みなさん、こんにちは!Web会議、初体験はお済みですか?
この記事は、ZOOM会議にデビューされた天文ファンの方を対象に、さらに一歩ZOOMを便利に使ったり、会議に発表者として参加したり、ZOOM会議でより充実したコミュニケーションを実現するためのTipsをお届けします。
ZOOM会議に未デビューの方は、【前編】の「会議に参加するまで」もあわせてごらんください!
天文ファンのためのZOOM会議参加マニュアル【前編】会議に参加するまで
会議室でできること
まず最初に、ZOOMアプリの操作を一通りおさらいしておきましょう。
①参加者の名前
参加者の映像の左下に表示されているのがそれぞれの参加者の名前です。その左にあるマイクのアイコンが音声のON/OFF状態。赤色斜線の場合はミュートになっていることを意味します。
ZOOMあるあるですが、マイクをミュートした状態で会話しているつもりになって、口パク状態になっている人がたまにいます。そんな時は「マイクがミュートだよー」と教えてあげましょう。
②音声と映像の設定
【前編】でも解説しましたが、マイクとカメラの状態の確認と設定は、画面下左端にある2つのアイコンから操作します。詳細は後述しますが、音声と映像のまめなOFF/ONはZOOM会議活用の重要なTIPSになりますので、すばやく操作できるように練習しましょう。
③いろいろな操作アイコンと参加者一覧
ZOOM会議でのさまざまな操作を行うアイコン群(*)です。PCの場合画面の下にずらりと並んでいます。それぞれの詳細は次項以降で詳しく解説しますが、まず「参加者」は基本なので覚えておきましょう。
(*)正式にはこれらの画面下に並んだアイコン群は「ミーティング コントロール」と呼ぶそうです。
「参加者」のアイコンの右の小さな数字は、現在会議室に参加している人の人数。アイコンをクリックすると、上の画面のように「参加者一覧」が画面の右に表示されます(*)。
(*)設定によってはポップアップで表示されることもあります。
名前の右のマイクとカメラのアイコンは、それぞれのON/OFF状態。これらの状態は左のそれぞれの参加者のタイルからも確認できますが、参加者人数の多い会議室では、この一覧から見る方が素早く全体を見渡すことができます。
④ギャラリービューとスピーカービューの切り替え
画面の右上にある「表示」のアイコンをクリックすると、参加者全体が同じ大きさでタイル表示される「ギャラリービュー」と、現在主に話している人が大きく映し出される「スピーカービュー」を切り替えることができます。
この切替は、自分のPCの画面に対してのみ有効なので、自分で好きに切り替えてかまいません。その時々で見やすいと思う表示を使用すればOKです。
⑤参加者に対する操作
参加者のタイルの右上にマウスを移動すると「・・・」のアイコンが表示されますが、クリックするとその人に対して可能な操作の一覧が表示されます。自分自身なのか、他の会議参加者なのか、自分が主催者かどうかによって可能な操作が異なり、可能な操作だけが表示されます。
⑥ミーティング情報
画面左上の緑色の小さなアイコンをクリックすると「ミーティング情報」が表示されます。参加している会議の名前や会議室URL、ミーティングID、パスコードはここから確認することができます。
もう一つ重要なのが「ミーティング情報」の右上の歯車アイコンです。クリックすると「設定」ウィンドウが表示され、さまざまな細かな設定をすることができます(*)。
(*)この設定ウィンドウはマイクやビデオの設定で呼び出されるものと同じなのですが、ZOOMではトップの画面に明示的に「設定(歯車)」が表示されていないので、覚えておいて損はないでしょう。Mac版の場合はメニューから探せば設定がすぐ見つかるのですが、Windows版ではそもそもメニューが存在しません。
自分が発表者になる・画面共有
会議室の参加者とN:Nでフリーに話をできるだけでもZOOMはじゅうぶん価値のあるコミュニケーションツールですが、「画面共有」の機能を使用して、自分がスピーカーとなって「プレゼン」するのも大きな活用法の一つです。テーマを決めて、話す内容を整理して、分かりやすい資料を作成して、参加者に語りかける。ブログやSNSに加えて、今後の情報発信の手段として大いに広がっていくことでしょう。
好き嫌い、得手不得手の個人差の大きい世界ではありますが、少なくとも「得手不得手」の多くの部分は慣れの問題です。何回か経験すれば、ごく普通に使いこなせるようになると思います。
前置きが長くなりましたが、プレゼンのためのツール「画面共有」の解説です。
画面共有とは
画面共有とは、発表者が自分の端末の画面を会議室に表示するための機能です。PC上の特定のウィンドウのみを共有したり、PC画面全体を共有することができます。
