うす黄に輝く太陽電池パネル。縁が少しオレンジ。中央が少しくびれて見えていて、移動とともに少しずつ形が変わっていきました。
空飛ぶ金の延べ棒。
2017/4/13 19:17 Hinode 66mmED-APO屈折 27倍 自宅にて。 pic.twitter.com/Sjsn3gjWtP— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年4月14日
さらには「動き物」も。
黄色く輝くISSのパネル。
@eiZgeさんは、小学生のころから天体観望を楽しみ、スケッチをされていたそうです。
#今日のスケッチ 月のもようとクレーター(1990年)
硬いスケッチが続きましたので、今夜は子どもスケッチでお楽しみください^^
シュールなタッチで結構好きな月です。
今年の星祭りはこんな月齢ですね。
1990/8/4 (小学5年) 6cmアクロ屈折 H20mm 40× 鏡像 pic.twitter.com/mOK7FhALVw— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月11日
これは小学生のときの月のスケッチ。
#今日のスケッチ は1993年6月の皆既月食です。
初見の皆既月食は火山エアロゾルの影響で、望遠鏡でも月の海が見えなくなるほどの暗い月食でした。
先日の月食スケッチとは対照的です。
後に黒台紙にスケッチを貼り付けて仕上げました。
1993/6/4 ミザール10cm反射 40× pic.twitter.com/AZfcU8nB2G— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月12日
その3年後、1993年の皆既月食。
赤銅色の月の表現に、芸術家としてのセンスを感じずにはいられません。
#今日のスケッチ 皆既日食の思い出(1999年)
”スケッチ”というよりは、肉眼やファインダ越しに眺めた光景を、写真を見ながら思い出して描いたものです。
「若気の至り…」飛行機も初めて。JTB個人旅行で名古屋から香港経由で18時間掛けてパリへ。
そこからさらに急行列車で2時間… pic.twitter.com/6u7mBplHut— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月1日
こちらはその9年後、1999年の皆既日食。
つげさん@eiZge が、木星のスケッチの仕上げをしています
じっと見ていると、描くときの力の入れ方…
ふんわりと曖昧に滲んだ感じの表現、描くのはとても難しいと思うのですが、長年の経験でしょうか
つげさんは自然と描きこなしています完成版は本人がいずれアップすると思います pic.twitter.com/R62VodQ8ZJ
— 梢 (@treetop_star) 2017年5月27日
つげ画伯の制作風景。
情熱大陸のBGMとともに、「職業 天体画家」のテロップを入れたくなる光景ですね^^
いかがでしたか?
実に衝撃的な素晴らしいスケッチの数々。いっぺんにファンになってしまいました。
ここにご紹介した作品はほんの一部、日々精力的に更新されていますので、つげさんのtwitterをぜひご覧になってみてください!
実は編集子、昨年夏に一つ上のツイートの梢さんと共に原村でお会いしておりました。偶然テントがお隣で、ドブでいろいろ見せていただいたのですが、その時は一連のスケッチのことは全く存じ上げず・・
次にお会いするときに備えて、色紙を持参することとします^^
つげさん梢さん、ありがとうございました!
https://reflexions.jp/tenref/orig/2017/07/12/1540/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2017/07/b46413b3939760570469f1b50e649b5e-1024x624.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2017/07/b46413b3939760570469f1b50e649b5e-150x150.jpg天体観賞(観望)惑星からDSOまで、素晴らしいスケッチを数多くtwitterで発信されている@eiZgeさんの作品群をご紹介します。
#今日のスケッチ 13.2cmトリプレットによる土星
先日の「余りに美しかった土星」のスケッチです。
望遠鏡は完全に人のふんどしですが、観望会ならではの楽しみです。
15分ほどしっかり観察し、記憶が鮮やかな内に一気に描きました。
土星は模様が割と単調なのでこれができます。7/8 pic.twitter.com/URLl6b9Ubs
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月10日
土星。丁寧に描き込まれた黒の背景に浮かび上がる土星の姿。
「余りに美しかった土星」の印象がそのままに描き出されています。
#今日のスケッチ 30cmDobによる 干潟星雲と三裂星雲
夏の夜空を代表する星雲です。が、実際見るとなると やっかいな対象でもあります。
天の川がくっきり見える空であれば、干潟星雲は肉眼でも見ることができます。
ただ、「三裂」星雲をしっかり確認したのは、Dob購入後でした。 pic.twitter.com/A68NspIm5t
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月29日
30cmドブによるM8干潟星雲とM20三列星雲。
ほんのり淡いピンクとブルーの美しい星雲の姿。
#今日のスケッチ 肉眼で見た天の川(はくちょう座)
天の川を背景に、大きな羽を広げて飛ぶ白鳥の姿。
複雑に入り組んだ天の川と暗黒帯。暗黒帯にもカタログネームが付いたものもあります。
雨で大変な所もありますが、今夜は晴れる所も多そうですね。
2014/7/25 岐阜の山奥 #七夕 pic.twitter.com/OU0iQsFTdE
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年7月7日
肉眼による星空のスケッチも。
デネブの青とオレンジのアルビレオの輝き。
@eiZgeさんのスケッチは星の輝きの描写がまた美しい・・
今日のスケッチは肉眼で見た天の川です。
ちょうど夏の天の川の一番濃いところに当ります。
写真では赤みががかって見えますが、肉眼では黄緑っぽく感じました。
海辺なので少しモヤがありましたが、寒くなくゆったりと見ることができました。
2014/04/05 03:45 三重県南伊勢にて pic.twitter.com/NL4hYFxLN8
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年5月19日
こちらはいて座天の川の中心部。
複雑な天の川の光と暗黒部が優しいタッチで描かれています。
#今日のスケッチ 月齢3.2の欠けぎわ(部分スケッチ:2014年)
今夜晴れていれば同じくらいの月が見えたかも知れません。
月面南端の山(光点)と地球照、クレーターの影に注目して観察しました。
2014/5/2 7cmアクロ屈折 33× 正立プリズム pic.twitter.com/VJMK7f0045
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月27日
三日月、欠け際と地球照。
これまで見たことのないような月の姿だと思われませんか?
#今日のスケッチ
アリスタルコスとシュレーター谷(2014年)
形はうまく取れていませんが、白く輝くアリスタルコスがお気に入りの一枚です
一時手元にあった往年の名機ですが、使いこなせませんでしたf^_^;
2014/1/13 カートン光学スカイマスター 6cmアクロ屈折 80× pic.twitter.com/mq8eFjAjPK
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月23日
白く輝くアリスタルコス。
今日のスケッチは、コペルニクス・クレーター(仕上げ)です。
20㎝ドブでは初めてスケッチしましたが、非常に難物で描写に50分も掛かってしまいました。
多重のリング構造や放出物の濃淡が、衝突の荒々しさを感じさせます。
2017/6/4 19:30 LB8inDX-Dob 203× pic.twitter.com/iTmYrS8iwR
— Eisuke Tsuge (@eiZge) 2017年6月8日
コペルニクス。
額に入れて机の上に置いて毎日眺めていたいような美しさ。
#今日のスケッチ ケンブルの滝(Kemble's Cascade)
双眼鏡から小望遠鏡での好対象です。星団ではなく、見かけの星並び(アステリズム)です。
望遠鏡では20倍以下で全景が入ります。北の空でほぼ年中見られます。
2013/11/4...編集部山口
千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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