アストロアーツHPで星ナビ2023年10月号の内容が告知されています。発売は9月5日 火曜日です。

今月の内容は!?

「プラネタリウム100年」を記念した特別号。付録はファン必携の「全国プラネマップ」です。

星ナビ10月号は「近代プラネタリウム誕生100年記念特集」と「全国プラネマップ2023」
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13188_hoshinavi

■表紙

今回の表紙は飯島裕さんによる「明石市立天文科学館カールツァイス(イエナ)Universal 23/3が映し出す星空」。今月の星ナビは「100周年記念号」!歴史から未来まで語る16ページ大特集や特別付録に加え、連載コーナーなどもプラネ関連記事です。

今月の表紙は「(近代)プラネタリウム100周年」にちなんだ、明石市立天文科学館のプラネタリウム投影機と星空の実写画像。実際にプラネタリウムが稼働している状態を比較明合成(ライブコンポジット)で撮影したものです。このプラネタリウム機は1960年の開館以来の現役、「東ドイツ」カールツァイスイエナ製。「ギアやリンクというメカ」だけで複雑な惑星の動きを再現されていて「これぞプラネタリウム機」というべきアナログ機です。

この表紙を皮切りに、今月号はほぼ全記事挙げての「プラネタリウム100周年記念号」です。



■綴じ込み特別付録 全国プラネタリウムマップ2023

日本全国にあるプラネタリウムのデータをまとめた小冊子。全国で300近くあるプラネタリウム施設ですが、投影機の種類やドームの大きさ・形状、スタッフのカラーの違いによって個性があります。ガイドブックを片手にプラネタリウム巡りを楽しみましょう。プラネタリウムファンだけでなく、これからプラネ巡りを始めたい人にもおすすめ。

まずは綴じ込み特別付録。日本全国の「300近くある」のプラネタリウム施設のデータブック。ドーム直径・座席数・ドーム形状・座席配列・光学式/デジタル式別の導入機型番が記載されています。

https://twitter.com/Hoshinavi/status/1697461440586862904

 

アストロアーツのオンラインショップから星ナビを購入すると、この「特別付録がもう一冊」もらえるそうです^^

■近代プラネタリウム誕生100年 ドームに輝く真昼の星(解説・案内/鳫 宏道・嘉数次人・松沢大樹)

1923年、ドイツでドームに星を投影する近代プラネタリウムが誕生して1世紀。人々を魅了する装置の誕生と歴史や未来、世界・日本でのプラネタリウムについて解説する大特集です。プラネ巡り愛好家にもその魅力を語っていただきました。この特集を読んでから訪問するとプラネタリウムがもっと楽しめるはず!

「プラネタリウム100周年」記念大特集、なんと16ページ。三部構成になっていて、「1 プラネタリウム100年史」では、近代プラネタリウム以前の「天球儀」や「太陽系儀」から始まり、最初の投影機「ツァイスI型」、戦後の日本国産メーカーの躍進、近年の大型化・オート化・デジタル化、そしてLEDドームなど最先端の技術までの歩みがまとめられています。

「2 日本にプラネタリウムの星が灯った日」では、1937年開館の国内初のプラネタリウム施設「大阪電気科学館」にスポットを当て、主に戦前から終戦直後までの「プラネタリウム黎明期」の状況とプラネタリウムが人々に与えた影響や感動を紹介しています。

「3 プラネタリウム大国ニッポン」は、7年間で150カ所以上・のべ750回を巡ったというディープな「プラネタリウム愛好家」の目線で見た「プラネタリム巡り」の楽しみの紹介です。

■デジタルカメラで高精細な月を撮る4 仕上げの画像処理工程(撮影・解説/山野泰照)

デジカメで月面を撮る記事第4弾。今回はていねいにスタック処理した画像のシャープネス調節とノイズ低減について解説します。シャープネスの調整は撮影者の個性が大きく出る処理パートで最も面白い処理です。ノイズを低減するためのソフトについても紹介。