実はZOOMのビデオ映像はかなり解像度が低く、最大でも640×360ドットにしかなりません。しかし、画面共有を使用することで1280×720ドット程度(*)の高解像度の映像を共有することができます。この解像度であれば、PC画面の操作実演でもなんとか使えるレベルです。
(*)フルHD画質(1920×1080ドット)でも配信可能なようですが、現実的には回線やCPU/GPUの能力的に1280×720が現実的なようです。
上の画像は画面共有で講演しているイメージですが、全ての会議室参加者に対して共有された画面が表示され、参加者の映像は小さなタイルで表示されることになります。
なお、基本的に一つの会議室の中では1人の参加者しか画面共有を実行することができません。誰かが画面共有しているときに別の人が画面共有を開始すると、前の人の画面共有が終了して切り替わることになりいます。
画面共有の開始方法
画面共有を使うには、少し慣れが必要です。操作手順を順にみていきましょう。画面共有の入り口はとても簡単です。ウィンドウの下にある「画面の共有」のアイコンをクリックします。
すると、「どのウィンドウを共有するのか」を選択するダイアログが表示されます。いろいろなウィンドウが選択可能な状態になっていますが「共有したいウィンドウ」を選択します。
ここで注意しなくてはならないのは、共有すべき画面は前もって開いておく必要がある(*)ことです。上のダイアログの表示の後に開いたウィンドウは表示されません。一度戻って再度「画面の共有」のアイコンをクリックするところからやり直さなくてはなりません。
(*)Macの場合は、さらに共有するウィンドウはアクティブにしておかないといけないようです。
共有を開始すると画面がガラリと変わる
画面共有が開始すると、上の画面のように「共有を開始した参加者」の画面はガラリとかわってしまうのに注意が必要です。
共有されている画面は緑色の枠に囲まれ、会議室の参加者はポップアップウィンドウで表示されます。ZOOMの各種アイコンはデスクトップの上部に小さく表示され,しかも時間がたつとほとんど隠れてしまいます。再び表示させたいときはマウスを画面上部に動かしてやらねばなりません。
大きな画面でウィンドウを多数開いている時など、「ZOOMに帰るためのエリア(↑画像の上端)」を見失なった場合は、画面の上にマウスを移動すれば大きく表示されます。
発表が無事終われば、画面上の赤い「共有の停止」をクリックすれば画面共有が終了し通常の会議室状態に戻ります。
画面の共有は他の参加者が「割り込む」ことも可能です(*)。誰かが共有中に他の人が共有を開始すると、それまでの共有が終了します。
(*)管理者の設定にもよります。
以上、画面共有の一連の操作は、本番の発表の前に事前に一度練習しておくことを強く推奨します。
発表資料の作成
画面共有でプレゼンを行うときは、使用する発表資料をできるかぎり一つのウィンドウの操作で完結できるように「1本に」まとめておくのが吉です。PowerPointやKeynote、Googleスライドなどを活用しましょう。発表資料を準備することでよりスムーズなプレゼンが可能になります。
そういったツールに慣れていない方は、必要な画像やウィンドウなどをエクスプローラーなどで順に開くような形になるかと思います。こんなときは「PCの画面全体を共有」するのが推奨です(*)。
(*)エクスプローラーのようなツールのウィンドウを共有したとき、起動された別のアプリのウィンドウは共有されません。
ただし「デスクトップ上の全てが参加者に丸見えになる」のには注意が必要です。ヤバイものは隠しておきましょう^^;;
聴衆の反応とぼっち感
ZOOM会議で発表するのは、リアルのプレゼンとは大きく「雰囲気」が違います。一言でいうと「ぼっち感」。聴衆の顔は画面上で一覧できるものの「反応」がよく見えず、音声もミュートされることが普通なので相手の声は聞こえません。ウケるはずの冗談をブチ込んでも、ウケているのかよくわからないのです。
アドバイスすることがあるとすると、慣れるしかないです。みんながんばれ。その場で反応が得られなくても、貴方のメッセージが聴衆に届けば、後からジワジワと反応が返ってくるでしょう。ブログやSNSでの「あの話、面白かった!」の評価や、主催者のアンケートの嬉しいコメント(*)。リアルに顔を合わせた機会に「あ、あの時のあの方ですよね!」の反応。Webでのプレゼンの評価は、少し遅れてWebから返ってくるのです。
(*)「天リフ超会議」では開催後に「視聴者アンケート」を毎回実施していますが、一番有意義なのは「講演者へのコメント」欄だと感じています。
未経験の人は必ず事前に練習を!
