流れ星で願い事を叶える、たった3つの冴えた方法
「流れ星が消えないうちに3回願い事をするとその願いが叶う 」という言い伝え?(俗信)があります。皆さんはこの「3回願い事をする」ことに成功したことはありますか?おそらく、ほとんどの方は「ない」のではないでしょうか。
しかし、解釈を若干拡大する(ゆるめる)ことで、その確率を大幅に上げることが可能です!本記事ではその方法をご紹介しましょう。
世界の民謡・童謡/流れ星に3回願い事 由来・ルーツは?
https://www.worldfolksong.com/calendar/shooting-star-wish.html
目次
なぜ「3回願い事をする」のが難しいのか
最大の問題は「流星が光っている時間」がとても短い、ということ。上のグラフは監視カメラで常時星空を動画で撮影し流星を観測されている方のデータですが、光っている時間が1秒に満たないものが94%。「ふたご座流星群」や「ペルセウス座流星群」のような流星がたくさん流れる場合でも一晩を6時間として300個がせいぜい。そのうち1秒以上の流星は18個となる勘定です。
反応速度測定
https://www.arealme.com/reaction-test/ja/
そして現実には「1秒」でも短かすぎます。人間の視覚に対する反応速度は上のサイトによると平均0.25秒。0.75秒で3回願い事が言えるのか(*)。「カネカネカネ」でも足りないかもしれません。何より、1時間当たり数個程度の頻度では、緊張感を維持できず反応速度はさらに低下してしまうことでしょう。
(*)上記グラフは動画を後から分析して流星の流れた時間を計測していますが、人間はそれなりの明るさになってからでないと流星が流れたことに「気づく」ことができないでしょう。よって、この発光時間は若干差し引いて考える必要があります。さらに星が好きな人ほど、明るい大きな流星が流れると感動と驚きのあまり「願い事をするのを忘れる」という問題もあります。
2022年12月15日1時45分36秒に流れたふたご座流星群の火球を、富士から南向きのカメラで捉えた様子です。右側にも暗い流星が同時に流れています。#ふたご座流星群 pic.twitter.com/bekObgUZLk
— 藤井大地 (@dfuji1) December 14, 2022
例えばこの流星はかなり大きく明るく、長時間光る部類になりますが、それでも光っている時間は1.5秒ほど。この動画を再生してみれば「願い事3回」の 難しさを実感してしまいます。
長時間光る流星はかなり稀
2022年12月12日18時17分2秒に流れた長経路流星を、富士から西向きのカメラで捉えた様子です。ふたご座流星群の流星で、突入角はわずか5.1度、発光継続時間は約7秒、経路長は190km以上もありました。火球と呼べるほど明るくありませんでしたが、これなら流れている間に3回お願い事を唱えられますね。 pic.twitter.com/nJTNvhVy1W
— 藤井大地 (@dfuji1) December 12, 2022
一方で、流星によっては数秒〜数十秒の間、ごくゆっくりと流れるものも稀に存在します。俗に「火球」と呼ばれる明るい流星の中で、特に隕石として地上に落下するくらい大きなもの(燃え尽きるまでの時間が長くなるもの)や、上の動画のような速度が遅く地球にすれすれを通過するような流星などです。
しかし、そのような流星はさらに稀。狙って見られるようなものではまずありません。
永続痕「本体」だけはない流星の存在
2022年12月14日20:30頃に流れた火球と流星痕(りゅうせいこん)です。
明るい流れ星が流れた後、雲のような淡い光りが残ることがあります。
20分間は流星痕が写っていました。平塚市博物館の藤井大地さんによると、この火球はふたご座流星群ではなく、12月いっかくじゅう座流星群のものだったようです pic.twitter.com/SeWLaLEFZH
— 星の観察館「満天星」 (@man_ten_bo_shi) December 15, 2022
このように、「流星に3回の願い事」をするのはかなりの高難度なのですが、実は一つ「裏技」があります。流星が光るのは宇宙のチリ(石粒のようなもの)が、大気を通過する際に熱せられるからなのですが、このような流星本体だけでなく、周辺の大気もまた熱せられることで発光します。
特に上の動画のような大きな火球の場合、そのような光が流星本体が消えた後でも数秒〜数分程度光り続けることがあります。このような現象は「流星痕」と呼ばれています(*)。
(*)もう少し細かくいうと数秒程度光る「短痕」と数十秒〜数分以上も光り続ける「永続痕」の2種類があります。
この「流星痕」も流星扱いにしてもいいんじゃないの?これが今回の提案になります。流星痕に対しても「3回の願い事」を有効とするならば、かなりチャンスが上がるはず!
