CP+2018まとめ(2)
CP+2018が閉幕しました。
編集部が独自取材のまとめをもたもたしている間に、ネット上では様々な方が良記事をアップされています。
それらをひっくるめて、天文関連のまとめをお送りします。
ユーザー系の情報発信より
HIROPONさんのブログより
星のつぶやき・CP+2018
http://d.hatena.ne.jp/hp2/20180304/1520180723
毎年安定のCP+レポートを公開されているHIROPONさんのブログより。いろいろ目の付け所と会場での中の人への突っ込みが鋭く、ビクセンブースの情報だけをとっても編集部の取材は完敗。(来年からは独自取材は止めようかと思いました:大汗)
この記事を1本読むだけでCP+の天文系は一通りカバーできます。ぜひご一読ください。
ビクセンFL55SSについて。
スポットダイアグラムを見てみると、特徴的なのは補正レンズなしの場合の周辺像。コマ収差が盛大に出ています。普通、2枚玉屈折望遠鏡の設計では、色収差を補正したうえで球面収差とコマ収差を優先的に取り除くため、像面湾曲と非点収差が残って周辺部は楕円にボケるパターンが多いのですが、その点、このダイアグラムは異質です。
鋭い。このようなコマ収差の補正は補正レンズに任せるという設計方針は、他にはタカハシのTOAも該当します。こういうところを中の人に突っ込むべきでしたね・・・書けることも書けないこともあるでしょうが。
ファインダーアイピースについて。
そもそも一般的な低倍率のアイピースでも代替可能なことから辛口の意見も多いようですが、「用途を限定して分かりやすくする」という側面もあるので一概に否定するものでもないと思います。
天リフの記事でもこれについては「辛口」意見を書きました。他にも、「イロモノ」を敢えて出してくるチャレンジ精神に対する好意的な評価も見られました。
それでも、自分が販売店の立場なら、入門者にこの製品を薦めることはしません。ぜひより低倍率のアイピースを1本追加し、3本構成で星を見てもらいたいと思います。
ちなみに、40mmのNPLと30mmのNPLの実視界はほとんど違いがないそうです。導入用を兼ねて購入するなら、むしろNPL30mmを選ぶ方が良いかもしれません。
SkyWatcherの緑色目盛環
あと、しばらく前からSkyWatcherの架台は目盛環が緑色になっていますが、これだと赤色光下では真っ黒になってたしかに見づらそうです(^^;
これは気になりますね。実使用した方の感想を是非聴きたいものです。
ガイドスコープ「EVOGUIDE 50ED」
屈折鏡筒のファインダー座には、さりげなく新型のガイド鏡が。
細かいところをよくチェックされていますね・・
双眼鏡などを含め、低倍率で使用する眼視機材でのEDレンズの採用の有効性についてはいろいろ議論があるようです。マーケティング的には明らかにED使用が優位ですし、月の縁や昼間の風景などでは確かに違いがあります。
その一方で、あえてEDを使用せずに低価格を実現した製品もあり、総合的な要素の中の一つとして評価する必要があるでしょう。
吉田隆行さんのブログ「天体写真の世界」より
CP+2018に参加しました
http://blog.ryutao.main.jp/?eid=1039863
ケンコー・トキナーブースでは、火星大接近をプッシュしていました。7月31日の火星大接近を前にして、天体望遠鏡の販売合戦は既にかなり熱くなっているようですね。望遠鏡入門機は在庫切れという噂も耳にしました。
量販店でも扱われる価格帯の商品を多く持っていることもあり、火星大接近を一番推していたのがケンコートキナー。
ディーブな天文ファンは、自分の価値観にだけ照らした「まともな望遠鏡」という視点だけで見てしまいがちですが、予算5000円、1万円、2万円、3万円、それぞれのレンジで何が一番最適なのかを真剣に考えることが、天文ファンを今後拡大する上でとても重要なことだと痛感しました。
編集子は、ボーグブースで憧れの吉田さんと初対面^^
ブログ・HPでの印象どおりの方でした。
「南房総の星空」より
CP+2018いってきました
https://blogs.yahoo.co.jp/mu_urabe/64432270.html
開場し、一番に向かったのはここ、「BORG」のブースです。中川さんに会うため、お客さんの少ないうちにお話を…と、いうことだったのですが、何と最終日の出勤は午後からということでした。
おぉ~?!
