星ナビ2022年2月号ご紹介
アストロアーツHPで星ナビ2022年2月号の内容が告知されています。発売は1月5日水曜日です。
目次
今月の内容は!?
星空を楽しむための月刊「星ナビ」2022年2月号は1月5日(水)発売です。2021年12月の「南極皆既日食」をレポート。さらに、池谷・関彗星でおなじみの関 勉さんの半生を振り返ります。
星ナビ2月号は「南極皆既日食」と「伝説のコメットハンター関 勉さん」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12403_hoshinavi
■表紙
今月の表紙は12月11日のレナード彗星。三本松尚雄さんお得意のツイン鏡筒による4フレームモザイク合成。2本に分かれたテイル、長いイオンテイルの描出がお見事。
レナード彗星は、小バーストを繰り返しながら日々めまぐるしく姿を変えています。西空に低いものの、26日はこれまで以上に各地で長い尾が観測されたようです。「面白くなってきやがった!」目が離せませんね!
■Deepな天体写真 市街地で星雲撮影4 アクロマート屈折一本勝負
あぷらなーとさんの連載、第4回目。「アクロマート対物レンズは色収差が出るから天体写真には使えない?」そんな「常識?」を完膚なまでに打ち壊す「デュアルナローバンド撮影」の全て。
「古典的アクロマート」の色収差補正が「たまたま」星雲輝線と一致していた、というのが種明かしですが、現実世界の細い抜け道をくぐり抜けて素晴らしいリザルトを得て、理論的な裏付けを明確にするまでのプロセスは、アマチュア天文趣味の醍醐味といえるでしょう。
■南極皆既日食紀行 白い大陸の黒い太陽
沈まない太陽が月に隠される、南極での皆既日食(*)レポート。コロナのリスク・天候のリスク・帰国時の2週間の自宅隔離(会社を44連休!)、何回ものPCR検査に抗原検査、1秒当たり10万円の費用。それに見合うだけの素晴らしい体験記です。
(*)この日食の1サロス前は2003年、次回は2039年。編集後記によると、川口編集人は次回は「行く」と決めてらっしゃるそうです。
そう簡単に行けるものではない「南極」ですが、これは行ってみたくなりますね!1サロス18年後までの間、この記事は南極皆既日食のバイブルになることでしょう。
■年末を彩った期待の彗星 レナード彗星&チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星
「小化け」中のレナード彗星(C/2021 A1)ですが、それだけでなく「67P チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」も、長い長いダストトレイルを引いた神秘的な姿を見せてくれました。
ヘール・ボップ/百武級の「大彗星」も待ち遠しいですが、そこそこの彗星はこうやってちょくちょく見ることができます。2022年はどんな彗星が夜空を彩ってくれるのでしょうか?
◎天リフ独断ピックアップ
■ぐっすり眠っている間に超新星発見
「News Watch」のコーナーから。11月29日にご自身初の超新星「SN2021afsj」を発見された徳岡修二さんの「楽するための努力を惜しまなかった」捜索スタイルの紹介です。7階のマンションのルーフバルコニーから、撮影は寝ている間に全自動。3年半で671日観測し、今回発見に至ったとのこと。
「長く楽しむために楽をする。そしてそのための努力も楽しむ」というスタイルは、天文アマチュアのひとつの指針となることでしょう^^
■ネットよ今夜もありがとう
今月はそーなのかーさんの「そーなのかーの雑記帳」です。そーなのかーさんとブログは、Twitterや天リフでもおなじみ。
特筆すべきことは、「星沼会」のメンバーとともに取り組まれている「共同撮影」。同じ対象を複数のメンバーで撮影することで「協力しあって」リザルトを得ようというもの。そーなのかーさんは、その際に得られた「異なる光学系の画像を一つにまとめる」さまざまな画像処理のノウハウをブログで公開されています。一見の価値あり、です。
■星ナビギャラリー
今月のトップ下はTさんの「水星のナトリウムの尾」。水星の希薄な大気にはナトリウムが含まれていて、太陽光の圧力によってまるで彗星の尾のように太陽の反対側に尾が伸びています。その姿をナトリウム輝線を透過するナローバンドフィルターで撮影されたもの。
個人的イチオシはWさんの「富士〜赤銅色の月を添えて〜」。異なる時刻・露出時間の「多重露光」に相当する合成です。「(見た目の)イメージ通りに仕上げる」ためにこの手法を採用したと書かれている通り、富士山と月のバランスがすばらしく、完成度の高い作品です。
本号では、「星景写真」と「星景画像」と題して、「狭義の写真」とその枠外にあるさまざまな撮影手法/画像処理手法による「画像」、この2つの概念を別カテゴリーにしてはどうかという提唱がなされています。
「こんなものは写真ではない!」とか「写真という言葉に魂を縛られていますね」とか、この問題は定期的な炎上案件?ですが、みなさんはどう思われますか?
