星ナビ2021年1月号ご紹介
アストロアーツHPで、星ナビ2021年1月号の内容が告知されています。発売は12月4日金曜日です。
目次
今月の内容は!?
特集「星のゆく年くる年」で2020年の天文イベントを振り返り、2021年の準備をしましょう。綴じ込み付録「星空ハンドブック2021」は持ち運びしやすく、星見や撮影におすすめです。
星ナビ1月号は「星のゆく年くる年」と「星空ハンドブック2021」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11680_hoshinavi
■表紙
表紙は17年の旅を経て地球圏に「一時帰還(フライバイ)」してカプセルを投下する「はやぶさ2」。表紙は、現在各地の科学館・プラネタリウムで絶賛上映中の、上坂浩光さん監督の映像作品「HAYABUSA2 ~REBORN」を元にアレンジされたものです。
HAYABUSA2 ~REBORN・上映館情報
http://www.live-net.co.jp/hayabusa2reborn/theater.htm
■綴じ込み特別付録 星空ハンドブック2021
恒例の特別付録、2021年の「星空ハンドブック」。天文現象のハイライトと惑星の動き、毎月の空がコンパクトにまとまっています。
2021年の天文現象は後述する「星のくる年」でも詳細に解説されていますが、天リフ編集部イチオシは5月と11月の2回の月食です。5月26日の月食は皆既継続時間15分と短いですが「2021年で一番大きなスーパームーン」と重なり話題性十分。しかも食の最大が20時19分とゴールデンタイムのまっただ中。コロナで「オンライン」の技術が普及した中、各所で大小の「中継イベント」が企画されることでしょう。
同じく11月19日の月食も食の最大が18時03分と多くの人が目にできる時間帯。最大食分「0.97」の「ほとんど皆既に近い部分月食」です。関東以西では食が始まってから月が昇る「月出帯食」で、東京でも食の最大のときの地平高度は17度。これまでの常識?では「条件が良くない」のですが、地上風景やマジックアワーとのコラボが楽しめる「低い月食」は、実は最高のイベントなのです。各地それぞれの条件の中で、面白い・素晴らしい景観を楽しみたいものですね!
■「セルフフラット補正」新搭載 超速「ステライメージ9」
「日本語メニューで初心者にもわかりやすい」「天文用途に特化したパワフルな機能群」で愛用者の多い「ステライメージ」。しかし、唯一のネックは「処理が重い(遅い)」ことでした。そのステライメージが「超速」になってバージョンアップ。近年のコンピューターのトレンドである「マルチコア/マルチスレッド」に対応し、従来の「3〜10倍」にパワーアップした「ステライメージ9」の紹介記事です。発売は12月21日予定です。
スライダー一つでフラット補正が可能になった「セルフフラット補正」などの新機能ももちろんですが、注目したいのは「公式ガイドブック」の存在。理論も手順も複雑な天体写真の画像処理において、特に初心者に一番求められていたものではないでしょうか。
■暮れる2020年×明ける2021年 星の「ゆく年」
年末恒例、ゆく年くる年。「ゆく年」は2020年の天文界総まとめ。「天文現象」「天文学・宇宙開発」「天文普及」「望遠鏡・カメラ」の4つのジャンルで12Pの特集。
全ての軸で2020年は「コロナ」の存在が鈍く影を落としていますが、オンラインでの活動の活発化など「(広い意味での)生態系は変化に対応するときに進化する」という側面も見逃せません。
天リフ的には、2020年はこれまで以上にネット上での天文ファンの存在とさまざまな楽しみ方をリアルに感じた1年でもありました。俯瞰的なグローバルな「ゆく年」で一年を振り返りつつ、1人1人の「それぞれのゆく年」を、読者の皆様は振り返られているのかな、と感じています。
■暮れる2020年×明ける2021年 星の「くる年」
こちらは「くる年」。2021年の様々な天文現象にフォーカスした8ページ特集です。金環・皆既日食はそれぞれ1回づつありますが、北極圏・南極圏と両極端。多くの人が楽しめるイベントとしては、本記事ですでにご紹介した2回の月食に加えて、11月8日の白昼の金星食と、好条件の8月のペルセウス座流星群でしょう。
ポスト・コロナ時代では、天文現象の紹介と振り返りの形もたぶん変わってくることでしょう。これまで以上に「ライブ感」と「ネットでの共時体験」を重視した取り組みが各所で行われるものと推察します。天リフでも2021年は「動画元年」として取り組んでいきたいと考えています。
■「はやぶさ2」ミッションレポート 12月6日にカプセル再突入
「はやぶさ2」の「一時帰還」。12月6日に地球に地表から高度290kmまで接近し、再び次の長い旅を始めることになります。「小惑星リュウグウ」から採取されたサンプルの入った「カプセル」は、最接近の少し前の地球から22万kmの地点で分離され、12月6日の2〜3時頃にオーストラリアに着地予定です。
このミッションの詳細はぜひ本誌でごらんください!
