昨年の夏「一家に一台天体望遠鏡を」をスローガンにした、クラウドファンディングプロジェクト「最古の学問「天文学」を世界中の子どもたちに!」が実施され、計274人から334万円余りの資金が集まりました。そのプロジェクトがこの7月に進捗し、支援者へのリターンである製品の配布が始まり、筆者の元にも製品が届きました。

追記7/26)初出時に接眼レンズの焦点距離を誤って表記していました。正しくは「H25mm」です。訂正してお詫び申し上げます。

こちらがデリバーされた望遠鏡の外箱。筆者もCFのサポーターです。カメラ(EOS Kiss X5)とレンズキャップは大きさ比較用です。

「一家に一台、天体望遠鏡」クラウドファウンディングへの疑問



このクラウドファンディングについては、上の記事にあるように、いくつかの問題を天リフでは指摘しましたが(*)、本記事ではテーマを「製品の出来」1点に絞りました。「国立天文台望遠鏡キット」はクラウドファンディングで資金を集め制作する価値と必然性のある製品となりえたかです。

(*)今読み返すとずいぶん恐いもの知らずで書いてはいますが、官民の役割がそれぞれどうあるべきかや、教育・普及目的の製品に対する天体望遠鏡業界内での温度差、教育現場の声、ネット通販での粗悪な製品の氾濫など、未消化の事象が種々あり、いずれ機会を見て整理したいと考えています。

この「国立天文台望遠鏡キット」については、7/24付の一般ニュースでも報道されています。こちらもあわせてご参照ください。

時事通信・【科学】人々の好奇心を育てる“海部流”プロジェクト 「ガリレオ望遠鏡の普及」と「3万年前の航海再現」
https://www.jiji.com/jc/v4?id=201907kgg0001

結論。これは良いものです。

まず結論から。大変良い製品に仕上がっていると感じました。今回の製品の中でいくつか気になる点もありますし、「天体望遠鏡」としてトータルで見た場合の課題(天頂ミラー・プリズム、架台など)もありますが、天体望遠鏡として間違いなく優れたものでした(*)。

(*)ただし、一般的に量産化の過程においてさまざまな問題が発生することが予想されるため、今回配布された製品と同じ品質が今後も維持される前提です。

ビクセン・国立天文台望遠鏡キット
https://www.vixen-m.co.jp/item/71042_3.html
合同会社 科学成果普及機構・国立天文台望遠鏡キット
http://www.nao.jpn.com/b-telescope.html

当初筆者は、この製品は6千円〜8千円程度の価格で販売されると予想していましたが、実際の販売価格はそれよりも安く、1台で税込5,184円(ビクセンオンラインストアの場合、送料別途540円)となりました。一括購入の場合はさらに安くなり、最大では1台当たり4000円を切る価格になります。価格的にもじゅうぶんに市場競争力があると評価してよいと感じました。

以降、製品の詳細をレビューしていきます。

各部の詳細

概要

箱を開けた状態。黒いプラが望遠鏡の本体とパーツ群です。中央下左の白い紙で包まれたものがレンズ。鏡筒の上の白い紙は組立説明書。残念ながらガイドブックの類は付属しません

この望遠鏡は「完成品」ではなく、ユーザーが自分の手で組み立てるというコンセプトの製品です。必要なものは望遠鏡本体をネジ止めするための付属のドライバーのみ。他に工具・接着剤などは不要です。

ネジなど細かなパーツは小さな袋に入っています。特に子供が組み立てる場合は、なくさないように細心の注意が必要です。右上の細い薄緑のシートはファインダーの「照星」となる蓄光シール。「ただの紙切れ」だと勘違いして捨ててしまわないように!

2分割式の鏡筒

鏡筒はネジ止めせずに仮組みした状態で梱包されています。軽く掴んで離すとパカッと外れます。この精度が一つの生命線なのですが、2分割された部材は相互にぴったりとはまりこみ、高い精度で成形されていることがわかります。

このあたりは既存の製品である星の手帖社の「組立天体望遠鏡」と非常によく似たコンセプトになっています。「組立天体望遠鏡の口径5cm版」といってもいいくらいです。

左の短い方の筒は接眼部。この部材にはプラ成形でネジが切られており、鏡筒側のネジとかみ合って「回転ヘリコイド式」でピント調整を行います。特にグリスなどを付けるわけではなく、成形したプラ同士が擦動するのですが、ほとんどガタもなく意外なほどスムーズです。この2つの部材はネジ止め・接着するわけでもなく、2つの部品の勘合とヘリコイド部だけで保持される形になっています。

