この記事の内容星見屋.com 特別協賛!(*)
「ASI AIR」がさらにパワーアップした第2世代の製品「ASI AIR PRO」。集中連載の第2回は「アプリ編」。「ASI AIR PRO」の発売に伴って専用アプリ「ASI AIR」がバージョン1.4にアップデートされました。これまでバージョンを重ねる毎にPlate solvingやデジタル一眼レフ対応など、様々な機能が追加されてきたASI AIRアプリですが、今回のアップデートはメジャーアップデートに近い大きなものです。その全貌をご紹介していきたいと思います!

(*)特別協賛とは、本記事のサムネイルおよび記事中にスポンサー様の特別広告枠を掲載することにより対価をいただく形です。記事そのものの編集ポリシーは通常の天リフ記事と同等です。

なお、今回ご紹介するアップデートは、「ライブスタック」のように新製品「ASI AIR PRO」でないと使用できないものもありますが、従来製品の「ASI AIR」でも使用可能な機能も多く含まれています。また、アプリASI AIRは2018年5月のリリース以来、何度もバージョンアップされていて、様々な新しい機能が追加されています。その点も整理しながら書き進めたいと思います。

ライブスタック(ver1.4から・Proのみ)



最近大流行の兆しを見せている電視観望。高感度の天体用CMOSカメラなら、小型の望遠鏡でもライブ感のあるディープスカイを楽しめるようになりました。しかし、現在のところ電視観望のキー技術の一つである「ライブスタック」が可能なソフトは、SharpCapのようなPCソフトに限られていました。

ASI AIRアプリの最新バージョンである1.4(以下「ASI AIR 1.4」と表記します)では、このライブスタック機能が使用できるようになりました(*)。

(*)ただし、この機能は数少ない「ASI AIR Pro」でないと使用できない新機能になります。

ライブスタック機能を使用するには、メインカメラ画面で「Preview」や「Focus」の指定と並んで新たに追加された「Live」を選択します。

ライブスタックで最低限指定すべき設定は「露出時間」だけです(*)。露出時間を適当に設定してスタートボタンを押すとライブスタックが開始します。

(*)加えて、ビニングの設定や「ダーク」「フラット」「バイアス」も指定することができ、より高品位の画像を得ることもできます。このあたりの使いこなしの詳細は次回以降で詳しく触れる予定です。

ライブスタックが始まると、撮影された画像がリアルタイムでコンポジットされてモニター画面に表示されはじめます。

アプリASI AIRのプレビュー画面はPC版の定番ソフトであるSharpCapのような細かな調整はできませんが「Auto」の設定がなかなか優秀で、とりあえず何も考えなくても「Auto」にしておくだけでそこそこキレイにレベルを合わせて強調してくれるのがいいところ(*)。

(*)調整できるのはレベル調整の2つのスライダーだけです。一般ウケを考えると彩度をもう少し上げたいところはありますが。


この記事作成中にリリースされたV1.41(β)では、プレビュー表示の設定に「Nonlinear Stretch」が追加されています。実写では未試用ですが、ダークノイズの様子から見るとより強調されて表示されるようです。

今後電視用途で利用するユーザーが増えるとプレビュー画面の様々な調整(強調)のニーズも増えてくることでしょう。アプリもそれに呼応して進化してくれると嬉しいですね。

ライブスタックは停止ボタンを押さない限り延々と続いてゆきます。上の画像は17枚スタックしたところ。だいぶノイズが減って馬頭星雲がはっきり浮き出してきました。

ライブスタックでは星の位置を認識して自動的に位置合わせが行われます。極軸がしっかり合っていて、ガイド精度が普通に出ている状態ではほぼエラーは出ませんが、ベランダで目分量合わせした場合は歩留まりが2〜3割ほど下がることがありました。

