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花見が岩公園(3) ラブジョイ彗星C/2017 E4

ナローHαの撮影を薄明開始20分前に切り上げ、328に換装してテイルが伸びてきたとの噂のラブジョイ彗星(C/2017 E4)に向けます。

思った以上に明るく、10秒露光の試写で簡単に見つかりました。青緑の彗星色はいつみてもわくわくします^^


2017/4/3 4:34~4:49
α7S(フィルターレス)Baader赤外カットフィルター
EF300mmF2.8LIS  ISO6400 30sec*29  ダーク30
JILVA-170ノータッチガイド DSS 彗星基準スタック

薄明ちょい過ぎまで、15分30枚勝負。
かなり動きの速い彗星なので、彗星核基準でコンポジットしました。
露出時間が短いので、ダークもしっかり撮って引いています^^;
これくらいの短い総露出時間の場合は、α7Sではダーク減算にはそれなりに効果があると感じています。

テイルが細く長いですね〜
同じ夜に撮影された他の方の作品を見ると、この画面のさらに右、倍以上伸びていたようです。

上の画像の等倍切り出し。
面白いのは、彗星のコマがスライムのような水滴状になっていること。他の方の画像でもそうだったので、たぶんその通りなのでしょう。

さらに拡大して顔を描いてみました^^;
色もまさにスライム色w

 

こちらは星&彗星基準でのコンポジット。
元画像では、テールがやや太くなってしまったので、テール部分だけを彗星基準の画像のもので切り貼りしました。
なので、若干?テール付近に流れた星の跡が残っています^^;;

いつも思うのですが、彗星の撮影は一期一会。
今回は「もう10分早く撮影を始めるべきだった」とやや後悔。
でも、ここ数年、6等級の彗星が毎年のようにやってきてくれるので、いい練習になります。

早くウエスト・百武・へールホッブ級の大彗星が来てほしいものです。

 

 

sh2-310周辺・名付けてメデューサ星雲

2月の連チャン小石原でのリザルト。おおいぬ座のsh-310周辺です。


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α7S SIGMA85mmF1.4Art F2.0 JILVA-170ノータッチガイド
30sec*75 Dark30 Flat*15、240sec*20 Dark15 Flat*15
Baader Hα7nm 2017.2.18 福岡県東峰村小石原

85mmで、IC2177カモメ星雲からの流れ。左が北です。

Hαナローで撮影すると、おおいぬ座には大きく広がったものから小さく複雑な形状のものまで、様々なHII領域があることがわかります。

カラーでは軸上色収差による青ハロが若干気になるシグマ85mmArtですが、ナローだと無問題。絞りF2.0でも十二分に使え、これから広域ナローの主砲になりそうです。

85mmのモザイクで銀河全体を広く撮っていきたいですね。


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α7S EF300mmF2.8LIS F2.8
30sec*120*4モザイク (左下コマのみ34枚)Baader Hα7nm
JILVA-170ノータッチガイド 2017.2.21 福岡県東峰村小石原にて

300mmで4枚モザイク。
85mmで撮った後、どうしても長焦点でディテールを描出したくなり、厳しめの天気予報の中出撃して撮ったもの。

左下の4コマ目の撮影途中で雲が湧き出し、他のコマの1/4ほどしか撮れませんでした。ここはリベンジしたいところです。

この領域って、なんだか人の顔に見えますね。
SNSでは「(蛇女の)メデューサに見える」との声が。こんなイメージでしょうか?

美少女のようにも見えますね。
一時期話題になった「声優のア○コ」にもなんか似てる・・・

小石原(7)星の王子様のバラ

2/2にも出撃、小石原シリーズまだ続きます^^
この日は誰もおらず静かな小石原でした。


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α7S(フィルターレス) EF300mmF2.8LIS F2.8
30sec*120*4モザイク Baader Hα 7nm ISO12800
JILVA-170ノータッチガイド
2017.2.2 福岡県東峰村小石原

この日の大目標はバラ星雲周辺のHαモザイク。
2*2のモザイクなので、3*3のバーナードループの時よりも総露出時間を伸ばして各コマ1時間露出。

いやー、Hαナローは楽しいですねえ。細かいスジや雲がいっぱい湧いてきます^^

バラ星雲から細いフィラメントがコーン星雲の方に伸びていますね。まるで・・バラの枝みたいに・・・

 

 

南北をひっくり返してトリミングしてみました。
おお。これこそバラではないか!
おまけに花を少しピンクにしてみたり^^;

SNSにこれをアップしたら、「星の王子様のバラですね」というコメントがありました。不勉強ながら知らなかったのですが(大汗)ぐぐってみるとまさにその通り!

