アストロアーツHPで、星ナビ2020年6月号の内容が告知されています。発売は5月2日土曜日です。

今月の内容は!?

特集は「アトラス彗星」。急増光から一転、分裂した彗星のシナリオに迫ります。さらに、「360万円でEKBO発見」では、研究者がアマチュアの機材を用いて、太陽系外縁天体の謎に挑みます。

星ナビ6月号は「アトラス彗星の分裂」と「360万円でEKBO発見」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11230_hoshinavi

■表紙

有松 亘さんによる「太陽系果ての小天体」です。かつて大型望遠鏡でも観測不可能だった遠方の小天体が、小型望遠鏡による動画観測によって解明されつつあります。

表紙の画像は、昨年話題をさらったエッジワース・カイパーベルト天体(Edgeworth-Kuiper Belt Object:EKBO)のイメージ画像。次々項でご紹介しますが、アマチュア用機材を使用し発想と工夫で勝負した有松亘さんの記事との連動。

先月号には「大彗星の予感」とあったアトラス彗星(C/2019 Y4)が、「崩れ去った?大彗星への期待」と変わっているのに世の無常を感じますね^^;; 大彗星がお預けになったのは残念でしたが、次項でご紹介するアトラス彗星の特集記事は読み応え十分です。



■脆くも崩れた期待 アトラス彗星分裂のシナリオ(解説/吉田誠一・小林仁美・鈴木文二)

急激な増光で一躍話題になった「アトラス彗星」。「大彗星の再来」として期待が高まっていたところ一転、増光がストップ。さらに、複数に分裂していく核の姿が捉えられました。

総力10ページ特集。大きな期待とは裏腹に、アトラス彗星の分裂が最初に観測されたのが3月末。HSTで四散した核の詳細が撮影されたのが4月20日。それがわずか10日ちょっと後の発売号に10ページの特集として掲載されるのですから、記事執筆陣と星ナビ編集部の対応力はスゴイ。

大きな流れとしては「実録・アトラス彗星、核分裂」「研究者の眼でみた分裂彗星のココがスゴイ」「(コロナでプロの観測施設が軒並み稼働していない中)世界のアマチュアが大活躍」「これまでにわかった光度変化と核分裂のすべて」です。

さまざまな最新の観測機材と多くの熱心なアマチュアが注視する「彗星」。次回の「大彗星」の時には、きっと大きな観測成果が得られ、彗星に対する知見が大きく進むことでしょう。気長に待ちたいものですね。

■またたく宇宙をつかまえる<前編> 360万円でEKBO発見(解説・画像/有松 亘)

キロメートルサイズのエッジワース・カイパーベルト天体は非常に暗いため、次世代望遠鏡を使っても直接検出することが困難でした。そんな天体に天文ファンの研究者が、アマチュア機材や動画での撮影など型破りな観測手法を用いて挑みます。

EKBOの秘密。昨年話題になった、「恒星食」を観測することで太陽系の外縁の「エッジワース・カイパーベルト天体(EKBO)」の存在を示した研究。プロジェクトを主導した有松亘(ありまつ・こう)さん自らによる、発見に至るまでの手記と科学上の意義の解説です。

有松さんは現役「ガチ天」のプロの天文学者。使用した機材は「RASA11」「ASI1600MM-Cool」「SpeedStar」「(私物の)EM-200」「三基のアリミゾ」「ステラナビゲータ11」「TOMITAの星幕」など、天文ファンに馴染みのあるものばかり。

宇宙望遠鏡やアルマのような「大艦巨砲主義」の巨大科学となった最先端の天文学ですが、「秒単位での変化」を捉える新しい分野では、個人レベルの斬新なアイデアとその実現で、予想もつかなかったブレークスルーがまだまだ可能であることを示したものといえるでしょう。後編も楽しみですね!

■機材セレクション 剛性に優れたシステム経緯台 ZEROからはじめよう(構成/川村 晶)

スコープテックから片持ちフォーク式経緯台「ゼロ(ZERO)」が発売されました。軽量で剛性が高く、菊座ジョイントの採用により搭載する鏡筒の太さや長さ、使用状況によって上下アームを好みの角度で固定できるなど各所に工夫がされています。

入門者向け天体望遠鏡「ラプトル50」「アトラス60」などで高い評価を受けているスコープテック。「次の15年の柱となる製品」との思いで3月に発売された製品が、片持ちフォーク式経緯台「スコープテック・ゼロ」。外観から使い勝手、使用感、構成例までのレポートです。

ゼロの「3人のキーマン」によるインタビューも必見。中村社長の素顔が天文メディアに出るのは初めてかも?「業界に新しい風」を巻き起こすことに大い期待したいですね!