ライブスタック中に右下のダウンロードボタンを押せば、その時点のスタック結果のfitsファイルがASI AIRに保存されます。

ライブスタックの最大のメリットは、スタックされて徐々に浮かび上がってくるディープスカイをリアルタイムで見られる臨場感にありますが、それだけではありません。

上の画像はベランダで極軸を適当に北に向けただけ、オートガイドもなしのお手軽設置で撮影したもの。60秒露出ではごらんのように星が流れていまいます。でもライブスタックなら露出時間を短く設定するだけで、星を流さずスタックすることができるのです。ライブスタックを活用すれば「電視観望」だけでなく「お手軽撮影」のクオリティも上げることができそうです。

ライブスタックの活用については、この連載でもう一度じっくり取り上げる予定です。

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自動メディリアンフリップ(ver1.4から)

自動で子午線反転する機能もVer1.4からの新機能です。Plate Solvingを活用して、子午線反転前と「同じ構図(*)」を反転後にも再現してくれるという素晴らしい機能です。

(*)正確には「GOTOで指定したターゲットを反転後にも正確に中央に導入する」という意味です。このため、GOTOの後に手動で調整した場合はそれは反映されないことになります。例えば「しし座のトリオ」のような「複数の対象をバランス良く配置した構図」を再現するには、あらかじめ中心座標を赤緯・赤経の値で指定してGOTOしておく必要があります。

実はこの機能はまだきちんと動作検証ができていないので、以下の説明は一部推測も含んでいます。検証ができた時点で本連載で再度触れる予定です。

動作の概要は以下の通りです(一部推測も含んでいます)

  1. 子午線越えが近づくと「カウントダウン」表示になる。この間、撮影とガイドは停止。
  2. 架台を設定された位置にGOTO(ガイド補正分を元に戻すためと推測)
  3. plate solvingを実行(上の画面の状態)して再度対象を中心に
  4. 子午線反転実行
  5. plate solvingを実行して対象を中心に
  6. ガイド星を再捕捉、キャリブレーションデータをflipしてオートガイド再開
  7. 撮影再開。

もちろん、カメラの4辺が正確に赤緯・赤経と平行(直交)していない場合はその分ズレますが、中心は正確に再現できるので、実現されれば「もう子午線越えは怖くない!」はず。次回以降の実写レポートをお待ち下さい!

なお、この機能は「ASI AIR PRO」でなくても、前バージョンの製品「ASI AIR」でも使用できます。メディリアンフリップの設定はAutorunの設定画面の中にあります(*)。

(*)メディリアンフリップOFFの設定はバージョン「1.41」から追加されているようです。

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USBメモリへのデータ保存(Ver1.4から)

前回の記事でもご紹介しましたが、撮影データをUSBメモリスティック上に保存することが可能になりました。前バージョンでは撮影データを保存するエリアが25GBほどしかなかったのですが、この機能拡張でメモリスティックを差し替えればいくらでも撮影が継続できることになります。

外部のUSBメモリスティックが使えるようになったので、筐体内蔵のマイクロSDカードにデータを保存したくなる状況はかなり減ったといえるでしょう。吹けば飛ぶような^^;;;小さなカードを抜き差しする必要がなくなった(*)のは福音です。

(*)SDカード上にデータを保存した場合、従来はカードを抜き差ししてPCなどでデータを読み出す必要がありましたが、後述する「ステーションモード」を使用すればネットワーク経由でデータ読み出しが可能になるようです。こちらも未検証なので、検証でき次第本連載でご紹介したいと思います。

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そのほかの機能追加

ステーションモード(ver1.4から)

これまでのASI AIRでは、スマホ・タブレットを「ASI AIR筐体」のWiFiアクセスポイントに直接接続することが前提でした。このため、モバイルネットワーク通信機能を持たないタブレットなどで接続すると、外部のインターネットとの接続ができなくなる不便(*)がありましました。

(*)バラ星雲って、NGC番号何だったっけ・・・?とぐぐる操作ができなくなります^^;;;ちなみにバラ星雲はいくつかのNGC番号が振られていて、中心にある星団を指定すると真ん中に導入できました。

ところが、アプリ「ASI AIR」の1.4からは「ステーションモード」が追加され、ホームネットワーク接続とASI AIR接続の両立が可能になりました。ASI AIR筐体がホームネットワークのアクセスポイントに接続されるイメージです。

