近赤外によるオリオン大星雲
編集部ピックアップ、今日の一枚。
撮影:荒井俊也様
見慣れたオリオン大星雲の見慣れない姿。
この作品は近赤外線(>807nm)で撮影した画像を使用してカラー合成したもの(*)。より波長の長い近赤外線で見ると大星雲のガスや塵の影響が少なくなり、埋もれていた若い星々が透けるように見えてきます。
(*)Lチャンネルは全てIR画像、RチャンネルはIRが90%、Rが10%のブレンド、GとBはそのままです。
「波長によって宇宙は違った姿を見せる」という典型的な例をフィルターワークの達人の技術で鑑賞写真としても高いレベルで実現された作品です。
赤外線は一般に波長700nm〜1mmまでのかなり帯域の広い電磁波を指します。波長の短い赤外線(700nm〜2.5μ)を「近赤外線」と呼びますが、民生品のCMOS/CCDカメラで捉えられる のはその短波長側、700nm〜1μくらいまでです。
この波長域で見る宇宙の姿には、赤い星が極端に明るく見えたり、この作品のように暗黒星雲に埋もれた星が透けて見えたりする違いがありますが、例えば水素輝線によるHII領域のような圧倒的な差異は少なく、地味といえば地味な変化です。
それもあってかこれまで近赤外線による鑑賞目的の作品はまだ少ないのが現状ですが、撮影者様がその技術とセンスで次にどの対象を捉えられるのかに注目です。
https://reflexions.jp/tenref/gallery/2017/12/25/3226/https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2017/12/1225arai-768x1024.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2017/12/1225arai-150x150.jpg散光星雲深宇宙近赤外,オリオン大星雲編集部ピックアップ、今日の一枚。 撮影:荒井俊也様 見慣れたオリオン大星雲の見慣れない姿。 この作品は近赤外線(>807nm)で撮影した画像を使用してカラー合成したもの(*)。より波長の長い近赤外線で見ると大星雲のガスや塵の影響が少なくなり、埋もれていた若い星々が透けるように見えてきます。 (*)Lチャンネルは全てIR画像、RチャンネルはIRが90%、Rが10%のブレンド、GとBはそのままです。 「波長によって宇宙は違った姿を見せる」という典型的な例をフィルターワークの達人の技術で鑑賞写真としても高いレベルで実現された作品です。 赤外線は一般に波長700nm〜1mmまでのかなり帯域の広い電磁波を指します。波長の短い赤外線(700nm〜2.5μ)を「近赤外線」と呼びますが、民生品のCMOS/CCDカメラで捉えられる のはその短波長側、700nm〜1μくらいまでです。 この波長域で見る宇宙の姿には、赤い星が極端に明るく見えたり、この作品のように暗黒星雲に埋もれた星が透けて見えたりする違いがありますが、例えば水素輝線によるHII領域のような圧倒的な差異は少なく、地味といえば地味な変化です。 それもあってかこれまで近赤外線による鑑賞目的の作品はまだ少ないのが現状ですが、撮影者様がその技術とセンスで次にどの対象を捉えられるのかに注目です。 編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフギャラリー
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