山野泰照さんの連載4回目。今回は画像処理の基本でありながら奥の深い「シャープネス処理」(と「ノイズ処理」)です。月や惑星のディテールを「絞り出す」画像処理は、「ウェーブレット」や本記事でも「原理的には正攻法」と書かれている「デコンボリューション」がよく知られています。これらは基本的に「(シンチレーションや光の回折で)ぼやけた画像をいかに復元するか」を突きつめた処理で、一般の写真処理ではあまり見かけないものです。

しかし本記事では、最も一般的なPhotoshopの「アンシャープマスク」を徹底的に使いこなして、これらの「専門的な処理」と遜色のない結果を効率良く得る方法と工夫が紹介されています。「ウェーブレット」や「デコンボリューション」は敷居が高いと感じている方には、大いに参考になるのではないでしょうか。逆にすでにこれらの処理を使っている方にとっても、「なるほど!シャープ処理とはそもそもこういうことだったのか!」という気づきが得られるのではないかと感じました。

◎天リフ独断ピックアップ

■広告ピックアップ・超高感度USBカメラ・株式会社モスウェル

むむ?!見たことのない会社様の製品の広告が掲載されています。USBでつなぐだけ、バスパワー給電の超高感度USBカメラ、モノクロで最低被写体照度0.005Lux。センサーサイズは1型、レンズはCマウント。これって星空ライブ配信に即戦力かもしれません。星空ライブでは手軽にマルチカメラ環境にしたいのですが、ソニーα7Sシリーズのような超高感度一眼デジタルカメラはそれなりのお値段がしますし嵩も重量もそれなりで、映像出力がHDMIだとスイッチャにつないだりとかちょっと面倒くさいもの。

一方で天体用CMOSカメラはお手軽な値段で高感度な製品が手に入りますが、専用のドライバなしでUSBカメラとして使用できる製品(USBビデオクラス対応)はあまり見かけません。ライブ配信の環境カメラ用途、リモート観測所の機材・星空監視カメラ用途など、天リフ編集長にはちょっと気になった製品でした。

株式会社モスウェル・USB2.0カメラ
https://moswell.co.jp/products/

■News Watch 天文同好会OGが描く高校天文部●天川栄人(てんかわえいと:「グガコー天文部」シリーズ著者)

「天文を『なんかエモいよね』みたいなふわっとしたものではなく、「青春をかけて真剣に打ち込むもの」として描きたかったのです」。田舎の高校天文部を舞台にしたYA(ヤングアダルト)小説「クガコー天文部シリーズ」の著者、天川栄人自らによる著書の紹介。

天川さんは学生時代に天文同好会で「天文漬けの青春」を送られたとのこと。かなりガチ度の高いマインドの方が「主に中高生に向けた小説」を「天文に詳しくない読者にもわかりやすいように」「(奥深い天文の世界の)過程を省かず丁寧に」書かれたという2冊の書籍、ぜひ読んでみたくなりました!



■ネットよ今夜もありがとう

今月は大野智久さんのようこそ星尋山荘へ。「星尋山荘」は彗星発見の日本のレジェンド、故・本田實さんの最晩年の私設観測所です。こちらの観測所を現在管理されている大野智久さんによるホームページです。

生涯に彗星12個、新星11個を発見した本田實さんが亡くなられて30年以上になりますが、今もこのような形で本田先生の魂が引き継がれているのはすばらしいことですね!

ようこそ星尋山荘へ
http://www8.plala.or.jp/seijin/
星尋山荘’s blog
https://blog.goo.ne.jp/seijinsanso

■星ナビギャラリー

今回のトップ下はNさんの「vdB152とDeHt5」。選評の「マイナーな天体でもこんなに華やかでカッコイイ」との辞は、ガチ天界隈に対する最大のエールにもなっています。総露光18時間とやや控えめ?ですが、フィルターワークと画像処理の工夫で、空の暗い場所に遠征しなくても多彩な天体写真が撮れる時代になったのだと感無量。

個人的イチオシはSさんの「スカイツリーをかすめゆく金星」とFさんの「月と木星の美しい眺め」。出尽くした感のある気がしてしまう月と惑星を絡めた星空の風景ですが、いやいや、発想の転換と表現の工夫はまだまだあるものだと感じ入りました!

