アストロアーツHPで星ナビ2024年2月号の内容が告知されています。発売は1月5日 金曜日です。

今月の内容は!?

特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」は「前処理」編。地球の裏側で天体写真撮影をする「チリ・リモート天文台」も必見。

星ナビ2月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」と「チリ・リモート天文台」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13396_hoshinavi

■表紙

今回の表紙は丹羽雅彦さん撮影の「チリ・リモート天文台で撮ったエータカリーナ星雲」。特集ではチリで撮影された美しい天体写真とともに、リモート天文台の魅力を紹介します。

今月の表紙は特集記事との連動、チリ・リモート天文台の記事を執筆された丹羽雅彦さんによるηカリーナ星雲です。

ηカリーナ星雲は短時間の露光時間でも撮影できるとても明るい天体ですが、口径25cmF6.7のの望遠鏡に6200万画素のモノクロCMOSカメラ、24時間近い露光時間にシーイングの良いチリの空など、「アマチュア最強クラス」の環境・機材・技術で得られた、素晴らしい解像感と階調の作品ですね!



■地球の裏側で天体写真撮影 チリ・リモート天文台(解説/丹羽雅彦)

遠隔地の天体望遠鏡を操作するリモート天文台。日本から地球の真裏のチリ・アンデス山脈に機器を設置して、日本国内から撮影するノウハウを紹介。リモート天文台の魅力を実例とともに案内していきます。

たのしい天体観測」の丹羽雅彦さんが中心になってプロデュースした「チリ・リモート天文台」。重量級の機材を持ち運んで遠征する体力・まとまった時間を捻出する負担・気まぐれな日本の気候。丹羽さんが「天体写真家にとってのパラダイムシフト」と呼ぶ、これらの課題を解決してくれるのが「リモート天文台」です。

本記事では地球の裏側での「リモート天文台」という着想が、どのように生まれ実現したかが前半に、後半では5組のユーザー事例が紹介されています。一言で「リモート」といっても狙いと活用方法はさまざまで、天文趣味の多様性を示しているといえるでしょう。天体写真の新たな可能性として、ぜひご一読をオススメします。

ルーフ9に設置した望遠鏡から東側の山を望む。EOS Ra、200mm望遠、3パネルモザイク。

実は天リフでもこのプロジェクトに参加しています。6人のグループで月5回程度の撮影時間があるのですが、晴天率は体感7割以上で、月30時間くらい露光することができています。近いうちにリザルトと体験レポートを予定していますので、こちらもお楽しみに!

■特別付録 1テーマ5分でわかる! 天体画像処理2 基礎編(前処理)

星雲や星団の姿を撮影する天体画像。初めて処理を行う上でつまづきがちな項目を一問一答形式で解説しています。2023年11月号の「理論編」に続く第2弾は「基礎編(前処理)」。続けて読むことで、天体画像処理を一から学ぶことができますよ。

天体写真の画像処理の基本を体系的に解説する「特別付録」形式の連載講座。第2回はダーク・フラット補正とスタック処理。

天体写真の画像処理は、一般の写真と比較していろいろ難しいのは事実ですが、基本的な知識をしっかり理解し、ツールを適切に使いこなせるようになれば「創造性を発揮する必要はない」世界です。初めて天体写真にチャレンジしたい方は、まず1つのソフトをしっかり使いこなせるようになるのが上達の早道。アストロアーツ社の「ステライメージ」を前提に解説されているので、同製品のユーザーにはより実戦的なものになっています。

■定時制高校が舞台「宙わたる教室」 伊与原新さんインタビュー(聞き手/梅本真由美)

地球惑星科学の研究者で、科学が題材の小説を多く執筆されている作家・伊与原新さん。そんな伊与原さんの最新作はなんと、定時制高校の教室に「火星」を作り出すお話。実在の定時制高校科学部の快挙に着想を得た小説『宙わたる教室』について聞きました。

以前星ナビでも紹介された「オオルリ流星群」の著者、伊与原新さんの最新作「宙わたる教室」。様々な年代のメンバーから構成されたチームが「火星のクレーターを再現する」というテーマに取り組んだ、定時制高校の科学部の活動をモデルに描かれた小説です。

本記事は、この小説の著者の伊与原さんへのインタビューです。「少ない予算で勝負する」「研究者自身の手で装置を発展させる」「工夫することが楽しい」「それが科学の原点」など、伊与原さんの科学研究に対する想いや、「定時制高校」という特殊な立ち位置を「多様な人が集まっていることのポジティブさ」として描いたことなど、ぜひ小説を読んでから再読してみたいと思いました!

