みなさんこんにちは!

日本でもすっかりお馴染みになったSVBONYから、意欲的な2つの新製品が発売されます。本記事ではそれらをご紹介します。

1月30日19:00から、SVBONY公式チャンネルで告知ライブ配信が実施されます。日本限定の割引クーポンも配布されるそうで「2026年最安価格」に期待!



SV535 105mm超軽量望遠レンズ

SV535は天体撮影に特化したカメラレンズです。焦点距離105mmF2.8、5群7枚、EDレンズ使用、イメージサークルはフルサイズ対応。小型軽量、鏡筒バンド・ドブテイルバー付き。ミラーレスカメラ用マウント(EまたはZまたはR)が1個付属。価格はなんと45,900円。なお、絞りはF2.8固定です。

SVBONYの系譜を振り返る

SVBONY社が日本市場に登場した初期のころは、SV503に代表される「コスパの高い低価格帯の天体望遠鏡」が中心だった印象がありました。

オトナの天文趣味入門に最適・SVBONY SV503天体望遠鏡(1)外観編

その後、SV550のような「より高性能の天体望遠鏡」も発売され、ディープスカイ天体写真にも高い適性を持つラインナップも充実してきています。

【低価格高性能】SVBONY SV550 122MMレビュー【FPL-51/3枚玉アポクロマート】

2024年末に発売された「SV555」では「高性能の小型アストログラフ」にも進出。「スーパーEDレンズを使わなくてもここまでの高性能を発揮できる」ことに驚いた記憶があります。

【安くてよく写る】SVBONY SV555レビュー【口径54mmアストログラフ】

そして、満を持して登場したのが「SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズ」です。

SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズ
https://www.svbony.jp/products/sv535-telephoto-lens

「兄者たちとは違う」SV5x5シリーズの末弟

SV535 望遠レンズ APO 5枚7群 F2.8 焦点距離105mm

今回発売された「SV535」は、「高性能のアストログラフ」でありながら、小型軽量・低価格を前面に打ち出した意欲作です。型番的には「SV555/SV545/SV535」は「三兄弟」なのですが、上の2人の「兄」とは大きく違った立ち位置の製品となっています。

最大の違いは、小型軽量であること。アリガタ・鏡筒バンドを除いた本体重量は482g。カメラレンズと同じくらいの小型軽量(*1)です。長兄の「SV555」の約1900g(*2)に対して約1/4の重量。本製品のコンセプトである「プロフェショナルな天体写真撮影を、シンプルに、軽量に、誰もが手に届くものにする」を体現したものとなっています。

(*1)カメラレンズでは「105mmF2.8」の単焦点レンズはマクロレンズになってしまうのでやや大型になりますが、「シグマ105mm F2.8 DG DN MACRO [ソニーE]」の場合710gです。

(*2)鏡筒バンド、アリガタ除く。天リフ実測値

世界初?「ミラーレス専用設計」の天体用カメラレンズ

SV535のレンズレイアウト。最後群レンズがセンサーにきわめて近い、ミラーレス時代の設計です。ズーム・手振れ補正のための複雑なレンズを一切含まない、必要最小限のシンプルなレンズ構成です。

SV535のレンズレイアウト。このような設計の105mmF2.8レンズが世に現れたことについては、天リフ編集長はさまざまな点から深い感慨と歓喜を禁じ得ないのですが、とても長くなるので一言でいうと、最大の特徴は「ショートフランジバック」。「ミラーレス一眼カメラ時代」のトレンドに沿った設計です。SV535は構成図から見てわかるように、センサーに近い場所に置かれた最後群レンズが特徴的です。

デジタル一眼レフカメラの出現から四半世紀、ミラーレス一眼カメラの出現から約15年、カメラレンズは飛躍的に進化してきました。「F1.4解放でも色にじみもなければ周辺も流れない」夢のようなレンズを手にすることができるのが現在ですが、それに一役買ったのが「ショートフランジバックによる設計自由度の拡大」です。

