明るいF3.45、「Sky-Watcher Quattro150P鏡筒」が10月18日に発売
サイトロンジャパンから、口径15cmのニュートン式反射望遠鏡「Sky-Watcher Quattro150P鏡筒」が10月18日に発売されると告知されています。既発売中の同一口径のF5ニュートン反射「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed」と比較してF値が4と明るく、付属の専用コマコレクタ(x0.86)を使用することでF3.45の明るいアストログラフとなるのが大きな特徴です。シュミット価格は税込 72,600円となかなかリーズナブル(*)。
(*)「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed(シュミット価格税込 37,800円)」に「Sky-WatcherコマコレクタF5(同23,200円)」を加えると同61,000円ですが、F4鏡筒用の「「Sky-WatcherコマコレクタF4」は同44,880円となるため、F4クラスの写真鏡筒としては実質1万円ほど安くなる勘定。
シュミットブログ・Sky-Watcher「Quattro150P鏡筒」ほか新発売のお知らせ
https://syumittoblog.blog.fc2.com/blog-entry-2097.html
主な特徴
大事なことなので2回言いますが、専用コマコレクタを使用するとF値はなんと3.45。この明るさは魅力(*)。
(*)F値の明るい光学系は光軸やスケアリングなどが何かとシビアにはなりますが、このくらいのF値ならなんとかなる範囲かもしれません。
シュミットスタッフ撮影の作例が商品ページに掲載されています。さすがにAPS-Cの四隅はパーフェクトではありませんが、72,600円の鏡筒であることを考えれば充分ななクオリティではないでしょうか。
なお、公称イメージサークルはAPS-Cですが、周辺光量的にはフルサイズもカバーしているそうです。斜鏡短径が72mmと大型であることが貢献しているのでしょう(*)。
(*)「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed」の斜鏡は短径50mm。大きな斜鏡は写真用には有利に働きますが、眼視用にはコントラストの低下や低倍率時の視野中央の陰りなどの悪影響を引き起こします。口径の1/2弱という大きさは写真用としても大きめです。高倍率で惑星や月を観察する用途には不向きと考えた方がよいと思われます。
商品ページ掲載の画像を見てみると、「Quattro150P鏡筒」の斜鏡は黒のコバ塗りがされています。一方、「BKP150 OTAW Dual Speed」の斜鏡は磨りガラスのまま。アストログラフとしてこの対応は好感度大(*)。
(*)Sky-WatcherのBKPシリーズは、コバ塗りの他にもドロチューブを繰り込んだ際に主鏡に影を作ることがある、主鏡裏側からの遮光、スパイダーの光条など、「手入れのしがいのある鏡筒」という評もありますが、天リフ編集長はBKP130+コマコレクタF5を使用していますが「銀巻き」した以外はノーマル仕様です。
まとめ
いかがでしたか?
発表後のネットの反応もなかなか良好。F3.45/焦点距離518mmというスペックは、ディープスカイ撮影にはなかなかいいバランスです。鏡筒重量も5.1kgと軽く、小型・中型の赤道儀でも充分運用が可能。4/3やAPS-CサイズのCMOSカメラと組み合わせれば、広く様々な対象の撮影や電視を楽しめるでしょう。
何より魅力は税込72,600円という価格です。最高の性能を求めるなら他にも選択肢はありますが価格はぐぐっと上がってしまいます。高性能な単焦点カメラレンズよりも安い価格で「超望遠」の撮影ができるのは大いに魅力的ではないでしょうか。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2022/10/16/14630/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/10/Quattro150_1.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2022/10/Quattro150_1-150x150.jpg特選ピックアップ望遠鏡サイトロンジャパンから、口径15cmのニュートン式反射望遠鏡「Sky-Watcher Quattro150P鏡筒」が10月18日に発売されると告知されています。既発売中の同一口径のF5ニュートン反射「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed」と比較してF値が4と明るく、付属の専用コマコレクタ(x0.86)を使用することでF3.45の明るいアストログラフとなるのが大きな特徴です。シュミット価格は税込 72,600円となかなかリーズナブル(*)。 (*)「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed(シュミット価格税込 37,800円)」に「Sky-WatcherコマコレクタF5(同23,200円)」を加えると同61,000円ですが、F4鏡筒用の「「Sky-WatcherコマコレクタF4」は同44,880円となるため、F4クラスの写真鏡筒としては実質1万円ほど安くなる勘定。 シュミットブログ・Sky-Watcher「Quattro150P鏡筒」ほか新発売のお知らせ https://syumittoblog.blog.fc2.com/blog-entry-2097.html 主な特徴 大事なことなので2回言いますが、専用コマコレクタを使用するとF値はなんと3.45。この明るさは魅力(*)。 (*)F値の明るい光学系は光軸やスケアリングなどが何かとシビアにはなりますが、このくらいのF値ならなんとかなる範囲かもしれません。 シュミットスタッフ撮影の作例が商品ページに掲載されています。さすがにAPS-Cの四隅はパーフェクトではありませんが、72,600円の鏡筒であることを考えれば充分ななクオリティではないでしょうか。 なお、公称イメージサークルはAPS-Cですが、周辺光量的にはフルサイズもカバーしているそうです。斜鏡短径が72mmと大型であることが貢献しているのでしょう(*)。 (*)「Sky Watcher BKP150 OTAW Dual Speed」の斜鏡は短径50mm。大きな斜鏡は写真用には有利に働きますが、眼視用にはコントラストの低下や低倍率時の視野中央の陰りなどの悪影響を引き起こします。口径の1/2弱という大きさは写真用としても大きめです。高倍率で惑星や月を観察する用途には不向きと考えた方がよいと思われます。 商品ページ掲載の画像を見てみると、「Quattro150P鏡筒」の斜鏡は黒のコバ塗りがされています。一方、「BKP150 OTAW Dual Speed」の斜鏡は磨りガラスのまま。アストログラフとしてこの対応は好感度大(*)。 (*)Sky-WatcherのBKPシリーズは、コバ塗りの他にもドロチューブを繰り込んだ際に主鏡に影を作ることがある、主鏡裏側からの遮光、スパイダーの光条など、「手入れのしがいのある鏡筒」という評もありますが、天リフ編集長はBKP130+コマコレクタF5を使用していますが「銀巻き」した以外はノーマル仕様です。 まとめ いかがでしたか? 発表後のネットの反応もなかなか良好。F3.45/焦点距離518mmというスペックは、ディープスカイ撮影にはなかなかいいバランスです。鏡筒重量も5.1kgと軽く、小型・中型の赤道儀でも充分運用が可能。4/3やAPS-CサイズのCMOSカメラと組み合わせれば、広く様々な対象の撮影や電視を楽しめるでしょう。 何より魅力は税込72,600円という価格です。最高の性能を求めるなら他にも選択肢はありますが価格はぐぐっと上がってしまいます。高性能な単焦点カメラレンズよりも安い価格で「超望遠」の撮影ができるのは大いに魅力的ではないでしょうか。編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
500mm辺りが構図的に撮影対象が増えて、ちょうどいいですね。
APS-C換算で830mmになるのは、美味しくないので
フルサイズの撮って出し画像が見たいです。
70mmの大きな斜鏡で周辺光量が確保できているのでフルサイズで使いたい気持ちはよくわかります。
でもSky-Watcherの反射((BKP130の場合ですが)は接眼部のクリアランスが大きめなのでスケアリングの再現性に若干不安があります。フルサイズだとそのへんで苦労するかもしれませんね。APS-Cでとどめておくほうが幸せになれる気がします。