奥日田(4) 近赤外線で天の川
パノラマの撮影と並行して、α7Sとポラリエで赤外撮影してみました。
α7S(フィルターレス) サムヤン35mmF1.4 F2.8 SC72フィルター
30sec ISO6400 固定*30、追尾*30 2017.5.27 大分県奥日田
合計露出15分の固定と追尾を合成。近赤外モノクロ新星景という○態路線です^^;
波長1μ未満の近赤外では、あまり可視光との違いがないのですが、暗黒星雲が可視光よりも明るく、また銀河のハロの広がりが大きく感じられます。(気のせいかもしれませんが・・)
みんな大好きなウ○コ色の暗黒星雲は、赤外寄りの光の星だと推測しているのですが、実際のところどうなのでしょうか。
可視光と赤外の最大の違いは「大気光」かもしれません。
上の動画は、固定撮影の30コマをタイムラプスにしてみたもの。銀河の左側の波打った雲のようなものが大気光と推測。
便宜上「大気光」と書きましたが、実体は不明。低層の雲が何らかの理由で赤外波長で明るく光っているのか、もっと高層の何かなのかはわかりません。
一つ確かに言えるのは、可視光では晴れているように見えても、赤外だと「赤く光るやつ」がはっきりとらえられるということです。
さらにもうひとつ。
赤外だと阿蘇山の火口からの噴気が写っています。
タイムラプス動画だと、この赤矢印の部分が揺らめいているのがはっきりと確認できます。
同じ夜のカラー画像では、この噴気は確認できません(でも心眼でみると気持ち赤いような)。
うーむ、さすが赤外線。 (だからどうなんだ、という突っ込みはナシで^^;;;;)
さらにさらにもう一つ。
上の画像は、薄明中の南の地平線付近を撮ったものですが、明るい白い雲は肉眼では全く確認できませんでした。(比較用のカラー画像を撮らなかったことを激しく後悔)
これ、どのくらいの高さの雲なんでしょうねえ。ネットで調べても、近赤外域の夜の雲についてはほとんど記述が見当たらず、もしご存じの方がいらしたら、ぜひご教授ください。
α7S(フィルターレス) サムヤン35mmF1.4 F2.8 SC72フィルター
30sec ISO6400 追尾*60 2017.5.27 大分県奥日田
地上の入らない天の川も撮りました。ちょっと変わり映えしない構図で失敗。銀経0を中心にした縦位置の方がよかったかも。
この写真で見ても、へびつかい座のこの辺で一番暗い暗黒星雲が、真っ黒ではなく少し光っているのがわかります。
でもこちらも、例の大気光?の影響が。
近赤外でスッキリ撮るのは、もっと標高の高い場所の方がいいのかもしれません。
赤外撮影は今後もまったりと続けていきたいと思っています。
迫力満点の天の川ですね。
近赤外での作例は珍しいので勉強になります。
動画に写っている不思議に波打つ光、とても神秘的で、見入ってしまいました。大気光かも知れませんね!
コメントありがとうございます。
近赤外はやる人が少ないのですが、可視光との違いがナローみたいに劇的ではないので、とても地味です^^;;
この「赤いやつ」の解明に気長に取り組みます^^