繰り返しになりますが、画面共有の操作は全く初めての人にとっては難儀です。思った通りの操作ができるまで5分くらいかかることは普通です。事前に練習しておくことを圧倒的に推奨します。
ブレークアウトルームに参加する
ブレークアウトルームとは
会議室の参加者が20人、50人と増えてくるにつれて「多対多」のコミュニケーションが事実上難しくなってしまい、一方的に誰かがしゃべるような形にならざるを得なくなってきます。これは現実社会でも同じですよね。
そこで登場するのがブレークアウトルームです。これは、一つのZOOM会議室の中に設定できる「小部屋」のようなもの。音声と映像はそれぞれの部屋の中でのみ共有されるので、それぞれで独立したコミュニケーションが可能になります(*)。
(*)画面共有もブレークアウトルーム毎に独立して可能です。
ブレークアウトルームの開始
なお、ブレークアウトルームを設置したり開始・終了できるのは「主催者」だけです。参加者は主催者が設定したポリシーの下でブレークアウトルームを利用する形になります。
ブレークアウトルームのポリシーには上の設定画面のようなものがありますが、参加者にとって重要なのは「ルーム間を移動できるかどうか」です。例えば、主催者が強制的に参加者を小部屋に割り振り、互いに知らない人同士の会話を促進(強制^^;;)するケースもあれば、テーマを決めたルームを設置しておき、参加者が自分の興味に合わせて自由に部屋間の移動することを促すケースもあります。
前者のような「強制割当・移動不能」のケースでは、参加者は逆に何も考える必要はありません。「いつの間にか小部屋に飛ばされる」わけで、後はそこで行動するのみです。
後者は「自由に好きな部屋に移動して楽しんでください」というポリシーなのですが、初見でこれを使いこなすにはちょっと分かりにくいかもしれません。それをしっかり解説したいと思います。
ブレークアウトルーム間を移動する
ブレークアウトルームが開かれているときは、画面下の「ミーティングコントロール」に「ブレークアウトルーム」のアイコンが表示されています。まずこのアイコンをクリックしましょう。すると、ブレークアウトルームと参加者の一覧のウィンドウが表示されます。
ブレークアウトルームの一覧の右端にマウスを当てると「参加」ボタンが現れるので(*)それをクリックするとそのルームに参加することができます。
(*)Windowsでは常時「参加」ボタンが表示されています。
すでにどこかのルームに参加しているときの操作も同じです。ブレークアウトルームの一覧から移動したいルームの「参加」をクリックします。
今どのブレークアウトルームにいるか確認する
残念なことに、「今自分がどのブレークアウトルームにいるのか」の表示があまり直感的ではありません。ZOOMアプリのタイトルバーに小さな文字で表示されるだけです。これはもう少しデカい太い文字で表示して欲しいところ。
なお、ブレークアウトルームの一覧からも自分がいるルームが認識できます。
今自分がブレークアウトルームにいる場合、右下のアイコンは青色の「ルームを退出する」に変わります。退出時の動作も「ルームの退出」なのか「ミーティング全体から退出」なのかの選択になります。うっかりミーティングから退出してしまうと、再度参加するのに時間と手間がかかるので注意しましょう。
ブレークアウトルームの終了
ブレークアウトルームを管理者が「閉じる」と、参加者はメインセッションに戻されます。いきなり会話をブチ切って終わらすことがないよう、参加者には「あと○秒でブレークアウトルームが終了します(メインセッションに戻されます)」と表示されます。
だいたいは以上のことを知っていれば、ブレークアウトルームは使えると思います。
追加予定
時間の関係で、リアクション・チャット・ZOOM会議で大事にしたいマナー・天文ファンならではのカメラの活用と星空の配信については、後日追記したいと思います。
まとめ
いかがでしたか?
