牧ノ戸でアンタレス付近を撮影したとき、黄色の星雲の写りが若干悪いように感じました。

光害カットフィルターが、黄色のナトリウム輝線付近をカットすることが
影響しているのでしょうか。
これまではベランダが中心だったので光害カットフィルター常用でした。
条件のよい撮影地ではできるだけ光量を稼ぎたいものです。
自分のα7sは、赤外カットフィルターも外してしまっているので、
赤外線・紫外線をカットするLフィルターを導入しました。
左上が今回導入したLフィルターバーダーB366です。
肉眼ではただの透明なフィルターに見えます。
上列中央が光害カットフィルターLPS-P2。
ナトリウム、水銀などの光害輝線をカットします。
最も一般的な光害カットフィルターです。
上列右がネビュラフィルターLPS-V4。
水素のHα輝線付近と、460nm〜540nmくらいまでの青・緑を透過します。
赤い星雲を特に強調してカラー撮影するためのもの。
非改造機にAstronomik CLSをつけたものに近い特性です。
下段左がR2フィルター。右はHα7nmフィルター。
共通データ:α7s SIGMA 50mmF1.4解放
各種フィルターを比較してみました。
左の列はカメラのホワイトバランスカスタム設定、右が太陽光です。
天体改造すると赤の感度が極端に高くなりホワイトバランスが大幅に狂うのですが、
カスタム設定(白い紙を写してホワイトバランスを自動調整する)すると、
少しはましになります。
カスタム設定した方が飽和しにくいかもしれませんね。
露出時間を比較すると、LPS-P2よりもLフィルターの方が約二倍感度を稼げていることがわかります。
LPS-V4はLPS-P2の半分の感度。
逆にHαの赤い星雲の写りは、LPS-P2の2倍強調されることになります。
ノーフィルターにすると、Lフィルターの2倍強の感度にもなります。
あまり波長レンジが広いとレンズの収差やフレアが問題になりますが、無公害地で一度ノーフィルターで試してみたいものです。
赤〜赤外の感度も試してみました。
意外なことに、R2フィルターをつけた場合でも、十分な感度があります。
生のセンサーでは、赤〜赤外線の感度が結構あるのですね。
光害地の系外星雲や星野写真では、光害をカットしつつ感度を高くできるので、
Hαナローバンドよりも有効かもしれません。
Hαだと、Lフィルターの約1/8の感度。
公称半値幅7nmなら1/20以下になるのかと思いましたが、B、GバンドよりもRバンドの感度が高いからでしょうか。
IR86だと、さらに弱くなってLフィルターの約1/32の感度です。
IR86での星野写真はベランダで試写はしたことはあるのですが、
いつか本格的に試してみたいと思っています。
昨夜は一晩中よい天気だったようです。
昼間はPM2.5でひどい透明度だったのですが、今は割とさわやかな青空です。
出撃するつもりだったのですが、仕事疲れで起きられず。。。
仕方なくこんなエントリ書いてましたorz

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