かに座の散開星団M67
寺崎正勝さんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。かに座の散開星団M67を口径20cmF3.0のアストログラフでとらえました。
かに座といえばプレセペ星団(M44)があまりに有名ですが、こちらのM67も美しさという点では負けていません。散開星団、特に天の川の中にない星団はガチ撮影派の対象にされにくいのが残念ですが、寺崎さんの作品を見ればわかるように、赤と青の星々がちりばめられた恰好の被写体です。
夜空にはオリオン大星雲はプレアデス星団のような、誰の眼から見ても「映える」派手な天体もあれば、このM67のような「通好み」の天体もあります。一見地味な、あまり撮られることのない対象の美しさに着目して、技術のかぎりを尽くしてそれを表現するのも、天体写真の楽しみの一つではないでしょうか。
余談ですが、天体写真だけでなく、散開星団は天体望遠鏡で見る恰好の対象です。散開星団の観望は高価なアポクロマート鏡筒である必要はまったくなく、低価格・大口径のアクロマートがお奨めです。
最近流行の兆しを見せている「アクロマート+デュアルナローバンド」による撮影も可能。3万円のお手軽フォトビジュアル鏡筒ですね^^
さらにどうでもいい余談。寺崎さんはこの星団を「宝石箱をひっく
「宝石箱をひっくり返したよう」と形容するが、宝石箱をひっくり返したことがない。
実際にひっくり返すと小さい宝石はどこかに転がってしまうだろう。しかし宝石である。諦めるわけにはいかない。
いや、まず宝石箱の内容リストがないと、ちゃんと回収できたかもわからないhttps://t.co/EAEO6KMZat— 林 雄司 (@yaginome) December 19, 2019
しかしネットで渋い指摘が。私も宝石箱を実際にひっくり返したことがありませんでした。一度宝石箱をほんとうにひっくり返しておかないと、安直にこの表現は使えなくなりましたね^^ ;;
いずれにしても散開星団はそれ自体が宝石箱のような存在であることは間違いないでしょう。
2019年最後の投稿となります。1年間ありがとうございました。今年は更新頻度が大幅に下がってしまいましたが、2020年は最低週2の更新を目標とします。今後とも天リフGalleryをよろしくお願い申し上げます。
https://reflexions.jp/tenref/gallery/2019/12/31/6381/https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2019/12/89df0e54038844eb1b4c511c2eb96097.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2019/12/89df0e54038844eb1b4c511c2eb96097-150x150.jpg新着星団寺崎正勝さんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。かに座の散開星団M67を口径20cmF3.0のアストログラフでとらえました。 かに座といえばプレセペ星団(M44)があまりに有名ですが、こちらのM67も美しさという点では負けていません。散開星団、特に天の川の中にない星団はガチ撮影派の対象にされにくいのが残念ですが、寺崎さんの作品を見ればわかるように、赤と青の星々がちりばめられた恰好の被写体です。 夜空にはオリオン大星雲はプレアデス星団のような、誰の眼から見ても「映える」派手な天体もあれば、このM67のような「通好み」の天体もあります。一見地味な、あまり撮られることのない対象の美しさに着目して、技術のかぎりを尽くしてそれを表現するのも、天体写真の楽しみの一つではないでしょうか。 余談ですが、天体写真だけでなく、散開星団は天体望遠鏡で見る恰好の対象です。散開星団の観望は高価なアポクロマート鏡筒である必要はまったくなく、低価格・大口径のアクロマートがお奨めです。 最近流行の兆しを見せている「アクロマート+デュアルナローバンド」による撮影も可能。3万円のお手軽フォトビジュアル鏡筒ですね^^ さらにどうでもいい余談。寺崎さんはこの星団を「宝石箱をひっくり返したような美しい星の塊り」と表現されています。「宝石箱をひっくり返したような」という表現は美しい星団を形容する常套句。筆者もしばしば使っていました。 https://twitter.com/yaginome/status/1207473228681056256 しかしネットで渋い指摘が。私も宝石箱を実際にひっくり返したことがありませんでした。一度宝石箱をほんとうにひっくり返しておかないと、安直にこの表現は使えなくなりましたね^^ ;; いずれにしても散開星団はそれ自体が宝石箱のような存在であることは間違いないでしょう。 2019年最後の投稿となります。1年間ありがとうございました。今年は更新頻度が大幅に下がってしまいましたが、2020年は最低週2の更新を目標とします。今後とも天リフGalleryをよろしくお願い申し上げます。編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフギャラリー
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