日の出光学Presents!最高の星空体験とは、なんといっても満天の星の下に身をおき、自分の2つの眼で星空を見上げること。そんなときにひとつあるだけで楽しさが倍増するアイテムが、コンパクトで手軽に持ち運べる眼視機材。今回、「日の出光学」様に「小型双眼鏡ヒノデ 5x20-A4」と「星座望遠鏡」をご提供いただきました。そのレビューをお届けします!

 



今回ご紹介するアイテム

「星を見る」ための機材として一般にイメージされるのは天体望遠鏡や大型の双眼鏡ではないでしょうか。月のクレーターや土星の輪、二重星や星雲星団など、宇宙の神秘の姿を垣間見せてくれます。

今回ご紹介するのは、そういった本格的な機材とは一線を画したアイテム。ポケットに入るほど小さくて手軽に持ち運べて、お値段もお手軽

では、このアイテムがどんなものなのか、どんな楽しみ方ができるのかをご紹介していきましょう。

スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡

実視野24度の世界とは

スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡
http://scopetown.jp/prod_st_seiza.html

スコープテック&ヒノデ「星座望遠鏡」は、倍率わずか1.8倍のガリレオ式望遠鏡です。「たった1.8倍」なのですが、それは逆に視野が24度もあるという最大の特徴をもたらしています。

小さなポケットに入るほどコンパクトで重さはスマホの半分ほど、たったの77g。しかもお値段はお手頃な6,800円(税・送料込)

「自分の眼が良くなった」感覚

星座望遠鏡の視野の広さ。オリオン座がすっぽり入る大きさです。画像はイメージです。星座望遠鏡で撮影したものではありません。

視野が24度あれば、オリオン座やさそり座、北斗七星といった有名な星座の全体を一望することができます。後半で体験レビューを書いていますが、この体験は一言でいうと「自分の眼がすごく良くなった感覚」です。

上の画像は星座望遠鏡の視野の広さを表したイメージ。実際に見える星の数はこれよりも少なく大きさも小さいですが、なるべく実際に肉眼で見た感覚に合わせてみました。

覗きやすいガリレオ式

とても覗きやすいのがガリレオ式望遠鏡の特長。眼の位置をおおざっぱにしても視野が陰ったりすることがありません。

ただし、接眼レンズから眼が離れるほど視野は狭くなります。裸眼でめいっぱい(アイポイント5mm)接眼レンズに目を近づけると視野は30度、少し離したとき(アイポイント16mm)で視野は24度になるそうです。

ピント合わせとメガネとの相性

メガネをかけたまま気持ちよく使えるかは光学機器にとって大事な要素。星座望遠鏡の場合、眼の位置に寛容なためメガネをかけたままでも覗きやすく、全くストレスは感じませんでした。

ただし、接眼レンズからの眼の距離が少し遠くなるため、若干視野は狭くなります。とはいっても収差で少し像が乱れてしまう最周辺部が見えなくなるだけなので、かえって快適に感じました。

ピント合わせは「視度調整リング」を回転させて行いますが、度の強い裸眼や矯正の弱いメガネの場合はピントが合わない可能性があるので注意が必要です。
筆者の場合、かなり度の強い近視(-10度ほど)で裸眼では無理でしたが、ふだん使っている-3度ほどゆるくしたメガネではちゃんとピントが合いました。

参考リンク
星座望遠鏡 開発ノート
http://scopetown.jp/prod_st_seiza_2.html

星座望遠鏡は、天体望遠鏡のスコープテック社が、双眼鏡専門メーカーの日の出光学の協力のもと開発したもの。
この記事では、星座望遠鏡の開発コンセプト・ストーリーが熱く語られています。

星空と天体観測/天体望遠鏡で宇宙を見よう
肉眼の視力を増強する「星座望遠鏡」の見せる宇宙
https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/56041180.html

「星座望遠鏡」の持つ24度という広視野のメリットについて、具体的に図で説明されている記事です。

小型双眼鏡ヒノデ 5x20ーA4

ヒノデ5x20−A4」は、口径20mm、倍率5倍の小型双眼鏡です。この双眼鏡の最大の特徴は倍率5倍の低倍率11度という実視界の広さ、そして覗いてみて初めてわかる気持ちの良さにあります。

このクラス(口径20mm〜30mm)のコンパクトな双眼鏡は倍率「8倍」の製品が多く、低倍率の製品でも「6倍」くらいまで。理由はただひとつ。やっぱりみんな「大きく見たい」のです。