今始まる「最強!経緯台伝説」・スコープテックの意欲作「ZERO(ゼロ)経緯台」

スコープテックのZEROについては、こちらの天リフ記事もぜひあわせてごらんください!

■宇宙で働く3 宇宙の謎を解き明かす天文学者(解説/道山知成)

「毎晩大学の屋上の望遠鏡で宇宙を観測して、新しい星を探している」天文学者というとそのようなイメージを持っている人もいるのではないでしょうか? 天文学者の生活や、どのようなルートで就職するのかなどの実際の体験談を若手天文学者4名が語ります。

宇宙で働く。その最右翼?が天文学者。4人の若手天文学者のリアルな声。学部を卒業後、まずは博士号取得に5年。ポスドクを3〜5年つないで、任期なしの職を得るのが一つの成功モデルですが、あえて書くまでもなく厳しい道のりです。

しかし、宇宙の謎を自分の力で解くことを望み、それを仕事とすることを選んだのが「天文学者」。前向きに、楽観的に、苦労を楽しみながら乗り越えていく。そんな道を選んで幸せな人生を送る人が存在することが、社会にとっての宝であると筆者は信じています。

筆者は年齢的に、ここに登場する若手天文学者の活躍を最後まで見とどけることはできないでしょうが、陰ながらエールを送り続けたいと思います^^

◎広告ピックアップ

■星ナビ電子版

http://www.astroarts.com/hoshinavi/ebooks-j.shtml

書店も多くが休業してしまっている今、星ナビを確実に読む手段が「電子版」です。Kindleをはじめ、多くの電子書籍ストアで星ナビは入手可能。高品位な印刷誌面の魅力もまだまだ健在ですが、場所をとらない電子版も別の魅力があります。

この機会に一度電子版を試してみてはいかがでしょうか。

◎天リフ独断ピックアップ

■都会で星を楽しもう・小雲夕著

デジタル時代に対応した観望ガイド「DSO観望ガイドブック」に3作目の「都会編」が登場。「星は都会ではよく見えない」のはある意味では真理ですが、真理にはいつも例外があります。月や惑星はもちろんですが、二重星や惑星状星雲は都市部でも意外なほどよく見え、楽しむことができます。

市街地観望のネックは、肉眼で星があまり見えないことによる導入の難しさですが、自動導入赤道儀と星図ソフトが大活躍。本書にはSkySafari用データが同梱され、対応赤道儀であれば紹介されている天体をカンタンに順に辿っていくことができます。



あなたも今夜、我が家からの星見にチャレンジしてみてはいかがでしょうか!

■ネットよ今夜もありがとう

今月はほよほよさんの「ほよほよのブログ」と、佐野康男さんの「Yasuo Sano Observatory Page」です。

「ほよほよ」さんのブログは筆者は初見。星空案内人の資格をもつ奥様と、新月期にはキャンプ場を巡って即席観望会を開催されているそうです。

佐野康男さんはお名前は存じ上げていましたが、HPを拝見するのは初めて。北海道名寄で古くから超新星捜索に取り組まれ、これまでに多数の天体を発見されている方です。ご病気を乗り越え、過去の観測結果をまとめなおしたのが紹介されているHPです。

■星ナビギャラリー

今月のトップ下はFさんのM100&NGC4312 。銀河の作品のクオリティは近年急上昇していて、この作品も解像感・星雲の色表現・星の色表現の3拍子がそろった素晴らしい仕上がり。トップ見開きは銀河が4点です。

個人的イチオシはIさんのモノクロでの金星。必然性を感じるモノクロ表現には憧れます。プリントで見てみたい作品ですね!

