アストロアーツHPで星ナビ2024年3月号の内容が告知されています。発売は3月5日 月曜日です。

今月の内容は!?

特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」は「仕上げ」編。「スターリンクのフレア」や「360度カメラ」でまた新しい星景写真の形が見えてきました。

星ナビ3月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」と「スターリンクの舞」
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13448_hoshinavi

■表紙

今回の表紙は飯島裕さん撮影の「太平洋の水平線に並ぶ謎の光跡」。特集ではスターリンクによる新たな光景「スターリンクフレア」とその撮り方を解説します。

表紙画像は飯島裕さん撮影の「太平洋の水平線上に並ぶ謎の光跡」。この「謎の光跡」とは、本誌記事にあるとおり「スターリンクフレア」と呼ばれるもの。かつての「イリジウムフレア」と同様、人工衛星(の太陽電池パネルなど反射率の高い面)・太陽・観測者が特定の位置関係になったとき、太陽の光を反射して明るく輝く現象だそうです。

表紙の画像は15秒400枚の比較明合成(ライブコンポジット)ですが、低高度の軌道を周回するスターリンク衛星が、次から次へと「フレア」を起こしていくさまがとらえられています。



■一夜に2回上演される人工衛星のステージ スターリンクの舞(解説・写真/飯島 裕+編集部、解析協力/佐藤幹哉)

人工衛星コンステレーション「スターリンク」。打ち上げ直後の列車のように連なった光景が有名ですが、今回のテーマはスターリンクによる「フレア現象」。衛星が作り出す新たな光景を撮影してみませんか。

「スターリンクの舞」。表紙の「謎の光跡」がスターリンク衛星によるよるものだと解明されるまでの一部始終と、スターリンクのような「衛星コンステレーション」がもたらす「新しい光景」に対する考証記事です。

光も影もあるスターリンクですが、新しい・そしてメリットもデメリットもある「天体現象」としての視点と、新しい社会インフラとしての視点の、それぞれを踏まえた上で向き合っていくべきなのでしょう。

■特別付録 1テーマ5分でわかる! 天体画像処理3 仕上げ編(画像調整パネル)

星雲や星団の姿を撮影する天体画像。2月号の「基礎編」に続く第3弾は「仕上げ編(画像調整パネル)」。続けて読むことで、天体画像処理を一から学ぶことができますよ。

天体画像処理特別付録シリーズ、3回目は「仕上げ編」。イメージセンサーが捉えた天体の姿を、主に「階調」「色彩」「細部の構造」「星の鋭さ」に対して調整し、作品に仕上げるまでの理論と手法を、アストロアーツ社の天体画像処理ソフト「ステライメージ」の機能に準拠して解説されています。

画像処理ソフトウェアは、この「ステライメージ」をはじめ、さまざまな製品が存在しますが、用語は違っても考え方は基本的には同じ。本書を通読することで、それらを整理することができるでしょう。また、初心者の方は本書を見ながら自分の撮影画像を処理することで、画像処理の基本を学ぶことができます。

■機材セレクション リコー THETA Z1 星空ぐるぐる360°(解説/山本勝也)

地上景色から空まで、すべての方向の映像を記録することができる360度カメラ。動画記録もできるので、皆既日食時の明るさの変化や観測中の撮影者のようすも含めて、空間全てを臨場感たっぷりに記録することができます。「THETA」シリーズを使った星空の撮り方を解説します。

全天球カメラ、リコーの(*)「THETA」シリーズ。1ショットで360度すべての映像を記録することができ、1インチセンサー搭載の最上位モデル「THETA Z1」なら暗い星空でもなかなかの高画質。

(*)2022年4月よりTHETAの販売は、リコーイメージング株式会社から株式会社リコーに移管されています。

本記事はリコーの中の人、山本勝也さんによるTHETAシリーズとTHETAを活用した天体撮影の解説。記事中の作例はQRコード付きで全天画像を簡単に表示することができるようになっています。ぜひお手元のスマホ・タブレットで全天映像に触れてみてください!

