5年前、2012年の今日、5月21日は金環日食でした。
これをきっかけに天文に興味を持ったり、復帰されたりした方も多かったのではないでしょうか。

今回はそんな金環日食の思い出特集です。

福田光伸様

 (c)福田光伸

薄曇りのなか、強引に撮った中央通過です。

関東から。
この日食では、金環食帯が日本を縦断する形になりました。
金環食帯のどまんなかから撮影された、月と太陽の中心がほぼ一致した美しい金環の姿です。



拡大して見ると、太陽の黒点・白斑や、月の縁の微妙な凹凸が確認でき、月と太陽の生きた姿が重なり合ったさまが神秘的です。

 

丸岡一洋

(c)丸岡一洋

ベイリー・ビーズ(Baily’s beads)
極めて希少なショットだと思います
月の山の谷間からこぼれる太陽の光が点々と…
天文マニアはこの瞬間に全てをかけてます!

≪Wikiでの解説では≫
ベイリー・ビーズとは、日食の際に月が太陽を隠し、月表面の凹凸の地形によって日光がビーズのように見える現象である。1836年にこの現象について初めて正しい説明を与えたフランシス・ベイリーにちなんで名付けられた

(C)丸岡一洋

晴天限界線?
ひたすら室戸岬に向かって移動し、金環時間に間に合いました。

四国から。
こちらは金環となった瞬間。
月の山の谷間から光がビーズのように見えています。
ベイリー・ビーズ(Baily’s beads)と名付けられた現象の貴重な瞬間。
晴れ間を探して海岸を疾走された結果の見事なリザルト。

 

須貝彰様

(C)須貝彰

あの金環日食からもう5年になるんですね。

地元の「眺海の森天体観測館」前にカメラを設置し、土星のモニュメントとのコラボで撮影しました。
~2012.5.21撮影画像より~

東北から。
カメラレンズで連続撮影。
東北地方では金環にはなりませんでしたが、太陽が徐々に欠けてゆき、細い細い鎌のようになり、再び元の姿に戻るまでの一部始終が青空と土星のモニュメントをバックに美しく捉えられています。



 

荒隆様
五年前に思いをはせて・・・
五年前の今日、金環日食がありました。
思えばこのために天文ガイドを買ったのが天体写真を再開した直接の契機になりました。読者の投稿写真をみてこんな機材でもこんな写真が撮れるのかと驚愕し、ためしに星に向けてみたら30秒ほどの露出でも驚くほど写るのをみてこれはいけるかも!と思ったのが始まりでした。
というわけで五年前の映像ですがアップします。途中馬鹿だの罵声が飛びますが私の故郷ではこんにちはと同じくらい気軽に使われるので気にしないでください。原始的な方法で撮ったのでぶれたりしてますが我慢してください。

信州から。
こちらは動画。
金環に近づくにつれて盛り上がってゆく会話から、当日の興奮が伝わってきます。
この日食をきっかけに天文に復帰された方の多くは、驚くほど進歩したデジタル機材の性能に驚かれたようです。

五年前、こんなことがありました。ずっと昔のような気がします。

中村 治男さんの投稿 2017年5月21日(日)

こちらも関東から。
望遠鏡を使用して撮影された連続写真です。
時折通過する雲の姿がリアルで、当日のどきまぎした気分までが伝わってくるようですね。

この日は雨にたたられた地方も多かったようですが、おおむね好天に恵まれていたようです。

 

C.Yさん(某天文系ネットメディア編集者)
 

(画像はありません)

 

九州方面では残念な天気で、この方は悪天のため鹿児島方面から撤退し、降りしきる雨の中、福岡の自宅で空しくテレビ鑑賞されたそうです。

それでも、「雨だったこともあり金環の時間帯は夜のように薄暗くなった。昔の人が何も事情を知らずこの状態に出くわしたら、大いに恐れおののいたことだろう。貴重な体験だった」とは負け惜しみの弁。


いかがでしたか。

日本ではめったに見ることのできない天体ショー、金環or皆既日食。
中村様がコメントされているように、次回は14年後の2031年の金環日食、その次が18年後の皆既日食です。

ミドル・シニア天文ファン的には、次の日本の金環or皆既日食はまさに生きる目標の一つ
全ての天文ファンが元気に次回の日食を見ることができることをお祈りしてやみません。