実はこの設定はこちらではまだきちんと検証できていません。ベランダ撮影の実践編の中で試す予定です。

2/8追記)
アプリASI AIR1.41β(9)でステーションモードを試すことができました。メニューからWiFiのアイコンを開き、ステーションモードをOnにすると、WiFiネットワークのSSID一覧が表示され、選択して接続することでホームネットワークに接続することができました(*)。

(*)この状態では、ASI AIR筐体がホームネットワークに接続された状態となり、操作しているスマホ・タブレットはASI AIRのネットワークに接続された形になっていました。インターネットにはASI AIRを経由してホームネットワークから接続する形になります。

この状態では、ASI AIRのデータ領域は、PCからはリモードドライブとして見える形になります。ここからPCのローカルにデータをコピー可能です(*)。

(*)コピーの速度は2.4GのWiFiで接続しているせいなのか、あまり早くありません。環境にもよると思いますが、GB単位のデータのコピーには分以上の時間がかかりました。実用上はあんまりこの運用はしたくない感じです。ASI AIR PROの内蔵マイクロSDカードはとても外しにくいこともあり、データの保存先は自分ならUSBメモリスティック一択だと感じました。

シャッターリリースケーブル対応(ver1.4から・ASI AIR PROのみ)

アプリASI AIR 1.09から、メインカメラにニコン・キヤノンのデジタル一眼カメラも使用できるようになりました。しかし、これまでは一部の機種(*)では30秒以上の長い露出を制御できない制限がありました。

(*)D5000系、D7000系が該当するようですが、最新情報が得られ次第追記する予定です。

「ASI AIR PRO」では、新たにカメラのシャッターコントロール端子が追加されました。これを使用することで、30秒の露出制限を超える露出時間の撮影が可能になっています。

新カメラへの対応

最近発売されたZWOの新しいフルサイズセンサー搭載のCMOSカメラ「ASI6200MM/MC」は旧「ASI AIR」筐体では使用することができません。「ASI AIR PRO」の使用が前提になっています。

進化し続けているASI AIRアプリ

ASI AIRアプリは日々アップデートがなされています。筆者もしばらく使っていない間に「あ、こんな機能が増えてる!」的な発見がありました。少し古い?情報で止まっている方のために、最近のアップデートで追加された機能をいくつかご紹介しておきます。

極軸合わせ支援(ver1.2から)

Pole Masterなどと同じ原理による極軸合わせ支援機能(Polar Alignment:PA)がver1.2から追加されています。若干クセがありますが、以下簡単に手順を説明しておきます。

PAの初期画面。メインカメラと架台(*)が接続された状態で、鏡筒を図のような姿勢(子午線方向に天の北極に向ける)にします。



(*)架台はポタ赤のような手動制御の赤道儀でもOKです。

右のスタートボタンを押すとメインカメラで撮像が実行され、Plate Solvingが開始します。

Plate Solvingが無事修了しました。この後、Pole Masterと同じように、赤経軸を回転させてもう一回撮像・Plate Solvingが実行されます。

自動導入の架台なら自動的に架台が60°回転します。手動の架台の場合は自分で60°赤経軸を回転させます。

60°架台が回転すると、撮像が始まって、

Plate Solvingが終わりました。「Let’s Go」を押して次の画面へ。

2回の撮像データから極軸が実際の天の極からのずれ量が計算され、画面に表示されます。上の例では目分量で向けていたので4°ほどもずれていました^^;右上の顔のアイコンが渋い表情をしているのは極軸が大きくずれているからです^^;;;;

問題はこの先。「上に3°39’35”」「左に1°28’21秒」修正すればいいのはわかりましたが、その修正は「手探り」で行う必要があります。Pole Masterなどでは、基準星がライブ表示されて「ここまで動かせ」と画面に表示されるのですが・・・(*)

(*)Refreshボタンの横に「Auto」というオプションがあるのですが、現場ではこの設定に気がつかず試せていません。おそらく、撮像とPlate Solvingを自動で行い再表示を繰り返してくれるものと推測します。次回検証して本連載でレポートしたいと思います。