筆者も「THETA Z1」ユーザーですが、遠征動画や皆既日食などで活用しています。「一家に一台」THETAはいかがですか?

■ OM-1 Mark II 新発売 カメラ内ハーフNDで変わる星景写真(解説・作例/北山輝泰)

OM SYSTEM の新たなフラッグシップ機、「OM-1 Mark II」が2月23日に発売されます。注目は、新しく追加された「ライブGND(グラデーションND)」。星景写真の活躍シーンも多い機能です。カメラマンの北山輝泰さんが撮影し、レポートします。

OMデジタルの最新フラッグシップ機「OM-1 Mark II」に搭載された新機能「ライブGND(グラデーションNDフィルター)」。まさに星景写真のために存在すると言っても過言ではない本機能を北山輝泰さんが解説。

OMデジタル社のカメラには「ライブND」や「ライブコンポジット」など、デジタルカメラの画像処理機能を生かし、「コンピューテーショナルフォトグラフィー機能」と名付けられたさまざまな斬新な機能が搭載されていますが、「ライブGND」は既存の「ライブND」を拡張したもの。「ライブND」では、短い露光時間で撮影した多数の画像を加算平均することで、あたかもNDフィルターを使用したようなスローシャッターと同じ効果が得られるものですが(*)、さらにデジタル的に「グラデーションフィルター」をかけることで、レンズ前に「ハーフNDフィルター」を置いたのと同様の効果が得られるようになりました。

(*)光学的なNDフィルターを使用した場合は絶対光量がフィルターの露出倍数の分減ってしまいますが、ライブNDフィルターの場合は全ての光を生かして、ハイライトを白飛びさせずにシャドウの画質を確保することが可能です。

本記事で書き尽くせなかった「ライブGND」とOM-1 MarkIIの機能の星景写真への活用方法については、今月横浜パシフィコで開催されるCP+2024において、北山輝泰さんと星ナビ川口雅也編集人のセステージセミナーで語られる予定です。時間は2月24日(土)13:20〜14:00。お見逃しなく!(ライブ配信もされるため、アーカイブ視聴も可能です)。

OMデジタル・CP+2024|OM SYSTEM公式サイトhttps://jp.omsystem.com/event/cpplus2024/

◎天リフ独断ピックアップ

■広告ピックアップ・天文王国おかやま 美星スペースガードセンター

「天文王国おかやま」のPR記事、第5弾は「美星スペースガードセンター」です。同施設は地球に近づく恐れのある小天体「NEO(Near Earth Object)」とスペースデブリの観測のためのものです。隣接する展示室では、日本の宇宙開発やスペースデブリ観測について学ぶことができます。

美星スペースガードセンター
https://www.jaxa.jp/about/centers/bsgc/index_j.html

「今宵も宇宙をパトロール」する”地球防衛軍”は、8名の観測員が二交代勤務で「地球と宇宙の安心安全のため」観測されているそうです。

■大学天文部が大集合!天文冬の陣2023(レポート○遠藤才織)

全国の大学天文サークルが集うイベント「天文冬の陣」。コロナが明けて4年ぶりに、神奈川県横浜市でリアル開催されました。東北大学の遠藤才織さんによるレポートです。

「4年ぶり」ということで運営スタッフが完全に入れ替わってしまったせいか、開催に当たってはいろいろと大変だったようですが、参加者にとっても運営スタッフにとっても、経験と人脈を深める貴重な機会になったことでしょう。若者たちにエールを送りたいと思います!

天文冬の陣
https://astrowinter-jin.jimdofree.com/

■ネットよ今夜もありがとう

今月は渚みかんさんの「渚みかんの天体写真試行錯誤」。天リフNewsでもおなじみ。川崎市にお住まいの、最近増えてきた「都会派」の天文ファンです。

フィルターワークや電視観望の広がりで、空の暗い場所に「遠征」しなくても天文趣味が楽しめるようになりました。渚みかんさんのブログは、同じようなスタイルで楽しんでいる方に大いに参考になると思います!