でも、ここに大きな落とし穴があります。それに対するヒノデの回答がこの5x20ーA4双眼鏡なのですが、それはなぜかを見ていきましょう。

手ぶれが少ない「5倍」という倍率

 


筆者の口径28mm10倍という双眼鏡と比較してみました。この双眼鏡は、星を見ることは特に考えず野球観戦用に買ったものですが、小型の割には高級な双眼鏡で(実売2万円程度)光学性能も優秀なものです。

しかし、この双眼鏡で星を見てもあまりぱっとせず、ほとんど星には使用していませんでした。今回ヒノデ5x20ーA4双眼鏡と比較してみて、その違いがよく分かりました。

第一のメリットがブレの少なさ。10倍では星が踊ってしまいます。小型の双眼鏡では、なおさら小さなブレが出てしまうようです。それが5倍ならほとんど気にならなくなります。

本格的な星見の場合、中型・大型の双眼鏡は三脚にしっかり固定して使うのが普通なのですが、軽量な小型の双眼鏡で重い三脚を使うようでは「お手軽」のメリットが生きません。手持ちで使う双眼鏡は低倍率に限る、というべきでしょう。

視野が広く明るい「5倍」という倍率

「今どこを見ているのか」迷わないのが視野が広いメリット。画像はイメージです。ヒノデ双眼鏡で撮影したものではありません。

第二のメリットが視野の広さと明るさ。11度という視野は、星座全体は入らなくても、星座の中の特徴的な星並び(オリオンの三つ星、北斗七星の枡、ししの大鎌など)が余裕で入ります。1ランク大きく見える星座望遠鏡、という感覚です。一方で口径28mm10倍の場合の視野は約5度。対象は大きく見えるのですが、その分暗く星がまばらで寂しい感じです。

実は、この2つの双眼鏡を明るい昼間の風景で比べて見ても明るさの違いはほとんどわかりません。昼間は人間の眼は瞳孔が小さく閉じているため、低倍率の双眼鏡は集めた光の一部しか眼に入ってこないためです。これも落とし穴の一つなのです。

「気持ちよく見える」ためのこだわりの数々

ヒノデ5x20ーA4双眼鏡では「口径20mm5倍」のメリットを最大限に発揮するための手抜きのない設計が随所にこらされています。

その一つが覗きやすい接眼部。
最適な像になる接眼部から眼までの距離を「アイレリーフ」と呼びますが、これが小型双眼鏡としては大きく16mmもあります。16mmあれば、メガネをかけたままでも視野全体を覗くことができます。また、裸眼で見る場合は調整リングを延ばし、眼の位置(アイポイント)を調整できるようになっています。

もう一つがマルチコーティング。
双眼鏡は最もシンプルな構造のものでも、ガラス面を8回も光が透過します。ガラス面での光の反射があると、光を失うばかりではなく「迷光」となってコントラストが低下してしまいます。

それを防ぐために「コーティング」というものを行ってガラス面での反射を押さえるのですが、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡では反射率をより抑えることのできる「マルチコーディング」が全てのレンズ・プリズムの空気面に施されています。

このクラスの双眼鏡は量販店で数千円で販売されている安価な製品もあり、必然的にいろいろな部分でコストダウンが計られてしまうのですが、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡ではほかにも可能な限りの妥協しない製品作りが行われています。



参考リンク
日の出光学・ヒノデ 5x20ーA4 詳細説明
http://bino.hinode-opt.jp/item/a4_520.html

日の出光学の商品説明HP。5倍という倍率へのこだわり、その5倍という双眼鏡をより良くしていくためのこだわりがたっぷり語られています。天文愛好家・光学製品マニアなら、思わず引き込まれてしまう内容です。

実際に使ってみました。

冬の天の川が余裕で見えるぐらいの、星のキレイな場所で実際に使ってみました。「肉眼のチカラが増幅される」これらのアイテムの体験は実に新鮮でした。

星座望遠鏡

星座望遠鏡で観望中

まず星座望遠鏡。
24度という視野は、オリオン座もぎょしゃ座も北斗七星も全体がすっぽり入ります。筆者の眼は強度の近視と乱視なのですが、肉眼では判別できないすばるの6個の星が余裕で分離できました。自分の眼が良くなったように思える!

