アストロアーツHPで星ナビ2022年6月号の内容が告知されています。発売は5月2日月曜日です。

今月の内容は!?

星空を楽しむための月刊「星ナビ」2022年6月号は5月2日(月)発売です。
1922年の「星座制定」から今年で100年。星座の誕生と歴史をたどってみましょう。美しい天体が簡単に見られる「eVscope」による新しい観望会の形とは?

星ナビ6月号は「星座制定100周年」と「観望会を変えるeVscope」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12532_hoshinavi

■表紙

今月の表紙は「ジョン・フラムスティードによる天球図」です。フラムスティード(1646年~1719年)はイギリス・グリニッジ天文台の初代台長。彼の死後、ライフワークともいえる天球図が出版されました。

今月の表紙は特集記事「星座制定100周年」とのコラボ、フラムスティードの天球図です。この図は1776年に描かれたものですが、プトレマイオスの48星座に含まれない「いっかくじゅう」「やまねこ」「きりん」なども含まれています。

■楽しい電視観望 観望会を変えるeVscope

スマートフォンで操作するeVscopeは、簡単に美しい天体を楽しめる望遠鏡です。科学館で働く渡部義弥さんもその簡単さに衝撃を受けたとか。観望できる対象天体が非常に多いeVscopeを使うことで、これまでの観望会のスタイルが大きく変わりそうです! 実際の観望手順も詳しく掲載。

昨年から本格的な製品デリバリが始まり、注目度赤丸急上昇中の「eVscope」。今回の記事は「観望会への適用」に着目した8ページ。大阪市立科学館で同製品を積極的に活用されている渡部義弥さんの執筆。



「光害地でも天体の姿が見られる」「誰でもカンタンに使える」「同じ映像を複数の人で同時体験できる」「非接触OK」など、「星空観望会」のあり方を大きく変えるeVscope。これまでの観望会は明るいごく一部のメジャー天体を除くと「天体が見えるかどうか」のぎりぎりのラインで行わざるを得なかったことに対して、eVscopeなら暗い天体も含め「しっかりと天体の姿や色が見える」状態がスタートラインになります。このため、観望会主催者が様々な「ストーリー」を描いて宇宙の姿や成り立ちを伝えることが可能になるのです。

具体的な事例と実践的な製品特徴がびっしり詰まった、多くの人に読んでほしい記事です。

↓こちらの天リフレビュー記事もご参考に!

新時代のデジタル天体望遠鏡・eVscope2レビュー

■世紀の天球イノベーション 星座制定100周年

私たちが今使っている88星座が決まるまでには、長い歴史と変遷があったのを知っていますか? 今年2022年は、国際天文学連合(IAU)による星座制定からちょうど100年となる記念すべき年。プトレマイオス、へヴェリウス、ラカイユといった星座を作った人びとの歩み、星座の制定、日本での呼び名が決まるまでを一緒に辿りましょう。

プトレマイオスの48星座の確立、16世紀以降の様々な「新星座の誕生」、そして1922年のIAUによる88星座を制定。その後の星座略号の制定、星座境界線の定義、さらには日本における呼称の統一。星座をめぐるさまざまな歴史の変遷を「エーゲ海の風」でもおなじみの早水勉さんがナビゲーションします。

「星座の境界の定義は1875年分点(*)」「88星座の現案をまとめたのはHR図で有名なヘルシュツプルングとラッセル」「星座略号は1922年の88星座制定後、2文字案・3文字案・4文字案があった」「レチクル座は戦中『小網座』と呼ばれていた」などのトリビアも満載。ベテランの方も初めて知る事実がいくつもあるかもしれません。

(*)星座境界線は赤緯線・赤経線に沿って描かれているという認識はだいたい正しいのですが、厳密には1875年分点で描かれています。今後歳差によってそのずれはどんどん大きくなっていきます。そのずれが最大になる1万2000年後の星図はけっこう違和感のあるものになるのではないでしょうか^^;

■Deepな天体写真 市街地で星雲撮影7 /輝点ノイズをダーク補正で駆逐する

天体画像の画質を向上させるにはコンポジット処理が必要です。画像処理の基本を解説した4月号、コンポジット正攻法を紹介した5月号に続く記事。今回はコンポジット処理をしても現れてしまう輝点ノイズを「ダーク補正処理」を使うことで軽減していきます。これまでの記事も合わせて読んで画像処理マスターを目指しましょう!