渚みかんの天体写真試行錯誤
https://nagisa-mikan.blogspot.com/

■星ナビギャラリー

今回のトップ下はN方さんの「A Fool On The Hill」。氏のライフワークともいえる「望遠自撮り」による作品。N方さんの作品はたびたび天リフでもピックアアップさせていただいていますが、このような作品が現実に撮れるという驚きと撮り続ける情熱に、いつもリスペクトを感じています。

A Fool On The Hill/山も星も
http://tukinoboru.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-d587de.html

個人的イチオシはS木さんの「左右確認!」。「カーブミラー星景」は密かに人気のあるモチーフですが、なかなか都合良く星座が映り込んでくれません。それなら自作してしまえ!ということで、本物そっくりのミニチュアカーブミラーを自作し、赤道儀に載せて撮影されたという労作です。さしずめ「A Fool On The Mirror」というところでしょうか。

画像はありませんが、ディープスカイ作品も力作揃いです。特にN尾さんのIC2177には「ブロードバンドの(わずか)3時間露光でここまで美しく撮れるのか」と驚きました!露光時間だけが正義ではない、ということでしょうか。

■日食カウントダウン アメリカ縦断皆既日食の観測機材2(解説/石井 馨)

残り2か月と迫った、4月8日の皆既日食。赤道儀・経緯台・スマート望遠鏡・360度カメラといった、最近著者が使い始めた機材を中心に解説していきます。

日食遠征の大ベテラン、石井馨さんによる日食カウントダウン連載。今回はさまざまな観測機材の解説。ドイツ式赤道儀・自動導入経緯台・スマート望遠鏡・ソーラーファインダー・360度カメラなど、ご自分で実際に使用された経験を元にしたお話は大変参考になります。

特にTHETAを使用したタイムラプスと動画撮影では、詳細の撮影データも明記されています。撮り直しのできない皆既日食では「多くの人の経験則を積み上げて動画撮影設定の最適解を探っていきたい」とあります。動画撮影を計画されている方は、特にご一読をオススメします。

 

こちらは石井さんがTHETA Z1で撮影された昨年4月のオーストラリア皆既日食の全天動画です。

天リフ編集長も昨年4月の皆既日食をTHETA Z1で撮影しました。日食中の人々の動きを全て追跡できる面白い動画になりました!

■星の街道をゆく 四国プラネ巡り 鉄道の旅(紀行/中山満仁)

プラネタリウムや天文・宇宙スポットを巡る「星の街道をゆく」。今回は個性的なプラネタリウムが待つ四国を巡ります。

シリーズ5回目は四国。四国を鉄道で一周するとは、元四国民の天リフ編集長にとっては超驚き。実は室戸岬を含む「甲浦−奈半利」の間の鉄道は建設途中で頓挫し、開通していないと思っていたのですが、、、なんと2021年12月から「レールの上を走るバス」として「デュアル・モード・ビークル (DMV)」が「世界で初めて」走っていたのでした!

というローカルで鉄ヲタな話題から始まる本記事。筆者の中山さんはプラネ巡りと称して鉄道紀行記事を連載しているという、半ば公然の事実?を再確認した次第です^^ もちろん、高知みらい科学館・愛媛県総合科学博物館・高松市こども未来館など四国各地のプラネタリウムも訪問されています^^

■星ナビ3月号「日食カウントダウン」解説動画と「星空ぐるぐる360°」作例、「スターリンクの舞」動画

本誌記事で紹介されている作例と動画のリンクをまとめた記事が、アストロアーツのWebサイトで公開されています。紙媒体とネットの融合は20年来の課題ですが、読者が情報に簡単にアクセスできることはとても嬉しいことですね!ぜひ下記リンクからごらんください。

星ナビ3月号「日食カウントダウン」解説動画と「星空ぐるぐる360°」作例、「スターリンクの舞」動画
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13443_hoshinav

まとめ

いかがでしたか?

