笠井トレーディングから低倍率のガリレオ式双眼鏡「CS-BINO 2×40」が発売されています。

星座双眼鏡とは

「星座双眼鏡」は、ここ数年で急速に認知され評価が高まってきている、星空を見るための小型の双眼鏡です。その最大の特徴は「超低倍率(2倍前後)」「超広視野(20〜30度)」であることです。

「双眼鏡」と呼ばれる製品の多くでは、倍率は低くても倍率は5〜6倍、視野は広くても10度程度が普通でした。しかも量販店などで1万円以下で購入できる売れ筋の商品は「10倍・視野5〜6度程度」とさらに高くなります。

「高倍率で視野が狭い」双眼鏡は、比較的明るいコンサートやスポーツ観戦などの用途では良いのですが、暗い星空を眺める用途ではある程度の大きさ(口径)がないと「天体望遠鏡未満」な中途半端な存在となってしまい、あまり「楽しく眺められる」ものではありませんでした。逆に本格的な製品となると、大きく重く、しかも高価になります。

ところが「星座双眼鏡」は、そのまったく逆のコンセプト。倍率を低く(2倍前後)に抑える代わりに、広い星空を見られるような、「肉眼以上」を目指した製品なのです。

スコープテック&ヒノデ 星座双眼鏡

そのコンセプトによる星空観望の楽しさについては、上の天リフ記事で詳しく解説しています。一言で言えば「星空用のハズキルーペ」。オリオン座が、さそり座が、そして天の川が、肉眼でみるよりずっとはっきりと鮮明に見える。しかも重さはスマホやコンデジとあまり変わらない200〜300g程度。降るような星空の下では「さらに多くの星がより鮮明に」降るように見え、「北斗七星がやっと見える」ような街中の空でも「北斗七星がはっきり見える」ようになるのです。

CS-BINO 2×40の特徴

「低倍率の星座用双眼鏡」のジャンルに古くから先鞭をつけていたのが笠井トレーディングですが、この「CS-BINO 2×40」は従来からある製品「ワイドビノ28」と比較して、より低倍率に振った仕様(倍率2倍)となっています。実視野は24度。レンズは全面ブロードバンド・マルチコートと謳われています。

注目なのはその価格。アマゾンプライム価格で税込9,720円と「星座双眼鏡」のジャンルで最安値となっています。

現在購入可能な様々な製品

「星座双眼鏡」のジャンルの現在購入可能な製品で、筆者が実際に覗いたことがある製品をご紹介しましょう。

笠井トレーディング ワイドビノ28
http://www.kasai-trading.jp/widebino28.htm

星座双眼鏡の元祖。他社製品と比較して倍率2.3倍とやや高め。この点は好みが分かれるところでしょう。見口のレンズは小さめで、筆者はメガネ着用のせいかやや覗きにくさを感じましたが(*)、この製品が光学性能を含めて一番良く見える、という意見も多く聞きます。

(*)実機に触れたことはないのですが、2016/4以降の改良版ではこの点は改善されているようです。

スコープテック・ヒノデ 星座双眼鏡
http://scopetown.jp/prod_st_seiza.html

「1.8倍」というさらなる低倍率で、「星座望遠鏡」のコンセプトをさらに明確化した製品。天リフでもレビューしています。「単眼鏡を2つ使って双眼にする」ことも可能。

サイトロンジャパン StellaScan 2×40
https://www.syumitto.jp/SHOP/B400.html

「2.0倍」のスペック、重量・外観などはCS-BINOとほぼ同じです。筆者は店頭で実機を覗いたことがありますが、メガネ使用時でも、スコープテック・ヒノデの製品と同様に覗きやすく感じました。レンズはマルチコートです。

ビクセン・SGシリーズ SG2.1×42
https://www.vixen.co.jp/product/19172_7/

倍率は2.1倍。410gと星座望遠鏡の中では一番重量があり、手にするとずっしりとした高級感があります。「Made in Saitama」を謳う国産品だけあって、製品の仕上げレベルが1ランク高く感じるのはよいのですが、価格も一番高いものとなっています。筆者が店頭で覗いた際は、若干周辺像の乱れが他製品より大きいように感じました。