レンズの高性能化をもたらしたものはそれだけではありませんが、そんな進化に撮り残されてきたのが「明るい中望遠短焦点レンズ」でもあります。「F2.8ズームがあればF2.8の単焦点レンズなんていらない」「光学手振れ補正のない望遠レンズなんて」「マニュアルフォーカスなんてあり得ない」。そんな一般カメラ市場のトレンドの中では、カメラメーカー・レンズメーカーから「星の撮影に特化した、手ごろな価格の明るい中望遠レンズ(*)」が登場することはなかったのです。

(*)シグマの「105mmF1.4Art」のような天体撮影を強く意識した望遠レンズは存在しましたが、一般カメラ市場のニーズも満たす必要があったため、大型で高価なレンズとなっていました。

すでにとても長くなっていますが^^;; そんな中、SVBONYがやってくれました!最新のカメラレンズ設計・製造技術を駆使し「星の撮影に特化した手ごろな価格の高性能なカメラレンズ」を製品化してくれたのです!これだよ父さん!僕が欲しかったのはこれなんだよ!

「星の撮影」で求められる「点像性能」

SV535のスポットダイヤグラム(点光源がどのように結像するかを波長別にシミュレーションした図)。実は、一般的なカメラレンズではスポットダイヤグラムが公表されることはほぼありません。理由はお察し。

星の撮影は一般写真とは異なるさまざまなニーズがありますが、まず第一に求められるのは「周辺まで点像」であること。理想的な「点光源」である星の撮影では、レンズの「収差(理想的な結像に対するエラー)」がモロに出てしまいますが、SV535は上の図のようにイメージサークルの隅(像高22mm)でもほとんど崩れのない点像(*)になっています。

(*)最小星像径は15μm程度でしょうか。最近のフラッグシップ級アストログラフよりは大きめですが、カメラレンズとしては大変優秀です。何よりも中心〜四隅まで形状が安定していることが大きなプラスポイント。

天体用CMOSカメラでも使用できる

SV535はミラーレスデジタル一眼カメラで使用できるだけでなく、バックフォーカス17.5mmのラージセンサー天体用CMOSカメラも接続可能です。

ディープスカイ天体写真の分野では、デジタル一眼カメラから「天体用(冷却)CMOSカメラ」ヘの移行が進んでいます。一方で、デジタルカメラの世界ではミラーレスへのシフトが急速に進み、新製品のほとんどがショートフランジバックの「ミラーレス用」となりました。

ここで困ったことが1つあります。「天体用(冷却)CMOSカメラ」では「ミラーレス用」の高性能カメラレンズが使用できない(*)のです。これまでになかったような高性能のカメラレンズが続々と発売されているのに・・・これって悲しくないですか?

(*)最大の理由はレンズ側のフォーカス機能がボディ側の電子接点制御なしには動作しないこと。機械的な機構でフォーカスが可能なレンズもなくはないのですが、ほとんどは電子式のフォーカス機構となっています。

しかし、SV535は違います。SV535のフォーカス機構は機械式(ヘリカルフォーカサー)。カメラと機械的に接続さえできれば(*)、ピント合わせは無問題。マニュアルフォーカス万歳!

(*)バックフォーカスが短い関係で、カメラ側にフィルタードロワーを入れることはできないことには注意が必要です。その代わりにSV535はレンズ先端に48mmフィルターをねじ込める設計となっています。



架台に安定して接続できる、鏡筒バンドとアリガタ

一般的な小型カメラレンズには通常「三脚座」がありません。天体撮影では地味に困った問題です。特に天体用CMOSカメラで使用する場合、レンズ側を架台にしっかり固定することが必須になります。

しかし、SV535は違います。ビクセン・アルカ両対応。しっかり固定できる鏡筒バンドと、「Vスタイル(ビクセン互換)」のアリガタ、アルカスイス互換のプレートが付属。しかも、鏡筒バンドにファインダーアリミゾも装着できるので、ガイド鏡や制御ボックスもレンズ側に設置可能です(*)。

