リアルスターリー https://realstarry.com/manual-goto/

ブログ「リアルスターリー」で、天体の手動導入のわかりやすいガイド記事が公開されています。星図アプリStellarium Mobileを使用することで、ファインダーと主光学系の正確な視野円の範囲をアプリに表示でき、「脳内変換」することなく実際の星空と星図アプリを一致させられることがポイントです。

リアルスターリー・自分の手で天体を導入する方法
https://realstarry.com/manual-goto/

天体の手動導入の壁

そこで、星々の配置が記載されている「星図」を見ながら実際に見えている位置を確認していくのですが、ファインダーから見える星々と星図に差がある事から迷子になってしまう事があります。

主な星並びと天体の位置が頭の中に入っている熟練のベテランは、星図なしにヒョイヒョイと自動導入よりもはるかに早く天体を導入することができます(*)。

(*)この凄さは、全ての天文ファンに一度は経験してほしいもの。天体の導入速度においては、どんな高速の自動導入機であっても熟練のベテランには勝てません。



しかし、多くの初心者・中級者にはその技術がありません。明るい目立つ星並びのある領域(オリオン座や北斗七星など)ならともかく、寂しい領域になるほど難しくなってきます。

https://realstarry.com/manual-goto/

ファインダーで見えている星は星図上のどこなのか。問題はファインダーの視野の大きさと星図の対照が難しいことにあります。しかし、Stellarium Mobileをうまく使えば、上の画像のように視野円を星図アプリ上に簡単に表示することができます。その方法が元記事に懇切丁寧に解説されています。ぜひごらんください!

リアルスターリー・自分の手で天体を導入する方法
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天体の手動導入の面白さ

自動導入はタクシーに乗せてもらう感覚でしょうか。自分で運転しない分、余裕を持って景色を楽しめますし、迷うことなく目的地に到着できるでしょう。

天体の自動導入はカーナビにも似ています。一度使うと手放せなくなる、いわゆる「元に戻れない」系。極軸を合わせたりアライメントしたりする「お作法」が必要ですが「迷うことなく目的地に到着できる」メリットは巨大。天リフ編集長もいつも自動導入です^^;;

手動導入は自家用車を運転する感覚に似ていると思います。目的地までの道を確かめながら移動していくので、道中のいろいろな物への興味や理解が深まっていきます。反面、道に迷うことがあり得ます。

しかし、地図を広げて「どこに行こうか」と考えながら自分の力で移動する楽しさが手動導入にはあります。まあ、車はカーナビ任せ、天体は自動導入任せの天リフ編集長が言っても説得力に乏しいのですが・・

ただ、一つ言えることがあります。知らない場所には行けない。知らない天体は見ることができない。自動導入に頼り切っていると「自分が行くことができる場所」の知識がそれ以上広がらなくなってしまいます。



手動導入で天体を見ることと、見られる天体の知識が広がっていくことは必ずしもイコールではありませんが、より天体に興味を持って接することができるという意味では、手動導入の経験は大いにプラスになることでしょう。

まとめ

いかがでしたか?

今回、この記事を拝見して感じたのは、スマホの普及とアプリの進化によって、「職人技」であった手動導入の敷居が大幅に下がっているという事実でした。天リフ編集長が天文少年だった1970年代では、手動導入は星図やガイドブックと実際の星空を脳内で変換して照合しながら地道に目的の天体を見つける作業でした(*)。「縮尺」と「方角」を合わせるのが大変だったのです。

(*)一時記憶力と空間認識能力が衰えた高齢者には、なおさらキツイ^^;

しかし、アプリによって「縮尺」の問題は完全に解決され、視野円をそのまま星図上に表示することが可能になりました。方角も倒立像の問題まではアプリが吸収してくれます。

自動導入の機能を持っている架台であれば、すんなりそれを利用すればよいと思います。しかし「(主に初心者向けの)経緯台式望遠鏡」と「大口径のドブソニアン望遠鏡(*)」においては、手動導入が重要な技術になってきます。

(*)元記事を書かれたXRAYさんもドブソニアンユーザー。最近Sky-WacherのDOB6クラシックを購入されました。お財布に優しい税込4万円切り。

より多くの人に「天体観賞(天体観望)」を楽しんでもらうために、今回の記事のような「手動導入のより簡単で便利な方法」は、より多くの人に知ってほしいものですね!