天文界隈における意見
天文界にまた一つ新たな問題提起です。「流星の永続痕に対する願い事3回はあり?なし?」
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) December 16, 2022
このような重要な解釈の変更?を閣議決定もなしに行ってもいいのだろうか?そこでアンケートを取ってみました。回答数は242票、42%があり、25%がなしで「あり」が優勢。「有識者による議論が必要」という慎重論も33%。かくなる上は、国立天文台の渡部潤一先生、佐藤幹哉先生におかれましては、ぜひ専門家としての公式見解を出していただき、より多くの人が「3回の願い事」が成就できるようにご配慮いただけることを願ってやみません^^
「3回の願い事」を成功させるには
これまでのお話を踏まえた上で「3回の願い事」を成功させるための3 つの心構えを簡単にまとめておきましょう。
願い事を決めておく、3回唱える練習をしておく
何事も練習が大事。何を願うか事前に決めておき、3回唱える練習をしておきましょう。時間も計測しておくのが吉。1秒以下ならかなり確率が上がりますが、20秒の願い事も不可能ではありません。2パターンほど用意しておくのもいいかも。
チャンスは一晩に一回もない。ザコはスルー
「普通の(やや)明るい流れ星」では、ほぼノーチャンスです。小さな流星で一喜一憂する必要はありません。言葉は悪いですが「ザコ」はスルーして、ひたすら大物の出現を待ちましょう。
大きな流星が流れたら本体が消えても唱え続ける
ここが大事です。「流星の本体が消えた後でも流星痕が残っていれば願い事は有効」とするならば、とにかく3回唱えることです。唱え終わった時にまだ流星痕が残っていれば、満願成就です!
ここで一つ注意が必要です。流星痕はあまり明るくありません。空の明るい市街地よりも、空の暗い星のよく見える郊外が圧倒的に有利です。なるべく空の暗い場所で観察しましょう。
実際どんな願い事をするの?
「流れ星に3回願い事をすれば叶う」と言われていますが、もし数十秒も流れている大火球に遭遇したら、貴方は何を願いますか?https://t.co/TQDQ1NbLD9
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) December 16, 2022
さて、ふと我に返って考えてみました。どんな願い事をしようかな。
ここでもアンケートです。予想どおり?圧倒的一位は48.5%の「カネカネカネ!」。短く簡潔、言いやすい、初心者には一番確実で汎用性があります^^二位は「自分や家族の健康」22.9%。ある意味、お金より大事で失って初めてありがたみを感じるものが健康です。三位は「夢の実現」18.8%。
上のツイートのリプライには「その他」の「願い」がいくつもツイートされています。いくつかご紹介しましょう。
ワンモア火球!火球!火球!
— 🌻ナょωレよ″丶)ょぅすレナ🌻 (@rna) December 16, 2022
「もう一発(もっとでかいの)ください!」 星好きならこれでしょうか?
『もし一つだけ願いが叶うなら何をお願いする?』
と聞かれたとき、子供の頃から考えてた事だけど、
『何回でも自由に願いが叶うようにとお願いする。』最強でしょ?^^その他を選択
— しきそくぜくう(仮) (@barutan4444) December 16, 2022
これはあるある^^ 願い事成就の無限増殖法^^
悲しい死に方をする人がいなくなりますように
— さとし (@sato59631031) December 16, 2022
世界から不幸がなくなること、世界の平和を祈ること。「祈り」の原点かもしれません。
そのほかのツイートも、ぜひごらんください!
まとめ
もちろんありに入れたけど。。
こういうのは実際に3回言えるかどうかじゃなくて、お願いを具体的に言葉にすることが大事なんだと思ってます。なので見えなくなってもいいんだよと https://t.co/Ffz3ijILhr
— さっきのなな☆彡メタバースプラネタリウム制作者 (@sakkinonana) December 16, 2022
いかがでしたか?
ぶっちゃけ、流星に三回願い事を唱えられたとしても、それが叶うという科学的根拠は何もありません。しかし、そもそも思わない願いは叶うことはありません。願いが叶うのは、それを「具体的な言葉」にして、日々強く思うからこそなのです。
そして人は、その思いを「神」であったり、流星のような「人間の存在を超越した何か」に捧げるのです。そのためには「願いを捧げる対象」は多いほどよい。流れ星という儚くも美しい自然現象はまさにそれにふさわしいのではないでしょうか。流星が「光り輝く流星本体」なのか「流星痕」まで含むかは、願う人がどう考えるかだけの話なのです。
流れ星に願いを捧げる行為を通じてより多くの人のさまざまな願いが実現すること、そして「流星痕」というあまり知られていない自然現象がより多くの人に認識され、星空を見上げるきっかけになると素晴らしいなと思っています。
88星座図鑑・ペルセウス座流星群
https://www.study-style.com/seiza/meteors/Perseids.html
さあ、次の大きな流星群は2023年8月14/15日の晩のペルセウス座流星群です!願い事を準備して練習しておきましょうね!
