小林幹也さんの作品。東北地方、6月中旬の午前二時過ぎ。夏至直前の夜明けは早くこの後すぐ薄明が始まったそうです。こんな風に縦に直立した天の川が見られるのは、この作品のように夏至の直前から。夏の訪れを告げる風物詩です。

ステラナビゲータ10で描画

ところで「天の川が直立する時刻」はどうやって調べればいいのでしょうか?少し調べてみたのですが、簡単に時刻を調べるサイトは見つけられませんでした。

そこで、簡単に「天の川が直立する時刻」がどうすればわかるかを考えてみましょう。

天の川の中心は「銀河座標」で銀緯0°の付近になります。この銀緯0°の線が天頂を通過するとき天の川は直立します(左の画像)。

 

ステラナビゲータ10で描画

天頂付近を拡大してみました。銀緯0度線ははくちょう座付近を通過しています。

天頂を通過する地点の赤緯は「その土地の緯度」と一致します。上の図は東京地方での様子ですが、赤緯36度・銀緯0度の地点が天頂にあるとき、天の川は直立します。

天頂を通過する時刻は「南中」する時刻と一致します。つまり、ある場所の北緯をx°としたとき、

「赤緯x°、銀緯0度の地点が南中する時刻」

が天の川が直立する時刻となります。なんだか大変ですね^^
「赤緯x°、銀緯0度の地点」の赤経を調べ、その赤経が南中する時刻を調べなくてはなりません。

ステラナビゲータのようなソフトを使えば、銀緯線も天頂も表示できるので、それを見ながら時刻と日付を調べるのが簡単です。簡易的には、星座早見盤を使って上の画像のあたりが南中する時刻を調べればいいでしょう。

もっとざっくり言えば、はくちょう座が頭の上にあるときが天の川が直立するとき、です。(南に行くほどそれよりやや遅く、北に行くほどやや早くなります)

 

天の川の直立https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/06/0620kobayashi-1024x683.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/06/0620kobayashi-150x150.jpg編集部星景自然天の川,夏の銀河小林幹也さんの作品。東北地方、6月中旬の午前二時過ぎ。夏至直前の夜明けは早くこの後すぐ薄明が始まったそうです。こんな風に縦に直立した天の川が見られるのは、この作品のように夏至の直前から。夏の訪れを告げる風物詩です。 ところで「天の川が直立する時刻」はどうやって調べればいいのでしょうか?少し調べてみたのですが、簡単に時刻を調べるサイトは見つけられませんでした。 そこで、簡単に「天の川が直立する時刻」がどうすればわかるかを考えてみましょう。 天の川の中心は「銀河座標」で銀緯0°の付近になります。この銀緯0°の線が天頂を通過するとき天の川は直立します(左の画像)。   天頂付近を拡大してみました。銀緯0度線ははくちょう座付近を通過しています。 天頂を通過する地点の赤緯は「その土地の緯度」と一致します。上の図は東京地方での様子ですが、赤緯36度・銀緯0度の地点が天頂にあるとき、天の川は直立します。 天頂を通過する時刻は「南中」する時刻と一致します。つまり、ある場所の北緯をx°としたとき、 「赤緯x°、銀緯0度の地点が南中する時刻」 が天の川が直立する時刻となります。なんだか大変ですね^^ 「赤緯x°、銀緯0度の地点」の赤経を調べ、その赤経が南中する時刻を調べなくてはなりません。 ステラナビゲータのようなソフトを使えば、銀緯線も天頂も表示できるので、それを見ながら時刻と日付を調べるのが簡単です。簡易的には、星座早見盤を使って上の画像のあたりが南中する時刻を調べればいいでしょう。 もっとざっくり言えば、はくちょう座が頭の上にあるときが天の川が直立するとき、です。(南に行くほどそれよりやや遅く、北に行くほどやや早くなります)  読者の傑作画像をピックアップ