星座双眼鏡を選ぶ・使う上での注意

星座双眼鏡は、プリズムを内蔵した高倍率の双眼鏡といくつかの違いがあります。購入する際・使用する際の注意点を以下に簡単にまとめました。

メガネ着用時の使用感

星座双眼鏡は「ガリレオ式」というタイプの光学系です。ガリレオ式の双眼鏡の場合、見口のレンズに眼を近くに置くほど視野が広く、遠くなると狭くなります。このため、メガネを着用した状態で使用すると、若干視野が狭くなります。この現象は、製品や着用しているメガネによっても変わってきます。

ピントが合うかどうか

強度な近視・遠視の人の場合、裸眼ではピントが合わないことがあります。笠井のCS-BINO 2×40の場合近視側は「-4.5D」までならピントが合うとなっています。やや弱めに矯正したメガネを使用する場合は要注意です。

実機を実際に覗いて見るのが一番

本記事で紹介した製品は全てネットで「ポチ」できるのですが、特にメガネ使用者の場合は実際に自分の眼で見て、自分に合うかどうか確かめてみることを推奨します。天体望遠鏡の専門ショップならたいてい実機の展示品があるでしょう。また、各地で開催される「星祭り」でも実機に触れることができるはずです。とにかく一度覗いてみることをオススメします。

まとめ

いかがでしたか?

「星座双眼鏡」は星空に興味を持ち始めた小学生から天文マニアの大人まで、広い用途で「使える」アイテムです。お値段も手頃、小型で常に持ち歩いても苦になりません。星空だけでなく、美術館や博物館での鑑賞、講習会やセミナー、授業での、遠くにある小さな文字を読むのにも使えるでしょう。

ぜひ「一家に一台」星座望遠鏡はいかがでしょうか?

