双眼(望遠鏡)の世界は天文の沼の中で最も深く、恐ろしいものとされていますが、その世界での新しい動きをご紹介します。

ユーシートレード店長日記
ビノテクノ(BinoTechno)双眼望遠鏡の取扱いを開始!
25cm屈折双眼望遠鏡BigBinoで著名な服部泰男氏が双眼望遠鏡ベンチャー「ビノテクノ」を設立し、本格的な双眼望遠鏡システムを開発。4月から受注が開始されています。ビノテクノ製品は当店からもお買い求め頂けます。近日中に販売ページを立ち上げますので宜しくお願い致します。

 

CAPRI-102ED双眼望遠鏡完成品:税込518,400円~
(下の画像はオプションのAZ-3経緯台、ロスマンディ互換アリミゾ金具、1.8kgバランスウェイトx2、延長ウェイト軸、パン棒付き)

双眼望遠鏡は、キーパーツである正立ミラー部を購入しあとは自作(ないしは特注)するのが普通でしたが、なんと完成品を販売するベンチャー「ビノテクノ」社が誕生したとのこと。



口径10cmEDレンズの双眼望遠鏡が鏡筒のみ(アイピースなし)で50万円。
ニコンのWX双眼鏡が60万ですからあまり変わらないレンジ。

とはいえ、双眼望遠鏡はアイピースにお金をかけ出すとキリがないのですが・・(それが恐ろしい沼たるゆえんでもあります)



EZM&双眼望遠鏡のビノテクノ
技術解説・EZMの構成
一般的なEZMは次の部品で構成されます。
・ 鏡筒接続部(鏡筒に接続する部分)
・ 第1ミラーケース(鏡筒側の三角ケース,底面にミラー配置)
・ 中間リング(この厚みで横シフト量を決めます)
・ 第2ミラーケース(アイピース側の三角ケース,底面にミラー配置)
・ アイピーススリーブ(アイピースをセットする部分)

ビノテクノ社のHPには、双眼望遠鏡の詳しい技術解説が掲載されています。こちらは最大のキーパーツである正立ミラー。
(ビノテクノ社ではEZM:Erecting Zenith Mirrorと読んでいます)

この正立ミラーは、双眼界隈では誰でも知っている「メガネのマツモト」の松本龍郎氏が1980年代に発明されたもの。
(EMS:Erecting Mirror Systemという名前で広く知られています)
このパーツによって、「目幅よりも太い鏡筒で90度傾斜で覗ける正立像による双眼視」が実現したといえます。

MATSUMOTO EMS 天体望遠鏡革命
2回のみのミラー反射で、像質劣化なく正立像が得られる、理想的な90°対空オプションです。EMSシリーズが全て高反射の銀ミラーになって生まれ変わりました。

メガネのマツモトEMSのホームページ。
双眼望遠鏡を始めるには、こちらでEMSを購入して自作するか、オーダーメードの長い列に並ぶかのどちらかしかありませんでした。


ところで、「双眼望遠鏡」はなぜマニアの心を熱くするのか?
こればかりは、「実際に覗いて見ないとわからない」と言えます。編集子は一度遠征地で、TOA130の双眼システム(単純計算でも3桁万を超える代物)で秋〜冬の星空を見せて頂いたことがありますが、もう筆舌に尽くせぬ美しい姿でした。何より、「見たいところに自由自在に流していける宇宙遊泳感」が最高でした。

双眼望遠鏡による宇宙観望は、現代社会での最高の贅沢の一つではないでしょうか。
是非機会があれば、星祭りや観望会などで大型双眼鏡や双眼望遠鏡、ニコンWX級の高性能双眼鏡での星空を経験されることをお奨めします。

完成品の双眼望遠鏡を販売するビノテクノ社の登場で、双眼界隈がますます熱くなりそうですね。 編集部双眼鏡双眼(望遠鏡)の世界は天文の沼の中で最も深く、恐ろしいものとされていますが、その世界での新しい動きをご紹介します。 ユーシートレード店長日記 ビノテクノ(BinoTechno)双眼望遠鏡の取扱いを開始! 25cm屈折双眼望遠鏡BigBinoで著名な服部泰男氏が双眼望遠鏡ベンチャー「ビノテクノ」を設立し、本格的な双眼望遠鏡システムを開発。4月から受注が開始されています。ビノテクノ製品は当店からもお買い求め頂けます。近日中に販売ページを立ち上げますので宜しくお願い致します。   CAPRI-102ED双眼望遠鏡完成品:税込518,400円~ (下の画像はオプションのAZ-3経緯台、ロスマンディ互換アリミゾ金具、1.8kgバランスウェイトx2、延長ウェイト軸、パン棒付き) 双眼望遠鏡は、キーパーツである正立ミラー部を購入しあとは自作(ないしは特注)するのが普通でしたが、なんと完成品を販売するベンチャー「ビノテクノ」社が誕生したとのこと。 口径10cmEDレンズの双眼望遠鏡が鏡筒のみ(アイピースなし)で50万円。 ニコンのWX双眼鏡が60万ですからあまり変わらないレンジ。 とはいえ、双眼望遠鏡はアイピースにお金をかけ出すとキリがないのですが・・(それが恐ろしい沼たるゆえんでもあります) EZM&双眼望遠鏡のビノテクノ 技術解説・EZMの構成 一般的なEZMは次の部品で構成されます。 ・ 鏡筒接続部(鏡筒に接続する部分) ・ 第1ミラーケース(鏡筒側の三角ケース,底面にミラー配置) ・ 中間リング(この厚みで横シフト量を決めます) ・ 第2ミラーケース(アイピース側の三角ケース,底面にミラー配置) ・ アイピーススリーブ(アイピースをセットする部分) ビノテクノ社のHPには、双眼望遠鏡の詳しい技術解説が掲載されています。こちらは最大のキーパーツである正立ミラー。 (ビノテクノ社ではEZM:Erecting Zenith Mirrorと読んでいます) この正立ミラーは、双眼界隈では誰でも知っている「メガネのマツモト」の松本龍郎氏が1980年代に発明されたもの。 (EMS:Erecting Mirror Systemという名前で広く知られています) このパーツによって、「目幅よりも太い鏡筒で90度傾斜で覗ける正立像による双眼視」が実現したといえます。 MATSUMOTO EMS 天体望遠鏡革命 2回のみのミラー反射で、像質劣化なく正立像が得られる、理想的な90°対空オプションです。EMSシリーズが全て高反射の銀ミラーになって生まれ変わりました。 メガネのマツモトEMSのホームページ。 双眼望遠鏡を始めるには、こちらでEMSを購入して自作するか、オーダーメードの長い列に並ぶかのどちらかしかありませんでした。 ところで、「双眼望遠鏡」はなぜマニアの心を熱くするのか? こればかりは、「実際に覗いて見ないとわからない」と言えます。編集子は一度遠征地で、TOA130の双眼システム(単純計算でも3桁万を超える代物)で秋〜冬の星空を見せて頂いたことがありますが、もう筆舌に尽くせぬ美しい姿でした。何より、「見たいところに自由自在に流していける宇宙遊泳感」が最高でした。 双眼望遠鏡による宇宙観望は、現代社会での最高の贅沢の一つではないでしょうか。 是非機会があれば、星祭りや観望会などで大型双眼鏡や双眼望遠鏡、ニコンWX級の高性能双眼鏡での星空を経験されることをお奨めします。 完成品の双眼望遠鏡を販売するビノテクノ社の登場で、双眼界隈がますます熱くなりそうですね。編集部発信のオリジナルコンテンツ