The Hubble Heritage Team (AURA/STScI/NASA) – http://hubblesite.org/newscenter/archive/releases/1999/01/image/a/

ブログ「ほしぞloveログ」に、45cmドブソニアン望遠鏡の低倍率(70倍)M57リング星雲の色が確認できたというレポートが掲載されています。

飛騨コスモス観望会での衝撃
http://hoshizolove.blog.jp/archives/46945916.html

2022/7/31 UTOさんブログ記事リンク追加

どんな条件で色が確認されたか

なんと今回M57に明らかに色がついて見えたのです!もちろんすごく淡いのですが、中心付近は青色、外に行くに従って緑色、大外枠の細いラインで少し赤っぽい色も見えていたかもしれません。青と緑については、見間違いとか、錯覚とか、偶然とかいうレベルとは一線を画します。70倍の時には色がよく見え、逆に360倍で大きく見たときには色は認識できませんでした。これは明るさの違いかと考えています。そもそも淡いので、70倍の方がより単位面積当たりの光子として情報が目に入ってくるのでしょう。さらに、後で画像で色を確認すると、中の方が青に近く、外に行くに従って緑、外側が赤なので、見た色と実際に合っています!

使用された機材は45cmのドブソニアン反射望遠鏡。電視観望をしながらの中「PC画面を離れて30秒後くらい」で、暗順応ができていなかったのが色の識別に寄与したのではないか、と考察されています。

同行されていた別の方は「色はそこまででななかった」とのことで、スマホ画面を見つめて暗順応を崩すことを試してもあまり改善しなかったとのこと。

星雲の色はどこまで見ることができるのか?

以下、筆者の経験と伝聞を箇条書きにします。

  • M27亜鈴状星雲が「青っぽい」ことは口径40cmあれば明瞭に感じることができる(経験)
  • M42の中心部の「台形部分」の縁は、口径20cmでやや赤みがかっていると感じた(経験)
  • M57の外周部が口径20cmでほんの少しオレンジ色に感じたことがあった(経験)
  • 眼視のベテランの方数人にM57の色が見えたかを聞いたが「色が見えた」という話はなかった(伝聞)
  • モンゴルの暗夜にM57をミード40cmシュミカセでM57を見たが青白いリングにしか見えなかった(経験)
  • ある地方の観望会で「オリオン大星雲(M42)がはっきり赤く見える」という小学生がいた。その時、居合わせた大人は誰一人赤くは見えなかった(伝聞)
  • 遠征地に車で着いて、ライトを消してすぐ車外に出たとき(つまり暗順応をまったくしていない状態)、赤い星の色がとても鮮やかに見える(経験)。
  • 完全に暗順応が進むと白黒の世界になるが、その時赤は暗く(黒く)青は明るく(白く)見える(経験)

今回の元記事の趣旨は「暗順応に至らない段階で星雲を見ると色が視認できた」ということだと思います。では「自分の眼がどのくらお暗順応しているのか」をどうやれば定量的に確認できるのでしょうか?

【連載第六回】保存版・星空撮影マナーガイド【天体撮影のトリセツ第二章】

こちらの記事で、自分の眼が暗順応しているかどうかを「アルビレックス新潟」のシンボルマークで確認している、というコメントを頂戴しました。暗順応していないときはオレンジの部分が明るく見えるが、暗順応すると青の部分が明るく見えるそうです(プルキンエ効果)。

アルビレックス新潟 https://mobile.twitter.com/albirex_pr

なんらかの「カラーチャート(スマホのモニタで映すのではなく、印刷物で)」を準備しておくと、暗順応の状況や色別の感じ方を客観的に比較できるかもしれません。

身近なものとしては、ヤマトの「割れ物注意のシール」も使えるかも(ちょっと赤が暗すぎるかもしれませんが)。

まとめ

いかがでしたか?