鏡筒の内側には9本の薄いヒダが出ていて、これが遮光リングの働きをします。同じようにヘリコイド部にも5本のヒダがあります。手前のスジはヘリコイドのねじ山。

2つの鏡筒部材の勘合部には段差がついていて、すき間からの光線もれを防いでいます。これは既存の「組立天体望遠鏡」からさらに進んだ加工です。

組立状態で接眼レンズの位置から対物レンズを見たところ。鏡筒内は黒プラむき出しのままでつや消し塗装はされていないのですが、このヒダ群の効果で内面反射が抑制されていることがわかります。

ヒダのエッジをもっと鋭くしてつや消し加工されていれば、さらに良好な遮光性能が得られるとは思いますが、金型を新たに起こしてまでこの複雑な形状を実現したのは「低い製造コストで(塗装などの後加工なしで)良好な性能を得る」ためでしょうから、そこまで望むべきではないでしょう。

対物レンズ。プラで成形された溝状の部分にレンズがぴったりはめこまれる形になります。全ての「組み立て式の天体望遠鏡」にいえることですが、レンズの向きを逆にしないことは当然としても、このセル部の精度が性能を左右する要素となります。

組み立てた感触だけでの評価ですが、レンズがカタツクこともなく、ピッタリと保持されていました。このあたりの精度もなかなか優秀だと思いました。

フードが若干浅いのですが、筐体が長くなると種々コストもかさむでしょうし、仕方のない範囲でしょう。むしろ、レンズがむき出しの形にならないように、浅くてもフードを付けたことは評価できます。

ヘリコイドを一番短くした状態(左)と一番長くした状態(右)。ストロークは実測すると38mmあり十分な長さを確保しているといえるでしょう。目一杯伸ばした状態からはそれ以上回転せず、抜けてしまうこともありません。

回転させる部分にはローレットと丸い凹みが掘ってあり、自然に指で掴むことができます。ヘリコイドの末端には延長スリーブを取り付けるネジが切られています。

鏡筒の末端にはめこむ延長スリーブ(左)。1/4回転ほどで簡単に脱着できます(*)。延長スリーブの光路長は実測で86mmでした。延長スリーブの先はすり割りになっていて、1.25インチサイズの接眼レンズ(右)のスリーブが装着できます。この脱着もきつすぎず緩すぎず、ちょうどよい加減です(**)。

(*)このスリーブの代わりに使用できる光路長15mm程度の短い延長スリーブがあれば、天頂ミラー・プリズムが使用できるはずです。将来そういうパーツの供給はあるのでしょうか。

(**)一般的な天体望遠鏡としては緩めですが、保持力の弱い三脚で使用さえれることを想定すれば、さらに緩くてもいいかもしれません。

レンズ

対物レンズ用が1枚、接眼レンズ用に4枚のレンズが同梱されています。子供が組み立てる場合はこのレンズ群と、右のネジなどのパーツの扱いがポイントとなるでしょう。

指紋を付けないように、落としてなくさないように注意深く包まれている紙をほぐしていくと、レンズが現れます。

対物レンズは2枚貼り合わせのアクロマート。焦点距離は399mm、F8。なんと両面マルチコートです。このクラスではノンコート・モノコートが普通なのでこれは素晴らしい。

しかも接眼レンズも全面マルチコート。こちらは低倍率(16倍)用のハイゲンス式25mmの視野レンズ。対物・接眼レンズともにフルマルチコートとなっているのは大いに評価できます。

高倍率(166倍)用のプローセル6mmのレンズ、2枚貼り合わせ式。対称型なので同じものが2個入っています。このクラスの望遠鏡にプローセル式の接眼レンズが付属するのもなかなか画期的です。

アイピース

アイピースも星の手帖社の製品と同様、2分割式になっています。こちらはネジ止め式になっています。

 

左はH25mm、右はPL6mm。視野絞り・レンズセル一式がプラ成形で作られています。カットモデルのようにレンズの構造がよくわかるのは教育的効果もあることでしょう。スリーブ径は1.25インチなので、普通の望遠鏡で使用することも可能です。

この2つのネジで固定します。昨今の小学生がどのくらいドライバーを安全に使えるのかはよくわからないのですが、組立自体に難しいことは特にありません。

ネジ止めした後、見口のキャップを装着して完成。

 



左がH25mm、右がPL6mm。どちらもアイポイントは長くはないので、筆者の場合はメガネ使用だと全視野は見られませんでしたが、メガネをはずせば問題なく眼にフィットしました(*)。

(*)アイポイントが短いのはこれらの形式のアイピースのある意味宿命であり、改善するにはよりコストのかかる別の形式にしなければなりません。

 

プラ成形の宿命、バリ。カッターナイフで簡単にこそげ取れますが、ちょっと気持ち悪いところです。実用的には視野外で問題ありませんでした。

ファインダー

ファインダーも星の手帖社の製品と同じく覗き穴形式ですが、照門が円形になっていてより対象にあわせやすくなっています。

照星には蓄光シールを貼り付けるのですが、この作業が組立工程中で最難。貼付に失敗したり剥がれ落ちてしまうこともあるでしょうから、予備を一つくらい追加してほしかったところ。

