328で星雲星団を撮影している間、魚眼レンズで全天撮影を3時間近く放置撮影していました。

放置撮影はらくちんですね^^
EOS5D3 EF8-15mmF4L F4 30sec*60 ISO3200
Lee No3 固定撮影
比較明画像と加算平均画像をそれぞれレベル調整後比較明合成

この画像は、
比較明合成の画像をハイライトを残して切り詰めたものに、
加算平均の画像をさらに比較明で合成したものです。

非光害地での比較明合成では、
光跡が太く明るくなりすぎてうるさくなってしまうことと、

天の極付近の星(特に北極星)が
弱々しくなってしまうからです。

EOS5D3 EF8-15mmF4L F4 30sec*60 ISO3200
Lee No3 固定撮影
比較明合成
こちらは単純に比較明合成したバージョン。
北極星が小さくて貧弱ですね・・
天の北極付近がなんとなく暗く凹んだように見えます。
(この北極星問題、ムササビWAT01さんにご指摘いただきました。
 この場を借りてお礼申し上げます。)


左の画像が比較明合成、右の画像が加算平均。
元画像は30秒露出なので8mmのレンズではほとんど星は流れません。
このため、星の輝度の最大値は30秒露出分。
比較明合成すると、天の極から離れた星ほど光跡が長くなり、
線が長い分だけ「存在感」がでます。
加算平均合成では逆に、天の極から離れた星ほど暗くなり、
北極星だけがぽつんと明るく残ります。
1枚撮りで撮影した場合は、
天の極の星は光が全て蓄積されて明るくなり、
天の極から離れた星は日周運動の移動量だけ蓄積されます。
結果としてざっくり上記2枚の画像の中間くらいになります。
また、比較明合成では、
バックグラウンドの明るさが
1枚ぶん(今回の場合30秒)となるため、
1枚撮りと比較して総露出時間が長いほど、
星が相対的に明るくなります。
光害地では星が目立つメリットがあるのですが、
非光害地では逆に星が飛んでしまい、
うるさすぎる光跡になってしまいます。
今回の試みで、短時間露出の素材画像でも、
ある程度は日周運動を自然(=1枚撮りに近い仕上がり)に
できることがわかりましたが、
フィルムの1枚撮りの光跡の美しさにはとてもかないませんね。
非光害地で日周運動を美しく写すためには、
比較明合成ではなく1枚撮りが一番良いのかも知れません。
ただ、長時間の1枚撮りは、
車や撮影者のヘッドライト・雲の来襲等で全滅してしまう欠点があります。
また、短時間露出の比較明合成は、
素材画像をタイムラプスに流用できるメリットもあります。
次回はもっとISOを下げて
ソフトフィルターも外した1枚撮りを試して見たいと思っています。

ところで、この素材画像を使ったタイムラプス動画。
特に何の見所もない記録写真ですが・・・
さらにおまけ。
追尾の全天写真です。
EOS5D3 EF8-15mmF4L F4 60sec*20 ISO3200
Lee No3 ポラリエ恒星時追尾
魚眼での春の星座は寂しいですね・・
でも木星の左のぼんやりしたのは、もしかして対日照??
銀河が見えるようになるのが待ち遠しいですね。

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