◎広告ピックアップ
■スターラウンド八ヶ岳 ウィンターシーズン
「スターラウンド八ヶ岳」は、主に八ヶ岳の南側のエリア(北杜市・南牧村、川上村、原村、富士見町など)の「星を見上げる時間・空間の総称」だそうです。ホテルやペンションなどの施設のメンバーで構成される「スターラウンド八ヶ岳実行委員会」が運営主体となっています。
スターラウンド八ヶ岳・ウィンターシーズン
https://star-yatsugatake.com/winterseason/
要するに、「星を見る」「星を楽しむ」ことをアピールし、観光集客を目指すということですが、エリア全体でまとまってその魅力を発信するというのは、訪問者の目線でみてもわかりやすく、多くの選択肢が示されることで魅力もアップすることでしょう。
この「ウィンターシーズン」では、毎週土曜日に星空観察ツアーが開催されるそうです。料金も大人2000円前後とリーズナブル。多くの人が星空の魅力に触れられるといいですね!詳細は星ナビ誌のP8の広告と上記リンクをご参照ください!
◎天リフ独断ピックアップ
■ビジュアル天体図鑑 No.192 フェアトン
地球軌道に近接している小惑星ファエトン。1983年に打ち上げられた赤外線観測衛星「IRAS」によって発見された直径5.8kmの小惑星です。
この小惑星が、12月に見られるあの「ふたご座流星群」の「母天体」であることはご存じでしたか?実は「1970年代の元天文少年」である筆者は、割と最近までこのことを知りませんでした!流星群の「母」といえば「彗星」だと思い込んでいましたが、ファエトンは太陽に近づいた際(最短0.14天文単位と水星軌道よりさらに内側)に塵やガスを吹き出す、「活動的小惑星」という存在だそうです。
まあ何が言いたいかというと、天文界の知識は日々アップデートされているということ。昔は「謎」だったことでも確度の高い理論が確立されていたり、昔の定説とはまったく違う結論になっていることもざらにあるのです。
天文雑誌などで定期的に新しい情報に触れていると、そういう新たな発見もあります。特に「復帰組」の方は、天文学の最新情報を一通り振り返ってみるのも面白いかも知れません(*)。
(*)筆者は「天文宇宙検定」のテキストを通読して、目から鱗が落ちっぱなしでした^^
天文宇宙検定・公式テキスト
http://www.astro-test.org/textbook/
■ネットよ今夜もありがとう
今月はやっさん(TYRXZ)さんの「星と機材と天体写真と・・・」と、小池忠晴さんの「見上げてごらん寝てる場合じゃないよ!!」です。
星と機材と天体写真と・・・は天リフでも配信させていただいています。更新頻度は決して高くないのですが、ひとつひとつの記事にしっかりした体験や主張が込められていて、いつも楽しみに拝見しています。そのへん、天文ファンの若手ブロガーに共通するところがあるのかなと感じていますが、きっと天文界の将来は明るいでしょう!
見上げてごらん寝てる場合じゃないよ!!は筆者は初見。天文界隈で近年急増中の「元天文少年復帰組」とお見受けしました。星を見始めたきっかけも、再開するきっかけも池谷薫さんの彗星発見とのことです。自称「雑食系撮り天」のとおり、ブログ記事は天体写真で満載です。
■星ナビギャラリー
今月のトップ下は、最近多くなってきた「体験の記録」系の作品。移動中に見上げた星空の心象に揺さぶられて撮影されたそうです。靴底が見えるローアングルの斬新さと、計算された星空の配置の妙、「名前の無い静かな夜」というタイトル(*)が素晴らしい。この姿勢を30秒維持されたことにも尊敬の念^^;;
(*)「名前の無い」というのは「個人的な体験」のニュアンスがある一方で、「まだ適切な名前が付くほどには認識されていないが、一般性のある特別な体験」の意味も感じます。
個人的イチオシは今回はトップ下作品と一致。星空の体験を映像で表現するためには、多少の「演出(*)」は不可避です。「ライティング」や「追尾固定合成」など議論の多いジャンルもありますが、自分が何かに揺さぶられて撮られた作品は、その手段にかかわらず見るものにも何かを伝えることでしょう。
(*)この作品でいえば歩行中の姿勢で止めて撮ったこと。筆者ならさらに靴底をほんのり照らしたくなります^^
■木星と土星が夕空で超接近 今月の注目スペシャル
397年ぶり。木星と土星が12月21日から22日にかけて、なんと「7分角」にまでの大接近。まだ一般ニュースでは話題になってはいませんが「397年ぶり」には間違いなく食いつくはず。一般にも大きな話題になることでしょう。
その現象が多角的な視点で4ページにわたって解説されています。「400倍でも木星と土星が同一視野に見える」現象、ぜひこの眼で見たいものですね!