ダーク補正2022。天体写真の「基本中の基本」として、デジタルカメラ黎明期から行われてきた「ダーク補正」ですが、今改めてその本質と天体写真の画質に与える影響、ステライメージを使用した実践例を詳細に解説。

特に「ダークは何枚撮ればいいの?」という、これまで答があったようでなかった問いに対して、明快な検証が示されています。ベテランも初心者も、一読するだけでS/Nが3%はアップするかも?!

◎天リフ独断ピックアップ

流星雨となるか?ヘルクレス座τ(タウ)流星群

突発的な流星雨をもたらす「ダストトレイル」の研究が進んできた昨今、5月31日に「ヘルクレス座τ流星群」の大きめの出現が期待されているそうです。母彗星は73P/シュバスマン・バハマン彗星。この彗星は1995年に大バーストしているのですが、その際のダストトレイルが今回の出現の原因とか。

とはいえ、「ほとんど出現しない」という説から「ZHR100を越える可能性がある」という説まであり、実際には「観測してみないとわからない」状況。しかも極大予想時刻も日本では昼間(5月31日14時)と予想され、日本からの観測は期待薄なのですが、マウナケアのハワイ天文台のライブカメラ(朝日新聞宇宙部チャンネル)が極大時刻を捉える可能性があるそうです。ぜひ注目したいものですね!

■ネットよ今夜もありがとう

今月は「Aramis」さんの「時々フォトグラファー」、天リフでもおなじみ。筆者はAramisさんが天体写真の世界に「歩みを始め」てから、どっぷりとはまり抜いた今に至るまでのプロセスを、一編集者として見てきました^^

「一番のオススメコンテンツは温泉ネタ」とあるように、Aramisさんのガチベクトルは、いわゆるガチ勢と「若干違う」というか、ガチな天体写真も含んだもう少し広い志向を感じています。天文趣味の奥深さと間口の広さを、これからもAramisさんから学んでいきたいと考えています^^

■星ナビギャラリー

今月のトップ下はHさんの「NGC3718・NGC2729」。総評に「長焦点で10時間以上のタップリ露光があたりまえのようになってきました」とあるように、本作品をはじめ、ディープスカイの掲載作は10時間オーバーの超絶作が目白押しです。



個人的イチオシはSさんの「触角銀河」。撮ったことのある方なら強く実感できると思うのですが、この銀河はとても淡くて「触角を出す」だけでも難物なのですが、2匹の「オタマジャクシ」の鮮やかな色が素晴らしい。長時間露出ならではの世界といえるでしょう。

※長時間露光は天体写真とフォトコンをどう変えるか

10時間露光と1時間露光では、作品の画質には10倍分(S/Nで√10=3.16倍)の差が出ます。筆者はこのこと自体は物理法則に則った真理であり、天体写真カルチャーの多様性の一つだと考えていますが、フォトコンの存在目的と運営スタイルを若干揺さぶる可能性があると感じています。この件についてはまたどこかで。

■星空で動き出す物語を描く 星空案内人で小説家 穂高 明インタビュー

小説家・穂高明さんのスペシャル・インタビュー。前編(5月号)では、最新作『ダブル・ダブルスター』と作中に登場する国立天文台野辺山宇宙電波観測所との関わりなどについて、お聞きしました。後編では気になる天文ライフから、作品に登場する星空の秘蔵エピソードまで紹介します。

星空案内人でもある小説家、穂高明さんのインタビュー、後編。小説にも登場する「ダブル・ダブルスター」「カノープス」のエピソード、「リケジョ」だった学生時代、「月は生活の一部です」という日常、愛機のビクセンED81S とAP赤道儀、震災の星空の思い、これから書いてみたい人物や天体・天文現象など、一人の小説家の目線から見た「天文」の姿が垣間見える記事となっています。

■今月の注目 拡大版

明け方の惑星集合は5月から6月も見ごろです。見ても撮っても楽しい現象なのでぜひとも注目したいですね。2つのパンスターズ彗星も見逃せません!

5月・6月も楽しめる明け方の惑星集合。5/25に月と火星と木星、5/27に月と金星が大接近(鹿児島以南では金星食)、6/22に月と木星、6/23に月と火星、6/26に月と金星とプレアデス星団。7等級とはいえ土星に近く見つけやすい小惑星ベスタも加えて、引き続き明け方の東天に注目!