強度の近視と乱視、さらには老眼も加わってすっかり劣化している筆者の眼では、もう若い頃に見た尖鋭な星空の感覚は二度と体験できないものかと思っていましたが、星座望遠鏡を通すと新鮮な星空の体験がよみがえってきました!若い人がそのクリアな眼で星座望遠鏡を使うといったいどんな世界が広がるのだろう・・

さらにヒアデスのV字や、かみのけ座の細かな星群、北斗七星の中の連星ミザールとアルコアもはっきり。冬の銀河を流すと無数の星の群れの中にぼんやりとM46/47が。楽しい・・

ヒノデ5x20ーA4双眼鏡

5x20-A4双眼鏡。片手で余裕で使用できる軽さ。

次はヒノデ5x20ーA4双眼鏡。
こちらは星座望遠鏡より大きく見えるため、かに座プレセペ星団の星々や、オリオン大星雲、ぎょしゃ座のM36/37/38など、さらに小さな天体までが楽しめるようになりました。

実視野11度という広い視界では、オリオンの三つ星と大星雲や、北斗七星の升がすっぽり入ります。肉眼でいえば「じっと対象を見つめたときの広さ」といえば分かっていただけるでしょうか

これはカメラレンズでいえば135mm〜200mmくらいの感覚。肉眼で空を見上げて「あそこをもう少し大きく詳しく見てみたい」と思ったときに、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡を向けるとちょうどいい感じなのです。

また、倍率5倍という「低倍率」は、手ぶれがほとんど気にならないのが美点。片手だけでも使えるくらいです(本当は両手でしっかり保持した方が良く見えるんですけどね・・)。

口径28mm10倍の双眼鏡と見比べてみましたが、明るさの違い・視野の広さの違い、そして何より手ぶれの仕方の違いは全くの別物です。5倍という倍率の必然性を改めて感じました。

15秒間の至福の体験

でも、ぶっちゃけ、これらの機材だけで一晩星を長め続けて飽きないかというと・・・飽きます。めぼしい天体を順にたずねていっても、10分間もあれば1巡してしまいます。よっぽど凄い空で、よっぽどの「星空愛」があれば別でしょうが・・・

でもそれでいいんです。それこそが一番の楽しみ方。肩ひじ張らずに、見たいときに見たいものを、サッと取りだして見る。
星座望遠鏡は小さなポケットに入ります。ヒノデ5x20ーA4双眼鏡なら大きめのポケットに入れても、いつも首からぶら下げておいてもよし。これは「三脚に固定したくなるようなサイズの双眼鏡」では絶対無理。

今回は撮影やアイピースの比較評価などあれこれ忙しい中で使ったのですが、その合間合間で、星座望遠鏡とヒノデ5x20-A4双眼鏡で星空を眺めるのはまさに至福の憩いの時間でした。オリオンが西に沈みかければそれを眺めて30秒。東に木星が昇ればそれを眺めて15秒。天頂のかみのけ座を眺めて15秒・・・長い星見の夜の最高のパートナーといえましょう。

このとき、星座望遠鏡のケースがなかなか使い勝手の良いものでした。シッパーを空けたままケースに入れてポケットに突っ込んでおけば、取り出してすぐ見ることができますし(実績値約3秒)、レンズを傷つける心配もありません。小さなキャップを付け外ししてなくしてしまう心配をするよりは、ケース=キャップと考えてマメに出し入れする方がずっと便利だと感じました。(なお、本製品にはキャップは付属していません)

日の出光学(ヒノデ)について

日の出光学はオリジナリティの高い優れた双眼鏡を企画・販売している会社です。製造は主に海外に委託している、いわゆる「ファブレス(工場を持たない)」の業態です。

カメラ系・望遠鏡系の大手メーカーとはブランド認知も企業規模も大きく異なりますが、一部の天文愛好家・双眼鏡愛好家から非常に高い評価を受けています。それだけでなく最近では一般コンシューマーからも高い評価が得られていると聞きます。

「舞台ヲタ」の眼から見た双眼鏡選び。ヒノデ5x20−A4双眼鏡を含む同等スペックの他社製品との比較が書かれています。

商品のラインナップは決して多くはありませんが、双眼鏡という光学製品に対する深い経験と理解から生まれた優れたコンセプトと品質、そして手厚いサポートは、大手メーカーとは一線を画したものがあります。