◎天リフ独断ピックアップ

■広告ピックアップ・WILLIAM OPTICS Pleiades68/SPACECAT61

「星ナビギャラリー」見開きの左側に再登場。William Optics社の広告です。先日発表された新製品「Pleiades 68」と「SPACECAT 61」。小型・高性能のアストログラフの先鞭を付けた同社の「RedCat51」ですが、新製品にも大注目ですね!

■News Watch 金環食か!?ベテルギウス減光(報告●早水勉)

小惑星レオーナ(319)によるベテルギウス食の観測レポート。残念ながらトルコに遠征した観測隊は悪天に阻まれたそうですが、イタリア・スペイン・ポルトガルでは観測に成功(下記報告動画参照)。

今回の食の減光幅は最大2等級だったそうです。ベテルギウスよりも小惑星が小さい「金環食」だったと推測されます。詳細の成果は次号に掲載されるそうです。

■ネットよ今夜もありがとう

今月は原野哲也さんの「Wish on a Starry Night」。このHPは初見でしたが、原野さんは岡山アストロクラブで活発に活動されていて、天リフ編集部もいろいろとお世話になっています^^

Wish on a Starry Night
https://arnejacobsen7.wixsite.com/wishonastarrynight

同じように見えても同じではない星空を、私は美しい」と思っております。

2018年に子供が生まれたことを機に、これまで撮影された様々な作品をまとめていくHPを立ち上げられたそうです。ディープスカイから星景まで、オールラウンドな素晴らしい作品群をぜひごらんください!



■星ナビギャラリー

今回のトップ下はY下さんの「NGC1275」。赤方偏移により10nmほどシフトしたHα輝線とNII輝線が写るようにQBPフィルターでL画像を撮影することで、「不思議な赤いフィラメント構造」を捉えました。市街地での総露光32時間のラッキーイメージングの「まさに労作」。

「これまでで最高の○○」が毎月のように出ている昨今ですが、今回はメジャー銀河のアンドロメダ銀河とNGC253が最高を更新。「星ナビギャラリーでは初登場」の天体も複数掲載されています。撮影・画像処理技術の進歩で、アマチュア天体写真のクオリティも撮影対象も、大きく進化・深化したといえるでしょう。

■ アプリを深掘り!U宙部 ステラナビゲータ12でプラネタリウム番組制作 (レポート/リコット)

「ステラナビゲータ12」には、お手軽にプラネタリウム番組を制作する機能が搭載されています。天文系YouTuberのリコットさんが実際に使ってレポート。「自分でプラネタリウム番組を作ってみたい!」そんな人におすすめの記事です。

「何でもできる」プラネタリウムソフト「ステラナビゲータ」。これまでもスクリプト言語「ステラトーク」を書くことで、星空を意のままに表示するプラネタリウム番組を制作することができましたが、「ステラナビゲータ12」では簡単にビジュアルにプラネタリウム番組を編集できる「番組エディタ」が追加されました。

基本は、画面上の「タイムライン」に、時間・場所・視野・オブジェクト(対象天体など)の「パーツ」を置くだけ。天文YouTuberのリコットさんによるわかりやすく丁寧な「番組エディタ」の解説記事です。

■星の街道をゆく みちのくプラネ巡り 鉄道の旅(紀行/中山満仁)

世界・日本各地のプラネタリウムや天文・宇宙のスポットを訪れる「星の街道をゆく」シリーズ。4回目は東北地方編。プラネタリウムと鉄道が大好きな中山満仁さんが、真冬の東北を駆け巡る旅へ出かけます。

シリーズ4回目は東北地方。福島県郡山市を起点に、秋田〜盛岡〜花巻〜陸前高田〜一関と巡る5日間の旅。

三陸海岸で震災の夜をイメージしながら「今年で誕生から100年を迎えたプラネタリウムが、これからも人々の心の慰めと希望であり続けますように・・・」と綴られた思いが胸に刺さります。

まとめ

いかがでしたか?

