北アメリカ星雲からサドル付近
Papasan Enifさんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。全天有数の濃い大きなHII領域(電離水素の雲が輝く領域)であるはくちょう座の北アメリカ星雲(左)から、はくちょう座γ星(固有名サドル)にかけて。複雑な形状の星雲と暗黒星雲が入り組んでいます。
HII領域は近傍の明るい恒星の紫外線を受けて輝いているといわれていますが、北アメリカ星雲を光らせている星がどれであるのかは実は特定されていないそうです。一説によるとそれは画面上中央のデネブだそうですが、だとすると北アメリカ星雲までの距離は1400光年、その大きさは100光年にもなるそうです。
はくちょう座の一等星デネブは、太陽の質量の15倍もある非常に明るい青色巨星。距離が1400光年もあるため見かけ上は普通の一等星ですが、実際の明るさは太陽の5万倍もあり、仮にベガの位置にあったとすると金星の15倍、三日月ほどもの明るさになるそうです。
Wikipedia デネブ
https://ja.wikipedia.org/wiki/デネブ
はくちょう座γ星サドルも太陽質量の12倍もある巨大な星。デネブも含めて、この付近の領域は何かと派手で強烈な天体がひしめいているのです。
https://reflexions.jp/tenref/gallery/2018/10/24/6024/https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/10/1024enif-683x1024.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/10/1024enif-150x150.jpg散光星雲深宇宙Papasan Enifさんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。全天有数の濃い大きなHII領域(電離水素の雲が輝く領域)であるはくちょう座の北アメリカ星雲(左)から、はくちょう座γ星(固有名サドル)にかけて。複雑な形状の星雲と暗黒星雲が入り組んでいます。 HII領域は近傍の明るい恒星の紫外線を受けて輝いているといわれていますが、北アメリカ星雲を光らせている星がどれであるのかは実は特定されていないそうです。一説によるとそれは画面上中央のデネブだそうですが、だとすると北アメリカ星雲までの距離は1400光年、その大きさは100光年にもなるそうです。 はくちょう座の一等星デネブは、太陽の質量の15倍もある非常に明るい青色巨星。距離が1400光年もあるため見かけ上は普通の一等星ですが、実際の明るさは太陽の5万倍もあり、仮にベガの位置にあったとすると金星の15倍、三日月ほどもの明るさになるそうです。 Wikipedia デネブ https://ja.wikipedia.org/wiki/デネブ はくちょう座γ星サドルも太陽質量の12倍もある巨大な星。デネブも含めて、この付近の領域は何かと派手で強烈な天体がひしめいているのです。編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフギャラリー
883Enifさんの動画をいつもYouTubeで拝見しています。星野写真のこの作品も、先日見たやはり135mmで撮ったIC1396もとてもきれいですね。コントラストも十分ですし、特に微光星が密集した部分のシアン系の色はどのような画像処理をしているのでしょうか?
撮影者本人ではないので想像ですが・・・
天の川は赤黒い部分やシアン系の部分など、実はけっこう色のバリエーションがあります。例えば、いて座の銀河の外縁部や北アメリカ星雲の北東はシアン系ですし、ケフェウス・カシオペアは赤みが多かったり。
基本はフラット処理を丁寧に行って色むらを平坦化して強調することです。それさえ完璧なら自然と色の差が出てくるでしょう。(でもそれが難しいんですけど^^;)
もう一つ、姑息な技としては色別にトーンカーブを調整するという方法があります。この作例でいえば天の川の明るい部分の輝度域の青と緑をほんの少し持ち上げる。M31など、銀河の腕に青みを入れるような時にも使えます。(これを反則と言えばそれまでですが・・)
この作品の場合、かなり輝度の高い領域なので、姑息な方法を使わなくても自然に処理して強調すれば、色はこのように出ると思いますし、たぶん883Enifさんもそうされているのではないかと思います。
さらに姑息な技としては、マスクで選択的にカラーバランスを調整する手もありますが、これは科学写真的には×でしょう。私も基本的にはかぶり補正以外の意図ではやりませんが。