天文趣味にとどまらず、私たちの生活はすべて技術革新の大波小波の中にあります。スターリンクもカメラの新機能も画像処理のテクニックも、それらの「波」の1つ。波の動きを見極めて、乗るべき波には乗り、見送るべき波はスルーする。変化に踊らされずうまく活用したいものですね。

能登半島地震 天文施設の被災状況
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13452_noto

一方で、私たちの生活基盤に根こそぎのダメージを与えてしまうのが地震などの天災。能登半島地震はまさに千年に一回レベルの転変地異で、大きなレベルでは現在も進行しています。被災された皆様には深くお見舞い申し上げます。上記リンクは本誌News Watch記事のWeb版ですが、ぜひご覧いただき、できる形での有形無形の応援をしていきましょう!

そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!今月号も楽しみですね!

星ナビ3月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」と「スターリンクの舞」
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13448_hoshinavi

※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。

天文ガイドも合わせて読みたいですね!!

 

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2024/02/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2024/02/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部雑誌・書籍星ナビアストロアーツHPで星ナビ2024年3月号の内容が告知されています。発売は3月5日 月曜日です。 今月の内容は!? 特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」は「仕上げ」編。「スターリンクのフレア」や「360度カメラ」でまた新しい星景写真の形が見えてきました。 星ナビ3月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」と「スターリンクの舞」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13448_hoshinavi ■表紙 表紙画像は飯島裕さん撮影の「太平洋の水平線上に並ぶ謎の光跡」。この「謎の光跡」とは、本誌記事にあるとおり「スターリンクフレア」と呼ばれるもの。かつての「イリジウムフレア」と同様、人工衛星(の太陽電池パネルなど反射率の高い面)・太陽・観測者が特定の位置関係になったとき、太陽の光を反射して明るく輝く現象だそうです。 表紙の画像は15秒400枚の比較明合成(ライブコンポジット)ですが、低高度の軌道を周回するスターリンク衛星が、次から次へと「フレア」を起こしていくさまがとらえられています。 ■一夜に2回上演される人工衛星のステージ スターリンクの舞(解説・写真/飯島 裕+編集部、解析協力/佐藤幹哉) 「スターリンクの舞」。表紙の「謎の光跡」がスターリンク衛星によるよるものだと解明されるまでの一部始終と、スターリンクのような「衛星コンステレーション」がもたらす「新しい光景」に対する考証記事です。 光も影もあるスターリンクですが、新しい・そしてメリットもデメリットもある「天体現象」としての視点と、新しい社会インフラとしての視点の、それぞれを踏まえた上で向き合っていくべきなのでしょう。 ■特別付録 1テーマ5分でわかる! 天体画像処理3 仕上げ編(画像調整パネル) 天体画像処理特別付録シリーズ、3回目は「仕上げ編」。イメージセンサーが捉えた天体の姿を、主に「階調」「色彩」「細部の構造」「星の鋭さ」に対して調整し、作品に仕上げるまでの理論と手法を、アストロアーツ社の天体画像処理ソフト「ステライメージ」の機能に準拠して解説されています。 画像処理ソフトウェアは、この「ステライメージ」をはじめ、さまざまな製品が存在しますが、用語は違っても考え方は基本的には同じ。本書を通読することで、それらを整理することができるでしょう。また、初心者の方は本書を見ながら自分の撮影画像を処理することで、画像処理の基本を学ぶことができます。 ■機材セレクション リコー THETA Z1 星空ぐるぐる360°(解説/山本勝也) 全天球カメラ、リコーの(*)「THETA」シリーズ。