新年早々、能登半島地震と羽田空港の航空機衝突炎上事故と、ショッキングなニュースが相次ぎました。被災された方にはお見舞い申し上げます。本稿執筆時ですでに5日間が経過していますが、交通・通信インフラの損壊が大きいのか、日々新しい現地の厳しい情報が増えているように感じます。

この世界には様々な不幸があり、誰もがその危険にさらされています。最大の不幸は「知られぬことのない不幸」ではないでしょうか。一人でも多くの方が、今回の震災を受け止め、それぞれができることを集めて大きな力になることを願うばかりです。

そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!今月号も楽しみですね!

星ナビ2月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」と「チリ・リモート天文台」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13396_hoshinavi

※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。

天文ガイドも合わせて読みたいですね!!

 

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2023/12/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2023/12/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1-150x150.jpg編集部雑誌・書籍星ナビアストロアーツHPで星ナビ2024年2月号の内容が告知されています。発売は1月5日 金曜日です。 今月の内容は!? 特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」は「前処理」編。地球の裏側で天体写真撮影をする「チリ・リモート天文台」も必見。 星ナビ2月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」と「チリ・リモート天文台」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13396_hoshinavi ■表紙 今月の表紙は特集記事との連動、チリ・リモート天文台の記事を執筆された丹羽雅彦さんによるηカリーナ星雲です。 ηカリーナ星雲は短時間の露光時間でも撮影できるとても明るい天体ですが、口径25cmF6.7のの望遠鏡に6200万画素のモノクロCMOSカメラ、24時間近い露光時間にシーイングの良いチリの空など、「アマチュア最強クラス」の環境・機材・技術で得られた、素晴らしい解像感と階調の作品ですね! ■地球の裏側で天体写真撮影 チリ・リモート天文台(解説/丹羽雅彦) 「たのしい天体観測」の丹羽雅彦さんが中心になってプロデュースした「チリ・リモート天文台」。重量級の機材を持ち運んで遠征する体力・まとまった時間を捻出する負担・気まぐれな日本の気候。丹羽さんが「天体写真家にとってのパラダイムシフト」と呼ぶ、これらの課題を解決してくれるのが「リモート天文台」です。 本記事では地球の裏側での「リモート天文台」という着想が、どのように生まれ実現したかが前半に、後半では5組のユーザー事例が紹介されています。一言で「リモート」といっても狙いと活用方法はさまざまで、天文趣味の多様性を示しているといえるでしょう。天体写真の新たな可能性として、ぜひご一読をオススメします。 実は天リフでもこのプロジェクトに参加しています。6人のグループで月5回程度の撮影時間があるのですが、晴天率は体感7割以上で、月30時間くらい露光することができています。近いうちにリザルトと体験レポートを予定していますので、こちらもお楽しみに! ■特別付録 1テーマ5分でわかる! 天体画像処理2 基礎編(前処理) 天体写真の画像処理の基本を体系的に解説する「特別付録」形式の連載講座。第2回はダーク・フラット補正とスタック処理。 天体写真の画像処理は、一般の写真と比較していろいろ難しいのは事実ですが、基本的な知識をしっかり理解し、ツールを適切に使いこなせるようになれば「創造性を発揮する必要はない」世界です。初めて天体写真にチャレンジしたい方は、まず1つのソフトをしっかり使いこなせるようになるのが上達の早道。アストロアーツ社の「ステライメージ」を前提に解説されているので、同製品のユーザーにはより実戦的なものになっています。 ■定時制高校が舞台「宙わたる教室」 伊与原新さんインタビュー(聞き手/梅本真由美) 以前星ナビでも紹介された「オオルリ流星群」の著者、伊与原新さんの最新作「宙わたる教室」。様々な年代のメンバーから構成されたチームが「火星のクレーターを再現する」というテーマに取り組んだ、定時制高校の科学部の活動をモデルに描かれた小説です。 本記事は、この小説の著者の伊与原さんへのインタビューです。「少ない予算で勝負する」「研究者自身の手で装置を発展させる」「工夫することが楽しい」「それが科学の原点」など、伊与原さんの科学研究に対する想いや、「定時制高校」という特殊な立ち位置を「多様な人が集まっていることのポジティブさ」として描いたことなど、ぜひ小説を読んでから再読してみたいと思いました! ◎天リフ独断ピックアップ ■広告ピックアップ・WILLIAM OPTICS Pleiades68/SPACECAT61 「星ナビギャラリー」見開きの左側に再登場。