■天文外史 刻々の100年<前編>「時の記念日」誕生秘話(解説/井上 毅)

今から100年前、第1回「時の記念日」が実施された東京は、正午の時報に合わせて大砲や汽笛が鳴りかつてない雰囲気に包まれていました。「時の記念日」にまつわるユニークなエピソードを紹介します。

今年の6月10日は「時の記念日100周年」。日本標準時の基準となる東経135°線が通る街「明石」の天文科学館館長、井上毅さんによる「時の記念日」の徹底特集です。

全編、知らなかったことだらけ^^ さすがに「漏刻(水時計)」の名前は知っていましたが、棚橋源太郎・1916年のコレラ流行と「虎列拉病予防通俗博覧会」、「時博覧会」と第1回時の記念日の大イベント。現代では正確な時刻はGPSで一発取得ですが、それに至るまでの「時刻」に対する人々の認識の変遷は興味深いものです。

今回の6ページは「前編」。後編ではこの100年の「時と天文学の関係」を掘り下げるとのことです。こちらも楽しみですね^^

■ステラショットで撮らなきゃ損!都会でも星雲・星団が撮れる!(紹介/上山治貴)

天体撮影は敷居が高そう、と思っていませんか? 天体撮影初心者の星ナビ編集部・石川が、「ステラショット」開発者のひとり・上山先生と一緒に天体撮影に挑戦します。都会や自宅で星雲・星団の撮影、はじめてみませんか?

新連載。星ナビ編集部の新人「石川さん」が、ステラショットの開発者のお一人「上山先生」と天体写真に挑戦する企画です。「(オートガイドも不要で)便利な時代になりましたね!」「今こそ星雲星団を撮らなきゃ損だよ!」記事中の画像は、星ナビ編集部の社屋屋上で撮影したM42。「ステラショット2」でらくらく撮影。

実は筆者も今ステラショット2を試用中なのですが、自宅ベランダから撮影した写真を貼っておきます。こちらもノータッチガイド、総露出17分。ふだんの遠征ではPCで撮影することはなかったのですが、自宅ならデスクの上での操作が快適です^^ 飲みながらでも、仕事しながらでも撮影可能。こちらのレポートも近いうちに!

セレストロンC8 EOS6D(天体改造) 30秒×35枚 ダーク・フラットなし SXP赤道儀ノータッチガイド QBPフィルター トリミング ステラショット2で撮影

まとめ

いかがでしたか?

「コロナ」については、先月は「もううかつに口にできないくらいの状況になってしまいました」と書きましたが、さらに状況が悪くなってしまいました。筆者にも思うところはありますが、それに対する意見表明は控えたいと思います。

ただ、星ナビ今月号の「銀ノ星 四光子の記憶」はぜひお読みいただきたいと思います。想像をはるかに超える厄災に襲われたとき、人は何を考えどう行動するのか。正解は誰にもわかりません。そして、夜空は今日も変わらぬ姿を見せています。

震災から10年、再び日本を襲った今回の「禍」。事態の一日も早い収束、そして無益な争いや分断が広がらないことを祈るしかありません。

そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!6月号も楽しみですね!

星ナビ6月号は「アトラス彗星の分裂」と「360万円でEKBO発見」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11230_hoshinavi

 