1ショットで360度すべての映像を記録することができ、1インチセンサー搭載の最上位モデル「THETA Z1」なら暗い星空でもなかなかの高画質。 (*)2022年4月よりTHETAの販売は、リコーイメージング株式会社から株式会社リコーに移管されています。 本記事はリコーの中の人、山本勝也さんによるTHETAシリーズとTHETAを活用した天体撮影の解説。記事中の作例はQRコード付きで全天画像を簡単に表示することができるようになっています。ぜひお手元のスマホ・タブレットで全天映像に触れてみてください! 筆者も「THETA Z1」ユーザーですが、遠征動画や皆既日食などで活用しています。「一家に一台」THETAはいかがですか? ■ OM-1 Mark II 新発売 カメラ内ハーフNDで変わる星景写真(解説・作例/北山輝泰) OMデジタルの最新フラッグシップ機「OM-1 Mark II」に搭載された新機能「ライブGND(グラデーションNDフィルター)」。まさに星景写真のために存在すると言っても過言ではない本機能を北山輝泰さんが解説。 OMデジタル社のカメラには「ライブND」や「ライブコンポジット」など、デジタルカメラの画像処理機能を生かし、「コンピューテーショナルフォトグラフィー機能」と名付けられたさまざまな斬新な機能が搭載されていますが、「ライブGND」は既存の「ライブND」を拡張したもの。「ライブND」では、短い露光時間で撮影した多数の画像を加算平均することで、あたかもNDフィルターを使用したようなスローシャッターと同じ効果が得られるものですが(*)、さらにデジタル的に「グラデーションフィルター」をかけることで、レンズ前に「ハーフNDフィルター」を置いたのと同様の効果が得られるようになりました。 (*)光学的なNDフィルターを使用した場合は絶対光量がフィルターの露出倍数の分減ってしまいますが、ライブNDフィルターの場合は全ての光を生かして、ハイライトを白飛びさせずにシャドウの画質を確保することが可能です。 本記事で書き尽くせなかった「ライブGND」とOM-1 MarkIIの機能の星景写真への活用方法については、今月横浜パシフィコで開催されるCP+2024において、北山輝泰さんと星ナビ川口雅也編集人のセステージセミナーで語られる予定です。時間は2月24日(土)13:20〜14:00。お見逃しなく!(ライブ配信もされるため、アーカイブ視聴も可能です)。 OMデジタル・CP+2024|OM SYSTEM公式サイトhttps://jp.omsystem.com/event/cpplus2024/ ◎天リフ独断ピックアップ ■広告ピックアップ・天文王国おかやま 美星スペースガードセンター 「天文王国おかやま」のPR記事、第5弾は「美星スペースガードセンター」です。同施設は地球に近づく恐れのある小天体「NEO(Near Earth Object)」とスペースデブリの観測のためのものです。隣接する展示室では、日本の宇宙開発やスペースデブリ観測について学ぶことができます。 美星スペースガードセンターhttps://www.jaxa.jp/about/centers/bsgc/index_j.html 「今宵も宇宙をパトロール」する”地球防衛軍”は、8名の観測員が二交代勤務で「地球と宇宙の安心安全のため」観測されているそうです。 ■大学天文部が大集合!天文冬の陣2023(レポート○遠藤才織) 全国の大学天文サークルが集うイベント「天文冬の陣」。コロナが明けて4年ぶりに、神奈川県横浜市でリアル開催されました。東北大学の遠藤才織さんによるレポートです。 「4年ぶり」ということで運営スタッフが完全に入れ替わってしまったせいか、開催に当たってはいろいろと大変だったようですが、参加者にとっても運営スタッフにとっても、経験と人脈を深める貴重な機会になったことでしょう。若者たちにエールを送りたいと思います! 天文冬の陣https://astrowinter-jin.jimdofree.com/ ■ネットよ今夜もありがとう 今月は渚みかんさんの「渚みかんの天体写真試行錯誤」。天リフNewsでもおなじみ。川崎市にお住まいの、最近増えてきた「都会派」の天文ファンです。 フィルターワークや電視観望の広がりで、空の暗い場所に「遠征」しなくても天文趣味が楽しめるようになりました。渚みかんさんのブログは、同じようなスタイルで楽しんでいる方に大いに参考になると思います! 渚みかんの天体写真試行錯誤https://nagisa-mikan.blogspot.com/ ■星ナビギャラリー 今回のトップ下はN方さんの「A Fool On The Hill」。氏のライフワークともいえる「望遠自撮り」による作品。N方さんの作品はたびたび天リフでもピックアアップさせていただいていますが、このような作品が現実に撮れるという驚きと撮り続ける情熱に、いつもリスペクトを感じています。 