追記2019/8/14)

人工光が周囲にない遠征地で試してみました。蓄光塗料なので、暗闇に放置しておくとほとんど光ってくれませんが、使用前にライトで照らしておけばぼんやりと発光してくれるので導入に便利だと感じました。

三脚との接続

このセットに三脚は付属せず、カメラ三脚を使う想定です。鏡筒部にナットを入れるスペースがあり、ここに三脚座を取り付けます。この構造も星の手帖社の製品とほぼ同じです。

止めリングをネジ止めしてできあがり。

カメラ雲台によっては、止めリングと雲台が固く締まってしまい、外れなくなることがありました。ゴム製のイボイボが付いている雲台は要注意です。使用した雲台が相当に古い製品で、ゴムの粘度が上がっていたせいかもしれません。

スマホでの撮影

昨今のスマホの普及を意識し、接眼レンズにスマホを当ててコリメート撮影することに対応しています。この方法が非常にシンプルな割に良くできています。右の黒いリングだけでスマホ撮影をサポートします。

 

このリングの片面には両面テープが貼ってあり、この面をスマホのレンズに接着します。リングの反対側は接眼レンズの見口にぴったりはまるようになっています。

両面テープでスマホにゴムリングを貼り付けたところ(左)。この際にレンズの中心をリングの中心に一致させておけば、スマホの位置を一発で決めることができ自然と光軸が合う仕組み。実際に撮影してみたところ、苦労することなく一発で位置出しができ、とても使いやすいものでした。

大変面白い工夫なのですが、スマホにリングをいつも貼り付けたままにしておくわけにはいかないのが難点。しかも、スマホから剥がす際にゴムのリングが剥がれてしまいました(右)。何らかの抜本的改良を行うか、消耗品と割り切って複数個付属させるなどの対処を望みたいところです(*)。

(*)本件については課題を認識されており改良を検討中とのことです。

実視レビュー

iPhone6Sで撮影

まだ短時間の使用のみではありますが、光学性能は優秀だと感じました。上の画像はH25mmで16倍のコリメート画像ですが、なかなかの見え方です。口径が50mmと大きいこともありますが、そのポテンシャルが生きる仕上がりと感じました。

木星・土星も見てみました。カメラ三脚で66倍で中心に導入するのはそれなりに大変ではありますが、木星の縞模様・土星のリングとも、シャープで気持ちよいピントを結びます。

他の製品と違って倍率を2通りに使えるのも大きなメリットです。16倍程度の低倍率は視野も広く誰もが扱える反面、土星の輪を見るのには苦しい倍率なので高倍率が欲しくなります。逆に高倍率固定だと導入が難しくなります。接眼レンズが複数付属しよく見える低価格の望遠鏡が世に出た、というだけでも意義があります。

運用上の課題

いろいろ良くできた望遠鏡ですが、課題もあります。90°視と三脚です。製品の問題というよりも「運用(ユースケース)」の課題です。

90°視ができない

天頂プリズム(ミラー)は付属しません。現時点(2019/7/下旬)では別売のオプションとしても提供されていません。

しかし、筆者の私見ですが、このクラスの天体望遠鏡で「90°視」は必須といえるのでしょうか。もちろん、天頂近くに見える冬の満月や夏の空のこと座のベガを直視で見るのは困難です。だからといって「90°視ができない!」ことは実質的にどれほどの問題になるのでしょうか。

例えば衝前後の惑星の場合、南中する深夜よりも、地平高度がまだ低い早い時間に観察することが多いでしょう。少なくともここ数年に限れば、火星・木星・土星はいずれも南中時でも地平高度が低く90°視は不要です。実は90°視のニーズはそれほどは高くはないのではないでしょうか。

そもそも、普通にカメラ三脚に搭載した場合は脚部と鏡筒の干渉で天頂に向けることはムリです。上の画像の三脚の場合、パン棒との干渉のため最大仰角は60°以下でした(*)。

(*)パン棒を反対に向ければもっと上まで向きますが、このクラスの三脚で反対に向けると操作が著しく困難になり、現実的ではありません。

さらに、天頂ミラー(プリズム)を付属させると製品価格がその分上昇するだけでなく、接眼部にも光路差を吸収する機構が必要になります。そのうえ、ユーザーも直視と90°視を使い分ける必要が出てきます。そんなコストと面倒が発生するなら、割り切って「この望遠鏡は地平高度の低い対象を見るものです」とすることはアリではないかと感じます。

とはいえ、90°視できるに超したことはありません。光路長的には、この製品は接眼部の延長スリーブを外せば天頂プリズムを使用してもピントが出ます(*)。そこで、無理矢理1.25インチの天頂プリズムを取り付けてみました。