■マユコの星ナビch 突撃!ラボ訪問 #5 夢は宇宙飛行士! 未来の宇宙機を開発する研究者(紹介/マユコ)
今月のゲストは宇宙工学を専門とする東京大学大学院博士研究過程の久保勇貴さん。「覚えていないほど幼い頃から宇宙飛行士に憧れていた」「ガンダムオタク」「人類は二次元に縛られている」「元演劇サークル」「現在(宇宙飛行士になるべく体を鍛えるために)ボクシングジムにも通っている」という久保さんのお話が面白くない訳はありません!
アスナロサイエンス
https://www.youtube.com/channel/UC6RYNzxSbMB_0XDdynNt0BQ
これはYouTubeの「こぼれ話」も楽しみですね!
まとめ
いかがでしたか?
誌面では新年ですが、実生活では師走。今年の締めくくりは何といっても「20年に一度」「397年ぶり」の土星と木星の接近です。正確に時を刻む太陽系の時間を実感しながら、新たな2021年に期待と決意を巡らせつつ、じっくり眺めたいものですね。21世紀も1/5の20年が終わり、新たな20年が始まります。この次に土星と木星が接近する20年後も、健やかに迎えたいですね!
そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!1月号も楽しみですね!
星ナビ1月号は「星のゆく年くる年」と「星空ハンドブック2021」
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11680_hoshinavi
※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。
天文ガイドも合わせて読みたいですね!!
https://reflexions.jp/tenref/orig/2020/12/03/12105/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/12/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/12/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg雑誌・書籍アストロアーツHPで、星ナビ2021年1月号の内容が告知されています。発売は12月4日金曜日です。 今月の内容は!? 特集「星のゆく年くる年」で2020年の天文イベントを振り返り、2021年の準備をしましょう。綴じ込み付録「星空ハンドブック2021」は持ち運びしやすく、星見や撮影におすすめです。 星ナビ1月号は「星のゆく年くる年」と「星空ハンドブック2021」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11680_hoshinavi ■表紙 表紙は17年の旅を経て地球圏に「一時帰還(フライバイ)」してカプセルを投下する「はやぶさ2」。表紙は、現在各地の科学館・プラネタリウムで絶賛上映中の、上坂浩光さん監督の映像作品「HAYABUSA2 ~REBORN」を元にアレンジされたものです。 HAYABUSA2 ~REBORN・上映館情報 http://www.live-net.co.jp/hayabusa2reborn/theater.htm ■綴じ込み特別付録 星空ハンドブック2021 恒例の特別付録、2021年の「星空ハンドブック」。天文現象のハイライトと惑星の動き、毎月の空がコンパクトにまとまっています。 2021年の天文現象は後述する「星のくる年」でも詳細に解説されていますが、天リフ編集部イチオシは5月と11月の2回の月食です。5月26日の月食は皆既継続時間15分と短いですが「2021年で一番大きなスーパームーン」と重なり話題性十分。しかも食の最大が20時19分とゴールデンタイムのまっただ中。コロナで「オンライン」の技術が普及した中、各所で大小の「中継イベント」が企画されることでしょう。 同じく11月19日の月食も食の最大が18時03分と多くの人が目にできる時間帯。最大食分「0.97」の「ほとんど皆既に近い部分月食」です。関東以西では食が始まってから月が昇る「月出帯食」で、東京でも食の最大のときの地平高度は17度。これまでの常識?では「条件が良くない」のですが、地上風景やマジックアワーとのコラボが楽しめる「低い月食」は、実は最高のイベントなのです。各地それぞれの条件の中で、面白い・素晴らしい景観を楽しみたいものですね! ■「セルフフラット補正」新搭載 超速「ステライメージ9」 「日本語メニューで初心者にもわかりやすい」「天文用途に特化したパワフルな機能群」で愛用者の多い「ステライメージ」。