(*)カメラレンズで天体撮影を行う場合、レンズ側にパーツを装着する手段がないのも地味に困った問題です。

長辺20°の画角・焦点距離105mmの広い世界

Hiroaki Waki | 白鳥座のサドル付近 | SV535+UV/IRcutフィルタ フルサイズ α7Rm3 ISO3200 | 30秒 x 29枚、ノータッチガイド PixInsight補正処理

星空を、もっと広く撮ってみませんか?ディープスカイ天体写真の魅力の1つは、さまざまな形・色の天体を写すことですが、長い焦点距離で大きく写すだけではなく、天の川のクローズアップや、点在するさまざまな星雲を1枚に広く収められる「焦点距離105mm・長辺20°の世界」にはまた別の面白さがあります。

Francisco Javier Pérez Olvera | 月、水星、火星の合 | SV535 望遠レンズ

焦点距離105mmの画角は「星空風景」でも活用できます。「星空風景は超広角レンズ」という固定観念を打ち破ってみませんか?

小さなレンズで本格的ディープスカイ撮影

Hiroaki Waki | かもめ星雲 | SV535 + ASI585MCP + UV/IRcut filter | Gain 252, -5℃, 60秒 x 99枚 + 180秒 x 25枚(177分) | 処理:PixInsight(BXT/NXT利用)、Luminar4、ややトリミング | 三浦半島 | 2025/11/21

SV535はクローズアップにも耐える高性能。この作例は1/1.2インチセンサーのASI585MCPで撮影されたものですが、「(実)焦点距離105mm」でもここまで詳細な天体の姿をとらえることができます。高価なラージセンサーの冷却CMOSカメラでなくても、小型・軽量・低価格な撮影システムでディープスカイ天体写真は楽しめるのです。

驚きの低価格

https://www.svbony.jp/products/sv535-telephoto-lens

そして、、、なんと驚きの低価格、45,980円これって安くないですか?!星の撮影に特化することで、さまざまな「無駄」を排除したからこそできたこのコストダウン。この価格なら、とりあえず1本いっとく?(*)

(*)過剰な営業トークで恐縮です^^;;

フラッグシップ天体カメラ「SC571CC」

これまでで最大のセンサーサイズAPS-C

SVBONY社の天体CMOSカメラは、SV505CやSV705Cなどの「小センサー・非冷却」に代表される、低価格・高性能カメラの印象がこれまで強かったのですが、最近ではフォーサーズセンサー搭載のSV405CCや1インチスクウェアセンサー搭載のSV605CCのような、本格的な冷却タイプの天体CMOSカメラをラインナップしています。

SV405CC IMX294使用の4/3フォーマット冷却CMOSカメラ
SV605CC IMX533使用の1インチスクウェアフォーマット冷却CMOSカメラ

今回発売される「SC571CC」は、これまでの中で最大のセンサーサイズとなるAPS-CフォーマットセンサーIMX571搭載の冷却CMOSカメラ。

SC571CC IMX571使用のAPS-Cフォーマット冷却CMOSカメラ

APS-Cフォーマットの冷却CMOSカメラは、本格的なディープスカイ天体写真を指向するファンにとって、画質・使いやすさ・価格のバランスが最も良いものといえるのではないでしょうか(*)。SVBONY社は本製品を「フラッグシップ」と称していますが、まさに「ガチ(^2)領域」に同社が進出したものといえるでしょう。

(*)最高の画質を求めるならフルサイズのIMX455センサー搭載機になりますが、価格も一気に跳ね上がるだけでなく、光学系に対する要求も跳ね上がります。画素数も多くなり画像処理も重くなります。