ヘリコイド部の内径は若干1.25インチよりも太いのでそのままではユルユルなのですが、天頂プリズム側にテープを5巻ほどすることでとりあえず嵌るようになりました。ただし、ピント合わせが回転ヘリコイドなので、合焦によって眼位置が変わってしまうのがやや不便。また、覗き穴ファインダーと干渉しないようにするには、センターからすこしずらす必要があります。

前項でも触れましたが、90°視対応は物理的には別の延長スリーブパーツが用意されれば実現可能ではないかと思われます。来年の火星の準大接近の際にはけっこう地平高度が高くなります。その時には90°視可能なパーツをオプションで用意してほしいものです。

三脚

この望遠鏡には三脚も付属しません。カメラ用三脚を使用する前提です。実際に使って見るとすぐわかりますが、カメラ用雲台で対象を導入したり、日周運動に合わせて追尾するのは、高倍率ではかなりの難題になります。66倍という倍率は、その意味では限界に近い・ないしは限界を超えたものかもしれません。

これはガッチリした本格的なカメラ三脚と雲台を使用しても同じです。自由雲台もパン棒つきの2ウェイ・3ウェイ三脚も、高倍率で天体を見るような「細かく動かす」ためには作られていないのです。ビデオ用の雲台やジンバル型雲台であればかなり改善するとは思いますが、価格的にアンマッチすぎます。

この製品にはどんな三脚が適しているのか

その回答はこの製品パッケージの中には存在しません。ユーザーに対して推奨の三脚を数点くらいでもリコメンドしてもらえないものでしょうか。

1500円の三脚を使ってみた

今回、評価のために上のリンクの三脚を実際に購入して使用してみました。価格は1500円ほど、最も低価格のカテゴリの三脚です(*)。

(*)コルキットスピカのオンラインショップで販売されているものと同じです。

予想どおりではありますが、筆者にとってはなかなか苦しいものを感じました(*)。 上下の動作はまだいいのですが、水平方向の動作はカクカクとしか動かず、16倍でも視野の中心に対象を導入するのは大変。16倍で視野の中心に導入できたとしても、接眼レンズの着脱の際に三脚や雲台の固定がズレてしまうこともあり、66倍を使いこなすにはかなりの慣れを必要とするでしょう。

(*)順応性の高い子供であれば、うまく使いこなすのかもしれませんが・・

4段全てを伸ばしたところ。三脚の開き止めが効果的で、2段にすればそれなりに安定します。

反面、強度的には予測していたほどフニャフニャではありませんでした。鏡筒の重量が軽いこともありますが、振動は2秒程度で収まります。子供の身長なら三脚を全て伸ばさくても済むでしょうから、さらに振動は軽減されるでしょう。

とはいえ、この望遠鏡の性能をフルに発揮するには、上記の三脚では明らかに力不足です。望遠鏡本体だけではなく、その性能が発揮できる三脚をセットで届けない限り、「最古の学問「天文学」を世界中の子どもたちに!」の理念は実現できないでしょう。

キャップが欲しい(2019/8/14追記)

8/12の晩、ペルセウス座流星群の日に持ち出して月を観望。カメラバッグに収納するために接眼レンズのアダプタを外して持ち運んだのですが、この際に接眼部側にはキャップをしておきたくなります。

この製品には「キャップ」が付属していません。使用開始後一ヵ月近く経過したのですが、置き場所にそろそろ困りはじめています。せめて対物側のキャップは付属させるか、カメラレンズのキャップなどの代替品をリコメンドしてほしいものです。

理想をいいだすと接眼レンズを合わせて6個のキャップが必要になりコストアップの一因になるのは理解できるのですが、子供に光学製品の扱い方を知ってもらう意味でも、キャップは付属させてほしいものです。

まとめ・「一家に一台、天体望遠鏡」の理念の実現のために

今回の製品化によって、5000円以下で買える「土星の輪と金星の満ち欠けが観察できる」天体望遠鏡の選択肢が一つ増えました(*)。既存製品にないメリットもあり、ユーザーにとってはたいへんよいことです。「一家に一台、天体望遠鏡」の理念は確実に一歩前進したといえるでしょう。

(*)クラウドファンディングの起案文の中には「(既存製品は教育現場で利用するには)性能や価格面等で十分とは言えず」という表現がありましたが、これは事実ではありません。しかし、この望遠鏡が何を前進させて何を解決できたのかは、業界内でも十分認識されるべきだと思います。

これをきっかけに「低価格帯の天体望遠鏡」に本腰を入れるメーカーが増え、よりよい製品が家庭や教育現場に浸透していくこと、ハード面・ソフト面でまだまだ残された課題が解決されることを望むものです。

本記事作成においては、参考のため「コルキットスピカ」「組立天体望遠鏡」をそれぞれ実際に試用しています。この2つの製品はそれぞれに特徴をもった良い製品です。これらの製品の特徴を比較・整理した記事も、近日公開を予定しています。
コルキットスピカ
http://www.orbys.co.jp/kolkit-jp/

