熊本にある南阿蘇ルナ天文台と福岡市科学館ドームシアターとを中継でつなぎ、南阿蘇の星空や、天文台で見ることができる望遠鏡映像を生中継します。
都市ではなかなか見ることが出来ないホンモノの宇宙の姿を、南阿蘇ルナ天文台の星のコンシェルジュⓇの生解説でお楽しみください♪

福岡市科学館・12/8(日)星降る南阿蘇 ~天文台LIVE中継~
https://www.fukuokacity-kagakukan.jp/dome_theater/2019/10/128-live.html

みなさんこんにちは!

去る12月8日、福岡市科学館ドームシアター(プラネタリウム)で、ある「特別な投映」が行われました。同じ九州の「南阿蘇」にある天文台からの天体の映像が、リアルタイムで「ライブ中継」されたのです。プラネタリウムでのこのような試みはたぶん日本では初めてのこと。本記事では、その際の様子を動画とともにご紹介したいと思います。



星降る南阿蘇 ~天文台LIVE中継~

(*)ドームシアター側の進行役は「星のコンシェルジュⓇ」高野さん。ドームシアター内は撮影・録画・録音などは禁止です。今回は特別な許可をいただいて撮影しています。

まずは上の動画をごらんください。60分のプログラムのほんのダイジェストですが、その場の雰囲気が感じ取れるでしょうか。

220名の予約枠は、大人気で早々に埋まってしまったとのこと。

収容人数220名のシアタードーム内は満員御礼。今回のプログラムはSTARRY NIGHT JAMという通常のプラネタリウム上映とは異なる枠で上映されました。

音楽、アート、映像、語りなど、毎回、各分野で活躍するゲストを招き、星空の下で味わう感動の体験、それが、ドームシアターイベント「STARRY NIGHT JAM(スターリーナイトジャム)」です。

このプラネタリウムの中で一般的な星空の写真を見ると、実際の(とはいっても人工なのですが)星空と写真の星空の違いと、それぞれの別の美しさがあることを実感します。

25mという国内最大級のドームシアターに写しだされた南阿蘇の星空の静止画像。「ドームシアター」という空間は、単に静止画を写しだす劇場としてもすばらしいエンターテイメントになり得ると感じました。

プラネタリウムを天体改造カメラで撮ると、赤かぶりが出ることを発見。たぶんコンソールか何かのLEDが反射しているのでしょう。α7S 8mm円周魚眼 F4 0.8秒 ISO40000

ドームに写しだされた星空。福岡市科学館は2017年10月オープン。コニカミノルタ社の最新の光学式・デジタル式の統合型投映機「Gemini Star Σ Fukuoka」が使用されています。デジタル式プラネタリウムの映像の自由度の高さと、光学式の星の美しさを兼ね備えています。

上の画像はプラネタリウムに投映された星空を実際にデジタルカメラで撮影したもの。正直いってオーストラリアの天然の星空に勝るとも劣らない臨場感と美しさです(*)。

(*)個人の感想ですが、「光学式」プラネタリウムは、キラキラとした明るい星の輝きや、背景の空の黒さが違います。

「星のコンシェルジュⓇ」は「役者揃い」。「劇団南阿蘇軍団」と勝手に名付けました^^

プラネタリウムの星空、南阿蘇の星空の静止画像、そして南阿蘇の天文台とのライブ中継の画像を交互に切替ながら、プログラムは進行してゆきます。上の画像は80cmの大型望遠鏡で土星を見るところ。役者顔負け^^ の「星のコンシェルジュⓇ」の熱演もあり、ちょっとオーバーなリアクションだと思いつつも、すっかり引き込まれてしまいました^^

CMOSカメラの「コンニャク現象(映像をパンするときにぐにゃっと歪んでしまう)」が若干気になりましたが、グローバルシャッターの実現でそれも早晩解決することでしょう。

スクリーンに映し出されたリアルタイムの月面の映像。天体用CMOSカメラでキャプチャした画像をライブで配信しています。大気の影響による揺らぎがやや大きい空でしたが、それが逆に臨場感をかき立てます。