■ウクライナの星あかり3 星空を愛するアマチュア天文家たち(文/オレナ・ゼムリヤチェンコ)

ウクライナのプラネタリウムで解説員の仕事をしており、現在日本に滞在中のオレナ・ゼムリヤチェンコさんによる記事。今回はウクライナのアマチュア天文ファンを紹介。3回にわたるコーナーの最終回です。

戦争を逃れ日本に避難してきた、ウクライナ・ハルキウのプラネタリウム解説員オレナ・ゼムリヤチェンコさんによる連載記事第三回。最終回となる本記事では、ウクライナのアマチュア天文家の活動の紹介です。

天文愛好家のコミュニティ、天体観望会、天体望遠鏡の自作、科学的な観測研究、個人天文台の建設、公共天文台を中心にした活発な活動など、ある部分は日本と同じであり、またある部分はウクライナという国ならではの独自性があります。特に、「戦争」によって大きく制約を受け、休止したり変わらざるを得なくなった活動には胸が痛むものがあります。「戦争が何を奪うのか」を考えるひとつのきっかけになるのではないでしょうか。

ここでお知らせ。アストロアーツ社が毎年発行している「星空年鑑2024」に、本記事の筆者であるオレナ・ゼムリヤチェンコさんによる「ウクライナの星座を解説するプラネタリウム番組」が収録されるそうです。「ぜひ、番組をご覧になってください。」

■Observer’s NAVI 12月ベテルギウスが消える(解説/早水 勉)

オリオン座の主星ベテルギウスが小惑星に隠されるという、極めて珍しい現象が南ヨーロッパとアメリカのフロリダで見られます。誰も見たことのない激レア現象の予報と見どころを解説します。

過去「3回しかなかった」小惑星による一等星食。4回目となる「小惑星Leonaによるベテルギウス食」が、12月12日にヨーロッパから大西洋を通って米国・フロリダまでで見られます。本記事では本現象の概要と科学的な面白さについて解説。

小惑星が隠す一等星が超巨星であるベテルギウスであること、小惑星とベテルギウスの見かけの大きさがほぼ同じであるため「金環食」となるのではないかとの予測など、非常に興味深い現象です。12月号ではさらに科学的・観測的な記事が掲載されるそうです。こちらも楽しみですね!

まとめ

 

いかがでしたか?

プラネタリウム100年。天リフ編集長が初めてプラネタリウムを見たのはおよそ50年前。この先50年でさらにプラネタリウムや天文界はどうなっているのでしょうか。「150周年」の際にはほぼ自分は生きてはいませんが^^;;、その日も日本の各地にはプラネタリウムがあって日々星空を投影しているのでしょう。振り返る歴史とこれから作られる歴史。どちらも大事に、楽しんでいきたいものです。

そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日の天文雑誌!10月号も楽しみですね!

星ナビ10月号は「近代プラネタリウム誕生100年記念特集」と「全国プラネマップ2023」
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13188_hoshinavi

※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。

天文ガイドも合わせて読みたいですね!!

 