http://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/05/b5d4719b6825e5b3f22f3df431de5b5d.jpghttp://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/05/b5d4719b6825e5b3f22f3df431de5b5d-150x150.jpg編集部新着天文機材・動画特選ピックアップ笠井トレーディングから低倍率のガリレオ式双眼鏡「CS-BINO 2x40」が発売されています。 星座双眼鏡とは 「星座双眼鏡」は、ここ数年で急速に認知され評価が高まってきている、星空を見るための小型の双眼鏡です。その最大の特徴は「超低倍率(2倍前後)」「超広視野(20〜30度)」であることです。 「双眼鏡」と呼ばれる製品の多くでは、倍率は低くても倍率は5〜6倍、視野は広くても10度程度が普通でした。しかも量販店などで1万円以下で購入できる売れ筋の商品は「10倍・視野5〜6度程度」とさらに高くなります。 「高倍率で視野が狭い」双眼鏡は、比較的明るいコンサートやスポーツ観戦などの用途では良いのですが、暗い星空を眺める用途ではある程度の大きさ(口径)がないと「天体望遠鏡未満」な中途半端な存在となってしまい、あまり「楽しく眺められる」ものではありませんでした。逆に本格的な製品となると、大きく重く、しかも高価になります。 ところが「星座双眼鏡」は、そのまったく逆のコンセプト。倍率を低く(2倍前後)に抑える代わりに、広い星空を見られるような、「肉眼以上」を目指した製品なのです。 http://reflexions.jp/tenref/orig/2018/09/29/6572/ そのコンセプトによる星空観望の楽しさについては、上の天リフ記事で詳しく解説しています。一言で言えば「星空用のハズキルーペ」。オリオン座が、さそり座が、そして天の川が、肉眼でみるよりずっとはっきりと鮮明に見える。しかも重さはスマホやコンデジとあまり変わらない200〜300g程度。降るような星空の下では「さらに多くの星がより鮮明に」降るように見え、「北斗七星がやっと見える」ような街中の空でも「北斗七星がはっきり見える」ようになるのです。 CS-BINO 2×40の特徴 「低倍率の星座用双眼鏡」のジャンルに古くから先鞭をつけていたのが笠井トレーディングですが、この「CS-BINO 2x40」は従来からある製品「ワイドビノ28」と比較して、より低倍率に振った仕様(倍率2倍)となっています。実視野は24度。レンズは全面ブロードバンド・マルチコートと謳われています。 注目なのはその価格。アマゾンプライム価格で税込9,720円と「星座双眼鏡」のジャンルで最安値となっています。 現在購入可能な様々な製品 「星座双眼鏡」のジャンルの現在購入可能な製品で、筆者が実際に覗いたことがある製品をご紹介しましょう。 笠井トレーディング ワイドビノ28 http://www.kasai-trading.jp/widebino28.htm 星座双眼鏡の元祖。他社製品と比較して倍率2.3倍とやや高め。この点は好みが分かれるところでしょう。見口のレンズは小さめで、筆者はメガネ着用のせいかやや覗きにくさを感じましたが(*)、この製品が光学性能を含めて一番良く見える、という意見も多く聞きます。 (*)実機に触れたことはないのですが、2016/4以降の改良版ではこの点は改善されているようです。 スコープテック・ヒノデ 星座双眼鏡 http://scopetown.jp/prod_st_seiza.html 「1.8倍」というさらなる低倍率で、「星座望遠鏡」のコンセプトをさらに明確化した製品。天リフでもレビューしています。「単眼鏡を2つ使って双眼にする」ことも可能。 サイトロンジャパン StellaScan 2×40 https://www.syumitto.jp/SHOP/B400.html 「2.0倍」のスペック、重量・外観などはCS-BINOとほぼ同じです。筆者は店頭で実機を覗いたことがありますが、メガネ使用時でも、スコープテック・ヒノデの製品と同様に覗きやすく感じました。レンズはマルチコートです。 ビクセン・SGシリーズ SG2.1×42 https://www.vixen.co.jp/product/19172_7/ 倍率は2.1倍。410gと星座望遠鏡の中では一番重量があり、手にするとずっしりとした高級感があります。「Made in Saitama」を謳う国産品だけあって、製品の仕上げレベルが1ランク高く感じるのはよいのですが、価格も一番高いものとなっています。筆者が店頭で覗いた際は、若干周辺像の乱れが他製品より大きいように感じました。 星座双眼鏡を選ぶ・使う上での注意 星座双眼鏡は、プリズムを内蔵した高倍率の双眼鏡といくつかの違いがあります。購入する際・使用する際の注意点を以下に簡単にまとめました。 メガネ着用時の使用感 星座双眼鏡は「ガリレオ式」というタイプの光学系です。ガリレオ式の双眼鏡の場合、見口のレンズに眼を近くに置くほど視野が広く、遠くなると狭くなります。このため、メガネを着用した状態で使用すると、若干視野が狭くなります。この現象は、製品や着用しているメガネによっても変わってきます。 ピントが合うかどうか 強度な近視・遠視の人の場合、裸眼ではピントが合わないことがあります。笠井のCS-BINO 2x40の場合近視側は「-4.5D」までならピントが合うとなっています。やや弱めに矯正したメガネを使用する場合は要注意です。 実機を実際に覗いて見るのが一番 本記事で紹介した製品は全てネットで「ポチ」できるのですが、特にメガネ使用者の場合は実際に自分の眼で見て、自分に合うかどうか確かめてみることを推奨します。天体望遠鏡の専門ショップならたいてい実機の展示品があるでしょう。また、各地で開催される「星祭り」でも実機に触れることができるはずです。とにかく一度覗いてみることをオススメします。 まとめ いかがでしたか? 「星座双眼鏡」は星空に興味を持ち始めた小学生から天文マニアの大人まで、広い用途で「使える」アイテムです。お値段も手頃、小型で常に持ち歩いても苦になりません。星空だけでなく、美術館や博物館での鑑賞、講習会やセミナー、授業での、遠くにある小さな文字を読むのにも使えるでしょう。 ぜひ「一家に一台」星座望遠鏡はいかがでしょうか?編集部発信のオリジナルコンテンツ