こちらの画像は別の日に撮影したものです。今回の投映では「土星」「二重星」「月面」の3つがライブ中継されました。

南阿蘇ルナ天文台側の動画配信コンソール。天体の画像・ドーム内の画像・ドームの外の星空の全天画像などが複数のモニタに表示され、随時切り替えて動画配信できるようになっています。一つの画像だけを配信するのは比較的容易ですが、本格的な映像エンターテイメントのレベルに仕立てるためには、このような環境が必須になってくるのでしょう。

左が「ソノッキー」さん。右が「ポーリー」さん。

南阿蘇ルナ天文台で中継を担当された「星のコンシェルジュⓇ」のみなさん。星が好きで、さまざまな専門分野に通じた、若いエネルギッシュな方々です。新しい試みにチャレンジするんだという熱意をひしと感じました。

マスクの男性の右が福岡市科学館側の仕掛け人のお一人、河野さん。

ドームシアターのコンソール。この上映の実現にあたっては、福岡市科学館とコニカミノルタ社のスタッフの大きな尽力があったそうです。

上映前。南阿蘇も福岡も快晴、満面の笑み。左が南阿蘇ルナ天文台の宮本台長、右が福岡市科学館の運営プロデューサーの穴澤さん。

正直言って「もし曇ってしまったらどうなったんだろう?」と思わずにはいられませんでした。220名の観客以上に、スタッフの方々は気を揉まれたに違いありません^^;; そんなリスクもある今回の投映でしたが、見事に正面突破されました^^

南阿蘇ルナ天文台の望遠鏡のコントロールはアストロアーツ社の「ステラナビゲータ」。

南阿蘇ルナ天文台について

阿蘇カルデラの南、星空と自然が豊かな地にあり、毎年7000 名以上の人を集める日本を代表する宿泊型公開天文台の一つです。



筆者が凄いなと思うのは、営利企業として経営されつつも、今回のような新しい試みをエネルギッシュに実践されているところ。「星空」「宇宙」をさまざまな角度から楽しむエンターテイメントのエバンジェリストといえるでしょう。

日本一の「泊まれる天文台」南阿蘇ルナ天文台【編集長突撃レポート(5)】

こちらの天リフ紹介記事もぜひごらんください!

福岡市科学館ドームシアターについて

福岡市科学館HPより。 https://www.fukuokacity-kagakukan.jp/dome_theater/

今福岡で一番熱いエリア「六本松」。その再開発のシンボルが2017年10月にオープンしたのが福岡市科学館です。さらにそのシンボル的な存在がドームシアター。先にも少し触れましたが、25mのドームにコニカミノルタ社の最新式プラネタリウムを備えています。

という型どおりの紹介はこのくらいにしておきます。筆者の感想としては、とにかく福岡市科学館のドームシアターの星空は美しい。天文ファンもそうでない一般の人も、もうとにかく行くしかないレベル。行かないと損です。こんな素晴らしいエンターテイメントがたった1000円ですよ。年間パスは大人でもたったの3060円。特別投映以外は1日1本まで見放題です。

そして・・日本の科学館・プラネタリウムはいろいろな意味で大きな転換期にあります。このことについて書くのは筆者にはまだ手が負えないのですが、その転換期の中、これからどうしていけばいいのかを皆必死で考えている状況でもあります。今回の上映が実現したこともその一つ。今後の展開が大いに楽しみです。

まとめ

エンディング。福岡市民なら見慣れた背振の山々と六本松の科学館、その上に登るオリオン。我が街の上にも星空があると感じる瞬間。

いかがでしたか?

「プラネタリウム」は日本の科学文化が紡ぎ出した最高のエンターテイメントの一つ。それが今、新しい技術で大きく変化・進化しはじめています。「リアルタイムのネット中継」そして「星空のような暗い対象でも美しく動画化できるほどカメラ」など。

これらの技術と、生の星空を案内する「星のコンシェルジュⓇ」のノウハウ、そしてある部分で「天然物」を凌ぐ美しい星空を実現する「プラネタリウム」。これらに多くのスタッフの熱意が組み合わさって、新しい形に仕上がったものが今回の投映といえるでしょう。

今回が初めてだったこともあり、新たな課題がいくつか見えてきたようですが、今後さらに洗練されていくはずです。全国各地の天文台や星空スポットを多元中継するなど、仕掛けの点でもさまざまな可能性が広がっていきそうですね。