驚きの「SVBONYプライス」

2026年1月28日、公式サイトよりキャプチャ。

SVBONY社の1つのウリが「低価格」。カメラ・フィルター・鏡筒など、さまざまな天文機材を低価格でこれまで販売してきましたが、SC571Cもその例に漏れず、最安級の価格設定がなされています。2026年1月28日現在、公式サイトの直販価格はなんと189,980円。しかも、記事冒頭でご紹介したライブ配信ではさらにお得なクーポンが配布されるとのことで、フォーサーズセンサー冷却カメラに近いくらいの低価格になるかも(*)しれません。

(*)なお、為替レートが激動している昨今、海外製品は常に「時価」的な変動要素を含むことにご注意ください。

隙のないスペック

センサーのスペックはIMX571採用の他社カメラと基本的に同じなので省略しますが、二段式TEC冷却(最大外気温-35°)、ゼロ・アンプグロー、16bit ADC、結露防止ヒーター搭載など、天体用CMOSカメラとしてのスペックにも隙はありません。

良い点としてはDDRキャッシュが512MBなのは大きめ。USB3のポート形状は今風のUSB-C。注意点としては、カメラ側にUSBハブ機能がないこと(*1)と、保護ガラスがクリア型(*2)であることです。

(*1)架台・ガイドカメラ・EAF・フィルターホイール・露よけヒーターなど、天体撮影ではけっこうな数のUSBデバイスを使用しますので、2口程度のUSBでは結局不足する場合も多いでしょう。12Vの電源供給も含めた同社の「SV241 Pro 天文用電源制御ボックス」のようなデバイスを使用するのがシンプルなソリューションの1つでしょう。

(*2)ブロードバンドRGB撮影の場合、UV/IRカットフィルターの使用が推奨です。SV535で使用する場合はレンズ前に48mmのUV/IRカットフィルターを装着して使用することになるでしょう。また、ナローバンドフィルターを使用する際は、近赤外の漏光の少ない製品を使うことが推奨です。

まとめ

いかがでしたか?!

「安いだけではない」のが最近のSVBONYですが、今回発売された「SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズ」は、それどころか「業界の新しいトレンドを切り拓く」と言っても差し支えのない、斬新なオリジナリティのある製品です。

最新レベルのカメラレンズ設計・製造技術を「星を撮る」という一点に集中すると、どんな製品ができあがるのか。今後天リフで予定している試写・レビューが楽しみです。結果は「フラッグシップ天体用冷却CMOSカメラ SC571C」とともに、近日中にレポートしますのでお楽しみに!

それでは皆様のご武運をお祈り申し上げます。Clear Sky!!