  • 本記事は特定の会社様のスポンサードなしで、天文リフレクションズ編集部が自身で購入した機材に対して独自の判断でレビューするものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。
  • 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。
  • 製品に対するご質問・お問い合わせなどは各製品の販売元・製造元にお願いいたします。
  • 記事中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/07/IMG_2445-1024x683.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2019/07/IMG_2445-150x150.jpg編集部レビュー望遠鏡望遠鏡昨年の夏「一家に一台天体望遠鏡を」をスローガンにした、クラウドファンディングプロジェクト「最古の学問「天文学」を世界中の子どもたちに!」が実施され、計274人から334万円余りの資金が集まりました。そのプロジェクトがこの7月に進捗し、支援者へのリターンである製品の配布が始まり、筆者の元にも製品が届きました。 追記7/26)初出時に接眼レンズの焦点距離を誤って表記していました。正しくは「H25mm」です。訂正してお詫び申し上げます。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/07/29/5919/ このクラウドファンディングについては、上の記事にあるように、いくつかの問題を天リフでは指摘しましたが(*)、本記事ではテーマを「製品の出来」1点に絞りました。「国立天文台望遠鏡キット」はクラウドファンディングで資金を集め制作する価値と必然性のある製品となりえたかです。 (*)今読み返すとずいぶん恐いもの知らずで書いてはいますが、官民の役割がそれぞれどうあるべきかや、教育・普及目的の製品に対する天体望遠鏡業界内での温度差、教育現場の声、ネット通販での粗悪な製品の氾濫など、未消化の事象が種々あり、いずれ機会を見て整理したいと考えています。 この「国立天文台望遠鏡キット」については、7/24付の一般ニュースでも報道されています。こちらもあわせてご参照ください。 時事通信・【科学】人々の好奇心を育てる“海部流”プロジェクト 「ガリレオ望遠鏡の普及」と「3万年前の航海再現」 https://www.jiji.com/jc/v4?id=201907kgg0001 結論。これは良いものです。 まず結論から。大変良い製品に仕上がっていると感じました。今回の製品の中でいくつか気になる点もありますし、「天体望遠鏡」としてトータルで見た場合の課題(天頂ミラー・プリズム、架台など)もありますが、天体望遠鏡として間違いなく優れたものでした(*)。 (*)ただし、一般的に量産化の過程においてさまざまな問題が発生することが予想されるため、今回配布された製品と同じ品質が今後も維持される前提です。 ビクセン・国立天文台望遠鏡キット https://www.vixen-m.co.jp/item/71042_3.html 合同会社 科学成果普及機構・国立天文台望遠鏡キット http://www.nao.jpn.com/b-telescope.html 当初筆者は、この製品は6千円〜8千円程度の価格で販売されると予想していましたが、実際の販売価格はそれよりも安く、1台で税込5,184円(ビクセンオンラインストアの場合、送料別途540円)となりました。一括購入の場合はさらに安くなり、最大では1台当たり4000円を切る価格になります。価格的にもじゅうぶんに市場競争力があると評価してよいと感じました。 以降、製品の詳細をレビューしていきます。 各部の詳細 概要 箱を開けた状態。黒いプラが望遠鏡の本体とパーツ群です。中央下左の白い紙で包まれたものがレンズ。鏡筒の上の白い紙は組立説明書。残念ながらガイドブックの類は付属しません。 この望遠鏡は「完成品」ではなく、ユーザーが自分の手で組み立てるというコンセプトの製品です。必要なものは望遠鏡本体をネジ止めするための付属のドライバーのみ。他に工具・接着剤などは不要です。 ネジなど細かなパーツは小さな袋に入っています。特に子供が組み立てる場合は、なくさないように細心の注意が必要です。右上の細い薄緑のシートはファインダーの「照星」となる蓄光シール。「ただの紙切れ」だと勘違いして捨ててしまわないように! 2分割式の鏡筒 鏡筒はネジ止めせずに仮組みした状態で梱包されています。軽く掴んで離すとパカッと外れます。この精度が一つの生命線なのですが、2分割された部材は相互にぴったりとはまりこみ、高い精度で成形されていることがわかります。 このあたりは既存の製品である星の手帖社の「組立天体望遠鏡」と非常によく似たコンセプトになっています。「組立天体望遠鏡の口径5cm版」といってもいいくらいです。 