William Optics社の広告です。先日発表された新製品「Pleiades 68」と「SPACECAT 61」。小型・高性能のアストログラフの先鞭を付けた同社の「RedCat51」ですが、新製品にも大注目ですね! ■News Watch 金環食か!?ベテルギウス減光(報告●早水勉) 小惑星レオーナ(319)によるベテルギウス食の観測レポート。残念ながらトルコに遠征した観測隊は悪天に阻まれたそうですが、イタリア・スペイン・ポルトガルでは観測に成功(下記報告動画参照)。 今回の食の減光幅は最大2等級だったそうです。ベテルギウスよりも小惑星が小さい「金環食」だったと推測されます。詳細の成果は次号に掲載されるそうです。 ■ネットよ今夜もありがとう 今月は原野哲也さんの「Wish on a Starry Night」。このHPは初見でしたが、原野さんは岡山アストロクラブで活発に活動されていて、天リフ編集部もいろいろとお世話になっています^^ Wish on a Starry Nighthttps://arnejacobsen7.wixsite.com/wishonastarrynight 同じように見えても同じではない星空を、私は「美しい」と思っております。 2018年に子供が生まれたことを機に、これまで撮影された様々な作品をまとめていくHPを立ち上げられたそうです。ディープスカイから星景まで、オールラウンドな素晴らしい作品群をぜひごらんください! ■星ナビギャラリー 今回のトップ下はY下さんの「NGC1275」。赤方偏移により10nmほどシフトしたHα輝線とNII輝線が写るようにQBPフィルターでL画像を撮影することで、「不思議な赤いフィラメント構造」を捉えました。市街地での総露光32時間のラッキーイメージングの「まさに労作」。 「これまでで最高の○○」が毎月のように出ている昨今ですが、今回はメジャー銀河のアンドロメダ銀河とNGC253が最高を更新。「星ナビギャラリーでは初登場」の天体も複数掲載されています。撮影・画像処理技術の進歩で、アマチュア天体写真のクオリティも撮影対象も、大きく進化・深化したといえるでしょう。 ■ アプリを深掘り!U宙部 ステラナビゲータ12でプラネタリウム番組制作 (レポート/リコット) 「何でもできる」プラネタリウムソフト「ステラナビゲータ」。これまでもスクリプト言語「ステラトーク」を書くことで、星空を意のままに表示するプラネタリウム番組を制作することができましたが、「ステラナビゲータ12」では簡単にビジュアルにプラネタリウム番組を編集できる「番組エディタ」が追加されました。 基本は、画面上の「タイムライン」に、時間・場所・視野・オブジェクト(対象天体など)の「パーツ」を置くだけ。天文YouTuberのリコットさんによるわかりやすく丁寧な「番組エディタ」の解説記事です。 ■星の街道をゆく みちのくプラネ巡り 鉄道の旅(紀行/中山満仁) シリーズ4回目は東北地方。福島県郡山市を起点に、秋田〜盛岡〜花巻〜陸前高田〜一関と巡る5日間の旅。 三陸海岸で震災の夜をイメージしながら「今年で誕生から100年を迎えたプラネタリウムが、これからも人々の心の慰めと希望であり続けますように・・・」と綴られた思いが胸に刺さります。 まとめ いかがでしたか? 新年早々、能登半島地震と羽田空港の航空機衝突炎上事故と、ショッキングなニュースが相次ぎました。被災された方にはお見舞い申し上げます。本稿執筆時ですでに5日間が経過していますが、交通・通信インフラの損壊が大きいのか、日々新しい現地の厳しい情報が増えているように感じます。 能登半島地震で被害に遭われた方にお見舞い申し上げます。23年5月号「星地巡礼」記事で紹介した地名をニュースで目にするたび、1日も早い平穏の回復を願わずにはいられません。とりあえず義援金の案内。石川県:2024年能登半島地震に係る災害義援金の受付について➡️https://t.co/kJuvETfZsF https://t.co/K77mSYAI9e pic.twitter.com/2F0uhnzozq — 月刊「星ナビ」2月号発売中🔭📸 (@Hoshinavi) January 5, 2024 この世界には様々な不幸があり、誰もがその危険にさらされています。最大の不幸は「知られぬことのない不幸」ではないでしょうか。一人でも多くの方が、今回の震災を受け止め、それぞれができることを集めて大きな力になることを願うばかりです。 そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!今月号も楽しみですね! 星ナビ2月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理2」と「チリ・リモート天文台」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13396_hoshinavi ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!    編集部発信のオリジナルコンテンツ