ブログ「あぷらなーと」に、ASIのCMOSカメラを使用した場合の「ダーク減算」と「縞ノイズ」に関する「総まとめ」ともいうべき考察とその結論がアップされています。

あぷらなーと・ダーク減算処理についての『不快感』の正体③(結論)
https://apranat.exblog.jp/30094176/
https://apranat.exblog.jp/30094176/
https://apranat.exblog.jp/30094176/

この記事の意義

多数枚コンポジット撮影において「ダークノイズ」が結果として「縞ノイズ」という形で作品のクオリティを害してしまうことは今では広く知られるようになっていますが、今回の記事の主題は「ダークを引いてもなお縞ノイズが残ってしまう」という現象を徹底的に検証されたこと。その原因が、ダーク減算の際に「輝度が0よりも低くなってしまう場合であっても、輝度0として処理されてしまっている」を綿密な検証で突き止めた上で「より適切」な処理を行うことでどこまで画質が改善するかを検証されています。

自ら「ヘビのように長いエントリー」と書かれている通り、過去の様々な検証の経緯の整理はとても長く、多岐におよぶ内容となっていますが、この記事を通読してじっくり考えることで、「ダーク減算」というある意味ブラックボックスと見なして素通りしてしまうようなプロセスへの理解を深めることができるでしょう。



編集子もダーク減算と縞ノイズについてはいろいろ検証したことがありますが、ここまで徹底してやることはできませんでした。ブログ主様の探求心と緻密な検証に敬意を200%表するものです。

他のソフトではどうなのだろうか

今回の検証は「ステライメージ6.5」を使用した場合ですが、DSSやRAP2、RStackerなどの他のソフトの場合はどうなのでしょうか。例えば、コマ単位でダークを減算しRawに書き戻すRStackerのようなソフトの場合は、raw形式がマイナス輝度をサポートしていない限りやはりダーク減算のマイナス問題は存在するようにも思えます。そのあたりの検証が、この記事をきっかけに広く行われて知見が広がることを期待したいと思います。



天体撮影における科学的態度の意義

もう一つこの記事を読んで感じたことは、ブログ主様の一貫した「科学的態度」です。自らの手法をネタも込めて「邪道」と自称されていますが、これは「科学的手法を正しく用いる限り真実に至る道のりは一つではないはず」という信念の裏返しにほかなりません。

また「前提が変われば結論も変わる」ということを、ブログ主様はくどいほどに「お約束」の中で明示されています。これも潔い科学的態度であり、読み手はその前提の上で、このテキストを読むべきでしょう。

ディザリングとシグマクリップの組み合わせが縞ノイズ問題のファイナルアンサーであると編集子はぼんやり思っていましたが、あくまで「現時点で有力な手法の一つ」に過ぎないことを再認識した次第です。今後、一つの検証だけではなく、さまざまな傍証を積み上げてより真実に近づくのでしょう。

天体写真は科学なのか芸術なのかのさまざまな視点での議論を最近見かけますが、撮影・処理技術とその洗練においては、科学として接することが極めて有効であると結論づけてよいのではないかと感じました。

https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/10/1ff3f402bb8ae8c3c0243872300ef574-1024x675.pnghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/10/1ff3f402bb8ae8c3c0243872300ef574-150x150.png編集部画像処理ブログ「あぷらなーと」に、ASIのCMOSカメラを使用した場合の「ダーク減算」と「縞ノイズ」に関する「総まとめ」ともいうべき考察とその結論がアップされています。 あぷらなーと・ダーク減算処理についての『不快感』の正体③(結論) https://apranat.exblog.jp/30094176/ この記事の意義 多数枚コンポジット撮影において「ダークノイズ」が結果として「縞ノイズ」という形で作品のクオリティを害してしまうことは今では広く知られるようになっていますが、今回の記事の主題は「ダークを引いてもなお縞ノイズが残ってしまう」という現象を徹底的に検証されたこと。その原因が、ダーク減算の際に「輝度が0よりも低くなってしまう場合であっても、輝度0として処理されてしまっている」を綿密な検証で突き止めた上で「より適切」な処理を行うことでどこまで画質が改善するかを検証されています。 自ら「ヘビのように長いエントリー」と書かれている通り、過去の様々な検証の経緯の整理はとても長く、多岐におよぶ内容となっていますが、この記事を通読してじっくり考えることで、「ダーク減算」というある意味ブラックボックスと見なして素通りしてしまうようなプロセスへの理解を深めることができるでしょう。 編集子もダーク減算と縞ノイズについてはいろいろ検証したことがありますが、ここまで徹底してやることはできませんでした。ブログ主様の探求心と緻密な検証に敬意を200%表するものです。 他のソフトではどうなのだろうか 今回の検証は「ステライメージ6.5」を使用した場合ですが、DSSやRAP2、RStackerなどの他のソフトの場合はどうなのでしょうか。例えば、コマ単位でダークを減算しRawに書き戻すRStackerのようなソフトの場合は、raw形式がマイナス輝度をサポートしていない限りやはりダーク減算のマイナス問題は存在するようにも思えます。そのあたりの検証が、この記事をきっかけに広く行われて知見が広がることを期待したいと思います。 天体撮影における科学的態度の意義 もう一つこの記事を読んで感じたことは、ブログ主様の一貫した「科学的態度」です。自らの手法をネタも込めて「邪道」と自称されていますが、これは「科学的手法を正しく用いる限り真実に至る道のりは一つではないはず」という信念の裏返しにほかなりません。 また「前提が変われば結論も変わる」ということを、ブログ主様はくどいほどに「お約束」の中で明示されています。これも潔い科学的態度であり、読み手はその前提の上で、このテキストを読むべきでしょう。 ディザリングとシグマクリップの組み合わせが縞ノイズ問題のファイナルアンサーであると編集子はぼんやり思っていましたが、あくまで「現時点で有力な手法の一つ」に過ぎないことを再認識した次第です。今後、一つの検証だけではなく、さまざまな傍証を積み上げてより真実に近づくのでしょう。 天体写真は科学なのか芸術なのかのさまざまな視点での議論を最近見かけますが、撮影・処理技術とその洗練においては、科学として接することが極めて有効であると結論づけてよいのではないかと感じました。編集部発信のオリジナルコンテンツ