左の短い方の筒は接眼部。この部材にはプラ成形でネジが切られており、鏡筒側のネジとかみ合って「回転ヘリコイド式」でピント調整を行います。特にグリスなどを付けるわけではなく、成形したプラ同士が擦動するのですが、ほとんどガタもなく意外なほどスムーズです。この2つの部材はネジ止め・接着するわけでもなく、2つの部品の勘合とヘリコイド部だけで保持される形になっています。 鏡筒の内側には9本の薄いヒダが出ていて、これが遮光リングの働きをします。同じようにヘリコイド部にも5本のヒダがあります。手前のスジはヘリコイドのねじ山。 2つの鏡筒部材の勘合部には段差がついていて、すき間からの光線もれを防いでいます。これは既存の「組立天体望遠鏡」からさらに進んだ加工です。 組立状態で接眼レンズの位置から対物レンズを見たところ。鏡筒内は黒プラむき出しのままでつや消し塗装はされていないのですが、このヒダ群の効果で内面反射が抑制されていることがわかります。 ヒダのエッジをもっと鋭くしてつや消し加工されていれば、さらに良好な遮光性能が得られるとは思いますが、金型を新たに起こしてまでこの複雑な形状を実現したのは「低い製造コストで(塗装などの後加工なしで)良好な性能を得る」ためでしょうから、そこまで望むべきではないでしょう。 対物レンズ。プラで成形された溝状の部分にレンズがぴったりはめこまれる形になります。全ての「組み立て式の天体望遠鏡」にいえることですが、レンズの向きを逆にしないことは当然としても、このセル部の精度が性能を左右する要素となります。 組み立てた感触だけでの評価ですが、レンズがカタツクこともなく、ピッタリと保持されていました。このあたりの精度もなかなか優秀だと思いました。 フードが若干浅いのですが、筐体が長くなると種々コストもかさむでしょうし、仕方のない範囲でしょう。むしろ、レンズがむき出しの形にならないように、浅くてもフードを付けたことは評価できます。 ヘリコイドを一番短くした状態(左)と一番長くした状態(右)。ストロークは実測すると38mmあり十分な長さを確保しているといえるでしょう。目一杯伸ばした状態からはそれ以上回転せず、抜けてしまうこともありません。 回転させる部分にはローレットと丸い凹みが掘ってあり、自然に指で掴むことができます。ヘリコイドの末端には延長スリーブを取り付けるネジが切られています。 鏡筒の末端にはめこむ延長スリーブ(左)。1/4回転ほどで簡単に脱着できます(*)。延長スリーブの光路長は実測で86mmでした。延長スリーブの先はすり割りになっていて、1.25インチサイズの接眼レンズ(右)のスリーブが装着できます。この脱着もきつすぎず緩すぎず、ちょうどよい加減です(**)。 (*)このスリーブの代わりに使用できる光路長15mm程度の短い延長スリーブがあれば、天頂ミラー・プリズムが使用できるはずです。将来そういうパーツの供給はあるのでしょうか。 (**)一般的な天体望遠鏡としては緩めですが、保持力の弱い三脚で使用さえれることを想定すれば、さらに緩くてもいいかもしれません。 レンズ 対物レンズ用が1枚、接眼レンズ用に4枚のレンズが同梱されています。子供が組み立てる場合はこのレンズ群と、右のネジなどのパーツの扱いがポイントとなるでしょう。 指紋を付けないように、落としてなくさないように注意深く包まれている紙をほぐしていくと、レンズが現れます。 対物レンズは2枚貼り合わせのアクロマート。焦点距離は399mm、F8。なんと両面マルチコートです。このクラスではノンコート・モノコートが普通なのでこれは素晴らしい。 しかも接眼レンズも全面マルチコート。こちらは低倍率(16倍)用のハイゲンス式25mmの視野レンズ。対物・接眼レンズともにフルマルチコートとなっているのは大いに評価できます。 高倍率(166倍)用のプローセル6mmのレンズ、2枚貼り合わせ式。対称型なので同じものが2個入っています。このクラスの望遠鏡にプローセル式の接眼レンズが付属するのもなかなか画期的です。 アイピース アイピースも星の手帖社の製品と同様、2分割式になっています。こちらはネジ止め式になっています。   左はH25mm、右はPL6mm。視野絞り・レンズセル一式がプラ成形で作られています。カットモデルのようにレンズの構造がよくわかるのは教育的効果もあることでしょう。スリーブ径は1.25インチなので、普通の望遠鏡で使用することも可能です。 この2つのネジで固定します。昨今の小学生がどのくらいドライバーを安全に使えるのかはよくわからないのですが、組立自体に難しいことは特にありません。 ネジ止めした後、見口のキャップを装着して完成。   左がH25mm、右がPL6mm。どちらもアイポイントは長くはないので、筆者の場合はメガネ使用だと全視野は見られませんでしたが、メガネをはずせば問題なく眼にフィットしました(*)。 (*)アイポイントが短いのはこれらの形式のアイピースのある意味宿命であり、改善するにはよりコストのかかる別の形式にしなければなりません。   プラ成形の宿命、バリ。