修正したら「Refresh」をタップ。そこで再度Plate Solvingが実行されて、ずれ量が再計算されます。

追記2/10)AUTOオプション推奨です。

Autoオプションで試してみました。これをonにしておくと、自動で撮像・plate solvingして画面を再表示してくれます。Pole Masterのようなリアルタイムでのレスポンスでの調整はできませんが、露出時間を短めに設定しておけば、それなりにずれ量が随時最新化されるので、そこそこスムーズに追い込むことができました。

極軸微動をグリグリ移動している間に撮像が走ると当然ぶれてしまうので、そのフェーズのplate solvingは失敗することが多いですが、それでも次のフェーズまで待てばOK。落ち着いて少しずつ調整すれば問題ありません。AutoオプションはOnにすることを強く推奨します。

 

7分10秒経過(*)。何度も繰り返して追い込みます。顔のアイコンが笑い顔になりました^^「このくらいにしておいてやるか^^」というわけでFinishボタンをタップ。

(*)天文ガイド3月号の記事では2分で調整が完了してランキング入りした、と書かれていましたが・・・初めてでそれなら掛け値なしにスゴイ。

おお。画面の中に花火が上がりました!7分間の苦労をねぎらってくれてありがとう!!(花火は一発ではなくて10発くらい上がります。けっこう嬉しいです^^)

念のため極軸望遠鏡で検証。ちょっとずれているような気がしますがどちらが正確なのかはこの検証ではわかりません。でも実用上十分な精度に追い込めていることは恐らく間違いないでしょう(*)。

(*)推測ですが、誤差が発生するとすればメインカメラを搭載した鏡筒まわりのたわみが最大の要因となることでしょう。

実際使ってみて、極軸の上下左右の調整を目分量に頼るしかないため、もう少し改良されるとよいなと感じました。「Auto」オプションの使い勝手次第ではありますが。

PA機能は現時点でほぼ完成と考えてよいと思います。十分使えます。できれば、修正量の表示がもっとデカイ文字になると、より使いやすくなると思います(*)。

(*)スマホだと文字が小さく、両手で極軸微動を調整しながら文字を読むのはなかなか難しいです。文字が大きくなれば、スマホを地面に置いた状態でもなんとかなると思います。もちろんリアルタイムで修正量が見られるに越したことはありませんが。

新発売の「ポラリエU」でPA機能を試してみました。赤緯軸に目盛が打ってあるので60°回転も容易です。極軸上下微動が備わっていることが前提になりますが、少し練習すればじゅうぶん代用になると感じました。

PA機能が有効活用できるシーンはどんなところになるでしょうか。すでに極軸望遠鏡で運用実績のある機材構成の場合は、現状ではまだ評価不足でどちらがより便利とか(*2)精度が高いといえる段階ではないですが、通常の撮影機材をそのまま流用できるわけですから、少なくとも不測の事態のバックアップとしては十分価値があるでしょう(*)。

(*)特に、南半球での活用に期待しています。可能なら4月の遠征で試してみたいと思っています。

(*2)Autoオプションを使えば極軸望遠鏡で合わせるのと、さほど手間は変わらないと感じました。

Plate Solvingによる対象の自動中心導入(ver1.3から)

ASI AIRの価値を圧倒的に高めてくれたのが「Plate Solving」です。メインカメラで撮影した画像から星を検出し「鏡筒が今どこを向いているのか」を自動判別して架台に同期してくれるという優れものです。

この機能がV1.3からさらにパワーアップして「対象の自動中心導入(Goto Auto-Center)」が追加されています。この機能の導入前は、「Goto」「Plate Solveして」「架台にsync」「もう一度Goto」「再度PlateSolve」のプロセスを自分で何度か繰り返すことで対象を中心に正確に導入できました。