「天体」のような輝度の極端に低い対象では、人間の眼は色をほとんど感じない(暗い光まで感じることができる桿体細胞は色を感じることができない)ことは医学的にも証明されている事実ですが、現実問題として「どこまで明るければ色を感じるのか」「実際に天体の色はどこまで感じることができるのか」は、個人差がどこまであるのかも含め、わかっていないことが多いようです。

かくなる上は、実地での検証あるのみ。ぜひ皆様の体験事例をお寄せください!

追加情報

2022/7/31 追記)あしあと~星空航海日誌~UTO様のブログ記事より

星雲の色
https://oozoraashiato.blog.fc2.com/blog-entry-2533.html

市街地の自宅の方がM42(の色)がキレイに見えた、観望会での子供たち・保護者の反応の違い、色の感じ方の個人差など、貴重な体験談が書かれています。

へぼてんブログ様のブログ記事より

「暗所でも錐体細胞は待機状態にあり機能している」とのことですが、その前提に立つと「暗順応が進むと桿体細胞の信号が支配的になり色を感じにくくなる」「暗順応を壊すと錐体細胞からの信号が支配的になり色を感じる」、その前提として「対象が錐体細胞がかろうじて機能する明るさでること」という、一連の「仮説」が示されています。

ツイートのリプライにも興味深い情報が多数あります。ぜひごらんください!

残像効果を使ったお遊び

これ面白いですよ!白黒の「カラフルタウン」に残像効果で色が付いて見える現象です。

 