カッターナイフで簡単にこそげ取れますが、ちょっと気持ち悪いところです。実用的には視野外で問題ありませんでした。 ファインダー ファインダーも星の手帖社の製品と同じく覗き穴形式ですが、照門が円形になっていてより対象にあわせやすくなっています。 照星には蓄光シールを貼り付けるのですが、この作業が組立工程中で最難。貼付に失敗したり剥がれ落ちてしまうこともあるでしょうから、予備を一つくらい追加してほしかったところ。 追記2019/8/14) 人工光が周囲にない遠征地で試してみました。蓄光塗料なので、暗闇に放置しておくとほとんど光ってくれませんが、使用前にライトで照らしておけばぼんやりと発光してくれるので導入に便利だと感じました。 三脚との接続 このセットに三脚は付属せず、カメラ三脚を使う想定です。鏡筒部にナットを入れるスペースがあり、ここに三脚座を取り付けます。この構造も星の手帖社の製品とほぼ同じです。 止めリングをネジ止めしてできあがり。 カメラ雲台によっては、止めリングと雲台が固く締まってしまい、外れなくなることがありました。ゴム製のイボイボが付いている雲台は要注意です。使用した雲台が相当に古い製品で、ゴムの粘度が上がっていたせいかもしれません。 スマホでの撮影 昨今のスマホの普及を意識し、接眼レンズにスマホを当ててコリメート撮影することに対応しています。この方法が非常にシンプルな割に良くできています。右の黒いリングだけでスマホ撮影をサポートします。   このリングの片面には両面テープが貼ってあり、この面をスマホのレンズに接着します。リングの反対側は接眼レンズの見口にぴったりはまるようになっています。 両面テープでスマホにゴムリングを貼り付けたところ(左)。この際にレンズの中心をリングの中心に一致させておけば、スマホの位置を一発で決めることができ自然と光軸が合う仕組み。実際に撮影してみたところ、苦労することなく一発で位置出しができ、とても使いやすいものでした。 大変面白い工夫なのですが、スマホにリングをいつも貼り付けたままにしておくわけにはいかないのが難点。しかも、スマホから剥がす際にゴムのリングが剥がれてしまいました(右)。何らかの抜本的改良を行うか、消耗品と割り切って複数個付属させるなどの対処を望みたいところです(*)。 (*)本件については課題を認識されており改良を検討中とのことです。 実視レビュー まだ短時間の使用のみではありますが、光学性能は優秀だと感じました。上の画像はH25mmで16倍のコリメート画像ですが、なかなかの見え方です。口径が50mmと大きいこともありますが、そのポテンシャルが生きる仕上がりと感じました。 木星・土星も見てみました。カメラ三脚で66倍で中心に導入するのはそれなりに大変ではありますが、木星の縞模様・土星のリングとも、シャープで気持ちよいピントを結びます。 他の製品と違って倍率を2通りに使えるのも大きなメリットです。16倍程度の低倍率は視野も広く誰もが扱える反面、土星の輪を見るのには苦しい倍率なので高倍率が欲しくなります。逆に高倍率固定だと導入が難しくなります。接眼レンズが複数付属しよく見える低価格の望遠鏡が世に出た、というだけでも意義があります。 運用上の課題 いろいろ良くできた望遠鏡ですが、課題もあります。90°視と三脚です。製品の問題というよりも「運用(ユースケース)」の課題です。 90°視ができない 天頂プリズム(ミラー)は付属しません。現時点(2019/7/下旬)では別売のオプションとしても提供されていません。 しかし、筆者の私見ですが、このクラスの天体望遠鏡で「90°視」は必須といえるのでしょうか。もちろん、天頂近くに見える冬の満月や夏の空のこと座のベガを直視で見るのは困難です。だからといって「90°視ができない!」ことは実質的にどれほどの問題になるのでしょうか。 例えば衝前後の惑星の場合、南中する深夜よりも、地平高度がまだ低い早い時間に観察することが多いでしょう。少なくともここ数年に限れば、火星・木星・土星はいずれも南中時でも地平高度が低く90°視は不要です。実は90°視のニーズはそれほどは高くはないのではないでしょうか。 そもそも、普通にカメラ三脚に搭載した場合は脚部と鏡筒の干渉で天頂に向けることはムリです。上の画像の三脚の場合、パン棒との干渉のため最大仰角は60°以下でした(*)。 (*)パン棒を反対に向ければもっと上まで向きますが、このクラスの三脚で反対に向けると操作が著しく困難になり、現実的ではありません。 さらに、天頂ミラー(プリズム)を付属させると製品価格がその分上昇するだけでなく、接眼部にも光路差を吸収する機構が必要になります。そのうえ、ユーザーも直視と90°視を使い分ける必要が出てきます。そんなコストと面倒が発生するなら、割り切って「この望遠鏡は地平高度の低い対象を見るものです」とすることはアリではないかと感じます。 とはいえ、90°視できるに超したことはありません。光路長的には、この製品は接眼部の延長スリーブを外せば天頂プリズムを使用してもピントが出ます(*)。