■天文外史 コメットハンター関 勉さん まだまだ続く「新天体発見物語」
彗星界、天文界のレジェンド、関勉さん。90歳を過ぎた今も現役の天文家として活動されています。新天体発見に情熱を燃やした関さんの70年間もの活動を振り返る8ページの特集記事。
関さんの著作「未知の星を求めて」が、新章を加筆し再版されましたが、こちらもぜひ合わせて読みたいですね!
■ステラショットLite 天文学者の卵が使ってみた
アストロアーツの定番「ステラ」シリーズの「Lite版」のレビュー、今回は「ステラショットLite」。博士課程で天文学を専攻されている村瀬建さんが、これまでのご自分の撮影シーケンスが、どう変わり改善するのかを実検証。
「簡単に、効率良く撮影できる」「撮影に必要なほそぼそとした周辺機器が減る」など、具体的なメリットのよくわかるレビューになっています。お手軽価格でまずLite版、必要に応じてフル機能版にアップグレード可能。「Lite版」の登場は嬉しいですね!
まとめ
いかがでしたか?
2月号は年末進行。発売日は来年1月5日ですが、定期購読されている方には年内に届いた方も多いことでしょう。定期購読して来年からはお正月は星ナビと共に!激動の2021年でしたが、2022年はより素晴らしい1年になりますように!
そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!2月号も楽しみですね!
星ナビ2月号は「南極皆既日食」と「伝説のコメットハンター関 勉さん」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12403_hoshinavi
※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。
天文ガイドも合わせて読みたいですね!!
https://reflexions.jp/tenref/orig/2022/01/06/13260/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/12/911920a53a2689cad659d711ef31fffb-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2021/12/911920a53a2689cad659d711ef31fffb-150x150.jpg雑誌・書籍アストロアーツHPで星ナビ2022年2月号の内容が告知されています。発売は1月5日水曜日です。 今月の内容は!? 星空を楽しむための月刊「星ナビ」2022年2月号は1月5日(水)発売です。2021年12月の「南極皆既日食」をレポート。さらに、池谷・関彗星でおなじみの関 勉さんの半生を振り返ります。 星ナビ2月号は「南極皆既日食」と「伝説のコメットハンター関 勉さん」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12403_hoshinavi ■表紙 今月の表紙は12月11日のレナード彗星。三本松尚雄さんお得意のツイン鏡筒による4フレームモザイク合成。2本に分かれたテイル、長いイオンテイルの描出がお見事。 レナード彗星は、小バーストを繰り返しながら日々めまぐるしく姿を変えています。西空に低いものの、26日はこれまで以上に各地で長い尾が観測されたようです。「面白くなってきやがった!」目が離せませんね! ■Deepな天体写真 市街地で星雲撮影4 アクロマート屈折一本勝負 あぷらなーとさんの連載、第4回目。「アクロマート対物レンズは色収差が出るから天体写真には使えない?」そんな「常識?」を完膚なまでに打ち壊す「デュアルナローバンド撮影」の全て。 「古典的アクロマート」の色収差補正が「たまたま」星雲輝線と一致していた、というのが種明かしですが、現実世界の細い抜け道をくぐり抜けて素晴らしいリザルトを得て、理論的な裏付けを明確にするまでのプロセスは、アマチュア天文趣味の醍醐味といえるでしょう。 ■南極皆既日食紀行 白い大陸の黒い太陽 沈まない太陽が月に隠される、南極での皆既日食(*)レポート。コロナのリスク・天候のリスク・帰国時の2週間の自宅隔離(会社を44連休!)、何回ものPCR検査に抗原検査、1秒当たり10万円の費用。それに見合うだけの素晴らしい体験記です。 (*)この日食の1サロス前は2003年、次回は2039年。編集後記によると、川口編集人は次回は「行く」と決めてらっしゃるそうです。 そう簡単に行けるものではない「南極」ですが、これは行ってみたくなりますね!1サロス18年後までの間、この記事は南極皆既日食のバイブルになることでしょう。 ■年末を彩った期待の彗星 レナード彗星&チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星 「小化け」中のレナード彗星(C/2021 A1)ですが、それだけでなく「67P チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星」も、長い長いダストトレイルを引いた神秘的な姿を見せてくれました。 ヘール・ボップ/百武級の「大彗星」も待ち遠しいですが、そこそこの彗星はこうやってちょくちょく見ることができます。2022年はどんな彗星が夜空を彩ってくれるのでしょうか? ◎天リフ独断ピックアップ ■ぐっすり眠っている間に超新星発見 「News Watch」のコーナーから。11月29日にご自身初の超新星「SN2021afsj」を発見された徳岡修二さんの「楽するための努力を惜しまなかった」捜索スタイルの紹介です。7階のマンションのルーフバルコニーから、撮影は寝ている間に全自動。3年半で671日観測し、今回発見に至ったとのこと。 「長く楽しむために楽をする。そしてそのための努力も楽しむ」というスタイルは、天文アマチュアのひとつの指針となることでしょう^^ ■ネットよ今夜もありがとう 今月はそーなのかーさんの「そーなのかーの雑記帳」です。そーなのかーさんとブログは、Twitterや天リフでもおなじみ。 特筆すべきことは、「星沼会」のメンバーとともに取り組まれている「共同撮影」。同じ対象を複数のメンバーで撮影することで「協力しあって」リザルトを得ようというもの。そーなのかーさんは、その際に得られた「異なる光学系の画像を一つにまとめる」さまざまな画像処理のノウハウをブログで公開されています。一見の価値あり、です。 ■星ナビギャラリー 今月のトップ下はTさんの「水星のナトリウムの尾」。水星の希薄な大気にはナトリウムが含まれていて、太陽光の圧力によってまるで彗星の尾のように太陽の反対側に尾が伸びています。その姿をナトリウム輝線を透過するナローバンドフィルターで撮影されたもの。 個人的イチオシはWさんの「富士〜赤銅色の月を添えて〜」。異なる時刻・露出時間の「多重露光」に相当する合成です。「(見た目の)イメージ通りに仕上げる」ためにこの手法を採用したと書かれている通り、富士山と月のバランスがすばらしく、完成度の高い作品です。 本号では、「星景写真」と「星景画像」と題して、「狭義の写真」とその枠外にあるさまざまな撮影手法/画像処理手法による「画像」、この2つの概念を別カテゴリーにしてはどうかという提唱がなされています。 「こんなものは写真ではない!」とか「写真という言葉に魂を縛られていますね」とか、この問題は定期的な炎上案件?ですが、みなさんはどう思われますか? ■天文外史 コメットハンター関 勉さん まだまだ続く「新天体発見物語」 彗星界、天文界のレジェンド、関勉さん。90歳を過ぎた今も現役の天文家として活動されています。新天体発見に情熱を燃やした関さんの70年間もの活動を振り返る8ページの特集記事。 関さんの著作「未知の星を求めて」が、新章を加筆し再版されましたが、こちらもぜひ合わせて読みたいですね! ■ステラショットLite 天文学者の卵が使ってみた アストロアーツの定番「ステラ」シリーズの「Lite版」のレビュー、今回は「ステラショットLite」。博士課程で天文学を専攻されている村瀬建さんが、これまでのご自分の撮影シーケンスが、どう変わり改善するのかを実検証。 「簡単に、効率良く撮影できる」「撮影に必要なほそぼそとした周辺機器が減る」など、具体的なメリットのよくわかるレビューになっています。お手軽価格でまずLite版、必要に応じてフル機能版にアップグレード可能。「Lite版」の登場は嬉しいですね! まとめ いかがでしたか? 2月号は年末進行。発売日は来年1月5日ですが、定期購読されている方には年内に届いた方も多いことでしょう。定期購読して来年からはお正月は星ナビと共に!激動の2021年でしたが、2022年はより素晴らしい1年になりますように! そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ、毎月5日は天文雑誌!2月号も楽しみですね! 星ナビ2月号は「南極皆既日食」と「伝説のコメットハンター関 勉さん」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/12403_hoshinavi https://youtu.be/yXm6X167ck0 ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!! 編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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