人気のBORGブース、やはりFL107と中判対応レデューサ、そして中川さんが人気のようです^^
「時々フォトグラファー」より
# CP+2018に行ってきました 小物編(ビクセンヒーターグローブ 台湾STC社フィルター)
http://aramister.blog.fc2.com/blog-entry-126.html
ビクセンの参考出品「ヒーターグローブ」について詳しく書かれています。バッテリー内蔵、バッテリーの充電はAC12vのようです。
メーカー・販売店系の情報発信より
SWATブログ
CP+2018、ボーグブースは大盛況でした。
http://unitec.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/cp2018-aeae.html
BORGブースにはSWAT赤道儀が多数並び、コラボをアピール。
上の写真は目盛環が搭載された新型、SWAT310です。
CP+2018開催中!
http://unitec.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/cp2018-bec7.html
シグマの山木社長と天文リフクレクションズの山口さん。山口さんはツイッターで山木社長に突撃したそうなので、社長も覚えていてくれました。(笑)
シグマ山木社長とのツーショットを掲載いただきました^^;
ありがとうございます。
テレスコ工作工房のブログ
Telescope_Factory・2018年のCP+
https://blog.goo.ne.jp/tkfactory-japan2014/e/fb2ead5f70ba9425cc21b86f47bb3baf
BORGのブースにあった新商品の107FLカーボン鏡筒仕様です。超軽量な大口径写真用望遠鏡ということですが、気になるのはその値段です。中川さんは教えてくれませんでしたが、VixenのVSDほど高くは無いそうです。といっても30万円後半から40万円くらいにはなるものと考えています。
プロもアマも注目するBORG107FLとφ115mmのカーボン鏡筒、そして中判対応のレデューサ。非常に高性能とのことで、価格と実写作例が待ち遠しいところ。
最近やたらと発売されている中華系のトリプレット高性能を謳った単焦点鏡筒より遥かに優秀さを感じさせる商品です。
一字一句が味わい深いコメント。どのような意図で発言されたのかは不明なのですが、これについては今回の出張の中で様々な方から聞いたお話と、すべてにおいてつながってきます。いずれ詳しく掘り下げたいと考えています。
私みたいな一般人のレビューアーと、天文ショップの人って感覚が違うのかな?
ボーグ製品はスポットダイアグラムを公開してなく、作例もない状態で優秀さを感じさせるって、どういう理屈なんだろうか?
データもないのにVSDと比べるのはクエスチョン。単にボーグが好きだから? https://t.co/eTcz5efxgF
— ぼすけ (@BosqueRicoJapon) March 4, 2018
天リフ編集部ツイートのまとめ
編集部の現場ツイートからのピックアップです。
サイトロンの小型赤道儀
SkyWatcher EQMー35赤道儀。筐体はEQ-3ベースだがギア歯数180と赤経軸を強化。価格発売時期は検討中とのこと。 pic.twitter.com/37xfnpLY7k
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
EQM-35シリーズ。EQ-3を強化したもの。赤経軸のギアが歯数180に強化されています。
10万円underで入手可能な国産の赤道儀がきわめて限られる中、サイトロンの製品群には大いに注目。
自動導入経緯台
火星大接近前に発売予定のSkyWatcherの自動導入経緯台、新製品。wifi搭載で専用アプリをインストールしたスマホ、タブレットで操作可能。 pic.twitter.com/HB7QrA5RgQ
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
サイトロンの自動導入経緯台。スマホアプリ+WiFiで操作が可能。入門者にとって最大の課題は対象の導入。自動導入には入門者にはアライメントの問題がありますが、そこが解決してくれば今後天文ファンの拡大に大きく貢献する製品となることでしょう。
光学系は102mmマクストフ。屈折と同じ感覚で使え口径も大きくコンパクト。筒だけで2万円切りか? pic.twitter.com/N5HEJG0Cmv
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
小型(口径10cm)のマクストフ鏡筒を搭載した自動導入経緯台。鏡筒だけで2万円を切るそうです。マクストフは鏡筒が短くなる上に、光軸調整や主鏡のメッキの劣化など「反射」固有の難しさが少なくなり、入門者向けに有望な構成。