しかし、唯一のネックは「処理が重い(遅い)」ことでした。そのステライメージが「超速」になってバージョンアップ。近年のコンピューターのトレンドである「マルチコア/マルチスレッド」に対応し、従来の「3〜10倍」にパワーアップした「ステライメージ9」の紹介記事です。発売は12月21日予定です。 スライダー一つでフラット補正が可能になった「セルフフラット補正」などの新機能ももちろんですが、注目したいのは「公式ガイドブック」の存在。理論も手順も複雑な天体写真の画像処理において、特に初心者に一番求められていたものではないでしょうか。 ■暮れる2020年×明ける2021年 星の「ゆく年」 年末恒例、ゆく年くる年。「ゆく年」は2020年の天文界総まとめ。「天文現象」「天文学・宇宙開発」「天文普及」「望遠鏡・カメラ」の4つのジャンルで12Pの特集。 全ての軸で2020年は「コロナ」の存在が鈍く影を落としていますが、オンラインでの活動の活発化など「(広い意味での)生態系は変化に対応するときに進化する」という側面も見逃せません。 天リフ的には、2020年はこれまで以上にネット上での天文ファンの存在とさまざまな楽しみ方をリアルに感じた1年でもありました。俯瞰的なグローバルな「ゆく年」で一年を振り返りつつ、1人1人の「それぞれのゆく年」を、読者の皆様は振り返られているのかな、と感じています。 ■暮れる2020年×明ける2021年 星の「くる年」 こちらは「くる年」。2021年の様々な天文現象にフォーカスした8ページ特集です。金環・皆既日食はそれぞれ1回づつありますが、北極圏・南極圏と両極端。多くの人が楽しめるイベントとしては、本記事ですでにご紹介した2回の月食に加えて、11月8日の白昼の金星食と、好条件の8月のペルセウス座流星群でしょう。 ポスト・コロナ時代では、天文現象の紹介と振り返りの形もたぶん変わってくることでしょう。これまで以上に「ライブ感」と「ネットでの共時体験」を重視した取り組みが各所で行われるものと推察します。天リフでも2021年は「動画元年」として取り組んでいきたいと考えています。 ■「はやぶさ2」ミッションレポート 12月6日にカプセル再突入 「はやぶさ2」の「一時帰還」。12月6日に地球に地表から高度290kmまで接近し、再び次の長い旅を始めることになります。「小惑星リュウグウ」から採取されたサンプルの入った「カプセル」は、最接近の少し前の地球から22万kmの地点で分離され、12月6日の2〜3時頃にオーストラリアに着地予定です。 このミッションの詳細はぜひ本誌でごらんください! ◎広告ピックアップ ■スターラウンド八ヶ岳 ウィンターシーズン 「スターラウンド八ヶ岳」は、主に八ヶ岳の南側のエリア(北杜市・南牧村、川上村、原村、富士見町など)の「星を見上げる時間・空間の総称」だそうです。ホテルやペンションなどの施設のメンバーで構成される「スターラウンド八ヶ岳実行委員会」が運営主体となっています。 スターラウンド八ヶ岳・ウィンターシーズン https://star-yatsugatake.com/winterseason/ 要するに、「星を見る」「星を楽しむ」ことをアピールし、観光集客を目指すということですが、エリア全体でまとまってその魅力を発信するというのは、訪問者の目線でみてもわかりやすく、多くの選択肢が示されることで魅力もアップすることでしょう。 この「ウィンターシーズン」では、毎週土曜日に星空観察ツアーが開催されるそうです。料金も大人2000円前後とリーズナブル。多くの人が星空の魅力に触れられるといいですね!詳細は星ナビ誌のP8の広告と上記リンクをご参照ください! ◎天リフ独断ピックアップ ■ビジュアル天体図鑑 No.192 フェアトン 地球軌道に近接している小惑星ファエトン。1983年に打ち上げられた赤外線観測衛星「IRAS」によって発見された直径5.8kmの小惑星です。 この小惑星が、12月に見られるあの「ふたご座流星群」の「母天体」であることはご存じでしたか?実は「1970年代の元天文少年」である筆者は、割と最近までこのことを知りませんでした!流星群の「母」といえば「彗星」だと思い込んでいましたが、ファエトンは太陽に近づいた際(最短0.14天文単位と水星軌道よりさらに内側)に塵やガスを吹き出す、「活動的小惑星」という存在だそうです。 まあ何が言いたいかというと、天文界の知識は日々アップデートされているということ。昔は「謎」だったことでも確度の高い理論が確立されていたり、昔の定説とはまったく違う結論になっていることもざらにあるのです。 天文雑誌などで定期的に新しい情報に触れていると、そういう新たな発見もあります。