日の出光学・双眼鏡の選び方
http://bino.hinode-opt.jp/column/erabikata.html

日の出光学のHPから。天文ファンなら「低倍率」の重要性はよく理解されていることでしょう。また、「1ヶ月返金保証」というシステムは製品と品質に対する自信の表れでもあります。

日の出光学・双眼鏡コラム
http://bino.hinode-opt.jp/column/

読み応えのある双眼鏡コラム。筆者も第八回の「ダハとポロを比べて見たら」や第二十三回の検品の件など、大変勉強になりました。

特に印象的だったのが第十回の「生産国と表示について」。
以下に一部を引用しました。

(前略)
そのときふと、頭をよぎったのは、「やっぱりお客様は生産国が気になるのだ」ということです。お客様が知りたいことを隠しているのは日の出らしくない、と思いました。考えた末、生産国を表示することにしました。

しかし、生産国を表示すれば、売上げに影響が出るかもしれません。

間違いのない工場を選び、検品を徹底して、品質を上げても、その商品がお客様の元に渡らなければ、私たちにとっても、お客様にとっても損失です。そこで、この文章を掲載することにしました。
(後略)

日の出光学の企業姿勢がここに現れているといってよいのではないでしょうか。
ヒノデの製品の多くは海外で生産されています。しかし工場の選択から検品とその後の品質保証まで、あらゆる努力をして高い品質の実現に努力されているのです。

まとめ・いつもポケットにお手軽機材を!

いかがでしたか?

写真派も眼視派も、今回ご紹介したような「肉眼の力を増幅してくれる」お手軽観望機材が一つ手元にあるだけで、星空の楽しみ方が飛躍的に広がります。ぜひ一度体験されてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介した機材は以下のショップで実際に手にとってご覧になることができます。

「星座望遠鏡」を試せるお店
スターベース東京(秋葉原)
http://www.mmjp.or.jp/takahashi-sb/
テレスコープセンター・アイベル(津市)
http://www.eyebell.com
「ヒノデ5x20ーA4双眼鏡」を試せるお店
 双眼鏡ショップ & cafe TEMO(テモ、川崎市)
http://temo615.com

※本連載は日の出光学様に取材協力をいただいていますが、文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。

 

