塩田和生さんの作品。月の大きなクレーター「クラヴィウス」の周辺を4日間続けて撮影されたもの。光がほぼ真横に当たる欠け際(8月5日)から日が少し昇った状態まで、地形の見え方がかなり異なっていることが分かります。

これまで月面の観察は「地形がより明瞭に見える欠け際が良い」とされていました。極端な例は満月のときで、太陽光線がほぼ真上から照らすため地形がほとんどわからなくなってしまいます。

しかし、上の作品を見れば分かるように、欠け際では高い外周に覆われたクレーターの内部はまだ真っ暗です。「日が沈む(昇る)」につれ、クレーター内部の別の地形が現れてくることがわかります。

スタック処理などのデジタル技術の進歩で、クレーターの斜面の様子がしっかり写せるようになったので、欠け際の影でコントラストを強調する撮り方以外も楽しめるようになってきたのだと思います。
月の写真でも、まだまだ工夫の余地はありそうな気がします。

塩田さんがこの作品について書かれたコメントです。人間の寿命レベルの時間では変化が全くないに等しい月面ですが、見る側の人間の技術や考え方の進歩で新しい楽しみ方が生まれてきます。長いライフサイクルで楽しめる天文趣味ならではといえるでしょう。

月世界への招待・クラヴィウス
http://mo.atz.jp/meisyo/clavius/index.htm
日々姿を変える月面の地形・四日間での変化https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/08/38708066_2336339236641160_6208482875428306944_o-1024x622.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/08/38708066_2336339236641160_6208482875428306944_o-150x150.jpg編集部太陽系塩田和生さんの作品。月の大きなクレーター「クラヴィウス」の周辺を4日間続けて撮影されたもの。光がほぼ真横に当たる欠け際(8月5日)から日が少し昇った状態まで、地形の見え方がかなり異なっていることが分かります。 これまで月面の観察は「地形がより明瞭に見える欠け際が良い」とされていました。極端な例は満月のときで、太陽光線がほぼ真上から照らすため地形がほとんどわからなくなってしまいます。 しかし、上の作品を見れば分かるように、欠け際では高い外周に覆われたクレーターの内部はまだ真っ暗です。「日が沈む(昇る)」につれ、クレーター内部の別の地形が現れてくることがわかります。 スタック処理などのデジタル技術の進歩で、クレーターの斜面の様子がしっかり写せるようになったので、欠け際の影でコントラストを強調する撮り方以外も楽しめるようになってきたのだと思います。 月の写真でも、まだまだ工夫の余地はありそうな気がします。 塩田さんがこの作品について書かれたコメントです。人間の寿命レベルの時間では変化が全くないに等しい月面ですが、見る側の人間の技術や考え方の進歩で新しい楽しみ方が生まれてきます。長いライフサイクルで楽しめる天文趣味ならではといえるでしょう。 月世界への招待・クラヴィウス http://mo.atz.jp/meisyo/clavius/index.htm読者の傑作画像をピックアップ