なお、期待されていたC/2021 O3パンスターズ彗星は核が崩壊してしまっているという残念な情報(4/30時点)があるようです。

まとめ

いかがでしたか?

コロナに始まり、半導体不足に戦争に急激な円安、物価の上昇。悪いことの波状攻撃の今日この頃ですが、嘆いていても仕方ありません。星空は常に平常運行、本体の生活を脅かさない範囲で、日々淡々と天文趣味的を楽しむのみであります。皆様のご多幸とご武運を引き続きお祈りいたします^^

そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日、今月は2日の天文雑誌!6月号も楽しみですね!

星ナビ6月号は「星座制定100周年」と「観望会を変えるeVscope」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12532_hoshinavi


 

※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。

天文ガイドも合わせて読みたいですね!!

 

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/05/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/05/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部雑誌・書籍アストロアーツHPで星ナビ2022年6月号の内容が告知されています。発売は5月2日月曜日です。 今月の内容は!? 星空を楽しむための月刊「星ナビ」2022年6月号は5月2日(月)発売です。 1922年の「星座制定」から今年で100年。星座の誕生と歴史をたどってみましょう。美しい天体が簡単に見られる「eVscope」による新しい観望会の形とは? 星ナビ6月号は「星座制定100周年」と「観望会を変えるeVscope」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12532_hoshinavi ■表紙 今月の表紙は特集記事「星座制定100周年」とのコラボ、フラムスティードの天球図です。この図は1776年に描かれたものですが、プトレマイオスの48星座に含まれない「いっかくじゅう」「やまねこ」「きりん」なども含まれています。 ■楽しい電視観望 観望会を変えるeVscope 昨年から本格的な製品デリバリが始まり、注目度赤丸急上昇中の「eVscope」。今回の記事は「観望会への適用」に着目した8ページ。大阪市立科学館で同製品を積極的に活用されている渡部義弥さんの執筆。 「光害地でも天体の姿が見られる」「誰でもカンタンに使える」「同じ映像を複数の人で同時体験できる」「非接触OK」など、「星空観望会」のあり方を大きく変えるeVscope。これまでの観望会は明るいごく一部のメジャー天体を除くと「天体が見えるかどうか」のぎりぎりのラインで行わざるを得なかったことに対して、eVscopeなら暗い天体も含め「しっかりと天体の姿や色が見える」状態がスタートラインになります。このため、観望会主催者が様々な「ストーリー」を描いて宇宙の姿や成り立ちを伝えることが可能になるのです。 具体的な事例と実践的な製品特徴がびっしり詰まった、多くの人に読んでほしい記事です。 ↓こちらの天リフレビュー記事もご参考に! https://reflexions.jp/tenref/navi/goods/telescope/11011/ ■世紀の天球イノベーション 星座制定100周年 プトレマイオスの48星座の確立、16世紀以降の様々な「新星座の誕生」、そして1922年のIAUによる88星座を制定。その後の星座略号の制定、星座境界線の定義、さらには日本における呼称の統一。星座をめぐるさまざまな歴史の変遷を「エーゲ海の風」でもおなじみの早水勉さんがナビゲーションします。 「星座の境界の定義は1875年分点(*)」「88星座の現案をまとめたのはHR図で有名なヘルシュツプルングとラッセル」「星座略号は1922年の88星座制定後、2文字案・3文字案・4文字案があった」「レチクル座は戦中『小網座』と呼ばれていた」などのトリビアも満載。ベテランの方も初めて知る事実がいくつもあるかもしれません。 (*)星座境界線は赤緯線・赤経線に沿って描かれているという認識はだいたい正しいのですが、厳密には1875年分点で描かれています。今後歳差によってそのずれはどんどん大きくなっていきます。そのずれが最大になる1万2000年後の星図はけっこう違和感のあるものになるのではないでしょうか^^; ■Deepな天体写真 市街地で星雲撮影7 /輝点ノイズをダーク補正で駆逐する ダーク補正2022。天体写真の「基本中の基本」として、デジタルカメラ黎明期から行われてきた「ダーク補正」ですが、今改めてその本質と天体写真の画質に与える影響、ステライメージを使用した実践例を詳細に解説。 