こちらは自動導入対応版。価格は70,000円クラス。スマートフォンは制御用ではなくコリメートで撮影中のイメージ。 pic.twitter.com/ZmXgv5XRck
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
こちらはケンコートキナーの製品。大事なことなので何度も言いますが、こういった自動導入経緯台が低価格で使いやすい入門者向けの機材になれるかどうかが、今後の天文ファンの拡大のための鍵のひとつです。
経緯台の望遠鏡
SkyWatcherの新型経緯台「AZーFRONT」、右。左のOmniXLTよりも架台、三脚とも小型軽量。三脚の延長筒の取り付けは太ネジ。 pic.twitter.com/1tBWAskbRb
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
SkyWatcherの「AZ-FRONT」。このレンジの製品は決して堅固ではなく「ヤワ」にならざるを得ませんが、価格と扱いやすさ(軽量さ)とのトレードオフで評価すべき。バランスのよい製品でいくつかの価格帯をカバーするようになれば、天文ファンの拡大に大いに寄与するはずです。
BORGの微動雲台付きセット。アルカスイスで組んだ経緯台と考えてよい。強度的にはポルタとあまり違わない
写真付きが望遠鏡の世界に入るにはこういう構成もありな気がする。 pic.twitter.com/O8TgvHFpHH— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
BORGの微動付き経緯台による望遠鏡セット。
カメラ系のパーツを組み合わせて経緯台として使うことは、価格や製品知識的には決して入門者向けとはいえませんが、カメラ側のコアなユーザーにとっては逆にわかりやすいアプローチといえます。
この製品も、各軸が「微動付きのアルカスイス互換のパノラマ雲台」の組み合わせにまでコンポーネント化されれば、パノラマ撮影にも観望にも使える汎用パーツになるのではと期待。
kenkoブランドの電動経緯台。価格は30,000円クラス。自動導入はなく追尾もある事はあるが基本はカーソルキーで望遠鏡を動かす想定。自動追尾も可能は可能らしい。 pic.twitter.com/E8K3iKqh9t
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
ケンコーの「電動経緯台」。自動導入を割り切って切り捨て、手動の微動もなくし「電動で動かす」ことに特化し低価格化した製品。自動追尾も一応あるそうですが、アライメントが必要になるため製品としてはそれを訴求しない方向だそうです。
ガリレオ式望遠鏡、双眼鏡
サイトロンの2倍ガリレオ式望遠鏡、STELLA SCAN。マルチコートで見やすい。 pic.twitter.com/Qo5uh5FJR6
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
以前天リフでも紹介した2 スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡と似たサイトロンの製品、STELLA SCAN。双眼タイプも展示されていました。倍率が2倍と少し高いこと、筐体が金属で少し重いこと、コーティングがマルチになっているところが違います。
編集子は右目に若干白内障が入ってきているのですが、そのせいかマルチコートの効果がより高く感じられ、視界がよりクリアであるように感じました。世代(=眼の劣化具合)によっても最適な製品の選択肢は変わってくるものだと痛感。
BORGの中判対応レデューサー。入りガラスを使用し周辺まで点像だとのこと。価格は未定かなりの上位機種になりそう。 pic.twitter.com/ALXo49NVFt
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
BORGの中判対応レデューサとφ115mmのカーボン太鏡筒。発売されればFSQ106+645RDとガチになるスペック。設計的にはかなりの自信作のようで、実写作例が待たれます。
2枚玉、3枚玉、4枚玉・・天体望遠鏡の設計思想と光学性能、そして消費者に届いた製品としての完成度を左右する要素は、それぞれに単純なものではありません。
思い込みと幻想のバイアスも絡んでさまざまな「物語」を紡ぐ世界ですが、メーカーとユーザの切磋琢磨が今後もよりよい製品を生み出していくことでしょう。
会場でお会いした方々
ビクセンの生き字引伊藤さんとユニテック加曽利社長。 pic.twitter.com/vjrDzpXXi1
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
ユニテック加曽利社長には、このツイートのビクセンの伊藤さんはじめ、多くの天文業界の方々をご紹介いただきました。ありがとうございました!