https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/02/20375ced40379f1e8ea26f8e6c287f04-1-1024x576.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/02/20375ced40379f1e8ea26f8e6c287f04-1-150x150.jpg編集部レビュー双眼鏡双眼鏡  日の出光学Presents!最高の星空体験とは、なんといっても満天の星の下に身をおき、自分の2つの眼で星空を見上げること。そんなときにひとつあるだけで楽しさが倍増するアイテムが、コンパクトで手軽に持ち運べる眼視機材。今回、「日の出光学」様に「小型双眼鏡ヒノデ 5x20-A4」と「星座望遠鏡」をご提供いただきました。そのレビューをお届けします!   今回ご紹介するアイテム 「星を見る」ための機材として一般にイメージされるのは天体望遠鏡や大型の双眼鏡ではないでしょうか。月のクレーターや土星の輪、二重星や星雲星団など、宇宙の神秘の姿を垣間見せてくれます。 今回ご紹介するのは、そういった本格的な機材とは一線を画したアイテム。ポケットに入るほど小さくて手軽に持ち運べて、お値段もお手軽。 では、このアイテムがどんなものなのか、どんな楽しみ方ができるのかをご紹介していきましょう。 スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡 実視野24度の世界とは スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡 http://scopetown.jp/prod_st_seiza.html スコープテック&ヒノデ「星座望遠鏡」は、倍率わずか1.8倍のガリレオ式望遠鏡です。「たった1.8倍」なのですが、それは逆に視野が24度もあるという最大の特徴をもたらしています。 小さなポケットに入るほどコンパクトで重さはスマホの半分ほど、たったの77g。しかもお値段はお手頃な6,800円(税・送料込)。 「自分の眼が良くなった」感覚 視野が24度あれば、オリオン座やさそり座、北斗七星といった有名な星座の全体を一望することができます。後半で体験レビューを書いていますが、この体験は一言でいうと「自分の眼がすごく良くなった感覚」です。 上の画像は星座望遠鏡の視野の広さを表したイメージ。実際に見える星の数はこれよりも少なく大きさも小さいですが、なるべく実際に肉眼で見た感覚に合わせてみました。 覗きやすいガリレオ式 とても覗きやすいのがガリレオ式望遠鏡の特長。眼の位置をおおざっぱにしても視野が陰ったりすることがありません。 ただし、接眼レンズから眼が離れるほど視野は狭くなります。裸眼でめいっぱい(アイポイント5mm)接眼レンズに目を近づけると視野は30度、少し離したとき(アイポイント16mm)で視野は24度になるそうです。 ピント合わせとメガネとの相性 メガネをかけたまま気持ちよく使えるかは光学機器にとって大事な要素。星座望遠鏡の場合、眼の位置に寛容なためメガネをかけたままでも覗きやすく、全くストレスは感じませんでした。 ただし、接眼レンズからの眼の距離が少し遠くなるため、若干視野は狭くなります。とはいっても収差で少し像が乱れてしまう最周辺部が見えなくなるだけなので、かえって快適に感じました。 ピント合わせは「視度調整リング」を回転させて行いますが、度の強い裸眼や矯正の弱いメガネの場合はピントが合わない可能性があるので注意が必要です。 筆者の場合、かなり度の強い近視(-10度ほど)で裸眼では無理でしたが、ふだん使っている-3度ほどゆるくしたメガネではちゃんとピントが合いました。 参考リンク 星座望遠鏡 開発ノート http://scopetown.jp/prod_st_seiza_2.html 星座望遠鏡は、天体望遠鏡のスコープテック社が、双眼鏡専門メーカーの日の出光学の協力のもと開発したもの。 この記事では、星座望遠鏡の開発コンセプト・ストーリーが熱く語られています。 星空と天体観測/天体望遠鏡で宇宙を見よう 肉眼の視力を増強する「星座望遠鏡」の見せる宇宙 https://blogs.yahoo.co.jp/solunarneo/56041180.html 「星座望遠鏡」の持つ24度という広視野のメリットについて、具体的に図で説明されている記事です。 小型双眼鏡ヒノデ 5x20ーA4 「ヒノデ5x20−A4」は、口径20mm、倍率5倍の小型双眼鏡です。この双眼鏡の最大の特徴は倍率5倍の低倍率と11度という実視界の広さ、そして覗いてみて初めてわかる気持ちの良さにあります。 このクラス(口径20mm〜30mm)のコンパクトな双眼鏡は倍率「8倍」の製品が多く、低倍率の製品でも「6倍」くらいまで。理由はただひとつ。やっぱりみんな「大きく見たい」のです。 でも、ここに大きな落とし穴があります。それに対するヒノデの回答がこの5x20ーA4双眼鏡なのですが、それはなぜかを見ていきましょう。 手ぶれが少ない「5倍」という倍率   筆者の口径28mm10倍という双眼鏡と比較してみました。