梅雨で晴れの気配もありません。
昔の写真を掘り返していました。
自作ポータブル赤道儀です。
中3の夏休みをほぼすべて費やして制作しました。
電動工具なぞ当時高嶺の花でしたので、
穴開け・金属の切断など全て手作業です。
当時の天文雑誌や自作本を隅々まで研究し、
アイデアを寄せ集めました。
この頃の自作ポタ赤はこんな作りのものがとても多かったようです。
三脚はネジをゆるめるだけで、
三本の足がぴったり平行にたためるすぐれもの。
K-ASTECさんの三脚PTP-FLATと同じ構造です。
これはおそらくO友哲さんのパクリ。
今で言う三脚アジャスタはH林茂人さんのパクリ。
これは極軸あわせのためではなく、
手動ガイドの際の赤緯方向の微動に使います。
簡単な構造で赤緯軸を省略できるので当時大流行しました。
極軸は15mm径のズンギリボルト。
スラストベアリングと組み合わせれば、
単純な構造と低い精度の加工でもまともに動いてくれるため、
この構造も当時の流行でした。
ピローブロックを使えばもっと本格的な構造になるのですが、
相当に重量が重くて結局不採用に。
極軸望遠鏡も搭載するつもりで小径のファインダーと
極軸合わせ用のパターンまでは準備していたのですが、
極軸への実装方法に目処が立たず断念し代わりに単なる覗き穴を付けました。
手動ガイドなので、少々の極軸のずれは大した問題にもならず、むしろこれで正解でした。
赤経微動はこれも定番のタンジェントスクリュー。
カメラとガイド鏡を取り付けているアルミの直方体はオリジナルのアイデア。
プレートにするよりもコンパクト・軽量でたわみが少なく、
バランスも良くなります。
極軸の反対方向にも雲台を付けるようにしていたのですが、
固定部の強度が低くてたわみで流れてしまい、
こちらは実用にはなりませんでした。
ガイド鏡は塩ビ管にファインダー用の40mmfl240mmのレンズを付けたもの。
バロー×2とk10mmで48倍。
微動マウントも誰かのアイデアのパクリのように記憶していますが、
軽量&シンプルでなかなかの出来でした。
パンツのゴムを多用しているのがチャームポイントですw
全てを折りたたんだ運搬状態。
赤緯微動ハンドルに望遠鏡用のものを使用していましたが、
ブラブラ揺れるだけで大して役に立たず、
結局スラストベアリングを直接指で回して使っていました。
冬場は指が冷たかった・・

この赤道儀は実家のどこかにあるかもしれないし、
もう処分されているかもしれません。今度帰省したら探してみます。

2015/5/9追記
実家にて発見、一部部品を回収しました。
ところで、肝心の追尾精度ですが、両軸手動ガイド(笑)なので
50mmレンズなら60分、135mmレンズなら10分の追尾実績でした。

どっかでベテランのおじさんに
「これで200mmをガイドしようというのは甘いですよ」
と切り捨てられたのを今でも根に持っていますw

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