※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。

天文ガイドも合わせて読みたいですね!! https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/05/e5a52f9a43c497f3dd552ddb164ca89d-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/05/e5a52f9a43c497f3dd552ddb164ca89d-150x150.jpg編集部雑誌・書籍アストロアーツHPで、星ナビ2020年6月号の内容が告知されています。発売は5月2日土曜日です。 今月の内容は!? 特集は「アトラス彗星」。急増光から一転、分裂した彗星のシナリオに迫ります。さらに、「360万円でEKBO発見」では、研究者がアマチュアの機材を用いて、太陽系外縁天体の謎に挑みます。 星ナビ6月号は「アトラス彗星の分裂」と「360万円でEKBO発見」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11230_hoshinavi ■表紙 表紙の画像は、昨年話題をさらったエッジワース・カイパーベルト天体(Edgeworth-Kuiper Belt Object:EKBO)のイメージ画像。次々項でご紹介しますが、アマチュア用機材を使用し発想と工夫で勝負した有松亘さんの記事との連動。 先月号には「大彗星の予感」とあったアトラス彗星(C/2019 Y4)が、「崩れ去った?大彗星への期待」と変わっているのに世の無常を感じますね^^;; 大彗星がお預けになったのは残念でしたが、次項でご紹介するアトラス彗星の特集記事は読み応え十分です。 ■脆くも崩れた期待 アトラス彗星分裂のシナリオ(解説/吉田誠一・小林仁美・鈴木文二) 総力10ページ特集。大きな期待とは裏腹に、アトラス彗星の分裂が最初に観測されたのが3月末。HSTで四散した核の詳細が撮影されたのが4月20日。それがわずか10日ちょっと後の発売号に10ページの特集として掲載されるのですから、記事執筆陣と星ナビ編集部の対応力はスゴイ。 大きな流れとしては「実録・アトラス彗星、核分裂」「研究者の眼でみた分裂彗星のココがスゴイ」「(コロナでプロの観測施設が軒並み稼働していない中)世界のアマチュアが大活躍」「これまでにわかった光度変化と核分裂のすべて」です。 さまざまな最新の観測機材と多くの熱心なアマチュアが注視する「彗星」。次回の「大彗星」の時には、きっと大きな観測成果が得られ、彗星に対する知見が大きく進むことでしょう。気長に待ちたいものですね。 ■またたく宇宙をつかまえる<前編> 360万円でEKBO発見(解説・画像/有松 亘) EKBOの秘密。昨年話題になった、「恒星食」を観測することで太陽系の外縁の「エッジワース・カイパーベルト天体(EKBO)」の存在を示した研究。プロジェクトを主導した有松亘(ありまつ・こう)さん自らによる、発見に至るまでの手記と科学上の意義の解説です。 有松さんは現役「ガチ天」のプロの天文学者。使用した機材は「RASA11」「ASI1600MM-Cool」「SpeedStar」「(私物の)EM-200」「三基のアリミゾ」「ステラナビゲータ11」「TOMITAの星幕」など、天文ファンに馴染みのあるものばかり。 宇宙望遠鏡やアルマのような「大艦巨砲主義」の巨大科学となった最先端の天文学ですが、「秒単位での変化」を捉える新しい分野では、個人レベルの斬新なアイデアとその実現で、予想もつかなかったブレークスルーがまだまだ可能であることを示したものといえるでしょう。後編も楽しみですね! ■機材セレクション 剛性に優れたシステム経緯台 ZEROからはじめよう(構成/川村 晶) 入門者向け天体望遠鏡「ラプトル50」「アトラス60」などで高い評価を受けているスコープテック。「次の15年の柱となる製品」との思いで3月に発売された製品が、片持ちフォーク式経緯台「スコープテック・ゼロ」。外観から使い勝手、使用感、構成例までのレポートです。 ゼロの「3人のキーマン」によるインタビューも必見。中村社長の素顔が天文メディアに出るのは初めてかも?「業界に新しい風」を巻き起こすことに大い期待したいですね! https://reflexions.jp/tenref/orig/2020/03/25/10495/ スコープテックのZEROについては、こちらの天リフ記事もぜひあわせてごらんください! ■宇宙で働く3 宇宙の謎を解き明かす天文学者(解説/道山知成) 宇宙で働く。その最右翼?が天文学者。4人の若手天文学者のリアルな声。学部を卒業後、まずは博士号取得に5年。ポスドクを3〜5年つないで、任期なしの職を得るのが一つの成功モデルですが、あえて書くまでもなく厳しい道のりです。 しかし、宇宙の謎を自分の力で解くことを望み、それを仕事とすることを選んだのが「天文学者」。前向きに、楽観的に、苦労を楽しみながら乗り越えていく。そんな道を選んで幸せな人生を送る人が存在することが、社会にとっての宝であると筆者は信じています。 