この双眼鏡は、星を見ることは特に考えず野球観戦用に買ったものですが、小型の割には高級な双眼鏡で(実売2万円程度)光学性能も優秀なものです。 しかし、この双眼鏡で星を見てもあまりぱっとせず、ほとんど星には使用していませんでした。今回ヒノデ5x20ーA4双眼鏡と比較してみて、その違いがよく分かりました。 第一のメリットがブレの少なさ。10倍では星が踊ってしまいます。小型の双眼鏡では、なおさら小さなブレが出てしまうようです。それが5倍ならほとんど気にならなくなります。 本格的な星見の場合、中型・大型の双眼鏡は三脚にしっかり固定して使うのが普通なのですが、軽量な小型の双眼鏡で重い三脚を使うようでは「お手軽」のメリットが生きません。手持ちで使う双眼鏡は低倍率に限る、というべきでしょう。 視野が広く明るい「5倍」という倍率 第二のメリットが視野の広さと明るさ。11度という視野は、星座全体は入らなくても、星座の中の特徴的な星並び(オリオンの三つ星、北斗七星の枡、ししの大鎌など)が余裕で入ります。1ランク大きく見える星座望遠鏡、という感覚です。一方で口径28mm10倍の場合の視野は約5度。対象は大きく見えるのですが、その分暗く星がまばらで寂しい感じです。 実は、この2つの双眼鏡を明るい昼間の風景で比べて見ても明るさの違いはほとんどわかりません。昼間は人間の眼は瞳孔が小さく閉じているため、低倍率の双眼鏡は集めた光の一部しか眼に入ってこないためです。これも落とし穴の一つなのです。 「気持ちよく見える」ためのこだわりの数々 ヒノデ5x20ーA4双眼鏡では「口径20mm5倍」のメリットを最大限に発揮するための手抜きのない設計が随所にこらされています。 その一つが覗きやすい接眼部。 最適な像になる接眼部から眼までの距離を「アイレリーフ」と呼びますが、これが小型双眼鏡としては大きく16mmもあります。16mmあれば、メガネをかけたままでも視野全体を覗くことができます。また、裸眼で見る場合は調整リングを延ばし、眼の位置(アイポイント)を調整できるようになっています。 もう一つがマルチコーティング。 双眼鏡は最もシンプルな構造のものでも、ガラス面を8回も光が透過します。ガラス面での光の反射があると、光を失うばかりではなく「迷光」となってコントラストが低下してしまいます。 それを防ぐために「コーティング」というものを行ってガラス面での反射を押さえるのですが、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡では反射率をより抑えることのできる「マルチコーディング」が全てのレンズ・プリズムの空気面に施されています。 このクラスの双眼鏡は量販店で数千円で販売されている安価な製品もあり、必然的にいろいろな部分でコストダウンが計られてしまうのですが、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡ではほかにも可能な限りの妥協しない製品作りが行われています。 参考リンク 日の出光学・ヒノデ 5x20ーA4 詳細説明 http://bino.hinode-opt.jp/item/a4_520.html 日の出光学の商品説明HP。5倍という倍率へのこだわり、その5倍という双眼鏡をより良くしていくためのこだわりがたっぷり語られています。天文愛好家・光学製品マニアなら、思わず引き込まれてしまう内容です。 実際に使ってみました。 冬の天の川が余裕で見えるぐらいの、星のキレイな場所で実際に使ってみました。「肉眼のチカラが増幅される」これらのアイテムの体験は実に新鮮でした。 星座望遠鏡 まず星座望遠鏡。 24度という視野は、オリオン座もぎょしゃ座も北斗七星も全体がすっぽり入ります。筆者の眼は強度の近視と乱視なのですが、肉眼では判別できないすばるの6個の星が余裕で分離できました。自分の眼が良くなったように思える! 強度の近視と乱視、さらには老眼も加わってすっかり劣化している筆者の眼では、もう若い頃に見た尖鋭な星空の感覚は二度と体験できないものかと思っていましたが、星座望遠鏡を通すと新鮮な星空の体験がよみがえってきました!若い人がそのクリアな眼で星座望遠鏡を使うといったいどんな世界が広がるのだろう・・ さらにヒアデスのV字や、かみのけ座の細かな星群、北斗七星の中の連星ミザールとアルコアもはっきり。冬の銀河を流すと無数の星の群れの中にぼんやりとM46/47が。楽しい・・ ヒノデ5x20ーA4双眼鏡 次はヒノデ5x20ーA4双眼鏡。 こちらは星座望遠鏡より大きく見えるため、かに座プレセペ星団の星々や、オリオン大星雲、ぎょしゃ座のM36/37/38など、さらに小さな天体までが楽しめるようになりました。 実視野11度という広い視界では、オリオンの三つ星と大星雲や、北斗七星の升がすっぽり入ります。肉眼でいえば「じっと対象を見つめたときの広さ」といえば分かっていただけるでしょうか これはカメラレンズでいえば135mm〜200mmくらいの感覚。肉眼で空を見上げて「あそこをもう少し大きく詳しく見てみたい」と思ったときに、ヒノデ5x20ーA4双眼鏡を向けるとちょうどいい感じなのです。 また、倍率5倍という「低倍率」は、手ぶれがほとんど気にならないのが美点。片手だけでも使えるくらいです(本当は両手でしっかり保持した方が良く見えるんですけどね・・)。 