ZOOM会議アプリは簡単に始められる反面、細かな機能やオプションは意外に身につきません^^;;;何事もそうなのですが、目的意識と好奇心をもってイロイロ試してみるのが一番です。
ZOOM会議に参加しはじめた後、「聞くだけ」のスタンスから一歩踏み込んで、自分自身が発表者になったりコミュニケーションをモデレーションする役割を経験すると、自分の世界がほんの少し広がったと感じることでしょう。ぜひ活用してみてくださいね!
ZOOM会議に慣れてくると、今度は自分が主催して会議をやってみたくなってきます。次回は「天文ファンのためのZOOM会議主催マニュアル」と題して、主催する側の立場からの活用方法を解説します。お楽しみに!
- 記事中のおねえさんの画像にはフリー素材「ぱくたそ(https://www.pakutaso.com)」を使用しています。
- 記事中のZOOMの画面や仕様は2021年9月時点のものです。バージョンアップ等で変わることがあります。
https://reflexions.jp/tenref/orig/2021/09/17/12998/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/09/37b45a9031f5a7d74ba708bd99191fd8-1024x655.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/09/37b45a9031f5a7d74ba708bd99191fd8-150x150.jpg編集部イベント・セミナーみなさん、こんにちは!Web会議、初体験はお済みですか?
この記事は、ZOOM会議にデビューされた天文ファンの方を対象に、さらに一歩ZOOMを便利に使ったり、会議に発表者として参加したり、ZOOM会議でより充実したコミュニケーションを実現するためのTipsをお届けします。
ZOOM会議に未デビューの方は、【前編】の「会議に参加するまで」もあわせてごらんください!
https://reflexions.jp/tenref/orig/2021/09/15/12956/
会議室でできること
まず最初に、ZOOMアプリの操作を一通りおさらいしておきましょう。
①参加者の名前
参加者の映像の左下に表示されているのがそれぞれの参加者の名前です。その左にあるマイクのアイコンが音声のON/OFF状態。赤色斜線の場合はミュートになっていることを意味します。
ZOOMあるあるですが、マイクをミュートした状態で会話しているつもりになって、口パク状態になっている人がたまにいます。そんな時は「マイクがミュートだよー」と教えてあげましょう。
②音声と映像の設定
【前編】でも解説しましたが、マイクとカメラの状態の確認と設定は、画面下左端にある2つのアイコンから操作します。詳細は後述しますが、音声と映像のまめなOFF/ONはZOOM会議活用の重要なTIPSになりますので、すばやく操作できるように練習しましょう。
③いろいろな操作アイコンと参加者一覧
ZOOM会議でのさまざまな操作を行うアイコン群(*)です。PCの場合画面の下にずらりと並んでいます。それぞれの詳細は次項以降で詳しく解説しますが、まず「参加者」は基本なので覚えておきましょう。
(*)正式にはこれらの画面下に並んだアイコン群は「ミーティング コントロール」と呼ぶそうです。
「参加者」のアイコンの右の小さな数字は、現在会議室に参加している人の人数。アイコンをクリックすると、上の画面のように「参加者一覧」が画面の右に表示されます(*)。
(*)設定によってはポップアップで表示されることもあります。