https://reflexions.jp/tenref/orig/2022/12/20/14763/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/12/37b3ee71e5415f09efbed31cdbf70f73-1-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/12/37b3ee71e5415f09efbed31cdbf70f73-1-150x150.jpg特選ピックアップ天文コラム流星「流れ星が消えないうちに3回願い事をするとその願いが叶う 」という言い伝え?(俗信)があります。皆さんはこの「3回願い事をする」ことに成功したことはありますか?おそらく、ほとんどの方は「ない」のではないでしょうか。 しかし、解釈を若干拡大する(ゆるめる)ことで、その確率を大幅に上げることが可能です!本記事ではその方法をご紹介しましょう。 世界の民謡・童謡/流れ星に3回願い事 由来・ルーツは? https://www.worldfolksong.com/calendar/shooting-star-wish.html なぜ「3回願い事をする」のが難しいのか 最大の問題は「流星が光っている時間」がとても短い、ということ。上のグラフは監視カメラで常時星空を動画で撮影し流星を観測されている方のデータですが、光っている時間が1秒に満たないものが94%。「ふたご座流星群」や「ペルセウス座流星群」のような流星がたくさん流れる場合でも一晩を6時間として300個がせいぜい。そのうち1秒以上の流星は18個となる勘定です。 反応速度測定 https://www.arealme.com/reaction-test/ja/ そして現実には「1秒」でも短かすぎます。人間の視覚に対する反応速度は上のサイトによると平均0.25秒。0.75秒で3回願い事が言えるのか(*)。「カネカネカネ」でも足りないかもしれません。何より、1時間当たり数個程度の頻度では、緊張感を維持できず反応速度はさらに低下してしまうことでしょう。 (*)上記グラフは動画を後から分析して流星の流れた時間を計測していますが、人間はそれなりの明るさになってからでないと流星が流れたことに「気づく」ことができないでしょう。よって、この発光時間は若干差し引いて考える必要があります。さらに星が好きな人ほど、明るい大きな流星が流れると感動と驚きのあまり「願い事をするのを忘れる」という問題もあります。 2022年12月15日1時45分36秒に流れたふたご座流星群の火球を、富士から南向きのカメラで捉えた様子です。右側にも暗い流星が同時に流れています。#ふたご座流星群 pic.twitter.com/bekObgUZLk — 藤井大地 (@dfuji1) December 14, 2022 例えばこの流星はかなり大きく明るく、長時間光る部類になりますが、それでも光っている時間は1.5秒ほど。この動画を再生してみれば「願い事3回」の 難しさを実感してしまいます。 長時間光る流星はかなり稀 2022年12月12日18時17分2秒に流れた長経路流星を、富士から西向きのカメラで捉えた様子です。ふたご座流星群の流星で、突入角はわずか5.1度、発光継続時間は約7秒、経路長は190km以上もありました。火球と呼べるほど明るくありませんでしたが、これなら流れている間に3回お願い事を唱えられますね。 pic.twitter.com/nJTNvhVy1W — 藤井大地 (@dfuji1) December 12, 2022 一方で、流星によっては数秒〜数十秒の間、ごくゆっくりと流れるものも稀に存在します。俗に「火球」と呼ばれる明るい流星の中で、特に隕石として地上に落下するくらい大きなもの(燃え尽きるまでの時間が長くなるもの)や、上の動画のような速度が遅く地球にすれすれを通過するような流星などです。 しかし、そのような流星はさらに稀。狙って見られるようなものではまずありません。 永続痕「本体」だけはない流星の存在 2022年12月14日20:30頃に流れた火球と流星痕(りゅうせいこん)です。 明るい流れ星が流れた後、雲のような淡い光りが残ることがあります。 20分間は流星痕が写っていました。 平塚市博物館の藤井大地さんによると、この火球はふたご座流星群ではなく、12月いっかくじゅう座流星群のものだったようです pic.twitter.com/SeWLaLEFZH — 星の観察館「満天星」 (@man_ten_bo_shi) December 15, 2022 このように、「流星に3回の願い事」をするのはかなりの高難度なのですが、実は一つ「裏技」があります。流星が光るのは宇宙のチリ(石粒のようなもの)が、大気を通過する際に熱せられるからなのですが、このような流星本体だけでなく、周辺の大気もまた熱せられることで発光します。 特に上の動画のような大きな火球の場合、そのような光が流星本体が消えた後でも数秒〜数分程度光り続けることがあります。