口径28mm10倍の双眼鏡と見比べてみましたが、明るさの違い・視野の広さの違い、そして何より手ぶれの仕方の違いは全くの別物です。5倍という倍率の必然性を改めて感じました。 15秒間の至福の体験 でも、ぶっちゃけ、これらの機材だけで一晩星を長め続けて飽きないかというと・・・飽きます。めぼしい天体を順にたずねていっても、10分間もあれば1巡してしまいます。よっぽど凄い空で、よっぽどの「星空愛」があれば別でしょうが・・・ でもそれでいいんです。それこそが一番の楽しみ方。肩ひじ張らずに、見たいときに見たいものを、サッと取りだして見る。 星座望遠鏡は小さなポケットに入ります。ヒノデ5x20ーA4双眼鏡なら大きめのポケットに入れても、いつも首からぶら下げておいてもよし。これは「三脚に固定したくなるようなサイズの双眼鏡」では絶対無理。 https://youtu.be/yh7V-43fFB0 今回は撮影やアイピースの比較評価などあれこれ忙しい中で使ったのですが、その合間合間で、星座望遠鏡とヒノデ5x20-A4双眼鏡で星空を眺めるのはまさに至福の憩いの時間でした。オリオンが西に沈みかければそれを眺めて30秒。東に木星が昇ればそれを眺めて15秒。天頂のかみのけ座を眺めて15秒・・・長い星見の夜の最高のパートナーといえましょう。 このとき、星座望遠鏡のケースがなかなか使い勝手の良いものでした。シッパーを空けたままケースに入れてポケットに突っ込んでおけば、取り出してすぐ見ることができますし(実績値約3秒)、レンズを傷つける心配もありません。小さなキャップを付け外ししてなくしてしまう心配をするよりは、ケース=キャップと考えてマメに出し入れする方がずっと便利だと感じました。(なお、本製品にはキャップは付属していません) 日の出光学(ヒノデ)について 日の出光学はオリジナリティの高い優れた双眼鏡を企画・販売している会社です。製造は主に海外に委託している、いわゆる「ファブレス(工場を持たない)」の業態です。 カメラ系・望遠鏡系の大手メーカーとはブランド認知も企業規模も大きく異なりますが、一部の天文愛好家・双眼鏡愛好家から非常に高い評価を受けています。それだけでなく最近では一般コンシューマーからも高い評価が得られていると聞きます。 http://www.dse-hello.com/entry/2016/06/23/222956 「舞台ヲタ」の眼から見た双眼鏡選び。ヒノデ5x20−A4双眼鏡を含む同等スペックの他社製品との比較が書かれています。 商品のラインナップは決して多くはありませんが、双眼鏡という光学製品に対する深い経験と理解から生まれた優れたコンセプトと品質、そして手厚いサポートは、大手メーカーとは一線を画したものがあります。 日の出光学・双眼鏡の選び方 http://bino.hinode-opt.jp/column/erabikata.html 日の出光学のHPから。天文ファンなら「低倍率」の重要性はよく理解されていることでしょう。また、「1ヶ月返金保証」というシステムは製品と品質に対する自信の表れでもあります。 日の出光学・双眼鏡コラム http://bino.hinode-opt.jp/column/ 読み応えのある双眼鏡コラム。筆者も第八回の「ダハとポロを比べて見たら」や第二十三回の検品の件など、大変勉強になりました。 特に印象的だったのが第十回の「生産国と表示について」。 以下に一部を引用しました。 (前略) そのときふと、頭をよぎったのは、「やっぱりお客様は生産国が気になるのだ」ということです。お客様が知りたいことを隠しているのは日の出らしくない、と思いました。考えた末、生産国を表示することにしました。 しかし、生産国を表示すれば、売上げに影響が出るかもしれません。 間違いのない工場を選び、検品を徹底して、品質を上げても、その商品がお客様の元に渡らなければ、私たちにとっても、お客様にとっても損失です。そこで、この文章を掲載することにしました。 (後略) 日の出光学の企業姿勢がここに現れているといってよいのではないでしょうか。 ヒノデの製品の多くは海外で生産されています。しかし工場の選択から検品とその後の品質保証まで、あらゆる努力をして高い品質の実現に努力されているのです。 まとめ・いつもポケットにお手軽機材を! いかがでしたか? 写真派も眼視派も、今回ご紹介したような「肉眼の力を増幅してくれる」お手軽観望機材が一つ手元にあるだけで、星空の楽しみ方が飛躍的に広がります。ぜひ一度体験されてみてはいかがでしょうか。 今回ご紹介した機材は以下のショップで実際に手にとってご覧になることができます。 「星座望遠鏡」を試せるお店 スターベース東京(秋葉原) http://www.mmjp.or.jp/takahashi-sb/ テレスコープセンター・アイベル(津市) http://www.eyebell.com 「ヒノデ5x20ーA4双眼鏡」を試せるお店  双眼鏡ショップ & cafe TEMO(テモ、川崎市) http://temo615.com ※本連載は日の出光学様に取材協力をいただいていますが、文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。  編集部発信のオリジナルコンテンツ