  • 本記事はSvbonyJapan株式会社 より協賛および機材貸与を受け、天文リフレクションズ編集部が独自の判断で作成したものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。
  • 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。
  • 製品の購入およびお問い合わせはメーカー様・販売店様にお願いいたします。
  • 本記事によって読者様に発生した事象については、その一切について編集部では責任を取りかねますことをご了承ください。
  • 特に注記のない画像はSvbonyJapan社より提供されたものまたは公式サイトから引用したものです。
  • 記事中の製品仕様および価格は注記のないものを除き執筆時(2026年1月)のものです。
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  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2026/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x576.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2026/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部望遠鏡望遠鏡天体用カメラ天体用カメラカメラレンズカメラレンズSVBONYみなさんこんにちは! 日本でもすっかりお馴染みになったSVBONYから、意欲的な2つの新製品が発売されます。本記事ではそれらをご紹介します。 1月30日19:00から、SVBONY公式チャンネルで告知ライブ配信が実施されます。日本限定の割引クーポンも配布されるそうで「2026年最安価格」に期待! SV535 105mm超軽量望遠レンズ SVBONYの系譜を振り返る SVBONY社が日本市場に登場した初期のころは、SV503に代表される「コスパの高い低価格帯の天体望遠鏡」が中心だった印象がありました。 https://reflexions.jp/tenref/navi/goods/telescope/10643/ その後、SV550のような「より高性能の天体望遠鏡」も発売され、ディープスカイ天体写真にも高い適性を持つラインナップも充実してきています。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2024/01/29/16368/ 2024年末に発売された「SV555」では「高性能の小型アストログラフ」にも進出。「スーパーEDレンズを使わなくてもここまでの高性能を発揮できる」ことに驚いた記憶があります。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2025/02/21/17373/ そして、満を持して登場したのが「SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズ」です。 SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズhttps://www.svbony.jp/products/sv535-telephoto-lens 「兄者たちとは違う」SV5x5シリーズの末弟 今回発売された「SV535」は、「高性能のアストログラフ」でありながら、小型軽量・低価格を前面に打ち出した意欲作です。型番的には「SV555/SV545/SV535」は「三兄弟」なのですが、上の2人の「兄」とは大きく違った立ち位置の製品となっています。 最大の違いは、小型軽量であること。アリガタ・鏡筒バンドを除いた本体重量は482g。カメラレンズと同じくらいの小型軽量(*1)です。長兄の「SV555」の約1900g(*2)に対して約1/4の重量。本製品のコンセプトである「プロフェショナルな天体写真撮影を、シンプルに、軽量に、誰もが手に届くものにする」を体現したものとなっています。 (*1)カメラレンズでは「105mmF2.8」の単焦点レンズはマクロレンズになってしまうのでやや大型になりますが、「シグマ105mm F2.8 DG DN MACRO 」の場合710gです。 (*2)鏡筒バンド、アリガタ除く。天リフ実測値 世界初?「ミラーレス専用設計」の天体用カメラレンズ SV535のレンズレイアウト。このような設計の105mmF2.8レンズが世に現れたことについては、天リフ編集長はさまざまな点から深い感慨と歓喜を禁じ得ないのですが、とても長くなるので一言でいうと、最大の特徴は「ショートフランジバック」。「ミラーレス一眼カメラ時代」のトレンドに沿った設計です。SV535は構成図から見てわかるように、センサーに近い場所に置かれた最後群レンズが特徴的です。 