今日のトリビア。
「バラ星雲には、枝があった。その名は、星の王子様のバラ(Rose of the Little Prince)」

 


 

 

ところで、モザイク撮影する場合、構図の調整はかなり重要です。下手するとモザイクなのに1枚撮りとあまり写野が変わらなかったりするし・・

そこで、撮影の前には事前に上のような画像を準備してiPhoneにメールで送っておき、現地で試写画像と対比して微調整するようにしています。

準備にはけっこう時間がかかるのですが、これをやっておくかどうかで撮影効率は雲泥の差。広角ならともかく、望遠ではこういう情報なしにはやっていられません。自動導入のないポタ赤なら尚更です。

モザイク直後の元画像。
準備の甲斐あって、左下のコマが少しずれたもののまあまあの出来。

7nmのHαフィルターを付けると、ライブビューでも星が少なくて難儀します。
そんなときはISOを思いっきり上げて、10秒ぐらいの露出で試写し、写野内の一番明るい星で微調整しています。
α7Sなら動画モードにすればこのくらいはモニタで見えるのですが、EOSで撮る時はこうするしかありません–;

 

モザイクのHαモノクロ撮影、なかなか手間はかかるのですが、これは面白い!
次のターゲットは・・・この冬チャンスがあればガム星雲を、夏の銀河のシーズンになれば、いて座周辺を狙ってみたいです^^

 

小石原(3) バーナードループカラー化

バーナードループのHαモザイク画像ですが、以前撮影した中望遠の画像と重ねてカラー化してみました。


カラー画像:
EOS6D(SEO-SP4) SIGMA85mmF1.4Art F2.8 4min*8 2モザイク ISO1600 JILVA-170ノータッチガイド
モノクロ画像:
α7S(フィルターレス) EF300mmF2.8LIS F2.8
baader Hα7nm
30sec*40〜60 ISO12800 9フレームモザイク
15sec*30 ISO400 (M42のみ)

焦点距離もまるで違うしカラーバランスも合うはずがないと思い込んでいて考えてもいなかったのですが、SNSで「やるしかないでしょ」と煽られて?、試しにやってみたら以外と簡単^^

左が85mmのオリジナルのカラー画像。右がモノクロHα画像をRチャンネルに比較明して合成した画像です。

星の大きさの違いは、Rチャンネルの方がずっと小さいので、比較明で重ねれば隠れてしまうので全く問題になりませんでした。
カラーバランスも、元々漆黒部がほとんどない領域なので、同じく問題になりませんでした。

一番面倒だったのが位置合わせ。
単に重ねただけでは、星の位置が全く合いません。

今回「パペットワープ」の機能を初めて使用。

「パペットワープ」では、画像全体をこのようなメッシュ領域に分割し、「ピン」を打って上下のレイヤーを固定し、マウスでつかんで片側のレイヤーを変形します。

歪曲収差の違いによるずれは大域的なので割と少ない操作で一致させられますが、モザイク合成の際にICEが変形している部分はなかなか大変。
根本的に合わないところも残るのですが、ベストエフォートでごまかします^^;;

でも、モノクロ画像の方がウネウネのディテールのインパクトがずっと大きいですねえ。
人間の眼はR成分に対する空間解像度が弱いのでしょうか。

という話をしていたら、W伯爵からアドバイスが。

なるほど。
モノクロだったら感じることのできる濃淡も、単色にすると人間の眼はついてこないんですね。

単色の濃度差を、色の差に置き換えるとよいと。

 

試しにやってみました。
RチャンネルのハイライトをGにブレンド、シャドーをBにブレンドしました。

ループの高輝度部のディテールがはっきりしてきましたね。
ハイパス画像をGに入れて見るとか、これは遊べそうです^^

さらにもう一つ。

Labモードにして、L画像にHαを比較明ブレンド。
カラー画像のHαの写りが弱い関係で、Hαの暗い部分がより白くなり、全体的にピンクっぽくなりました。

このHαドーピング作戦、今後もトライしてみようと思っています。RをHαで別撮りするなら、カラー画像は非改造機でも構わないことになるので、これまで星景専用だった5D3も使えそうです^^

さて、次の晴れには何を撮るか、考えるのが楽しみです。

小石原(2) バーナードループ9枚モザイク

くらげを撮った翌々日、飛び石で小石原に行ってきました。

このところ週間予報を覆す好天が続いていて、昨夜も晴れ。
体力と気合があれば4連チャンできたことになるのですが^^;;

何はともあれ、まずは完成画像。

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α7S(フィルターレス) EF300mmF2.8LIS F2.8 baader Hα7nm
ISO12800 30sec*40〜60  9フレームモザイク
ISO400  15sec*30(M42のみ)
JILVA-170ノータッチガイド 2017.1.26 福岡県東峰村小石原にて