https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/07/M57_The_Ring_Nebula-1003x1024.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/07/M57_The_Ring_Nebula-150x150.jpg編集部特選ピックアップ星雲の色ブログ「ほしぞloveログ」に、45cmドブソニアン望遠鏡の低倍率(70倍)M57リング星雲の色が確認できたというレポートが掲載されています。 飛騨コスモス観望会での衝撃 http://hoshizolove.blog.jp/archives/46945916.html 2022/7/31 UTOさんブログ記事リンク追加 どんな条件で色が確認されたか なんと今回M57に明らかに色がついて見えたのです!もちろんすごく淡いのですが、中心付近は青色、外に行くに従って緑色、大外枠の細いラインで少し赤っぽい色も見えていたかもしれません。青と緑については、見間違いとか、錯覚とか、偶然とかいうレベルとは一線を画します。70倍の時には色がよく見え、逆に360倍で大きく見たときには色は認識できませんでした。これは明るさの違いかと考えています。そもそも淡いので、70倍の方がより単位面積当たりの光子として情報が目に入ってくるのでしょう。さらに、後で画像で色を確認すると、中の方が青に近く、外に行くに従って緑、外側が赤なので、見た色と実際に合っています! 使用された機材は45cmのドブソニアン反射望遠鏡。電視観望をしながらの中「PC画面を離れて30秒後くらい」で、暗順応ができていなかったのが色の識別に寄与したのではないか、と考察されています。 同行されていた別の方は「色はそこまででななかった」とのことで、スマホ画面を見つめて暗順応を崩すことを試してもあまり改善しなかったとのこと。 星雲の色はどこまで見ることができるのか? 以下、筆者の経験と伝聞を箇条書きにします。 M27亜鈴状星雲が「青っぽい」ことは口径40cmあれば明瞭に感じることができる(経験) M42の中心部の「台形部分」の縁は、口径20cmでやや赤みがかっていると感じた(経験) M57の外周部が口径20cmでほんの少しオレンジ色に感じたことがあった(経験) 眼視のベテランの方数人にM57の色が見えたかを聞いたが「色が見えた」という話はなかった(伝聞) モンゴルの暗夜にM57をミード40cmシュミカセでM57を見たが青白いリングにしか見えなかった(経験) ある地方の観望会で「オリオン大星雲(M42)がはっきり赤く見える」という小学生がいた。その時、居合わせた大人は誰一人赤くは見えなかった(伝聞) 遠征地に車で着いて、ライトを消してすぐ車外に出たとき(つまり暗順応をまったくしていない状態)、赤い星の色がとても鮮やかに見える(経験)。 完全に暗順応が進むと白黒の世界になるが、その時赤は暗く(黒く)青は明るく(白く)見える(経験) 今回の元記事の趣旨は「暗順応に至らない段階で星雲を見ると色が視認できた」ということだと思います。では「自分の眼がどのくらお暗順応しているのか」をどうやれば定量的に確認できるのでしょうか? https://reflexions.jp/tenref/orig/2019/06/08/8980/ こちらの記事で、自分の眼が暗順応しているかどうかを「アルビレックス新潟」のシンボルマークで確認している、というコメントを頂戴しました。暗順応していないときはオレンジの部分が明るく見えるが、暗順応すると青の部分が明るく見えるそうです(プルキンエ効果)。 なんらかの「カラーチャート(スマホのモニタで映すのではなく、印刷物で)」を準備しておくと、暗順応の状況や色別の感じ方を客観的に比較できるかもしれません。 身近なものとしては、ヤマトの「割れ物注意のシール」も使えるかも(ちょっと赤が暗すぎるかもしれませんが)。 まとめ いかがでしたか? 「天体」のような輝度の極端に低い対象では、人間の眼は色をほとんど感じない(暗い光まで感じることができる桿体細胞は色を感じることができない)ことは医学的にも証明されている事実ですが、現実問題として「どこまで明るければ色を感じるのか」「実際に天体の色はどこまで感じることができるのか」は、個人差がどこまであるのかも含め、わかっていないことが多いようです。 かくなる上は、実地での検証あるのみ。ぜひ皆様の体験事例をお寄せください! 追加情報 2022/7/31 追記)あしあと~星空航海日誌~UTO様のブログ記事より 星雲の色 https://oozoraashiato.blog.fc2.com/blog-entry-2533.html 市街地の自宅の方がM42(の色)がキレイに見えた、観望会での子供たち・保護者の反応の違い、色の感じ方の個人差など、貴重な体験談が書かれています。 へぼてんブログ様のブログ記事より 色つきの星雲と視細胞の話を、はてなブログに投稿しました。おうちのエアコンのフィルターを全部お掃除してもなお時間が余るようなら、よければ読んでね。 #はてなブログ 色つきの星雲と、視細胞の話。 - へぼてんブログhttps://t.co/KgmxAwos1c — 雑兵A(天) (@zhy_a_a) July 25, 2022 「暗所でも錐体細胞は待機状態にあり機能している」とのことですが、その前提に立つと「暗順応が進むと桿体細胞の信号が支配的になり色を感じにくくなる」「暗順応を壊すと錐体細胞からの信号が支配的になり色を感じる」、その前提として「対象が錐体細胞がかろうじて機能する明るさでること」という、一連の「仮説」が示されています。 blogに書かれた仮説は結果あってるんじゃないかと思います 錐体細胞が反応するある口径に、変な話ですが観察環境を少し明るくするとか・・・ 個人的には本当に真っ暗な星空だと段々星の色が感じなくなるのがこの現象かなと思ってます — Jungle-san (@JungleMusica) July 25, 2022 ツイートのリプライにも興味深い情報が多数あります。ぜひごらんください! 残像効果を使ったお遊び RTした雑兵A(@_zhy_a)さんの「色つきの星雲と視細胞の話」に刺激を受けてお遊びを一つ。 色を反転した画像を見続けると白黒写真に切り替わった時にまともな色がついて見えるという動画です。 コツは画面と頭を動かさず★印をじっと見続けること。目を動かすとすぐに白黒写真に戻りますヨ。 pic.twitter.com/jM2vFzFO4x — MOTOBE_ISAO (@oldspica) July 26, 2022 これ面白いですよ!白黒の「カラフルタウン」に残像効果で色が付いて見える現象です。  編集部発信のオリジナルコンテンツ