プラネタリウムを見に行こう!プラネタリウムの探し方とこれだけは知っておきたい予備知識

そして最後にひとつ。

この記事を読んでくださった方には、ぜひお近くのプラネタリウムに行って、実際に投映をごらんになって欲しいと思います。日本各地にはさまざまな個性をもったプラネタリウムがあります。ご自分の感性にそれをぶつければ、新しい発見や楽しみ方が広がってくるはずです。

そして見えてくるものは「宇宙」と「あなた」の、あなただけの関係性。プラネタリウムがその扉を開くきっかけとなることでしょう。


  • 特に注記のない画像は編集部で撮影したものです。
  • ドームシアター内は撮影・録音などは禁止です。今回は特別な許可をいただいて撮影しています。
  • 文中の会社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。

 

 

https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/12/7e7ccb5afb2ff7307855d5136f9b0bfd-1024x578.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/12/7e7ccb5afb2ff7307855d5136f9b0bfd-150x150.jpg編集部編集長突撃レポート施設・企業熊本にある南阿蘇ルナ天文台と福岡市科学館ドームシアターとを中継でつなぎ、南阿蘇の星空や、天文台で見ることができる望遠鏡映像を生中継します。 都市ではなかなか見ることが出来ないホンモノの宇宙の姿を、南阿蘇ルナ天文台の星のコンシェルジュⓇの生解説でお楽しみください♪ 福岡市科学館・12/8(日)星降る南阿蘇 ~天文台LIVE中継~ https://www.fukuokacity-kagakukan.jp/dome_theater/2019/10/128-live.html みなさんこんにちは! 去る12月8日、福岡市科学館ドームシアター(プラネタリウム)で、ある「特別な投映」が行われました。同じ九州の「南阿蘇」にある天文台からの天体の映像が、リアルタイムで「ライブ中継」されたのです。プラネタリウムでのこのような試みはたぶん日本では初めてのこと。本記事では、その際の様子を動画とともにご紹介したいと思います。 星降る南阿蘇 ~天文台LIVE中継~ https://youtu.be/O441zv9bH3c (*)ドームシアター側の進行役は「星のコンシェルジュⓇ」高野さん。ドームシアター内は撮影・録画・録音などは禁止です。今回は特別な許可をいただいて撮影しています。 まずは上の動画をごらんください。60分のプログラムのほんのダイジェストですが、その場の雰囲気が感じ取れるでしょうか。 収容人数220名のシアタードーム内は満員御礼。今回のプログラムはSTARRY NIGHT JAMという通常のプラネタリウム上映とは異なる枠で上映されました。 音楽、アート、映像、語りなど、毎回、各分野で活躍するゲストを招き、星空の下で味わう感動の体験、それが、ドームシアターイベント「STARRY NIGHT JAM(スターリーナイトジャム)」です。 25mという国内最大級のドームシアターに写しだされた南阿蘇の星空の静止画像。「ドームシアター」という空間は、単に静止画を写しだす劇場としてもすばらしいエンターテイメントになり得ると感じました。 ドームに写しだされた星空。福岡市科学館は2017年10月オープン。コニカミノルタ社の最新の光学式・デジタル式の統合型投映機「Gemini Star Σ Fukuoka」が使用されています。デジタル式プラネタリウムの映像の自由度の高さと、光学式の星の美しさを兼ね備えています。 上の画像はプラネタリウムに投映された星空を実際にデジタルカメラで撮影したもの。正直いってオーストラリアの天然の星空に勝るとも劣らない臨場感と美しさです(*)。 (*)個人の感想ですが、「光学式」プラネタリウムは、キラキラとした明るい星の輝きや、背景の空の黒さが違います。 プラネタリウムの星空、南阿蘇の星空の静止画像、そして南阿蘇の天文台とのライブ中継の画像を交互に切替ながら、プログラムは進行してゆきます。上の画像は80cmの大型望遠鏡で土星を見るところ。役者顔負け^^ の「星のコンシェルジュⓇ」の熱演もあり、ちょっとオーバーなリアクションだと思いつつも、すっかり引き込まれてしまいました^^ スクリーンに映し出されたリアルタイムの月面の映像。天体用CMOSカメラでキャプチャした画像をライブで配信しています。