名前の右のマイクとカメラのアイコンは、それぞれのON/OFF状態。これらの状態は左のそれぞれの参加者のタイルからも確認できますが、参加者人数の多い会議室では、この一覧から見る方が素早く全体を見渡すことができます。
④ギャラリービューとスピーカービューの切り替え
画面の右上にある「表示」のアイコンをクリックすると、参加者全体が同じ大きさでタイル表示される「ギャラリービュー」と、現在主に話している人が大きく映し出される「スピーカービュー」を切り替えることができます。
この切替は、自分のPCの画面に対してのみ有効なので、自分で好きに切り替えてかまいません。その時々で見やすいと思う表示を使用すればOKです。
⑤参加者に対する操作
参加者のタイルの右上にマウスを移動すると「・・・」のアイコンが表示されますが、クリックするとその人に対して可能な操作の一覧が表示されます。自分自身なのか、他の会議参加者なのか、自分が主催者かどうかによって可能な操作が異なり、可能な操作だけが表示されます。
⑥ミーティング情報
画面左上の緑色の小さなアイコンをクリックすると「ミーティング情報」が表示されます。参加している会議の名前や会議室URL、ミーティングID、パスコードはここから確認することができます。
もう一つ重要なのが「ミーティング情報」の右上の歯車アイコンです。クリックすると「設定」ウィンドウが表示され、さまざまな細かな設定をすることができます(*)。
(*)この設定ウィンドウはマイクやビデオの設定で呼び出されるものと同じなのですが、ZOOMではトップの画面に明示的に「設定(歯車)」が表示されていないので、覚えておいて損はないでしょう。Mac版の場合はメニューから探せば設定がすぐ見つかるのですが、Windows版ではそもそもメニューが存在しません。
自分が発表者になる・画面共有
会議室の参加者とN:Nでフリーに話をできるだけでもZOOMはじゅうぶん価値のあるコミュニケーションツールですが、「画面共有」の機能を使用して、自分がスピーカーとなって「プレゼン」するのも大きな活用法の一つです。テーマを決めて、話す内容を整理して、分かりやすい資料を作成して、参加者に語りかける。ブログやSNSに加えて、今後の情報発信の手段として大いに広がっていくことでしょう。
好き嫌い、得手不得手の個人差の大きい世界ではありますが、少なくとも「得手不得手」の多くの部分は慣れの問題です。何回か経験すれば、ごく普通に使いこなせるようになると思います。
前置きが長くなりましたが、プレゼンのためのツール「画面共有」の解説です。
画面共有とは
画面共有とは、発表者が自分の端末の画面を会議室に表示するための機能です。PC上の特定のウィンドウのみを共有したり、PC画面全体を共有することができます。
実はZOOMのビデオ映像はかなり解像度が低く、最大でも640×360ドットにしかなりません。しかし、画面共有を使用することで1280×720ドット程度(*)の高解像度の映像を共有することができます。この解像度であれば、PC画面の操作実演でもなんとか使えるレベルです。
(*)フルHD画質(1920×1080ドット)でも配信可能なようですが、現実的には回線やCPU/GPUの能力的に1280×720が現実的なようです。
上の画像は画面共有で講演しているイメージですが、全ての会議室参加者に対して共有された画面が表示され、参加者の映像は小さなタイルで表示されることになります。
なお、基本的に一つの会議室の中では1人の参加者しか画面共有を実行することができません。誰かが画面共有しているときに別の人が画面共有を開始すると、前の人の画面共有が終了して切り替わることになりいます。
画面共有の開始方法
