星景写真家・湯淺光則さんのYouTubeで、ソニーの新型ミラーレス一眼「α7RV」の高感度・長時間ノイズの検証レポートが公開されています。

動画中で「初めてソニー機に搭載された機能」として「高感度ノイズ低減・標準/弱/切」の設定機能が紹介されていますが、これは天文ファン待望の「StarEaterを回避(または低減)できる設定」である可能性が高そうです。

ただし、湯淺さんは「StarEater」については動画中では一切触れられていません。天リフ編集長の独断による憶測であることをご承知ください。以下、そのように推測された理由を記述します。



湯淺さんによる検証

湯淺さんは、ソニーαの新機種が登場するたびにソニーストアで実機の検証をこれまで何度も行われています。今回のソニー「αRV(以下、R5と表記)」についても検証されました。その中で「腑に落ちない」ことがあり、何度も通って検証された内容が上記の動画です。

何が「腑に落ちない」かというと、ダークノイズ(レンズに蓋をし光を遮断した状態で30秒程度露出した際に現れる輝点ノイズ)がR5では眼に見えてR4よりも大きいこと。「新機種なのになぜノイズが多いの?」という疑問を解決すべく調べた結果・・・

湯淺さんがソニーのサポートから得た情報によると、本機能は「α7RVで初めてソニーカメラに搭載された機能」だそうです。

「RAWであってもR5は高感度ノイズの低減が設定できる」

ことを発見(動画のここ)。

https://youtu.be/LW7VK_DCLJM?t=406

ISO6400・30秒露出での(*)R5の「高感度NR」の切/標準のダーク画像と、この設定のないR4のダーク画像の比較。「高感度NR」を切にするとR4よりもずっとノイズが多くなりますが、「標準」にすると逆にノイズは少なくなります。

(*)動画中には露出時間についての言及はありませんでしたが、直接湯淺さんに確認したところ30秒露出とのことです。動画でも「30秒」と言及がありました。

一連の検証の中で湯淺さんは「R4以前では高感度ノイズの低減は設定を変えられないが」「内部的には自動的に高感度ノイズ低減処理が行なわれていたのかも」「R5ではそれが設定で切り替え可能なった」と推測されています(*)。

(*)本推測は、ソニーのサポートに問い合わせ中で回答待ちだそうです。

2022/11/18追記)

手元のα7SIIIで確認したところ「高感度ノイズ低減」のメニューは存在していますが、保存形式が「rawのみ」の場合はグレーアウトして選択することができません。raw/jpeg、jpegのみの設定の場合選択が可能になり「標準・弱・切」の3つが選択できます。つまり、jpegにしか作用しない設定だと推測されます。raw/jpegの設定で「標準」と「切」のそれぞれで30秒・ISO12800のrawデータを比較してみましたが優位な差はありませんでした。

R5ではこの設定が「rawのみ」の場合にでも選択可能になり、選択したオプションがjpegだけでなくrawにも作用し、この仕様が「初めてソニーカメラに搭載された機能」であると推測します。



2022/11/19追記)

湯淺さんがさらに動画を投稿されました。StarEater/GreenStar/2点ノイズの3つの問題についても解説されています。推測通りならビッグニュースですね!(一部界隈だけとは思いますが^^;)

湯淺さんは発売日(11/25)にゲット予定とのことですので、実機検証レポートが楽しみです。

天リフ推測のストーリー

これって、StarEaterを発生させていたノイズ処理アルゴリズムを切にできるってことだよね?

ずばり、これが天リフ編集部の推測です(*)。

(*)この推測を補完する追加情報も得られています。湯淺さんによると「私がソニーノイズと言ってる2点セットのノイズが、R5のノイズ低減切ではなくなっている」そうです。この「ソニーノイズ」は、本来存在した1ピクセルのホットピクセルに対して「(長秒時の)高感度ノイズ低減」が適用されることにより、隣接した2ピクセルのホットピクセルとして見える現象を指します。