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2023/09/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2023/09/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部雑誌・書籍星ナビアストロアーツHPで星ナビ2023年10月号の内容が告知されています。発売は9月5日 火曜日です。 今月の内容は!? 「プラネタリウム100年」を記念した特別号。付録はファン必携の「全国プラネマップ」です。 星ナビ10月号は「近代プラネタリウム誕生100年記念特集」と「全国プラネマップ2023」 https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13188_hoshinavi ■表紙 今月の表紙は「(近代)プラネタリウム100周年」にちなんだ、明石市立天文科学館のプラネタリウム投影機と星空の実写画像。実際にプラネタリウムが稼働している状態を比較明合成(ライブコンポジット)で撮影したものです。このプラネタリウム機は1960年の開館以来の現役、「東ドイツ」カールツァイスイエナ製。「ギアやリンクというメカ」だけで複雑な惑星の動きを再現されていて「これぞプラネタリウム機」というべきアナログ機です。 この表紙を皮切りに、今月号はほぼ全記事挙げての「プラネタリウム100周年記念号」です。 ■綴じ込み特別付録 全国プラネタリウムマップ2023 まずは綴じ込み特別付録。日本全国の「300近くある」のプラネタリウム施設のデータブック。ドーム直径・座席数・ドーム形状・座席配列・光学式/デジタル式別の導入機型番が記載されています。 https://twitter.com/Hoshinavi/status/1697461440586862904   アストロアーツのオンラインショップから星ナビを購入すると、この「特別付録がもう一冊」もらえるそうです^^ ■近代プラネタリウム誕生100年 ドームに輝く真昼の星(解説・案内/鳫 宏道・嘉数次人・松沢大樹) 「プラネタリウム100周年」記念大特集、なんと16ページ。三部構成になっていて、「1 プラネタリウム100年史」では、近代プラネタリウム以前の「天球儀」や「太陽系儀」から始まり、最初の投影機「ツァイスI型」、戦後の日本国産メーカーの躍進、近年の大型化・オート化・デジタル化、そしてLEDドームなど最先端の技術までの歩みがまとめられています。 「2 日本にプラネタリウムの星が灯った日」では、1937年開館の国内初のプラネタリウム施設「大阪電気科学館」にスポットを当て、主に戦前から終戦直後までの「プラネタリウム黎明期」の状況とプラネタリウムが人々に与えた影響や感動を紹介しています。 「3 プラネタリウム大国ニッポン」は、7年間で150カ所以上・のべ750回を巡ったというディープな「プラネタリウム愛好家」の目線で見た「プラネタリム巡り」の楽しみの紹介です。 ■デジタルカメラで高精細な月を撮る4 仕上げの画像処理工程(撮影・解説/山野泰照) 山野泰照さんの連載4回目。今回は画像処理の基本でありながら奥の深い「シャープネス処理」(と「ノイズ処理」)です。月や惑星のディテールを「絞り出す」画像処理は、「ウェーブレット」や本記事でも「原理的には正攻法」と書かれている「デコンボリューション」がよく知られています。これらは基本的に「(シンチレーションや光の回折で)ぼやけた画像をいかに復元するか」を突きつめた処理で、一般の写真処理ではあまり見かけないものです。 しかし本記事では、最も一般的なPhotoshopの「アンシャープマスク」を徹底的に使いこなして、これらの「専門的な処理」と遜色のない結果を効率良く得る方法と工夫が紹介されています。「ウェーブレット」や「デコンボリューション」は敷居が高いと感じている方には、大いに参考になるのではないでしょうか。逆にすでにこれらの処理を使っている方にとっても、「なるほど!シャープ処理とはそもそもこういうことだったのか!」という気づきが得られるのではないかと感じました。 ◎天リフ独断ピックアップ ■広告ピックアップ・超高感度USBカメラ・株式会社モスウェル むむ?!見たことのない会社様の製品の広告が掲載されています。USBでつなぐだけ、バスパワー給電の超高感度USBカメラ、モノクロで最低被写体照度0.005Lux。センサーサイズは1型、レンズはCマウント。これって星空ライブ配信に即戦力かもしれません。星空ライブでは手軽にマルチカメラ環境にしたいのですが、ソニーα7Sシリーズのような超高感度一眼デジタルカメラはそれなりのお値段がしますし嵩も重量もそれなりで、映像出力がHDMIだとスイッチャにつないだりとかちょっと面倒くさいもの。 一方で天体用CMOSカメラはお手軽な値段で高感度な製品が手に入りますが、専用のドライバなしでUSBカメラとして使用できる製品(USBビデオクラス対応)はあまり見かけません。