シグマ105mmArtはショーケースの中だけ。 pic.twitter.com/jfTtLN2vhn
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
シグマ105mmを担当されたお二人と山木社長。実はお二人とも天文ファンだそうです。だからか! pic.twitter.com/rFUF8KlcHp
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
シグマ山木社長と、話題のレンズ「105mmF1.4Art」を開発された担当のお二人。どちらも天文ファンだそうで、あの振り切れたスペックにも納得。
けんたろうさん。
真正ポトレ星景⭐️楽しみにしています。 pic.twitter.com/8LH24cmeHq— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
星喰いの検証で奮闘いただいた「けんたろう」さん。女性ポートレートも活発に撮影されていらっしゃる方で「本気の星景ポートレート」をぜひ!とけしかけておきました^^
BORG中川さんとSWAT 310。目盛環付き。 pic.twitter.com/suLO2XITol
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
BORGの中川さん。
今回の出張では業界の様々な方からお話をお伺いしましたが、どなたの口からもお名前が出てくる方のお一人です。
天リフ読者の天文クラスタの皆さん。「大学天文部のマニア率は1割」「非マニアの目が冷たい」
ガンヴァレ若者! pic.twitter.com/riLvl1VFlJ— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
主にTwitterでお世話になっている、天リフ読者の大学天文部クラスタのみなさん。お声がけいただきありがとうございます。
重鎮大集合なう pic.twitter.com/ekRr9RRtkA
— 天リフ編集部 (@tenmonReflexion) March 1, 2018
天文界の重鎮の方々。左からプロカメラマンの飯島さん、「天体写真の世界」の吉田隆行さん、星ナビの川口さん、沼澤茂美さん、白尾元理さん。誰が還暦に一番近いかで盛り上がっていました^^
https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/03/05/4029/望遠鏡CP+2018が閉幕しました。 編集部が独自取材のまとめをもたもたしている間に、ネット上では様々な方が良記事をアップされています。 http://reflexions.jp/blog/ed_tenmon/archives/4012 それらをひっくるめて、天文関連のまとめをお送りします。 ユーザー系の情報発信より HIROPONさんのブログより 星のつぶやき・CP+2018 http://d.hatena.ne.jp/hp2/20180304/1520180723 毎年安定のCP+レポートを公開されているHIROPONさんのブログより。いろいろ目の付け所と会場での中の人への突っ込みが鋭く、ビクセンブースの情報だけをとっても編集部の取材は完敗。(来年からは独自取材は止めようかと思いました:大汗) この記事を1本読むだけでCP+の天文系は一通りカバーできます。ぜひご一読ください。 ビクセンFL55SSについて。 スポットダイアグラムを見てみると、特徴的なのは補正レンズなしの場合の周辺像。コマ収差が盛大に出ています。普通、2枚玉屈折望遠鏡の設計では、色収差を補正したうえで球面収差とコマ収差を優先的に取り除くため、像面湾曲と非点収差が残って周辺部は楕円にボケるパターンが多いのですが、その点、このダイアグラムは異質です。 鋭い。このようなコマ収差の補正は補正レンズに任せるという設計方針は、他にはタカハシのTOAも該当します。こういうところを中の人に突っ込むべきでしたね・・・書けることも書けないこともあるでしょうが。 ファインダーアイピースについて。 そもそも一般的な低倍率のアイピースでも代替可能なことから辛口の意見も多いようですが、「用途を限定して分かりやすくする」という側面もあるので一概に否定するものでもないと思います。 天リフの記事でもこれについては「辛口」意見を書きました。他にも、「イロモノ」を敢えて出してくるチャレンジ精神に対する好意的な評価も見られました。 それでも、自分が販売店の立場なら、入門者にこの製品を薦めることはしません。ぜひより低倍率のアイピースを1本追加し、3本構成で星を見てもらいたいと思います。 ちなみに、40mmのNPLと30mmのNPLの実視界はほとんど違いがないそうです。導入用を兼ねて購入するなら、むしろNPL30mmを選ぶ方が良いかもしれません。 SkyWatcherの緑色目盛環 あと、しばらく前からSkyWatcherの架台は目盛環が緑色になっていますが、これだと赤色光下では真っ黒になってたしかに見づらそうです(^^; これは気になりますね。実使用した方の感想を是非聴きたいものです。 ガイドスコープ「EVOGUIDE 50ED」 屈折鏡筒のファインダー座には、さりげなく新型のガイド鏡が。 細かいところをよくチェックされていますね・・ 双眼鏡などを含め、低倍率で使用する眼視機材でのEDレンズの採用の有効性についてはいろいろ議論があるようです。マーケティング的には明らかにED使用が優位ですし、月の縁や昼間の風景などでは確かに違いがあります。 その一方で、あえてEDを使用せずに低価格を実現した製品もあり、総合的な要素の中の一つとして評価する必要があるでしょう。 