画面共有を使うには、少し慣れが必要です。操作手順を順にみていきましょう。画面共有の入り口はとても簡単です。ウィンドウの下にある「画面の共有」のアイコンをクリックします。
すると、「どのウィンドウを共有するのか」を選択するダイアログが表示されます。いろいろなウィンドウが選択可能な状態になっていますが「共有したいウィンドウ」を選択します。
ここで注意しなくてはならないのは、共有すべき画面は前もって開いておく必要がある(*)ことです。上のダイアログの表示の後に開いたウィンドウは表示されません。一度戻って再度「画面の共有」のアイコンをクリックするところからやり直さなくてはなりません。
(*)Macの場合は、さらに共有するウィンドウはアクティブにしておかないといけないようです。
共有を開始すると画面がガラリと変わる
画面共有が開始すると、上の画面のように「共有を開始した参加者」の画面はガラリとかわってしまうのに注意が必要です。
共有されている画面は緑色の枠に囲まれ、会議室の参加者はポップアップウィンドウで表示されます。ZOOMの各種アイコンはデスクトップの上部に小さく表示され,しかも時間がたつとほとんど隠れてしまいます。再び表示させたいときはマウスを画面上部に動かしてやらねばなりません。
大きな画面でウィンドウを多数開いている時など、「ZOOMに帰るためのエリア(↑画像の上端)」を見失なった場合は、画面の上にマウスを移動すれば大きく表示されます。
発表が無事終われば、画面上の赤い「共有の停止」をクリックすれば画面共有が終了し通常の会議室状態に戻ります。
画面の共有は他の参加者が「割り込む」ことも可能です(*)。誰かが共有中に他の人が共有を開始すると、それまでの共有が終了します。
(*)管理者の設定にもよります。
以上、画面共有の一連の操作は、本番の発表の前に事前に一度練習しておくことを強く推奨します。
発表資料の作成
画面共有でプレゼンを行うときは、使用する発表資料をできるかぎり一つのウィンドウの操作で完結できるように「1本に」まとめておくのが吉です。PowerPointやKeynote、Googleスライドなどを活用しましょう。発表資料を準備することでよりスムーズなプレゼンが可能になります。
そういったツールに慣れていない方は、必要な画像やウィンドウなどをエクスプローラーなどで順に開くような形になるかと思います。こんなときは「PCの画面全体を共有」するのが推奨です(*)。
(*)エクスプローラーのようなツールのウィンドウを共有したとき、起動された別のアプリのウィンドウは共有されません。
ただし「デスクトップ上の全てが参加者に丸見えになる」のには注意が必要です。ヤバイものは隠しておきましょう^^;;
聴衆の反応とぼっち感
ZOOM会議で発表するのは、リアルのプレゼンとは大きく「雰囲気」が違います。一言でいうと「ぼっち感」。聴衆の顔は画面上で一覧できるものの「反応」がよく見えず、音声もミュートされることが普通なので相手の声は聞こえません。ウケるはずの冗談をブチ込んでも、ウケているのかよくわからないのです。
アドバイスすることがあるとすると、慣れるしかないです。みんながんばれ。その場で反応が得られなくても、貴方のメッセージが聴衆に届けば、後からジワジワと反応が返ってくるでしょう。ブログやSNSでの「あの話、面白かった!」の評価や、主催者のアンケートの嬉しいコメント(*)。リアルに顔を合わせた機会に「あ、あの時のあの方ですよね!」の反応。Webでのプレゼンの評価は、少し遅れてWebから返ってくるのです。
(*)「天リフ超会議」では開催後に「視聴者アンケート」を毎回実施していますが、一番有意義なのは「講演者へのコメント」欄だと感じています。
未経験の人は必ず事前に練習を!
