アマチュアの夢・30cmフローライト望遠鏡【編集長突撃レポート(1)】
突然またまた新連載です。
天リフを始めて以来、各地の天文イベントなどに参加してきましたが、実はこれまでほとんどそれについての記事を書けていませんでした!これではいかん!「機材レビューばっかりやってるなよ!」という声もちらほらある中、心を入れ替えて各地のレポートを連載していきます!
第一回は「アマチュアの夢・30cmフローライト望遠鏡」。川口市の昭和機械さんで、特注の30cmフローライト望遠鏡が発注者様に引き渡されるという噂を聞きつけ、突撃してきました!
謎のフローライト・謎のオーナー
大国間の冷たい戦争が終結し、ロマノフ朝が滅亡したころ・・・それまでトップシークレットで開発されていた直径310mmの特殊ガラス材が闇ルートに流出した・・・通常のガラス材では実現できない異常分散性を備えたそれは、世界の光学マニアの垂涎の的だった。その後いくつかのオーナーの元を転々とし、その行方は謎とされていた。そして2018年・・・
この前振りは全部作り話です^^
見てください。この大きさ。「D305mm F/10 F3000」「FLUORITE」の刻印。国内最大級の屈折望遠鏡、しかもフローライトアポクロマートです。
この鏡筒は、21世紀のはじめごろ現在のオーナー様の手に渡りました。そしてさまざまな経緯を経て、火星が大接近するこの夏、新たに生まれ変わったのです。
その望遠鏡の引渡式が、2018年7月某日、オーナーとコンサルタントを務められた星見屋様の立ち会いのもと、川口市の昭和機械様で行われました。
デカい!30cm屈折フローライト望遠鏡
この望遠鏡は驚くべきことに「移動での使用」を想定して設計されています。上の写真はそれのキモになる「つり下げ台」。この巨大な物干し台のような棒の先端に「滑車」を取り付けて架台や鏡筒をつり上げ(下げ)、組立を行うようになっています。
架台は水平軸、垂直軸、フォーク部の3つのパーツに分かれていて、それらを滑車でつり上げ組み立てていきます。
そして最後に鏡筒を載せるのですが、この様子は工事現場さながら。動画も撮影しているので、後ほど公開するのをお待ちください。
滑車の先端を見上げたところ。NBAの選手なら飛びつけるくらいの?高さ。滑車は電動工具で駆動が可能です。
組み上げ後の全景。「こ、こ、これを持ち運ぶんですかっ!!」
しかし、各部の組み立ては合理的な設計になっていてなるほどと唸らされました。
オーナー様のファーストライト。ソーラーフィルターを筒先に装着して白い太陽を。接眼部も巨大。目の高さを確保するためか、接眼部は巨大な平面鏡で一回反射させた後、さらに3インチのミラーを経て覗くようになっています。
「30cmのフローライト」はアマチュア天文愛好家の一つの究極の夢。木訥とした中にも喜びを隠しきれないオーナー様の笑顔が印象的でした。
詳細は天文ガイド9月号(8月4日発売)で!
今回の納品では、天文ガイド様も取材に見えていました。天文ガイドの9月号(8月4日発売)に記事が掲載されるそうです。この望遠鏡の全貌や、謎のオーナー様のインタビューなどもあると聞いています(*)。ぜひごらんください!
(*)7/30時点でHPにはまだ記事概要が掲載されておらず、どんな記事になるのかは不明です。Amazonに記事概要がアップされています。驚愕!口径30cmフローライト屈折経緯台、完成!
天リフでは、天文ガイドの発売後、さらに補足の記事を掲載予定です。こちらもお楽しみに!(ところで、天文ガイドの表紙のテイストががらっと変わってますね!)
ちなみに星ナビの9月号も現在予約中です。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/07/30/5727/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/07/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-1024x576.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/07/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-150x150.jpg編集長突撃レポート施設・企業連載突然またまた新連載です。 天リフを始めて以来、各地の天文イベントなどに参加してきましたが、実はこれまでほとんどそれについての記事を書けていませんでした!これではいかん!「機材レビューばっかりやってるなよ!」という声もちらほらある中、心を入れ替えて各地のレポートを連載していきます! 第一回は「アマチュアの夢・30cmフローライト望遠鏡」。川口市の昭和機械さんで、特注の30cmフローライト望遠鏡が発注者様に引き渡されるという噂を聞きつけ、突撃してきました! 謎のフローライト・謎のオーナー 大国間の冷たい戦争が終結し、ロマノフ朝が滅亡したころ・・・それまでトップシークレットで開発されていた直径310mmの特殊ガラス材が闇ルートに流出した・・・通常のガラス材では実現できない異常分散性を備えたそれは、世界の光学マニアの垂涎の的だった。その後いくつかのオーナーの元を転々とし、その行方は謎とされていた。そして2018年・・・ この前振りは全部作り話です^^ 見てください。この大きさ。「D305mm F/10 F3000」「FLUORITE」の刻印。国内最大級の屈折望遠鏡、しかもフローライトアポクロマートです。 この鏡筒は、21世紀のはじめごろ現在のオーナー様の手に渡りました。そしてさまざまな経緯を経て、火星が大接近するこの夏、新たに生まれ変わったのです。 その望遠鏡の引渡式が、2018年7月某日、オーナーとコンサルタントを務められた星見屋様の立ち会いのもと、川口市の昭和機械様で行われました。 デカい!30cm屈折フローライト望遠鏡 この望遠鏡は驚くべきことに「移動での使用」を想定して設計されています。上の写真はそれのキモになる「つり下げ台」。この巨大な物干し台のような棒の先端に「滑車」を取り付けて架台や鏡筒をつり上げ(下げ)、組立を行うようになっています。 架台は水平軸、垂直軸、フォーク部の3つのパーツに分かれていて、それらを滑車でつり上げ組み立てていきます。 そして最後に鏡筒を載せるのですが、この様子は工事現場さながら。動画も撮影しているので、後ほど公開するのをお待ちください。 滑車の先端を見上げたところ。NBAの選手なら飛びつけるくらいの?高さ。滑車は電動工具で駆動が可能です。 組み上げ後の全景。「こ、こ、これを持ち運ぶんですかっ!!」 しかし、各部の組み立ては合理的な設計になっていてなるほどと唸らされました。 オーナー様のファーストライト。ソーラーフィルターを筒先に装着して白い太陽を。接眼部も巨大。目の高さを確保するためか、接眼部は巨大な平面鏡で一回反射させた後、さらに3インチのミラーを経て覗くようになっています。 「30cmのフローライト」はアマチュア天文愛好家の一つの究極の夢。木訥とした中にも喜びを隠しきれないオーナー様の笑顔が印象的でした。 詳細は天文ガイド9月号(8月4日発売)で! 今回の納品では、天文ガイド様も取材に見えていました。天文ガイドの9月号(8月4日発売)に記事が掲載されるそうです。この望遠鏡の全貌や、謎のオーナー様のインタビューなどもあると聞いています(*)。ぜひごらんください! (*)7/30時点でHPにはまだ記事概要が掲載されておらず、どんな記事になるのかは不明です。 Amazonに記事概要がアップされています。驚愕!口径30cmフローライト屈折経緯台、完成! 天リフでは、天文ガイドの発売後、さらに補足の記事を掲載予定です。こちらもお楽しみに!(ところで、天文ガイドの表紙のテイストががらっと変わってますね!) ちなみに星ナビの9月号も現在予約中です。編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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