特に「復帰組」の方は、天文学の最新情報を一通り振り返ってみるのも面白いかも知れません(*)。 (*)筆者は「天文宇宙検定」のテキストを通読して、目から鱗が落ちっぱなしでした^^ 天文宇宙検定・公式テキスト http://www.astro-test.org/textbook/ ■ネットよ今夜もありがとう 今月はやっさん(TYRXZ)さんの「星と機材と天体写真と・・・」と、小池忠晴さんの「見上げてごらん寝てる場合じゃないよ!!」です。 星と機材と天体写真と・・・は天リフでも配信させていただいています。更新頻度は決して高くないのですが、ひとつひとつの記事にしっかりした体験や主張が込められていて、いつも楽しみに拝見しています。そのへん、天文ファンの若手ブロガーに共通するところがあるのかなと感じていますが、きっと天文界の将来は明るいでしょう! 見上げてごらん寝てる場合じゃないよ!!は筆者は初見。天文界隈で近年急増中の「元天文少年復帰組」とお見受けしました。星を見始めたきっかけも、再開するきっかけも池谷薫さんの彗星発見とのことです。自称「雑食系撮り天」のとおり、ブログ記事は天体写真で満載です。 ■星ナビギャラリー 今月のトップ下は、最近多くなってきた「体験の記録」系の作品。移動中に見上げた星空の心象に揺さぶられて撮影されたそうです。靴底が見えるローアングルの斬新さと、計算された星空の配置の妙、「名前の無い静かな夜」というタイトル(*)が素晴らしい。この姿勢を30秒維持されたことにも尊敬の念^^;; (*)「名前の無い」というのは「個人的な体験」のニュアンスがある一方で、「まだ適切な名前が付くほどには認識されていないが、一般性のある特別な体験」の意味も感じます。 個人的イチオシは今回はトップ下作品と一致。星空の体験を映像で表現するためには、多少の「演出(*)」は不可避です。「ライティング」や「追尾固定合成」など議論の多いジャンルもありますが、自分が何かに揺さぶられて撮られた作品は、その手段にかかわらず見るものにも何かを伝えることでしょう。 (*)この作品でいえば歩行中の姿勢で止めて撮ったこと。筆者ならさらに靴底をほんのり照らしたくなります^^ ■木星と土星が夕空で超接近 今月の注目スペシャル 397年ぶり。木星と土星が12月21日から22日にかけて、なんと「7分角」にまでの大接近。まだ一般ニュースでは話題になってはいませんが「397年ぶり」には間違いなく食いつくはず。一般にも大きな話題になることでしょう。 その現象が多角的な視点で4ページにわたって解説されています。「400倍でも木星と土星が同一視野に見える」現象、ぜひこの眼で見たいものですね! ■マユコの星ナビch 突撃!ラボ訪問 #5 夢は宇宙飛行士! 未来の宇宙機を開発する研究者(紹介/マユコ) 今月のゲストは宇宙工学を専門とする東京大学大学院博士研究過程の久保勇貴さん。「覚えていないほど幼い頃から宇宙飛行士に憧れていた」「ガンダムオタク」「人類は二次元に縛られている」「元演劇サークル」「現在(宇宙飛行士になるべく体を鍛えるために)ボクシングジムにも通っている」という久保さんのお話が面白くない訳はありません! アスナロサイエンス https://www.youtube.com/channel/UC6RYNzxSbMB_0XDdynNt0BQ これはYouTubeの「こぼれ話」も楽しみですね! まとめ いかがでしたか? 誌面では新年ですが、実生活では師走。今年の締めくくりは何といっても「20年に一度」「397年ぶり」の土星と木星の接近です。正確に時を刻む太陽系の時間を実感しながら、新たな2021年に期待と決意を巡らせつつ、じっくり眺めたいものですね。21世紀も1/5の20年が終わり、新たな20年が始まります。この次に土星と木星が接近する20年後も、健やかに迎えたいですね! そんな中でも毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!1月号も楽しみですね! 星ナビ1月号は「星のゆく年くる年」と「星空ハンドブック2021」 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11680_hoshinavi ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!! 編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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