前々から撮ってみたいと思っていた、Hαモノクロ・モザイクによるオリオン座中心部。
HII領域の入り乱れた複雑な構造を描出することができました^^

一晩で撮りきりたかったのでフレーム当たりの露出時間は30秒×60枚=30分。
先日のくらげ星雲の30秒×430枚=215分と比べるとたったの1/7です。

 

先日撮影したくらげ星雲。
この二枚の画像、実は総露出時間は7倍の差があります。
上が30秒*60枚、下が30秒×430枚。

元画像を見るとノイズ感には大きな差があります。
でも、強めのノイズ処理をかけた最終画像ではこのくらいの差。遠目で見るとほとんど違いはわかりませんね・・この差を得るために7倍の時間をかける価値はどれほどあるのか・・

そこで!
1つのフレームの露出時間を減らして、その分面積を広げてモザイクにしよう。面積を広げれば自然と「遠目」で見ることになってアラも目立ちにくくなる!
これぞモザイク合成の原点^^

完成画像からの等倍切り出し。
よく見るとアラだらけ。
オリオンの中心部のフレームが雲の通過で40枚しか使えず、明らかに画質が劣っていて、モザイクのつなぎ目がバレバレです。

でも目を離して遠くから見ると・・・だんだんわからなくなってくるでしょ^^

よくネットで「(アラがばれるので)拡大禁止ですw」みたいな自虐ネタがありますが、「拡大されたくないのなら、最初から縮小してしまえ」という作戦がモザイク合成なのです^^

とはいえ、モザイク合成は手間がかかります。
上は今回使用した9フレームの素材画像。ここに至るまでのプロセスにかかる手間は単純作業とはいえ9倍。

 

モザイク合成にはICEを使用したのですがこれもなかなかの曲者。
左の画像はスタック直後の画像で貼り合わせたものですが、微妙に違和感が^^;
あっ。M78がなくなってる〜w

ICEはつなぎ合わせが失敗しても、しれっとこういう結果を出してくることがあるので要注意。

ICE様に境目がわかりやすくなるように、すこしレベル調整した画像を(この作業も9倍!)ICEでつなぎ合わせたのが右の画像。
でも惜しいことに・・・2枚、選に漏れました–;;;

 

仕方ないのでICEに無視された2枚は手で合成することに。
レイヤーを重ねて境目をぼかし、境目の明るさを合わせてなるべく自然に見えるように調整します。

ここから先は普通の画像処理なのですが、面倒なのがセンサーのゴミ消し。
上の画像に丸い影がありますが、これがモザイクだと9個^^;;
フラットを入れてないのでゴミ消しは地道にレタッチあるのみ^^;;

9枚モザイクだと3倍遠目になるので、かなり攻めた強調が可能になります。
左が強調前。いったんここで強めのノイズ除去をかけたのが真ん中。これをレベル調整・ローカル強調などなどをかけたのが右の最終画像。ウネウネがくっきり。

 

 

M42の左側の暗黒部の拡大。
ディザリングも省略したので元画像は縞ノイズが目立ちます(左)。
ノイズ除去していったん消えたかのように見えても(中)、強調するとまた浮いてきます(右)。

でも・・遠目なら目立たないでしょ^^

 

同じく、馬の首付近の拡大。
強いノイズ除去の副作用で、ディテールが顕著に損なわれてのっぺりしてしまいました。

このへんはもっと上手く処理する方法があったはず・・
でも・・・遠目なら・・・目立たない・・・でしょ^^;;;;;

 

モザイクとは関係ないのですが、Hαのナロー撮影では、M42の中心部は完全に白飛びしてしまいます(左)。
そこで、M42だけは短秒露光のコマを撮影しHDR合成しました。
中左、中右の画像がそれです。
完成画像は右の通り。
(完成画像では馬の首にも同じような処理を施しています。)

 

何はともあれ、一応完成して良かった^^
でも60枚はさすがに少なすぎた(しかも肝心の中心部は40枚・・)ようです。インパクトは十分でも、クオリティの低さは遠目でも目についてしまいます。

とはいえ、撮り増しするのも9倍・・・次やるとしたら中途半端にせず、FSQ+645RDで、4*4モザイク、コマ当たり60分かな^^
16時間コースです^^;;

 

今後の展開ですが、オリオンのように広がった複雑な構造を持った上に明るい領域は他にはないので、かなり腰をいれてやる必要がありそうです。ガム星雲、エンゼルフィッシュ、Sh-27あたりでしょうか。
さそり周辺はHαだけだと意外につまらなさそうだし。

何フレームのモザイクで撮るかにかかわらず、総露出時間は最低でも6時間、できれば12時間は欲しいところですね。