特に「ダークは何枚撮ればいいの?」という、これまで答があったようでなかった問いに対して、明快な検証が示されています。ベテランも初心者も、一読するだけでS/Nが3%はアップするかも?! ◎天リフ独断ピックアップ 流星雨となるか?ヘルクレス座τ(タウ)流星群 突発的な流星雨をもたらす「ダストトレイル」の研究が進んできた昨今、5月31日に「ヘルクレス座τ流星群」の大きめの出現が期待されているそうです。母彗星は73P/シュバスマン・バハマン彗星。この彗星は1995年に大バーストしているのですが、その際のダストトレイルが今回の出現の原因とか。 とはいえ、「ほとんど出現しない」という説から「ZHR100を越える可能性がある」という説まであり、実際には「観測してみないとわからない」状況。しかも極大予想時刻も日本では昼間(5月31日14時)と予想され、日本からの観測は期待薄なのですが、マウナケアのハワイ天文台のライブカメラ(朝日新聞宇宙部チャンネル)が極大時刻を捉える可能性があるそうです。ぜひ注目したいものですね! ■ネットよ今夜もありがとう 今月は「Aramis」さんの「時々フォトグラファー」、天リフでもおなじみ。筆者はAramisさんが天体写真の世界に「歩みを始め」てから、どっぷりとはまり抜いた今に至るまでのプロセスを、一編集者として見てきました^^ 「一番のオススメコンテンツは温泉ネタ」とあるように、Aramisさんのガチベクトルは、いわゆるガチ勢と「若干違う」というか、ガチな天体写真も含んだもう少し広い志向を感じています。天文趣味の奥深さと間口の広さを、これからもAramisさんから学んでいきたいと考えています^^ ■星ナビギャラリー 今月のトップ下はHさんの「NGC3718・NGC2729」。総評に「長焦点で10時間以上のタップリ露光があたりまえのようになってきました」とあるように、本作品をはじめ、ディープスカイの掲載作は10時間オーバーの超絶作が目白押しです。 個人的イチオシはSさんの「触角銀河」。撮ったことのある方なら強く実感できると思うのですが、この銀河はとても淡くて「触角を出す」だけでも難物なのですが、2匹の「オタマジャクシ」の鮮やかな色が素晴らしい。長時間露出ならではの世界といえるでしょう。 ※長時間露光は天体写真とフォトコンをどう変えるか 10時間露光と1時間露光では、作品の画質には10倍分(S/Nで√10=3.16倍)の差が出ます。筆者はこのこと自体は物理法則に則った真理であり、天体写真カルチャーの多様性の一つだと考えていますが、フォトコンの存在目的と運営スタイルを若干揺さぶる可能性があると感じています。この件についてはまたどこかで。 ■星空で動き出す物語を描く 星空案内人で小説家 穂高 明インタビュー 星空案内人でもある小説家、穂高明さんのインタビュー、後編。小説にも登場する「ダブル・ダブルスター」「カノープス」のエピソード、「リケジョ」だった学生時代、「月は生活の一部です」という日常、愛機のビクセンED81S とAP赤道儀、震災の星空の思い、これから書いてみたい人物や天体・天文現象など、一人の小説家の目線から見た「天文」の姿が垣間見える記事となっています。 ■今月の注目 拡大版 5月・6月も楽しめる明け方の惑星集合。5/25に月と火星と木星、5/27に月と金星が大接近(鹿児島以南では金星食)、6/22に月と木星、6/23に月と火星、6/26に月と金星とプレアデス星団。7等級とはいえ土星に近く見つけやすい小惑星ベスタも加えて、引き続き明け方の東天に注目! なお、期待されていたC/2021 O3パンスターズ彗星は核が崩壊してしまっているという残念な情報(4/30時点)があるようです。 https://twitter.com/katsumi_comet/status/1520243639552983040 まとめ いかがでしたか? コロナに始まり、半導体不足に戦争に急激な円安、物価の上昇。悪いことの波状攻撃の今日この頃ですが、嘆いていても仕方ありません。星空は常に平常運行、本体の生活を脅かさない範囲で、日々淡々と天文趣味的を楽しむのみであります。皆様のご多幸とご武運を引き続きお祈りいたします^^ そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日、今月は2日の天文雑誌!6月号も楽しみですね! 星ナビ6月号は「星座制定100周年」と「観望会を変えるeVscope」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12532_hoshinavi https://youtu.be/MDD60e6A0BA   ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!    編集部発信のオリジナルコンテンツ