このような現象は「流星痕」と呼ばれています(*)。 (*)もう少し細かくいうと数秒程度光る「短痕」と数十秒〜数分以上も光り続ける「永続痕」の2種類があります。 この「流星痕」も流星扱いにしてもいいんじゃないの?これが今回の提案になります。流星痕に対しても「3回の願い事」を有効とするならば、かなりチャンスが上がるはず! 天文界隈における意見 天文界にまた一つ新たな問題提起です。「流星の永続痕に対する願い事3回はあり?なし?」 — 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) December 16, 2022 このような重要な解釈の変更?を閣議決定もなしに行ってもいいのだろうか?そこでアンケートを取ってみました。回答数は242票、42%があり、25%がなしで「あり」が優勢。「有識者による議論が必要」という慎重論も33%。かくなる上は、国立天文台の渡部潤一先生、佐藤幹哉先生におかれましては、ぜひ専門家としての公式見解を出していただき、より多くの人が「3回の願い事」が成就できるようにご配慮いただけることを願ってやみません^^ 「3回の願い事」を成功させるには これまでのお話を踏まえた上で「3回の願い事」を成功させるための3 つの心構えを簡単にまとめておきましょう。 願い事を決めておく、3回唱える練習をしておく 何事も練習が大事。何を願うか事前に決めておき、3回唱える練習をしておきましょう。時間も計測しておくのが吉。1秒以下ならかなり確率が上がりますが、20秒の願い事も不可能ではありません。2パターンほど用意しておくのもいいかも。 チャンスは一晩に一回もない。ザコはスルー 「普通の(やや)明るい流れ星」では、ほぼノーチャンスです。小さな流星で一喜一憂する必要はありません。言葉は悪いですが「ザコ」はスルーして、ひたすら大物の出現を待ちましょう。 大きな流星が流れたら本体が消えても唱え続ける ここが大事です。「流星の本体が消えた後でも流星痕が残っていれば願い事は有効」とするならば、とにかく3回唱えることです。唱え終わった時にまだ流星痕が残っていれば、満願成就です! ここで一つ注意が必要です。流星痕はあまり明るくありません。空の明るい市街地よりも、空の暗い星のよく見える郊外が圧倒的に有利です。なるべく空の暗い場所で観察しましょう。 実際どんな願い事をするの? 「流れ星に3回願い事をすれば叶う」と言われていますが、もし数十秒も流れている大火球に遭遇したら、貴方は何を願いますか?https://t.co/TQDQ1NbLD9 — 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) December 16, 2022 さて、ふと我に返って考えてみました。どんな願い事をしようかな。 ここでもアンケートです。予想どおり?圧倒的一位は48.5%の「カネカネカネ!」。短く簡潔、言いやすい、初心者には一番確実で汎用性があります^^二位は「自分や家族の健康」22.9%。ある意味、お金より大事で失って初めてありがたみを感じるものが健康です。三位は「夢の実現」18.8%。 上のツイートのリプライには「その他」の「願い」がいくつもツイートされています。いくつかご紹介しましょう。 ワンモア火球!火球!火球! — 🌻ナょωレよ″丶)ょぅすレナ🌻 (@rna) December 16, 2022 「もう一発(もっとでかいの)ください!」 星好きならこれでしょうか? 『もし一つだけ願いが叶うなら何をお願いする?』 と聞かれたとき、子供の頃から考えてた事だけど、 『何回でも自由に願いが叶うようにとお願いする。』 最強でしょ?^^その他を選択 — しきそくぜくう(仮) (@barutan4444) December 16, 2022 これはあるある^^ 願い事成就の無限増殖法^^ 悲しい死に方をする人がいなくなりますように — さとし (@sato59631031) December 16, 2022 世界から不幸がなくなること、世界の平和を祈ること。「祈り」の原点かもしれません。 そのほかのツイートも、ぜひごらんください! まとめ もちろんありに入れたけど。。 こういうのは実際に3回言えるかどうかじゃなくて、お願いを具体的に言葉にすることが大事なんだと思ってます。なので見えなくなってもいいんだよと https://t.co/Ffz3ijILhr — さっきのなな☆彡メタバースプラネタリウム制作者...編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
長経路が流れる、と言われている四分儀流星群で成功したことがあります。
1秒くらいでイケる!と気付き、
「お、お、お、金欲し、金欲し、金欲し」と唱えました。
全部で3秒くらいだったでしょうか?
雲の出ている晩でしたが消えるまで見えました、
あれは人工衛星ではなかったと信じています。
え?お願いの効果ですか?
効果なんてありませんでしたよ・・・