筆者は年齢的に、ここに登場する若手天文学者の活躍を最後まで見とどけることはできないでしょうが、陰ながらエールを送り続けたいと思います^^ ◎広告ピックアップ ■星ナビ電子版 書店も多くが休業してしまっている今、星ナビを確実に読む手段が「電子版」です。Kindleをはじめ、多くの電子書籍ストアで星ナビは入手可能。高品位な印刷誌面の魅力もまだまだ健在ですが、場所をとらない電子版も別の魅力があります。 この機会に一度電子版を試してみてはいかがでしょうか。 ◎天リフ独断ピックアップ ■都会で星を楽しもう・小雲夕著 デジタル時代に対応した観望ガイド「DSO観望ガイドブック」に3作目の「都会編」が登場。「星は都会ではよく見えない」のはある意味では真理ですが、真理にはいつも例外があります。月や惑星はもちろんですが、二重星や惑星状星雲は都市部でも意外なほどよく見え、楽しむことができます。 市街地観望のネックは、肉眼で星があまり見えないことによる導入の難しさですが、自動導入赤道儀と星図ソフトが大活躍。本書にはSkySafari用データが同梱され、対応赤道儀であれば紹介されている天体をカンタンに順に辿っていくことができます。 あなたも今夜、我が家からの星見にチャレンジしてみてはいかがでしょうか! ■ネットよ今夜もありがとう 今月はほよほよさんの「ほよほよのブログ」と、佐野康男さんの「Yasuo Sano Observatory Page」です。 「ほよほよ」さんのブログは筆者は初見。星空案内人の資格をもつ奥様と、新月期にはキャンプ場を巡って即席観望会を開催されているそうです。 佐野康男さんはお名前は存じ上げていましたが、HPを拝見するのは初めて。北海道名寄で古くから超新星捜索に取り組まれ、これまでに多数の天体を発見されている方です。ご病気を乗り越え、過去の観測結果をまとめなおしたのが紹介されているHPです。 ■星ナビギャラリー 今月のトップ下はFさんのM100&NGC4312 。銀河の作品のクオリティは近年急上昇していて、この作品も解像感・星雲の色表現・星の色表現の3拍子がそろった素晴らしい仕上がり。トップ見開きは銀河が4点です。 個人的イチオシはIさんのモノクロでの金星。必然性を感じるモノクロ表現には憧れます。プリントで見てみたい作品ですね! ■天文外史 刻々の100年<前編>「時の記念日」誕生秘話(解説/井上 毅) 今年の6月10日は「時の記念日100周年」。日本標準時の基準となる東経135°線が通る街「明石」の天文科学館館長、井上毅さんによる「時の記念日」の徹底特集です。 全編、知らなかったことだらけ^^ さすがに「漏刻(水時計)」の名前は知っていましたが、棚橋源太郎・1916年のコレラ流行と「虎列拉病予防通俗博覧会」、「時博覧会」と第1回時の記念日の大イベント。現代では正確な時刻はGPSで一発取得ですが、それに至るまでの「時刻」に対する人々の認識の変遷は興味深いものです。 今回の6ページは「前編」。後編ではこの100年の「時と天文学の関係」を掘り下げるとのことです。こちらも楽しみですね^^ ■ステラショットで撮らなきゃ損!都会でも星雲・星団が撮れる!(紹介/上山治貴) 新連載。星ナビ編集部の新人「石川さん」が、ステラショットの開発者のお一人「上山先生」と天体写真に挑戦する企画です。「(オートガイドも不要で)便利な時代になりましたね!」「今こそ星雲星団を撮らなきゃ損だよ!」記事中の画像は、星ナビ編集部の社屋屋上で撮影したM42。「ステラショット2」でらくらく撮影。 実は筆者も今ステラショット2を試用中なのですが、自宅ベランダから撮影した写真を貼っておきます。こちらもノータッチガイド、総露出17分。ふだんの遠征ではPCで撮影することはなかったのですが、自宅ならデスクの上での操作が快適です^^ 飲みながらでも、仕事しながらでも撮影可能。こちらのレポートも近いうちに! まとめ いかがでしたか? 「コロナ」については、先月は「もううかつに口にできないくらいの状況になってしまいました」と書きましたが、さらに状況が悪くなってしまいました。筆者にも思うところはありますが、それに対する意見表明は控えたいと思います。 ただ、星ナビ今月号の「銀ノ星 四光子の記憶」はぜひお読みいただきたいと思います。想像をはるかに超える厄災に襲われたとき、人は何を考えどう行動するのか。正解は誰にもわかりません。そして、夜空は今日も変わらぬ姿を見せています。 震災から10年、再び日本を襲った今回の「禍」。事態の一日も早い収束、そして無益な争いや分断が広がらないことを祈るしかありません。 そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!6月号も楽しみですね! 星ナビ6月号は「アトラス彗星の分裂」と「360万円でEKBO発見」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11230_hoshinavi   ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!編集部発信のオリジナルコンテンツ