A Fool On The Hill/山も星もhttp://tukinoboru.cocolog-nifty.com/blog/2023/11/post-d587de.html 個人的イチオシはS木さんの「左右確認!」。「カーブミラー星景」は密かに人気のあるモチーフですが、なかなか都合良く星座が映り込んでくれません。それなら自作してしまえ!ということで、本物そっくりのミニチュアカーブミラーを自作し、赤道儀に載せて撮影されたという労作です。さしずめ「A Fool On The Mirror」というところでしょうか。 画像はありませんが、ディープスカイ作品も力作揃いです。特にN尾さんのIC2177には「ブロードバンドの(わずか)3時間露光でここまで美しく撮れるのか」と驚きました!露光時間だけが正義ではない、ということでしょうか。 ■日食カウントダウン アメリカ縦断皆既日食の観測機材2(解説/石井 馨) 日食遠征の大ベテラン、石井馨さんによる日食カウントダウン連載。今回はさまざまな観測機材の解説。ドイツ式赤道儀・自動導入経緯台・スマート望遠鏡・ソーラーファインダー・360度カメラなど、ご自分で実際に使用された経験を元にしたお話は大変参考になります。 特にTHETAを使用したタイムラプスと動画撮影では、詳細の撮影データも明記されています。撮り直しのできない皆既日食では「多くの人の経験則を積み上げて動画撮影設定の最適解を探っていきたい」とあります。動画撮影を計画されている方は、特にご一読をオススメします。   こちらは石井さんがTHETA Z1で撮影された昨年4月のオーストラリア皆既日食の全天動画です。 天リフ編集長も昨年4月の皆既日食をTHETA Z1で撮影しました。日食中の人々の動きを全て追跡できる面白い動画になりました! ■星の街道をゆく 四国プラネ巡り 鉄道の旅(紀行/中山満仁) シリーズ5回目は四国。四国を鉄道で一周するとは、元四国民の天リフ編集長にとっては超驚き。実は室戸岬を含む「甲浦−奈半利」の間の鉄道は建設途中で頓挫し、開通していないと思っていたのですが、、、なんと2021年12月から「レールの上を走るバス」として「デュアル・モード・ビークル (DMV)」が「世界で初めて」走っていたのでした! というローカルで鉄ヲタな話題から始まる本記事。筆者の中山さんはプラネ巡りと称して鉄道紀行記事を連載しているという、半ば公然の事実?を再確認した次第です^^ もちろん、高知みらい科学館・愛媛県総合科学博物館・高松市こども未来館など四国各地のプラネタリウムも訪問されています^^ ■星ナビ3月号「日食カウントダウン」解説動画と「星空ぐるぐる360°」作例、「スターリンクの舞」動画 本誌記事で紹介されている作例と動画のリンクをまとめた記事が、アストロアーツのWebサイトで公開されています。紙媒体とネットの融合は20年来の課題ですが、読者が情報に簡単にアクセスできることはとても嬉しいことですね!ぜひ下記リンクからごらんください。 星ナビ3月号「日食カウントダウン」解説動画と「星空ぐるぐる360°」作例、「スターリンクの舞」動画https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13443_hoshinav まとめ いかがでしたか? 天文趣味にとどまらず、私たちの生活はすべて技術革新の大波小波の中にあります。スターリンクもカメラの新機能も画像処理のテクニックも、それらの「波」の1つ。波の動きを見極めて、乗るべき波には乗り、見送るべき波はスルーする。変化に踊らされずうまく活用したいものですね。 能登半島地震 天文施設の被災状況https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13452_noto 一方で、私たちの生活基盤に根こそぎのダメージを与えてしまうのが地震などの天災。能登半島地震はまさに千年に一回レベルの転変地異で、大きなレベルでは現在も進行しています。被災された皆様には深くお見舞い申し上げます。上記リンクは本誌News Watch記事のWeb版ですが、ぜひご覧いただき、できる形での有形無形の応援をしていきましょう! そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!今月号も楽しみですね! 星ナビ3月号は特別付録「1テーマ5分でわかる!天体画像処理3」と「スターリンクの舞」https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13448_hoshinavi ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!    編集部発信のオリジナルコンテンツ