木原裕一さんの作品、天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。

2018年6月27日に「衝」を迎えた土星ですが、安定した夏の大気条件の中、まだまだ観察・撮影の好機が続きます。
今月末に大接近する火星と合わせて、この夏休みは数多くの方によって撮影されることでしょう。

 

HD800+3倍バロー+ZWO ADC+ASI290MC Firecapture 90秒で撮影 Autostakkert3、Registax6、Winjupos、SI7で処理

木原さんのこの作品は、口径20cmのシュミットカセグレン望遠鏡に「天体用CMOSカメラ」と呼ばれる高感度・高速の動画撮影機能を持ったカメラで撮影したものです。天体用CMOSカメラは近年の惑星撮影の技術革新のひとつで、高いフレームレート(毎秒30〜50コマ、なしいはそれ以上)で無圧縮の動画で撮影し、それらの画像を専用の処理ソフトウェアを使用して大気による像のゆらぎをキャンセルしコンポジット(重ね合わせ)することで、非常に精細な惑星像を得ることができます。

様々なソフトウェアを駆使するため、決して簡単ではない手法ですが、経験値を積み上げて良い結果が出たときのうれしさは格別。木原さんはまだ本格的に惑星撮影を始めて日が浅いそうですが、土星の極付近の嵐による白点もとらえられていて、素晴らしい作品に仕上がりました。

さまざまな試行錯誤を積み重ね、苦労に見合う結果が形となって現れる。天文だけでなく、あらゆるジャンルの趣味に通じる楽しみといえるでしょう。

 

 

https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/07/0716kihara.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/07/0716kihara-150x150.jpg編集部惑星太陽系土星木原裕一さんの作品、天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。 2018年6月27日に「衝」を迎えた土星ですが、安定した夏の大気条件の中、まだまだ観察・撮影の好機が続きます。 今月末に大接近する火星と合わせて、この夏休みは数多くの方によって撮影されることでしょう。   木原さんのこの作品は、口径20cmのシュミットカセグレン望遠鏡に「天体用CMOSカメラ」と呼ばれる高感度・高速の動画撮影機能を持ったカメラで撮影したものです。天体用CMOSカメラは近年の惑星撮影の技術革新のひとつで、高いフレームレート(毎秒30〜50コマ、なしいはそれ以上)で無圧縮の動画で撮影し、それらの画像を専用の処理ソフトウェアを使用して大気による像のゆらぎをキャンセルしコンポジット(重ね合わせ)することで、非常に精細な惑星像を得ることができます。 様々なソフトウェアを駆使するため、決して簡単ではない手法ですが、経験値を積み上げて良い結果が出たときのうれしさは格別。木原さんはまだ本格的に惑星撮影を始めて日が浅いそうですが、土星の極付近の嵐による白点もとらえられていて、素晴らしい作品に仕上がりました。 さまざまな試行錯誤を積み重ね、苦労に見合う結果が形となって現れる。天文だけでなく、あらゆるジャンルの趣味に通じる楽しみといえるでしょう。    読者の傑作画像をピックアップ