謝辞)
本稿にあたり、画像撮影者の皆様より掲載をご快諾いただき、大変感謝しております。ありがとうございました。 編集部天文現象5年前、2012年の今日、5月21日は金環日食でした。 これをきっかけに天文に興味を持ったり、復帰されたりした方も多かったのではないでしょうか。 今回はそんな金環日食の思い出特集です。 福田光伸様  (c)福田光伸 薄曇りのなか、強引に撮った中央通過です。 関東から。 この日食では、金環食帯が日本を縦断する形になりました。 金環食帯のどまんなかから撮影された、月と太陽の中心がほぼ一致した美しい金環の姿です。 拡大して見ると、太陽の黒点・白斑や、月の縁の微妙な凹凸が確認でき、月と太陽の生きた姿が重なり合ったさまが神秘的です。   丸岡一洋様 (c)丸岡一洋 ベイリー・ビーズ(Baily's beads) 極めて希少なショットだと思います 月の山の谷間からこぼれる太陽の光が点々と... 天文マニアはこの瞬間に全てをかけてます! ≪Wikiでの解説では≫ ベイリー・ビーズとは、日食の際に月が太陽を隠し、月表面の凹凸の地形によって日光がビーズのように見える現象である。1836年にこの現象について初めて正しい説明を与えたフランシス・ベイリーにちなんで名付けられた (C)丸岡一洋 晴天限界線? ひたすら室戸岬に向かって移動し、金環時間に間に合いました。 四国から。 こちらは金環となった瞬間。 月の山の谷間から光がビーズのように見えています。 ベイリー・ビーズ(Baily's beads)と名付けられた現象の貴重な瞬間。 晴れ間を探して海岸を疾走された結果の見事なリザルト。   須貝彰様 (C)須貝彰 あの金環日食からもう5年になるんですね。 地元の「眺海の森天体観測館」前にカメラを設置し、土星のモニュメントとのコラボで撮影しました。 ~2012.5.21撮影画像より~ 東北から。 カメラレンズで連続撮影。 東北地方では金環にはなりませんでしたが、太陽が徐々に欠けてゆき、細い細い鎌のようになり、再び元の姿に戻るまでの一部始終が青空と土星のモニュメントをバックに美しく捉えられています。   荒隆様 五年前に思いをはせて・・・ 五年前の今日、金環日食がありました。 思えばこのために天文ガイドを買ったのが天体写真を再開した直接の契機になりました。読者の投稿写真をみてこんな機材でもこんな写真が撮れるのかと驚愕し、ためしに星に向けてみたら30秒ほどの露出でも驚くほど写るのをみてこれはいけるかも!と思ったのが始まりでした。 というわけで五年前の映像ですがアップします。途中馬鹿だの罵声が飛びますが私の故郷ではこんにちはと同じくらい気軽に使われるので気にしないでください。原始的な方法で撮ったのでぶれたりしてますが我慢してください。 信州から。 こちらは動画。 金環に近づくにつれて盛り上がってゆく会話から、当日の興奮が伝わってきます。 この日食をきっかけに天文に復帰された方の多くは、驚くほど進歩したデジタル機材の性能に驚かれたようです。 https://www.facebook.com/photo.php?fbid=1030227833777216&set=gm.1185849744876611&type=3&theater こちらも関東から。 望遠鏡を使用して撮影された連続写真です。 時折通過する雲の姿がリアルで、当日のどきまぎした気分までが伝わってくるようですね。 この日は雨にたたられた地方も多かったようですが、おおむね好天に恵まれていたようです。   C.Yさん(某天文系ネットメディア編集者)   (画像はありません)   九州方面では残念な天気で、この方は悪天のため鹿児島方面から撤退し、降りしきる雨の中、福岡の自宅で空しくテレビ鑑賞されたそうです。 それでも、「雨だったこともあり金環の時間帯は夜のように薄暗くなった。昔の人が何も事情を知らずこの状態に出くわしたら、大いに恐れおののいたことだろう。貴重な体験だった」とは負け惜しみの弁。 いかがでしたか。 日本ではめったに見ることのできない天体ショー、金環or皆既日食。 中村様がコメントされているように、次回は14年後の2031年の金環日食、その次が18年後の皆既日食です。 ミドル・シニア天文ファン的には、次の日本の金環or皆既日食はまさに生きる目標の一つ。 全ての天文ファンが元気に次回の日食を見ることができることをお祈りしてやみません。 謝辞) 本稿にあたり、画像撮影者の皆様より掲載をご快諾いただき、大変感謝しております。ありがとうございました。編集部発信のオリジナルコンテンツ