大気の影響による揺らぎがやや大きい空でしたが、それが逆に臨場感をかき立てます。 南阿蘇ルナ天文台側の動画配信コンソール。天体の画像・ドーム内の画像・ドームの外の星空の全天画像などが複数のモニタに表示され、随時切り替えて動画配信できるようになっています。一つの画像だけを配信するのは比較的容易ですが、本格的な映像エンターテイメントのレベルに仕立てるためには、このような環境が必須になってくるのでしょう。 南阿蘇ルナ天文台で中継を担当された「星のコンシェルジュⓇ」のみなさん。星が好きで、さまざまな専門分野に通じた、若いエネルギッシュな方々です。新しい試みにチャレンジするんだという熱意をひしと感じました。 ドームシアターのコンソール。この上映の実現にあたっては、福岡市科学館とコニカミノルタ社のスタッフの大きな尽力があったそうです。 正直言って「もし曇ってしまったらどうなったんだろう?」と思わずにはいられませんでした。220名の観客以上に、スタッフの方々は気を揉まれたに違いありません^^;; そんなリスクもある今回の投映でしたが、見事に正面突破されました^^ 南阿蘇ルナ天文台について 阿蘇カルデラの南、星空と自然が豊かな地にあり、毎年7000 名以上の人を集める日本を代表する宿泊型公開天文台の一つです。 筆者が凄いなと思うのは、営利企業として経営されつつも、今回のような新しい試みをエネルギッシュに実践されているところ。「星空」「宇宙」をさまざまな角度から楽しむエンターテイメントのエバンジェリストといえるでしょう。 http://reflexions.jp/tenref/orig/2019/06/01/8638/ こちらの天リフ紹介記事もぜひごらんください! 福岡市科学館ドームシアターについて 今福岡で一番熱いエリア「六本松」。その再開発のシンボルが2017年10月にオープンしたのが福岡市科学館です。さらにそのシンボル的な存在がドームシアター。先にも少し触れましたが、25mのドームにコニカミノルタ社の最新式プラネタリウムを備えています。 という型どおりの紹介はこのくらいにしておきます。筆者の感想としては、とにかく福岡市科学館のドームシアターの星空は美しい。天文ファンもそうでない一般の人も、もうとにかく行くしかないレベル。行かないと損です。こんな素晴らしいエンターテイメントがたった1000円ですよ。年間パスは大人でもたったの3060円。特別投映以外は1日1本まで見放題です。 そして・・日本の科学館・プラネタリウムはいろいろな意味で大きな転換期にあります。このことについて書くのは筆者にはまだ手が負えないのですが、その転換期の中、これからどうしていけばいいのかを皆必死で考えている状況でもあります。今回の上映が実現したこともその一つ。今後の展開が大いに楽しみです。 まとめ いかがでしたか? 「プラネタリウム」は日本の科学文化が紡ぎ出した最高のエンターテイメントの一つ。それが今、新しい技術で大きく変化・進化しはじめています。「リアルタイムのネット中継」そして「星空のような暗い対象でも美しく動画化できるほどカメラ」など。 これらの技術と、生の星空を案内する「星のコンシェルジュⓇ」のノウハウ、そしてある部分で「天然物」を凌ぐ美しい星空を実現する「プラネタリウム」。これらに多くのスタッフの熱意が組み合わさって、新しい形に仕上がったものが今回の投映といえるでしょう。 今回が初めてだったこともあり、新たな課題がいくつか見えてきたようですが、今後さらに洗練されていくはずです。全国各地の天文台や星空スポットを多元中継するなど、仕掛けの点でもさまざまな可能性が広がっていきそうですね。 http://reflexions.jp/tenref/navi/enjoy/goout/9972/ そして最後にひとつ。 この記事を読んでくださった方には、ぜひお近くのプラネタリウムに行って、実際に投映をごらんになって欲しいと思います。日本各地にはさまざまな個性をもったプラネタリウムがあります。ご自分の感性にそれをぶつければ、新しい発見や楽しみ方が広がってくるはずです。 そして見えてくるものは「宇宙」と「あなた」の、あなただけの関係性。プラネタリウムがその扉を開くきっかけとなることでしょう。 特に注記のない画像は編集部で撮影したものです。 ドームシアター内は撮影・録音などは禁止です。今回は特別な許可をいただいて撮影しています。 文中の会社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。    編集部発信のオリジナルコンテンツ