シリウスの伴星?
編集部ピックアップ、今日の一枚。
撮影:川野伴睦様
薄明の空に輝くおおいぬ座のシリウス。65cmの大型反射望遠鏡に倍率1110倍!で、スマートフォンで撮影されたそうです。
川野様の写真の右下に小さく見えているのがシリウスの伴星(シリウスB)ではないかと思われるのですが、撮影者の川野様によると「たぶんそうだと思うのですが断定はできませんね」とのこと。
シリウスの伴星の明るさは約8.4等。普通なら小口径の天体望遠鏡で余裕で見える明るさなのですが、すぐ近くに明るすぎるシリウス主星(シリウスA)があるため、観測することはなかなか困難です。10cmの望遠鏡で見えたという話もある反面、もっと大口径でも見えなかった、という話もあります。
テレスコープセンター・アイベル シリウスの伴星Bを観測するチャンス到来!
http://www.eyebell.com/siriusB.htm
これは、シリウスA、Bの公転周期が約50年であることも関係しています。実はここ10年ほどは主星からの距離が大きく離れている時期にあり、比較的見やすくなっています。一方で、20世紀の終わり頃はかなり主星に近くなって、非常に見にくい時期でした。
シリウスなど「連星系」をなす恒星は、このシリウスのように人間の人生くらいの周期で公転しているものが多く、いまのチャンスを逃せばもう一生見られないかも知れません。大型の望遠鏡に触れる機会があれば、ぜひシリウスBにチャレンジしてみてください!
(とはいっても、この好機はあと10年くらいは続きます^^;;)
Wikipedia シリウス
https://ja.wikipedia.org/wiki/シリウス
シリウスとその伴星は、天文学的・歴史的にも数々のエピソードで彩られています。
その中の1つだけをご紹介しましょう。このシリウスの伴星は約1.2億年前の白亜紀に、星の一生の終わりである「白色矮星」となったのですが、その前は今のように暗くはなく明るい2つの連星として輝いていたと考えられています。
シリウスBの方が質量が大きかったために先に燃え尽きてしまうことになったのですが、そんなストーリーを頭に描きながらシリウスの主星の伴らに仲睦まじく?光っている伴星を見ると、宇宙の中を流れる時間とドラマを感じずにはいられません。
https://reflexions.jp/tenref/gallery/2018/04/04/4508/https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/04/0404kawano.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/04/0404kawano-150x150.jpg深宇宙恒星編集部ピックアップ、今日の一枚。 撮影:川野伴睦様 薄明の空に輝くおおいぬ座のシリウス。65cmの大型反射望遠鏡に倍率1110倍!で、スマートフォンで撮影されたそうです。 川野様の写真の右下に小さく見えているのがシリウスの伴星(シリウスB)ではないかと思われるのですが、撮影者の川野様によると「たぶんそうだと思うのですが断定はできませんね」とのこと。 シリウスの伴星の明るさは約8.4等。普通なら小口径の天体望遠鏡で余裕で見える明るさなのですが、すぐ近くに明るすぎるシリウス主星(シリウスA)があるため、観測することはなかなか困難です。10cmの望遠鏡で見えたという話もある反面、もっと大口径でも見えなかった、という話もあります。 テレスコープセンター・アイベル シリウスの伴星Bを観測するチャンス到来! http://www.eyebell.com/siriusB.htm これは、シリウスA、Bの公転周期が約50年であることも関係しています。実はここ10年ほどは主星からの距離が大きく離れている時期にあり、比較的見やすくなっています。一方で、20世紀の終わり頃はかなり主星に近くなって、非常に見にくい時期でした。 シリウスなど「連星系」をなす恒星は、このシリウスのように人間の人生くらいの周期で公転しているものが多く、いまのチャンスを逃せばもう一生見られないかも知れません。大型の望遠鏡に触れる機会があれば、ぜひシリウスBにチャレンジしてみてください! (とはいっても、この好機はあと10年くらいは続きます^^;;) Wikipedia シリウス https://ja.wikipedia.org/wiki/シリウス シリウスとその伴星は、天文学的・歴史的にも数々のエピソードで彩られています。 その中の1つだけをご紹介しましょう。このシリウスの伴星は約1.2億年前の白亜紀に、星の一生の終わりである「白色矮星」となったのですが、その前は今のように暗くはなく明るい2つの連星として輝いていたと考えられています。 シリウスBの方が質量が大きかったために先に燃え尽きてしまうことになったのですが、そんなストーリーを頭に描きながらシリウスの主星の伴らに仲睦まじく?光っている伴星を見ると、宇宙の中を流れる時間とドラマを感じずにはいられません。 編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフギャラリー
コメントを残す