ライブ配信の環境カメラ用途、リモート観測所の機材・星空監視カメラ用途など、天リフ編集長にはちょっと気になった製品でした。 株式会社モスウェル・USB2.0カメラ https://moswell.co.jp/products/ ■News Watch 天文同好会OGが描く高校天文部●天川栄人(てんかわえいと:「グガコー天文部」シリーズ著者) 「天文を『なんかエモいよね』みたいなふわっとしたものではなく、「青春をかけて真剣に打ち込むもの」として描きたかったのです」。田舎の高校天文部を舞台にしたYA(ヤングアダルト)小説「クガコー天文部シリーズ」の著者、天川栄人自らによる著書の紹介。 天川さんは学生時代に天文同好会で「天文漬けの青春」を送られたとのこと。かなりガチ度の高いマインドの方が「主に中高生に向けた小説」を「天文に詳しくない読者にもわかりやすいように」「(奥深い天文の世界の)過程を省かず丁寧に」書かれたという2冊の書籍、ぜひ読んでみたくなりました! ■ネットよ今夜もありがとう 今月は大野智久さんのようこそ星尋山荘へ。「星尋山荘」は彗星発見の日本のレジェンド、故・本田實さんの最晩年の私設観測所です。こちらの観測所を現在管理されている大野智久さんによるホームページです。 生涯に彗星12個、新星11個を発見した本田實さんが亡くなられて30年以上になりますが、今もこのような形で本田先生の魂が引き継がれているのはすばらしいことですね! ようこそ星尋山荘へ http://www8.plala.or.jp/seijin/ 星尋山荘's blog https://blog.goo.ne.jp/seijinsanso ■星ナビギャラリー 今回のトップ下はNさんの「vdB152とDeHt5」。選評の「マイナーな天体でもこんなに華やかでカッコイイ」との辞は、ガチ天界隈に対する最大のエールにもなっています。総露光18時間とやや控えめ?ですが、フィルターワークと画像処理の工夫で、空の暗い場所に遠征しなくても多彩な天体写真が撮れる時代になったのだと感無量。 個人的イチオシはSさんの「スカイツリーをかすめゆく金星」とFさんの「月と木星の美しい眺め」。出尽くした感のある気がしてしまう月と惑星を絡めた星空の風景ですが、いやいや、発想の転換と表現の工夫はまだまだあるものだと感じ入りました! ■ウクライナの星あかり3 星空を愛するアマチュア天文家たち(文/オレナ・ゼムリヤチェンコ) 戦争を逃れ日本に避難してきた、ウクライナ・ハルキウのプラネタリウム解説員オレナ・ゼムリヤチェンコさんによる連載記事第三回。最終回となる本記事では、ウクライナのアマチュア天文家の活動の紹介です。 天文愛好家のコミュニティ、天体観望会、天体望遠鏡の自作、科学的な観測研究、個人天文台の建設、公共天文台を中心にした活発な活動など、ある部分は日本と同じであり、またある部分はウクライナという国ならではの独自性があります。特に、「戦争」によって大きく制約を受け、休止したり変わらざるを得なくなった活動には胸が痛むものがあります。「戦争が何を奪うのか」を考えるひとつのきっかけになるのではないでしょうか。 ここでお知らせ。アストロアーツ社が毎年発行している「星空年鑑2024」に、本記事の筆者であるオレナ・ゼムリヤチェンコさんによる「ウクライナの星座を解説するプラネタリウム番組」が収録されるそうです。「ぜひ、番組をご覧になってください。」 ■Observer's NAVI 12月ベテルギウスが消える(解説/早水 勉) 過去「3回しかなかった」小惑星による一等星食。4回目となる「小惑星Leonaによるベテルギウス食」が、12月12日にヨーロッパから大西洋を通って米国・フロリダまでで見られます。本記事では本現象の概要と科学的な面白さについて解説。 小惑星が隠す一等星が超巨星であるベテルギウスであること、小惑星とベテルギウスの見かけの大きさがほぼ同じであるため「金環食」となるのではないかとの予測など、非常に興味深い現象です。12月号ではさらに科学的・観測的な記事が掲載されるそうです。こちらも楽しみですね! まとめ   いかがでしたか? プラネタリウム100年。天リフ編集長が初めてプラネタリウムを見たのはおよそ50年前。この先50年でさらにプラネタリウムや天文界はどうなっているのでしょうか。「150周年」の際にはほぼ自分は生きてはいませんが^^;;、その日も日本の各地にはプラネタリウムがあって日々星空を投影しているのでしょう。振り返る歴史とこれから作られる歴史。どちらも大事に、楽しんでいきたいものです。 そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日の天文雑誌!10月号も楽しみですね! 星ナビ10月号は「近代プラネタリウム誕生100年記念特集」と「全国プラネマップ2023」 https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/13188_hoshinavi ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!    編集部発信のオリジナルコンテンツ