吉田隆行さんのブログ「天体写真の世界」より CP+2018に参加しました http://blog.ryutao.main.jp/?eid=1039863 ケンコー・トキナーブースでは、火星大接近をプッシュしていました。7月31日の火星大接近を前にして、天体望遠鏡の販売合戦は既にかなり熱くなっているようですね。望遠鏡入門機は在庫切れという噂も耳にしました。 量販店でも扱われる価格帯の商品を多く持っていることもあり、火星大接近を一番推していたのがケンコートキナー。 ディーブな天文ファンは、自分の価値観にだけ照らした「まともな望遠鏡」という視点だけで見てしまいがちですが、予算5000円、1万円、2万円、3万円、それぞれのレンジで何が一番最適なのかを真剣に考えることが、天文ファンを今後拡大する上でとても重要なことだと痛感しました。 編集子は、ボーグブースで憧れの吉田さんと初対面^^ ブログ・HPでの印象どおりの方でした。 「南房総の星空」より CP+2018いってきました https://blogs.yahoo.co.jp/mu_urabe/64432270.html 開場し、一番に向かったのはここ、「BORG」のブースです。中川さんに会うため、お客さんの少ないうちにお話を…と、いうことだったのですが、何と最終日の出勤は午後からということでした。 おぉ~?! 人気のBORGブース、やはりFL107と中判対応レデューサ、そして中川さんが人気のようです^^ 「時々フォトグラファー」より # CP+2018に行ってきました 小物編(ビクセンヒーターグローブ 台湾STC社フィルター) http://aramister.blog.fc2.com/blog-entry-126.html ビクセンの参考出品「ヒーターグローブ」について詳しく書かれています。バッテリー内蔵、バッテリーの充電はAC12vのようです。 メーカー・販売店系の情報発信より SWATブログ CP+2018、ボーグブースは大盛況でした。 http://unitec.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/cp2018-aeae.html BORGブースにはSWAT赤道儀が多数並び、コラボをアピール。 上の写真は目盛環が搭載された新型、SWAT310です。 CP+2018開催中! http://unitec.cocolog-nifty.com/blog/2018/03/cp2018-bec7.html シグマの山木社長と天文リフクレクションズの山口さん。山口さんはツイッターで山木社長に突撃したそうなので、社長も覚えていてくれました。(笑) シグマ山木社長とのツーショットを掲載いただきました^^; ありがとうございます。 テレスコ工作工房のブログ Telescope_Factory・2018年のCP+ https://blog.goo.ne.jp/tkfactory-japan2014/e/fb2ead5f70ba9425cc21b86f47bb3baf BORGのブースにあった新商品の107FLカーボン鏡筒仕様です。超軽量な大口径写真用望遠鏡ということですが、気になるのはその値段です。中川さんは教えてくれませんでしたが、VixenのVSDほど高くは無いそうです。といっても30万円後半から40万円くらいにはなるものと考えています。 プロもアマも注目するBORG107FLとφ115mmのカーボン鏡筒、そして中判対応のレデューサ。非常に高性能とのことで、価格と実写作例が待ち遠しいところ。 最近やたらと発売されている中華系のトリプレット高性能を謳った単焦点鏡筒より遥かに優秀さを感じさせる商品です。 一字一句が味わい深いコメント。どのような意図で発言されたのかは不明なのですが、これについては今回の出張の中で様々な方から聞いたお話と、すべてにおいてつながってきます。いずれ詳しく掘り下げたいと考えています。 https://twitter.com/BosqueRicoJapon/status/970437247957790720 天リフ編集部ツイートのまとめ 編集部の現場ツイートからのピックアップです。 サイトロンの小型赤道儀 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969017696800063488 EQM-35シリーズ。EQ-3を強化したもの。赤経軸のギアが歯数180に強化されています。 10万円underで入手可能な国産の赤道儀がきわめて限られる中、サイトロンの製品群には大いに注目。 自動導入経緯台 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969021212503433216 サイトロンの自動導入経緯台。スマホアプリ+WiFiで操作が可能。入門者にとって最大の課題は対象の導入。自動導入には入門者にはアライメントの問題がありますが、そこが解決してくれば今後天文ファンの拡大に大きく貢献する製品となることでしょう。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969022496140701697 小型(口径10cm)のマクストフ鏡筒を搭載した自動導入経緯台。鏡筒だけで2万円を切るそうです。マクストフは鏡筒が短くなる上に、光軸調整や主鏡のメッキの劣化など「反射」固有の難しさが少なくなり、入門者向けに有望な構成。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969083594558685185 こちらはケンコートキナーの製品。