三脚座なしのカメラレンズをファインダー脚で固定する。

最近の高性能カメラレンズはけっこうな重量と長さがあり、

アダプタでミラーレス一眼に装着すると、バランスが悪く、
スケアリングにも悪影響が出てしまいます。
三脚座のあるレンズなら問題ないのですが、
古い望遠レンズや、中望遠〜広角レンズでは、
三脚座のないものが大半。
α7S+EFレンズの組み合わせでいつも片ボケ・周辺ボケに悩まされていました。
そこに福音。
ジャジャーン。
6点支持のファインダー脚がばっちり適合することが判明。
写真はEF135mmF2Lとα7Sに装着したところ。
これがそのファインダー脚。
笠井トレーディングの80mm鏡筒用ファインダー脚です。
オクで落札したBORG76アクロに付いてきたもの。
新品の場合1万円弱です。
一目、レンズの鏡胴に傷をつけはしまいかと不安になりますが、
固定ネジの先端にはプラが埋めてあり、
金属部でこすらないような構造になっています。
強く締めこみすぎない限りは、目立った傷はつかないようです。
このファインダー脚の固定ネジの可動範囲はかなり広く、
手持ちの大半のレンズが取り付けられることがわかりました。
写真↑はシグマ50mmF1.4Art。
50mmのくせに重くて長いこのレンズも、
無事固定可能。
先端部はフードで固定しています。
こちらはサムヤン35mmF1.4。
レンズを固定できるかどうかは、
外径だけでなく、形状やピントリングの位置にも依存します。
また、合焦によってレンズ長の変わらない
IF方式のピント合わせであることは必須。
最近の高性能レンズはほとんどがIF方式なので助かりました。
(ちなみに、アポゾナーは全群繰り出しなのでこの方法ではうまくいかないと思われます)
こちらはArt兄弟の24mmF1.4。
広角系の場合、構図の自由度の向上もメリットですね。
専用のレボルビング装置のようにはいきませんが、
縦横斜めの構図調節は可能そうです。
スカイメモRSにEF135mmF2Lを載せたところ。
リングに装着するアルカプレートは、
少し長めのものにしました。
これで前後のバランスもとりやすくなります。
アルカプレートとリング台座の接続は、M5のネジ二本です。
アルカプレートは中央に溝の切られたものを使用しています。
このリング、無駄にかさばるので要注意です。
プラケースに専用wの仕切りを設置して特別待遇。
同じく無駄にかさばる露よけヒーターと同居させましたw
しかし、この方法が流行るような気がまったくしないのは何故でしょう^^;;;
実写はこれからですが、次の撮影機会が楽しみです。

冬のヒゴタイ公園(5)眼視観望

今回も眼視機材を一式持込み、

撮影の合間に観望を楽しみました。
新アイピース群も快調。
特にXW20は、FSQ106EDでの約25倍での銀河散歩にも、
C8での100倍での銀河探訪にも、大活躍。
いいですねえ、XW20。
軽くて覗きやすくてよく見える。
実視野70°で、
最近の高級アイピースと比較すると決して広くないのですが、
それを補って余りある「バランスの良さ」が光ります。
NAV-12.5ももちろん最高なのですが、
眼鏡をかけた状態で全視野を見渡すのは、
眼の位置を合わせるのに一苦労。
観望には、スペックだけで語れない「快適さ」の要素も大事だと知りました。
ちなみに、元箱にはごらんのように「RICOH」のロゴが。
時代は回りますね^^;
以下、当日の観望記録メモです。

FSQ106ED
 
M42、M43
SWAN40mmだと13倍、最低有効倍率以下なので視野は広いもののさすがに物足りない見え方。
背景も明るすぎ。
しかも筒の本来のイメージサークルを越えるのか、周辺がけられているのがわかる。
XW20mmでも星雲の広がりがすばらしいが、やはりNAV12.5mmの40倍は、視野一面の大迫力。
眼視だと、写真で青っぽく写る羽の外側の部分の筋が顕著に見える。
O3フィルターでも覗いてみた。背景が暗黒になり、
目が慣れるにつれ星雲広がりが浮き上がってくる。
印象としてはこんな感じ。
眼視だと星も星雲の中心部がもっとキラキラしているんだけど。