公式の情報から、「R5(α7RV)」では「(長秒時の)高感度ノイズ低減」が設定で切り替え可能になったことは間違いありません。さらに湯淺さんの検証からは「高感度ノイズ低減を切」にした場合は「より生のrawに近い(=ノイズが多い)」データが得られていると推測します。つまり「StarEaterを引き起こす変な処理を切またはより弱くできる」ということではないでしょうか。StarEater問題の解決は天体写真ファンの悲願?ですが、それが前進したのであれば素晴らしいことです。

さらに、星以外の撮影でも恩恵があります。それは「(長秒時の)高感度ノイズ低減」を「強め」にする選択肢ができたこと。StarEaterを引き起こす「(長秒時の)高感度ノイズ低減」アルゴリズムはこれまで「効きの強さ」を選べませんでしたが、R5では「切」「弱」「標準」の3つが選べるようになりました。湯淺さんの検証では「標準」はR4よりも強めになっています。R4よりも撮影の自由度が上がる(よりノイズ低減を強くすることもできる)といえるでしょう。

今後、他機種にも対応されるのか?

気になるのはソニーの他の機種でもこの機能が実装されるのかどうか。StarEater問題に5年以上進展がなかったのは「ハードの深いところの仕様なので簡単に変更できないのではないか?」という憶測もありました。ハード依存の機能であれば、最新の画像処理プロセッサ「BIONS XR」搭載以前の機種では望み薄なのかもしれません?

一方で、「BIONS XR」搭載の「α7SIII」と「αIV」については、ファームアップで対応されるといいのですが、、、低画素機の「α7SIII」では特にStarEater問題が顕著に表れるので、なんとかならないものでしょうか。これが対応されれば、筆者は全力をもってソニー機推しに転向します^^(*)

(*)今もdisっているわけではありません。ソニー機は筆者の主力機です。

まとめ

本記事は筆者は一切の直接の検証をしておらず、推測にすぎないことを改めてお断りしてきます。この推測が正しいのなら、もっと大きな声でアピールしてほしいんですがねえ・・・なんでなのでしょうか。そこが引っかかりますが。