大事なことなので何度も言いますが、こういった自動導入経緯台が低価格で使いやすい入門者向けの機材になれるかどうかが、今後の天文ファンの拡大のための鍵のひとつです。 経緯台の望遠鏡 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969024679255027712 SkyWatcherの「AZ-FRONT」。このレンジの製品は決して堅固ではなく「ヤワ」にならざるを得ませんが、価格と扱いやすさ(軽量さ)とのトレードオフで評価すべき。バランスのよい製品でいくつかの価格帯をカバーするようになれば、天文ファンの拡大に大いに寄与するはずです。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969079677104013312 BORGの微動付き経緯台による望遠鏡セット。 カメラ系のパーツを組み合わせて経緯台として使うことは、価格や製品知識的には決して入門者向けとはいえませんが、カメラ側のコアなユーザーにとっては逆にわかりやすいアプローチといえます。 この製品も、各軸が「微動付きのアルカスイス互換のパノラマ雲台」の組み合わせにまでコンポーネント化されれば、パノラマ撮影にも観望にも使える汎用パーツになるのではと期待。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969083371119812609 ケンコーの「電動経緯台」。自動導入を割り切って切り捨て、手動の微動もなくし「電動で動かす」ことに特化し低価格化した製品。自動追尾も一応あるそうですが、アライメントが必要になるため製品としてはそれを訴求しない方向だそうです。 ガリレオ式望遠鏡、双眼鏡 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969027411047141377 以前天リフでも紹介した2 スコープテック & ヒノデ 星座望遠鏡と似たサイトロンの製品、STELLA SCAN。双眼タイプも展示されていました。倍率が2倍と少し高いこと、筐体が金属で少し重いこと、コーティングがマルチになっているところが違います。 編集子は右目に若干白内障が入ってきているのですが、そのせいかマルチコートの効果がより高く感じられ、視界がよりクリアであるように感じました。世代(=眼の劣化具合)によっても最適な製品の選択肢は変わってくるものだと痛感。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969072494421266432 BORGの中判対応レデューサとφ115mmのカーボン太鏡筒。発売されればFSQ106+645RDとガチになるスペック。設計的にはかなりの自信作のようで、実写作例が待たれます。 2枚玉、3枚玉、4枚玉・・天体望遠鏡の設計思想と光学性能、そして消費者に届いた製品としての完成度を左右する要素は、それぞれに単純なものではありません。 思い込みと幻想のバイアスも絡んでさまざまな「物語」を紡ぐ世界ですが、メーカーとユーザの切磋琢磨が今後もよりよい製品を生み出していくことでしょう。 会場でお会いした方々 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969133684958752768 ユニテック加曽利社長には、このツイートのビクセンの伊藤さんはじめ、多くの天文業界の方々をご紹介いただきました。ありがとうございました! https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969078630532882432 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969126237229654016 シグマ山木社長と、話題のレンズ「105mmF1.4Art」を開発された担当のお二人。どちらも天文ファンだそうで、あの振り切れたスペックにも納得。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969075068025229312 星喰いの検証で奮闘いただいた「けんたろう」さん。女性ポートレートも活発に撮影されていらっしゃる方で「本気の星景ポートレート」をぜひ!とけしかけておきました^^ https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969066688871219202 BORGの中川さん。 今回の出張では業界の様々な方からお話をお伺いしましたが、どなたの口からもお名前が出てくる方のお一人です。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969043703410012161 主にTwitterでお世話になっている、天リフ読者の大学天文部クラスタのみなさん。お声がけいただきありがとうございます。 https://twitter.com/tenmonReflexion/status/969093768468054016 天文界の重鎮の方々。左からプロカメラマンの飯島さん、「天体写真の世界」の吉田隆行さん、星ナビの川口さん、沼澤茂美さん、白尾元理さん。誰が還暦に一番近いかで盛り上がっていました^^ 編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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