ばら星雲

これまでは眼視では確認できなかったが、O3を入れるとあっさり視認。

フィルターを外しても確認できた。ノーフィルターの場合は銀河の明るい部分と星雲の区別がつきにくいからだろうか。意外と明るかった。

倍率を上げると暗黒部も見えるとの話もあり、次回はC8でチャレンジ予定。

燃える木星雲、馬頭星雲

03を入れると燃える木は暗黒部の複雑な構造まで見えてくる。
馬頭は、ベールのような背景があるのはなんとなくわかるのだが、首の部分は今回も確認できず。
馬頭のすぐ東のNGC2023ははっきりわかる。写真で撮ると青く写る部分。

モンキー星雲

青成分が多いせいか、フィルターなしでも、意外に明るくはっきりした楕円の光芒。さすがに猿の顔には見えず、明瞭だが面白みは少ない。

M41

ベランダで見た時、明るいオレンジの星と背景の青い星のコントラストが美しかったので、期待して筒を向ける。うーん。星はいっぱいあるけど色はベランダの方がよく分かったな・・?暗順応していない方が色はよく見える?

M46,47,36,37,38

こちらはお約束。XW20で流しても楽しいし、NAV12.5で拡大して視野いっぱいの星屑を眺めるのも楽しい。

C8
23時頃、冬の対象があらかた傾いた時点で、筒をC8に換装。
ファインダーに付けた視度補正レンズの具合が思いのほかよろしい^^
M81/82
SWAN40mmだと、無理なく2つともが同一視野に入る。
相変わらずM82のざわざわした怪しさが素敵。
M81は腕がなんとなく見えた気にいつもなっているのだが、次回は高倍率でじっくり時間をかけて見てみよう。

NGC2403

今回初。写真ではM101を小型にしたような渦巻状だが、いまひとつはっきりしなかった。これも次回はじっくり眺めてみよう。

M5

この日見た唯一の球状星団。
NAV12.5で拡大して見ると、細かな星がびっしり詰まっているのがわかる。
写真では球状星団は中心がつぶれてしまうが、眼視だと明るい中にも沢山の星があって、ずっと透明感を感じる美しさ。

M101/M51

この2つを見飽きる日は来るのだろうか?
昔の人はなぜ宇宙にこんな渦巻きがあるのか、不思議に思ったに違いない。
天文学の歴史を改めて紐解きたくなる。
今回NAV12.5では初M51。なかなかの壮観。200倍で見ても楽しい小宇宙。

M65/66/NGC3628

こちらもSWAN40mmでちょうどいい感じに3つが同一視野に入る。
M66はざらっとした感じで、何かあることを思わせる。
M82もそうだけど、系外星雲はただのぼんやりした光でないざわつきが楽しい。

M95/96/105

M105は少し離れているので、こちらはぎりぎり同一視野に入らない。
棒渦巻きの構造(の記憶)は確認できず。
若いときのように記憶が鮮明でないのが加齢の悲しさ。
T村巨匠のように、ICレコーダーに音声で記録するか・・

NGC2903

写真ほど明瞭には二本の腕は確認できないものの、周辺部が筋状になっているのがよく分かる。「ああ、これね」とすぐに分かるくらいの個性。

M64

黒目星雲。なんとなく暗く落ち込んだ部分がありそうに見える楕円の光。
ちょっと怪しい。次回は高倍率・低倍率を織り交ぜてもう少しじっくり見てみたい。

M97/108

M97ふくろう星雲は、2つの目がほんやり確認できる。
200倍で見るととても大きい。惑星状星雲の標準倍率は200倍だな。

NGC4565

紡錘星雲。小口径では、写真とのギャップの大きさにがっかりさせられる代表格だが、20cmあると中心を横切る暗黒部がわかってとても興味深い。しかも細くて長い。

目が慣れないうちは、星雲の片側だけが見えてするどく切れ込んで見えるが、じっと見続けていると切れ込みではなくて星雲を貫く暗黒帯であることが見え始める。このじらし感を含めて面白い星雲。