StarEater問題は本当に前進したのか?製品の発売後の各方面での検証と、ソニーからの公式の情報発信を待ちたいと思います。

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/11/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-1024x597.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/11/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-150x150.jpg編集部特選ピックアップデジタルカメラStarEater星景写真家・湯淺光則さんのYouTubeで、ソニーの新型ミラーレス一眼「α7RV」の高感度・長時間ノイズの検証レポートが公開されています。 動画中で「初めてソニー機に搭載された機能」として「高感度ノイズ低減・標準/弱/切」の設定機能が紹介されていますが、これは天文ファン待望の「StarEaterを回避(または低減)できる設定」である可能性が高そうです。 ただし、湯淺さんは「StarEater」については動画中では一切触れられていません。天リフ編集長の独断による憶測であることをご承知ください。以下、そのように推測された理由を記述します。 湯淺さんによる検証 湯淺さんは、ソニーαの新機種が登場するたびにソニーストアで実機の検証をこれまで何度も行われています。今回のソニー「αRV(以下、R5と表記)」についても検証されました。その中で「腑に落ちない」ことがあり、何度も通って検証された内容が上記の動画です。 何が「腑に落ちない」かというと、ダークノイズ(レンズに蓋をし光を遮断した状態で30秒程度露出した際に現れる輝点ノイズ)がR5では眼に見えてR4よりも大きいこと。「新機種なのになぜノイズが多いの?」という疑問を解決すべく調べた結果・・・ 「RAWであってもR5は高感度ノイズの低減が設定できる」 ことを発見(動画のここ)。 ISO6400・30秒露出での(*)R5の「高感度NR」の切/標準のダーク画像と、この設定のないR4のダーク画像の比較。「高感度NR」を切にするとR4よりもずっとノイズが多くなりますが、「標準」にすると逆にノイズは少なくなります。 (*)動画中には露出時間についての言及はありませんでしたが、直接湯淺さんに確認したところ30秒露出とのことです。動画でも「30秒」と言及がありました。 一連の検証の中で湯淺さんは「R4以前では高感度ノイズの低減は設定を変えられないが」「内部的には自動的に高感度ノイズ低減処理が行なわれていたのかも」「R5ではそれが設定で切り替え可能なった」と推測されています(*)。 (*)本推測は、ソニーのサポートに問い合わせ中で回答待ちだそうです。 2022/11/18追記) 手元のα7SIIIで確認したところ「高感度ノイズ低減」のメニューは存在していますが、保存形式が「rawのみ」の場合はグレーアウトして選択することができません。raw/jpeg、jpegのみの設定の場合選択が可能になり「標準・弱・切」の3つが選択できます。つまり、jpegにしか作用しない設定だと推測されます。raw/jpegの設定で「標準」と「切」のそれぞれで30秒・ISO12800のrawデータを比較してみましたが優位な差はありませんでした。 R5ではこの設定が「rawのみ」の場合にでも選択可能になり、選択したオプションがjpegだけでなくrawにも作用し、この仕様が「初めてソニーカメラに搭載された機能」であると推測します。 2022/11/19追記) 湯淺さんがさらに動画を投稿されました。StarEater/GreenStar/2点ノイズの3つの問題についても解説されています。推測通りならビッグニュースですね!(一部界隈だけとは思いますが^^;) 湯淺さんは発売日(11/25)にゲット予定とのことですので、実機検証レポートが楽しみです。 天リフ推測のストーリー これって、StarEaterを発生させていたノイズ処理アルゴリズムを切にできるってことだよね? ずばり、これが天リフ編集部の推測です(*)。 (*)この推測を補完する追加情報も得られています。湯淺さんによると「私がソニーノイズと言ってる2点セットのノイズが、R5のノイズ低減切ではなくなっている」そうです。この「ソニーノイズ」は、本来存在した1ピクセルのホットピクセルに対して「(長秒時の)高感度ノイズ低減」が適用されることにより、隣接した2ピクセルのホットピクセルとして見える現象を指します。 公式の情報から、「R5(α7RV)」では「(長秒時の)高感度ノイズ低減」が設定で切り替え可能になったことは間違いありません。さらに湯淺さんの検証からは「高感度ノイズ低減を切」にした場合は「より生のrawに近い(=ノイズが多い)」データが得られていると推測します。つまり「StarEaterを引き起こす変な処理を切またはより弱くできる」ということではないでしょうか。StarEater問題の解決は天体写真ファンの悲願?ですが、それが前進したのであれば素晴らしいことです。 さらに、星以外の撮影でも恩恵があります。それは「(長秒時の)高感度ノイズ低減」を「強め」にする選択肢ができたこと。StarEaterを引き起こす「(長秒時の)高感度ノイズ低減」アルゴリズムはこれまで「効きの強さ」を選べませんでしたが、R5では「切」「弱」「標準」の3つが選べるようになりました。湯淺さんの検証では「標準」はR4よりも強めになっています。R4よりも撮影の自由度が上がる(よりノイズ低減を強くすることもできる)といえるでしょう。 今後、他機種にも対応されるのか? 気になるのはソニーの他の機種でもこの機能が実装されるのかどうか。StarEater問題に5年以上進展がなかったのは「ハードの深いところの仕様なので簡単に変更できないのではないか?」という憶測もありました。ハード依存の機能であれば、最新の画像処理プロセッサ「BIONS XR」搭載以前の機種では望み薄なのかもしれません? 一方で、「BIONS XR」搭載の「α7SIII」と「αIV」については、ファームアップで対応されるといいのですが、、、低画素機の「α7SIII」では特にStarEater問題が顕著に表れるので、なんとかならないものでしょうか。これが対応されれば、筆者は全力をもってソニー機推しに転向します^^(*) (*)今もdisっているわけではありません。ソニー機は筆者の主力機です。 まとめ 本記事は筆者は一切の直接の検証をしておらず、推測にすぎないことを改めてお断りしてきます。この推測が正しいのなら、もっと大きな声でアピールしてほしいんですがねえ・・・なんでなのでしょうか。そこが引っかかりますが。 StarEater問題は本当に前進したのか?製品の発売後の各方面での検証と、ソニーからの公式の情報発信を待ちたいと思います。  編集部発信のオリジナルコンテンツ