そこで、無理矢理1.25インチの天頂プリズムを取り付けてみました。 ヘリコイド部の内径は若干1.25インチよりも太いのでそのままではユルユルなのですが、天頂プリズム側にテープを5巻ほどすることでとりあえず嵌るようになりました。ただし、ピント合わせが回転ヘリコイドなので、合焦によって眼位置が変わってしまうのがやや不便。また、覗き穴ファインダーと干渉しないようにするには、センターからすこしずらす必要があります。 前項でも触れましたが、90°視対応は物理的には別の延長スリーブパーツが用意されれば実現可能ではないかと思われます。来年の火星の準大接近の際にはけっこう地平高度が高くなります。その時には90°視可能なパーツをオプションで用意してほしいものです。 三脚 この望遠鏡には三脚も付属しません。カメラ用三脚を使用する前提です。実際に使って見るとすぐわかりますが、カメラ用雲台で対象を導入したり、日周運動に合わせて追尾するのは、高倍率ではかなりの難題になります。66倍という倍率は、その意味では限界に近い・ないしは限界を超えたものかもしれません。 これはガッチリした本格的なカメラ三脚と雲台を使用しても同じです。自由雲台もパン棒つきの2ウェイ・3ウェイ三脚も、高倍率で天体を見るような「細かく動かす」ためには作られていないのです。ビデオ用の雲台やジンバル型雲台であればかなり改善するとは思いますが、価格的にアンマッチすぎます。 この製品にはどんな三脚が適しているのか。 その回答はこの製品パッケージの中には存在しません。ユーザーに対して推奨の三脚を数点くらいでもリコメンドしてもらえないものでしょうか。 1500円の三脚を使ってみた 今回、評価のために上のリンクの三脚を実際に購入して使用してみました。価格は1500円ほど、最も低価格のカテゴリの三脚です(*)。 (*)コルキットスピカのオンラインショップで販売されているものと同じです。 予想どおりではありますが、筆者にとってはなかなか苦しいものを感じました(*)。 上下の動作はまだいいのですが、水平方向の動作はカクカクとしか動かず、16倍でも視野の中心に対象を導入するのは大変。16倍で視野の中心に導入できたとしても、接眼レンズの着脱の際に三脚や雲台の固定がズレてしまうこともあり、66倍を使いこなすにはかなりの慣れを必要とするでしょう。 (*)順応性の高い子供であれば、うまく使いこなすのかもしれませんが・・ 反面、強度的には予測していたほどフニャフニャではありませんでした。鏡筒の重量が軽いこともありますが、振動は2秒程度で収まります。子供の身長なら三脚を全て伸ばさくても済むでしょうから、さらに振動は軽減されるでしょう。 とはいえ、この望遠鏡の性能をフルに発揮するには、上記の三脚では明らかに力不足です。望遠鏡本体だけではなく、その性能が発揮できる三脚をセットで届けない限り、「最古の学問「天文学」を世界中の子どもたちに!」の理念は実現できないでしょう。 キャップが欲しい(2019/8/14追記) この製品には「キャップ」が付属していません。使用開始後一ヵ月近く経過したのですが、置き場所にそろそろ困りはじめています。せめて対物側のキャップは付属させるか、カメラレンズのキャップなどの代替品をリコメンドしてほしいものです。 理想をいいだすと接眼レンズを合わせて6個のキャップが必要になりコストアップの一因になるのは理解できるのですが、子供に光学製品の扱い方を知ってもらう意味でも、キャップは付属させてほしいものです。 まとめ・「一家に一台、天体望遠鏡」の理念の実現のために 今回の製品化によって、5000円以下で買える「土星の輪と金星の満ち欠けが観察できる」天体望遠鏡の選択肢が一つ増えました(*)。既存製品にないメリットもあり、ユーザーにとってはたいへんよいことです。「一家に一台、天体望遠鏡」の理念は確実に一歩前進したといえるでしょう。 (*)クラウドファンディングの起案文の中には「(既存製品は教育現場で利用するには)性能や価格面等で十分とは言えず」という表現がありましたが、これは事実ではありません。しかし、この望遠鏡が何を前進させて何を解決できたのかは、業界内でも十分認識されるべきだと思います。 これをきっかけに「低価格帯の天体望遠鏡」に本腰を入れるメーカーが増え、よりよい製品が家庭や教育現場に浸透していくこと、ハード面・ソフト面でまだまだ残された課題が解決されることを望むものです。 コルキットスピカ http://www.orbys.co.jp/kolkit-jp/ 本記事は特定の会社様のスポンサードなしで、天文リフレクションズ編集部が自身で購入した機材に対して独自の判断でレビューするものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。 製品に対するご質問・お問い合わせなどは各製品の販売元・製造元にお願いいたします。 記事中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。  編集部発信のオリジナルコンテンツ