デジタル一眼レフカメラの出現から四半世紀、ミラーレス一眼カメラの出現から約15年、カメラレンズは飛躍的に進化してきました。「F1.4解放でも色にじみもなければ周辺も流れない」夢のようなレンズを手にすることができるのが現在ですが、それに一役買ったのが「ショートフランジバックによる設計自由度の拡大」です。 レンズの高性能化をもたらしたものはそれだけではありませんが、そんな進化に撮り残されてきたのが「明るい中望遠短焦点レンズ」でもあります。「F2.8ズームがあればF2.8の単焦点レンズなんていらない」「光学手振れ補正のない望遠レンズなんて」「マニュアルフォーカスなんてあり得ない」。そんな一般カメラ市場のトレンドの中では、カメラメーカー・レンズメーカーから「星の撮影に特化した、手ごろな価格の明るい中望遠レンズ(*)」が登場することはなかったのです。 (*)シグマの「105mmF1.4Art」のような天体撮影を強く意識した望遠レンズは存在しましたが、一般カメラ市場のニーズも満たす必要があったため、大型で高価なレンズとなっていました。 すでにとても長くなっていますが^^;; そんな中、SVBONYがやってくれました!最新のカメラレンズ設計・製造技術を駆使し「星の撮影に特化した手ごろな価格の高性能なカメラレンズ」を製品化してくれたのです!これだよ父さん!僕が欲しかったのはこれなんだよ! 「星の撮影」で求められる「点像性能」 星の撮影は一般写真とは異なるさまざまなニーズがありますが、まず第一に求められるのは「周辺まで点像」であること。理想的な「点光源」である星の撮影では、レンズの「収差(理想的な結像に対するエラー)」がモロに出てしまいますが、SV535は上の図のようにイメージサークルの隅(像高22mm)でもほとんど崩れのない点像(*)になっています。 (*)最小星像径は15μm程度でしょうか。最近のフラッグシップ級アストログラフよりは大きめですが、カメラレンズとしては大変優秀です。何よりも中心〜四隅まで形状が安定していることが大きなプラスポイント。 天体用CMOSカメラでも使用できる ディープスカイ天体写真の分野では、デジタル一眼カメラから「天体用(冷却)CMOSカメラ」ヘの移行が進んでいます。一方で、デジタルカメラの世界ではミラーレスへのシフトが急速に進み、新製品のほとんどがショートフランジバックの「ミラーレス用」となりました。 ここで困ったことが1つあります。「天体用(冷却)CMOSカメラ」では「ミラーレス用」の高性能カメラレンズが使用できない(*)のです。これまでになかったような高性能のカメラレンズが続々と発売されているのに・・・これって悲しくないですか? (*)最大の理由はレンズ側のフォーカス機能がボディ側の電子接点制御なしには動作しないこと。機械的な機構でフォーカスが可能なレンズもなくはないのですが、ほとんどは電子式のフォーカス機構となっています。 しかし、SV535は違います。SV535のフォーカス機構は機械式(ヘリカルフォーカサー)。カメラと機械的に接続さえできれば(*)、ピント合わせは無問題。マニュアルフォーカス万歳! (*)バックフォーカスが短い関係で、カメラ側にフィルタードロワーを入れることはできないことには注意が必要です。その代わりにSV535はレンズ先端に48mmフィルターをねじ込める設計となっています。 架台に安定して接続できる、鏡筒バンドとアリガタ 一般的な小型カメラレンズには通常「三脚座」がありません。天体撮影では地味に困った問題です。特に天体用CMOSカメラで使用する場合、レンズ側を架台にしっかり固定することが必須になります。 しかし、SV535は違います。ビクセン・アルカ両対応。しっかり固定できる鏡筒バンドと、「Vスタイル(ビクセン互換)」のアリガタ、アルカスイス互換のプレートが付属。しかも、鏡筒バンドにファインダーアリミゾも装着できるので、ガイド鏡や制御ボックスもレンズ側に設置可能です(*)。 (*)カメラレンズで天体撮影を行う場合、レンズ側にパーツを装着する手段がないのも地味に困った問題です。 長辺20°の画角・焦点距離105mmの広い世界 星空を、もっと広く撮ってみませんか?ディープスカイ天体写真の魅力の1つは、さまざまな形・色の天体を写すことですが、長い焦点距離で大きく写すだけではなく、天の川のクローズアップや、点在するさまざまな星雲を1枚に広く収められる「焦点距離105mm・長辺20°の世界」にはまた別の面白さがあります。 焦点距離105mmの画角は「星空風景」でも活用できます。「星空風景は超広角レンズ」という固定観念を打ち破ってみませんか? 小さなレンズで本格的ディープスカイ撮影 SV535はクローズアップにも耐える高性能。この作例は1/1.2インチセンサーのASI585MCPで撮影されたものですが、「(実)焦点距離105mm」でもここまで詳細な天体の姿をとらえることができます。高価なラージセンサーの冷却CMOSカメラでなくても、小型・軽量・低価格な撮影システムでディープスカイ天体写真は楽しめるのです。 