マルカリアンチェーン

付近一帯星雲だらけで、また道に迷ってしまった・・・正立像とはいえ、ちゃんと星図を頭に入れて見ないといかんなと痛感。
幾つもの星雲をながしていくと、M87の明るさと大きさがひときわ目立つ。

NGC3242

木星状星雲。今回最も興味深かったものの一つ。

200倍で見ると、眼の形をした輝く中心部と、それを取り巻く円形の光芒がはっきりわかる。これなら400倍くらいでも楽しめるかも。5mmか7mmくらいのアイピースが欲しくなる。次回はNAV12.5にバロー2.5で見てみたい。

M104

これも今回のベスト3の一つ。
小口径ではがっかり系だが、20cm200倍でみると明るいハロを横切る暗黒帯がはっきりわかって、深宇宙の神秘を体感。

NGC4361

からす座の真ん中にある惑星状星雲。
2つの取っ手のような光芒。
地味だけど面白い。

M83

うみへび座。南に低くて条件はよくなかったが、2本の淡い腕が確認できる。
撤収間際でじっくり見られなかったのが残念。次回の課題。

今回の反省点と次回の展望
  • 星図を頭に入れる。できれば写真もセットで。
  • めんどくさがらずに、アイピースを入れ替えて、倍率を変えながらじっくり見る。
  • 今回対象のリストアップはしてきたのだが、観望順に計画性がなかった。次回は二周まわすぐらいの計画で。
  • 対象毎にテーマを持つ。初見の天体は視認と印象の把握、二回目以降の天体は「腕」とか「暗黒帯」とか「広がり」とか。
  • 記録できる準備。音声か、スタイラスペンか。
  • iPadに写真を入れておく。ヒゴタイは電波が悪く、Google先生は使い物にならなかった。

眼視は楽しいです^^
次回は夏の対象も見られるかな。
M20とか、楽しみですね。

冬のヒゴタイ公園(4)星景

今回の撮影行では、眼視にモザイクにで忙しく、
落ち着いて星景を撮る時間がありませんでした。

朝9時までに自宅に戻らなくてはならない用事もあり、
薄明前にあらかた撤収。
最後に1枚撮り星景で記念写真。
EOS5D3 SIGMA24mmF1.4Art
F2.8 30sec ISO3200 ポラリエ恒星時追尾

北斗と北極星。
北斗が天高く昇ると、
星空はこれから夏ですね。


EOS5D3 SIGMA24mmF1.4Art
F2.5 30sec ISO3200 ポラリエ恒星時追尾
カラス座からさそりまで。
火星と土星が仲間入りしてけっこう賑やかです。
季節限定の初夏の大曲線。



EOS5D3 SIGMA24mmF1.4Art
F2.8 30sec ISO3200 ポラリエ恒星時追尾

西に目を向けると、ぎょしゃとふたごが沈んでゆくところ。
ヒゴタイはこの方角から南西にかけてが一番空が明るいです–;

EOS5D3 SIGMA24mmF1.4Art
F2.5 30sec ISO3200 ポラリエ恒星時追尾
折角なので帰りは長者原経由。
くじゅう連峰には雲が湧いていました。
路肩に停めて助手席に置いたポラリエセットを3分で設置して、
速攻で記念写真。
雪が付いているかと期待していたのですが、
前回とあまり変わらずちょっと残念。
ヒゴタイでは見えていたアンタレスと土星が、
ここではまだ山の下でした。