繰り返しになりますが、画面共有の操作は全く初めての人にとっては難儀です。思った通りの操作ができるまで5分くらいかかることは普通です。事前に練習しておくことを圧倒的に推奨します。
ブレークアウトルームに参加する
ブレークアウトルームとは
会議室の参加者が20人、50人と増えてくるにつれて「多対多」のコミュニケーションが事実上難しくなってしまい、一方的に誰かがしゃべるような形にならざるを得なくなってきます。これは現実社会でも同じですよね。
そこで登場するのがブレークアウトルームです。これは、一つのZOOM会議室の中に設定できる「小部屋」のようなもの。音声と映像はそれぞれの部屋の中でのみ共有されるので、それぞれで独立したコミュニケーションが可能になります(*)。
(*)画面共有もブレークアウトルーム毎に独立して可能です。
ブレークアウトルームの開始
なお、ブレークアウトルームを設置したり開始・終了できるのは「主催者」だけです。参加者は主催者が設定したポリシーの下でブレークアウトルームを利用する形になります。
ブレークアウトルームのポリシーには上の設定画面のようなものがありますが、参加者にとって重要なのは「ルーム間を移動できるかどうか」です。例えば、主催者が強制的に参加者を小部屋に割り振り、互いに知らない人同士の会話を促進(強制^^;;)するケースもあれば、テーマを決めたルームを設置しておき、参加者が自分の興味に合わせて自由に部屋間の移動することを促すケースもあります。
前者のような「強制割当・移動不能」のケースでは、参加者は逆に何も考える必要はありません。「いつの間にか小部屋に飛ばされる」わけで、後はそこで行動するのみです。
後者は「自由に好きな部屋に移動して楽しんでください」というポリシーなのですが、初見でこれを使いこなすにはちょっと分かりにくいかもしれません。それをしっかり解説したいと思います。
ブレークアウトルーム間を移動する
ブレークアウトルームが開かれているときは、画面下の「ミーティングコントロール」に「ブレークアウトルーム」のアイコンが表示されています。まずこのアイコンをクリックしましょう。すると、ブレークアウトルームと参加者の一覧のウィンドウが表示されます。
ブレークアウトルームの一覧の右端にマウスを当てると「参加」ボタンが現れるので(*)それをクリックするとそのルームに参加することができます。
(*)Windowsでは常時「参加」ボタンが表示されています。
すでにどこかのルームに参加しているときの操作も同じです。ブレークアウトルームの一覧から移動したいルームの「参加」をクリックします。
今どのブレークアウトルームにいるか確認する
残念なことに、「今自分がどのブレークアウトルームにいるのか」の表示があまり直感的ではありません。ZOOMアプリのタイトルバーに小さな文字で表示されるだけです。これはもう少しデカい太い文字で表示して欲しいところ。
なお、ブレークアウトルームの一覧からも自分がいるルームが認識できます。
今自分がブレークアウトルームにいる場合、右下のアイコンは青色の「ルームを退出する」に変わります。退出時の動作も「ルームの退出」なのか「ミーティング全体から退出」なのかの選択になります。うっかりミーティングから退出してしまうと、再度参加するのに時間と手間がかかるので注意しましょう。
ブレークアウトルームの終了
ブレークアウトルームを管理者が「閉じる」と、参加者はメインセッションに戻されます。いきなり会話をブチ切って終わらすことがないよう、参加者には「あと○秒でブレークアウトルームが終了します(メインセッションに戻されます)」と表示されます。
だいたいは以上のことを知っていれば、ブレークアウトルームは使えると思います。
追加予定
時間の関係で、リアクション・チャット・ZOOM会議で大事にしたいマナー・天文ファンならではのカメラの活用と星空の配信については、後日追記したいと思います。
まとめ
いかがでしたか?
ZOOM会議アプリは簡単に始められる反面、細かな機能やオプションは意外に身につきません^^;;;何事もそうなのですが、目的意識と好奇心をもってイロイロ試してみるのが一番です。
ZOOM会議に参加しはじめた後、「聞くだけ」のスタンスから一歩踏み込んで、自分自身が発表者になったりコミュニケーションをモデレーションする役割を経験すると、自分の世界がほんの少し広がったと感じることでしょう。ぜひ活用してみてくださいね!
ZOOM会議に慣れてくると、今度は自分が主催して会議をやってみたくなってきます。次回は「天文ファンのためのZOOM会議主催マニュアル」と題して、主催する側の立場からの活用方法を解説します。お楽しみに!
記事中のおねえさんの画像にはフリー素材「ぱくたそ(https://www.pakutaso.com)」を使用しています。
記事中のZOOMの画面や仕様は2021年9月時点のものです。バージョンアップ等で変わることがあります。編集部山口
千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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