驚きの低価格 そして、、、なんと驚きの低価格、45,980円。これって安くないですか?!星の撮影に特化することで、さまざまな「無駄」を排除したからこそできたこのコストダウン。この価格なら、とりあえず1本いっとく?(*) (*)過剰な営業トークで恐縮です^^;; フラッグシップ天体カメラ「SC571CC」 これまでで最大のセンサーサイズAPS-C SVBONY社の天体CMOSカメラは、SV505CやSV705Cなどの「小センサー・非冷却」に代表される、低価格・高性能カメラの印象がこれまで強かったのですが、最近ではフォーサーズセンサー搭載のSV405CCや1インチスクウェアセンサー搭載のSV605CCのような、本格的な冷却タイプの天体CMOSカメラをラインナップしています。 今回発売される「SC571CC」は、これまでの中で最大のセンサーサイズとなるAPS-CフォーマットセンサーIMX571搭載の冷却CMOSカメラ。 APS-Cフォーマットの冷却CMOSカメラは、本格的なディープスカイ天体写真を指向するファンにとって、画質・使いやすさ・価格のバランスが最も良いものといえるのではないでしょうか(*)。SVBONY社は本製品を「フラッグシップ」と称していますが、まさに「ガチ(^2)領域」に同社が進出したものといえるでしょう。 (*)最高の画質を求めるならフルサイズのIMX455センサー搭載機になりますが、価格も一気に跳ね上がるだけでなく、光学系に対する要求も跳ね上がります。画素数も多くなり画像処理も重くなります。 驚きの「SVBONYプライス」 SVBONY社の1つのウリが「低価格」。カメラ・フィルター・鏡筒など、さまざまな天文機材を低価格でこれまで販売してきましたが、SC571Cもその例に漏れず、最安級の価格設定がなされています。2026年1月28日現在、公式サイトの直販価格はなんと189,980円。しかも、記事冒頭でご紹介したライブ配信ではさらにお得なクーポンが配布されるとのことで、フォーサーズセンサー冷却カメラに近いくらいの低価格になるかも(*)しれません。 (*)なお、為替レートが激動している昨今、海外製品は常に「時価」的な変動要素を含むことにご注意ください。 隙のないスペック センサーのスペックはIMX571採用の他社カメラと基本的に同じなので省略しますが、二段式TEC冷却(最大外気温-35°)、ゼロ・アンプグロー、16bit ADC、結露防止ヒーター搭載など、天体用CMOSカメラとしてのスペックにも隙はありません。 良い点としてはDDRキャッシュが512MBなのは大きめ。USB3のポート形状は今風のUSB-C。注意点としては、カメラ側にUSBハブ機能がないこと(*1)と、保護ガラスがクリア型(*2)であることです。 (*1)架台・ガイドカメラ・EAF・フィルターホイール・露よけヒーターなど、天体撮影ではけっこうな数のUSBデバイスを使用しますので、2口程度のUSBでは結局不足する場合も多いでしょう。12Vの電源供給も含めた同社の「SV241 Pro 天文用電源制御ボックス」のようなデバイスを使用するのがシンプルなソリューションの1つでしょう。 (*2)ブロードバンドRGB撮影の場合、UV/IRカットフィルターの使用が推奨です。SV535で使用する場合はレンズ前に48mmのUV/IRカットフィルターを装着して使用することになるでしょう。また、ナローバンドフィルターを使用する際は、近赤外の漏光の少ない製品を使うことが推奨です。 まとめ いかがでしたか?! 「安いだけではない」のが最近のSVBONYですが、今回発売された「SV535 105mmF2.8超軽量望遠レンズ」は、それどころか「業界の新しいトレンドを切り拓く」と言っても差し支えのない、斬新なオリジナリティのある製品です。 最新レベルのカメラレンズ設計・製造技術を「星を撮る」という一点に集中すると、どんな製品ができあがるのか。今後天リフで予定している試写・レビューが楽しみです。結果は「フラッグシップ天体用冷却CMOSカメラ SC571C」とともに、近日中にレポートしますのでお楽しみに! それでは皆様のご武運をお祈り申し上げます。Clear Sky!! 本記事はSvbonyJapan株式会社 より協賛および機材貸与を受け、天文リフレクションズ編集部が独自の判断で作成したものです。文責は全て天文リフレクションズ編集部にあります。 記事に関するご質問・お問い合わせなどは天文リフレクションズ編集部宛にお願いいたします。 製品の購入およびお問い合わせはメーカー様・販売店様にお願いいたします。 本記事によって読者様に発生した事象については、その一切について編集部では責任を取りかねますことをご了承ください。 特に注記のない画像はSvbonyJapan社より提供されたものまたは公式サイトから引用したものです。 記事中の製品仕様および価格は注記のないものを除き執筆時(2026年1月)のものです。 記事中の社名、商品名等は各社の商標または登録商標です。  編集部発信のオリジナルコンテンツ