ポラリエ雲台ベースを導入することで、赤経方向のバランスを取ることができるようになり、安定した駆動ができるようにはなったが、まだ問題があった。構図合わせのために雲台のクランプを緩めたとき、バランスが大きく崩れて雲台ベースに大きな荷重がかかり、ガクッとずれてしまった。雲台ベースのイモネジを締め増すことで持ちこたえるようにはなったものの、バランスの崩れには変わりなく、今度はポラリエのウォームギアに負担をかけることになる。
ポラリエのウォームギアにはそれなりに遊びがあるので、雲台のクランプを締めて手を離すと構図が少しずれてしまう。望遠200mm,300mmともなると、かなりのストレスである。
そこで導入したのがテレスコ工作工房の簡易赤緯軸ユニットDU-2。7800円也。
これで、雲台ベースと合わせて自由雲台なしでカメラを固定できるようになった。
重量は160g弱。小型の自由雲台よりも軽い。
上側のネジがクランプフリーの際の動作の重さを調整するためのもの。下側のネジがクランプ。
2つのネジを緩めて、レンズ側に固定される部分を外したところ。白いプラのリングが硬さ調整用、円錐形の部分がクランプが当たる部分。
カメラ側への固定はこのようにヘックスキーで行った方がしっかり固定できる。
EOS-M+EF70-200mmF4Lの組み合わせの場合、シャフト二本でちょうどバランスが取れる。
この構成でカメラから三脚まで一式約6kg。トータルバランスもいい感じ。
何回かこの構成で使ってみたが、赤緯、赤経方向ともにバランスをしっかり調整すれば、クランプフリーでスムーズに動くので、なかなか快適である。
簡易赤緯軸で運用する場合、カメラの縦横を調整できなくなるので、回転式三脚座が必須。それにしてもこのパーツ、実売1万円弱と結構高い。回転式三脚座のないレンズの場合は縦位置固定になってしまうので、自由雲台をもう1個かます必要がある。地平線を入れる星景撮影の場合同様である。
328を搭載したところ。ひと目、過積載w
延長シャフトに雲台を追加してようやくバランスが取れる。
これ以上の機材を積んだら、ポラリエが壊れそう。すでに相当寿命を短くしているかもしれないが・・
EOS-Mはボディが軽すぎて、328の標準の三脚座だとかなりトップヘビーになり、赤緯軸のバランスがすこぶる悪い。
とりあえずフードを外し、カメラ側のホットシューに気持ちばかりのおもり(OM-Dの外付けストロボ)でしのいでいる。
スライド式のプレートをかませば解決するだろうが、重量増にもなるし、悩むところ。
300mmレンズでAPS-Cの換算450mm。この画角になると微動がないのはさすがに辛い。
微妙な構図調整がなかなかうまくいかないのだが、それ以上に、天体を視野に導入するまでが難しい。
EF70-200なら、70mmで試写して構図を合わせてその後に200mmにズームする技が使えるのだが、300mm単焦点ではそれも使えない。
M8は明るい目立つ星雲なのでまだいいが、暗い天体で周辺に目印になる星が少ないと相当に辛そう。
いろいろな要素を考えると、328がこの構成のほぼ限界だと感じた。
これ以上を望むなら、GP2やPM-1のような小型赤道儀を飛び越えて、自動導入が付いた赤道儀を使う方が幸せだろうと想像(=物欲の誘惑w)


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