その操作がなんと完全自動に。自動中心導入が「あり」の設定でGOTOをかけると、ASI AIRがぜんぶ自動でこのプロセスを実行してくれます。これは超らくちん。

特に、北極星の見えないベランダのような場所で極軸合わせが不正確な場合であっても、対象を簡単・正確に自動導入できるのは大きなメリットです。お手軽撮影・電視観望の敷居がますます低くなることでしょう。

GOTO対象の強化

GOTOできる対象は、当初は著名なディープスカイのみでしたが、これまでに何度か拡張されてきています。V1.4からは「太陽と惑星(Sun & planet)」の10対象(*)が追加されました。現時点では「名前の付いた星(Named Star)」、メシエ・NGC・IC天体、「今夜のベスト(Tonight’s Best)」などのカテゴリを指定して検索・選択することができます。

(*)太陽、月、準惑星の冥王星と7惑星。「地球」は含まれていません^^;;

ちなみに太陽にGOTOしようとすると「太陽はそれ用の適切な機材でないと危険だよ。それでもGOTOする?」というメッセージが表示されますが、いかんせん英語なので、子供に使わせる場合は注意が必要です。

なお、Ver1.4からGOTO対象の選択は、「架台コントロールパネル(上画像の右に表示されている赤緯赤経座業と十字キーの表示された領域)」の検索窓をタップして呼び出す形に変更になりました。

初期のバージョンと比較すると、とても使いやすくなってきたGOTO対象の選択ですが、それでもスマホのポテンシャルを生かし切ったUIにはなっていないと感じました。スマホ画面では「横表示」しか使用できず、3対象程度しか同時に表示できないので、画面をスクロールして目的の対象を見つけ出すのは大変(*)です。キーワードで検索できるものの、実質的にはカタログ番号で検索するしかありません。

(*)「今夜のベスト(Tonight’s Best)」に800対象ほどもあるのはちょっと多い感じですね^^;;;

なので、あらかじめ自分用のカテゴリを作成して、そこにあらかじめ目星を付けた対象を登録しておくとよいでしょう。

対象の登録は簡単です。一覧で見つけた対象を左にスワイプすると「Add to」ボタンが現れます。タップすると「どのカテゴリに登録するか」の選択が出るのでカテゴリを選ぶだけです。

しかし残念なのが、現時点(v1.4)ではカスタム対象が登録できないこと。これができないということは、しし座のトリオのような構図を事前登録することはできないということ。現場で毎回メモ情報から座標入力が必要です。「対象の自動中心導入」や「自動子午線反転」のような便利な機能を最大限生かす意味でも、ぜひカスタム対象登録の機能を追加してほしいものです(*)。

(*)カスタム対象の登録は実装リストには上がっているとのことです。赤経・赤緯座標を数字入力するだけでなく、Plate Solveの完了状態のプレビュー画面からタップで座標を拾えて、その座標でカスタム登録ができる最高なんですが、首を長くして次期バージョンを待ちたいと思います^^

まとめ

いかがでしたか?

ASI AIRは「アプリ側も進化する」製品。『アプリ、三ヵ月使わざれば刮目(かつもく)して見よ』。そのASI AIRが新しいハードウェアで生まれ変わったのが「ASI AIR PRO」。見かけもクールになりましたが、それ以上にアプリも大きく進化していました!

次回と次々回では「実践的撮影編」「実践的電視観望編」。様々な機能を実戦投入した結果をレポート予定です。お楽しみに!

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  • 本連載は星見屋.com様に機材貸与および特別協賛をいただき、天文リフレクション編集部が独自の責任で企画・制作したものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。
  • 本記事で使用したASI AIR PROは評価機です。また使用したソフトはver1.4.1のベータ版です。製品版での動作と異なる可能性があります。
  • 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。
  • 本記事は極力客観的に実視をもとに作成していますが、本記事によって発生した読者様の事象についてはその一切について責任を負いかねますことをご了承ください。
  • 文中の商品名・会社名は各社の商標および登録商標です。
  • 機材の価格・仕様は執筆時(2020年1月)のものです。
  • 「ASI AIR PRO」のご購入およびご購入のご相談は星見屋.com様にお願いいたします。

 

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