 

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/09/f46a13e703003af9aee044459c5bb6f7-1024x495.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/09/f46a13e703003af9aee044459c5bb6f7-150x150.jpg編集部特選ピックアップ天体観賞(観望)ブログ「リアルスターリー」で、天体の手動導入のわかりやすいガイド記事が公開されています。星図アプリStellarium Mobileを使用することで、ファインダーと主光学系の正確な視野円の範囲をアプリに表示でき、「脳内変換」することなく実際の星空と星図アプリを一致させられることがポイントです。 リアルスターリー・自分の手で天体を導入する方法 https://realstarry.com/manual-goto/ 天体の手動導入の壁 そこで、星々の配置が記載されている「星図」を見ながら実際に見えている位置を確認していくのですが、ファインダーから見える星々と星図に差がある事から迷子になってしまう事があります。 主な星並びと天体の位置が頭の中に入っている熟練のベテランは、星図なしにヒョイヒョイと自動導入よりもはるかに早く天体を導入することができます(*)。 (*)この凄さは、全ての天文ファンに一度は経験してほしいもの。天体の導入速度においては、どんな高速の自動導入機であっても熟練のベテランには勝てません。 しかし、多くの初心者・中級者にはその技術がありません。明るい目立つ星並びのある領域(オリオン座や北斗七星など)ならともかく、寂しい領域になるほど難しくなってきます。 ファインダーで見えている星は星図上のどこなのか。問題はファインダーの視野の大きさと星図の対照が難しいことにあります。しかし、Stellarium Mobileをうまく使えば、上の画像のように視野円を星図アプリ上に簡単に表示することができます。その方法が元記事に懇切丁寧に解説されています。ぜひごらんください! リアルスターリー・自分の手で天体を導入する方法 https://realstarry.com/manual-goto/ 天体の手動導入の面白さ 自動導入はタクシーに乗せてもらう感覚でしょうか。自分で運転しない分、余裕を持って景色を楽しめますし、迷うことなく目的地に到着できるでしょう。 天体の自動導入はカーナビにも似ています。一度使うと手放せなくなる、いわゆる「元に戻れない」系。極軸を合わせたりアライメントしたりする「お作法」が必要ですが「迷うことなく目的地に到着できる」メリットは巨大。天リフ編集長もいつも自動導入です^^;; 手動導入は自家用車を運転する感覚に似ていると思います。目的地までの道を確かめながら移動していくので、道中のいろいろな物への興味や理解が深まっていきます。反面、道に迷うことがあり得ます。 しかし、地図を広げて「どこに行こうか」と考えながら自分の力で移動する楽しさが手動導入にはあります。まあ、車はカーナビ任せ、天体は自動導入任せの天リフ編集長が言っても説得力に乏しいのですが・・ ただ、一つ言えることがあります。知らない場所には行けない。知らない天体は見ることができない。自動導入に頼り切っていると「自分が行くことができる場所」の知識がそれ以上広がらなくなってしまいます。 手動導入で天体を見ることと、見られる天体の知識が広がっていくことは必ずしもイコールではありませんが、より天体に興味を持って接することができるという意味では、手動導入の経験は大いにプラスになることでしょう。 まとめ いかがでしたか? 今回、この記事を拝見して感じたのは、スマホの普及とアプリの進化によって、「職人技」であった手動導入の敷居が大幅に下がっているという事実でした。天リフ編集長が天文少年だった1970年代では、手動導入は星図やガイドブックと実際の星空を脳内で変換して照合しながら地道に目的の天体を見つける作業でした(*)。「縮尺」と「方角」を合わせるのが大変だったのです。 (*)一時記憶力と空間認識能力が衰えた高齢者には、なおさらキツイ^^; しかし、アプリによって「縮尺」の問題は完全に解決され、視野円をそのまま星図上に表示することが可能になりました。方角も倒立像の問題まではアプリが吸収してくれます。 自動導入の機能を持っている架台であれば、すんなりそれを利用すればよいと思います。しかし「(主に初心者向けの)経緯台式望遠鏡」と「大口径のドブソニアン望遠鏡(*)」においては、手動導入が重要な技術になってきます。 (*)元記事を書かれたXRAYさんもドブソニアンユーザー。最近Sky-WacherのDOB6クラシックを購入されました。お財布に優しい税込4万円切り。 より多くの人に「天体観賞(天体観望)」を楽しんでもらうために、今回の記事のような「手動導入のより簡単で便利な方法」は、より多くの人に知ってほしいものですね!    編集部発信のオリジナルコンテンツ