最近のポラリエの構成です。
軽量カーボン三脚にアングルプレート。
強化パーツなし。

重量2キロ、助手席にカメラ付きで手軽に置けます。
よさげなポイントを見つけたら、
さっと取りだして覗き穴で極軸を合わせ、
準備3分で撮影開始できます。
最強のお手軽星景撮影システムですね^^

冬のヒゴタイ公園(3)広角でモザイク星野

今回は広角でのモザイクにもトライしてみました。


Flickrで大きな画像を見る
EOS5D3 SIGMA24mmF1.4Art ISO3200
120sec * 10 5枚モザイク
ポラリエ恒星時追尾 プロソフトンA


冬から春の星座までを、天の赤道沿いに。
24mm縦位置のモザイクです。

非改造機なので赤は出ませんが、
ソフトフィルターを入れて、
星座の形をわかりやすくしました。
ピクセル等倍で見ると、
ししのトリオとかNGC4565とかがわかって、
なかなか楽しめます。

バラ星雲のときと違って、
たっぷり時間があったので、
コマ間ののりしろも十分。
PSのPhotomergeで自動で合成してくれました。
境界の黒みが微妙に合わなくて調整で苦労しましたが・・
(ちょっと不自然になったところがあります–;)

赤経4:30から14:00くらいまで、半周弱。
これなら、あと二回撮影すれば全周カバーできそうです。
南北にももう半コマ分撮影したいですね。

あと、改造機では、銀河に沿って撮ってみたいですね。
今年の目標です。



冬のヒゴタイ公園(2)バラ星雲・風対策

今回の撮影行でも強風に悩まされました。
1月のみつえ高原と同じか、それ以上の強風。
時折かなり強く吹き、
小物が飛ばされないかと心配になるほど。

前回のエントリのバラ星雲も、

全滅しているかと心配だったのですが、
みつえの時から2つ対策をしたので、
なんとか歩留まり50%程度に収まりました。
EOS6D(SEO-SP4) 300mmF2.8 60sec
JILVA-170ノータッチガイド ピクセル等倍
今回のブレ具合。
左が風の弱い状態。
中が捨てたコマの平均的状態。
右が突風にあおられた状態です。

α7S 300mmF2.8 30sec
JILVA-170ノータッチガイド  ピクセル等倍
人工衛星の通過時間は推定10秒
この写真は、前回のみつえ遠征での同じ焦点距離での画像。
このときは300mmでは全滅でした。
人工衛星の軌跡が、延々とブルブルしていますね。
風による震動が減衰せずに延々と続いていると推測。
赤道儀のバランスを正確に合わせてしまっていたので、
ギアの遊びと風によるブレがあいまって、
減衰せずに揺れ続けたのでしょう。
そこで、一つ目の対策として、
今回は赤道儀をかなり強めに(クランプフリーの時に鏡筒が動き出す程度)
「東側荷重」にしました。
バランスをあえて崩すことで、
ギアの遊びを片方にとどめてしまおうという目的です。


EOS6D(SEO-SP4) 300mmF2.8 60sec
JILVA-170ノータッチガイド ピクセル等倍
人工衛星の通過時間は推定60秒
こちらは今回のブレ。
軌跡を見ると、
風が強い時だけ(右側)ぶれていて、
そうでないとき(左側)は安定しているのがわかります。

途中、線が切れたように見えるのは、
かなり強い風に煽られていたためでしょう。
ギアの遊びをなくしても、
強い風が吹くと揺れてしまうのは仕方ありません。



延長筒。
左がbefore 右がafter
二つ目の対策。
三脚の延長筒を外しました。
延長筒自体の強度には特に不安はないのですが、
風による影響を避けるには、
重心が低いほどよいだろうという考えです。
でも、対策を同時に2つやったのは失敗でした。
どっちが効果があったのかがわかりません–;
東側荷重はブレの減衰を早くする効果、
延長筒を外したのはブレの絶対量を減らす効果が、
それぞれあると推測しているのですが。
風はきまぐれ、撮影現場で同じ条件で比較するのはムリなので、
どなたか、風洞実験で評価してほしいものです^^