星の色を出したい。

星の色が全く出ていない過去作。
例えばこれ。M8と銀河の色は出ているものの、個々の星の色はほぼ出ていない。
α7S、SAMYANG35mmF1.4、絞りF4、30秒、ISO8000
21枚スタック、ポラリエで追尾 カメラ内ダーク減算
ピクセル等倍でトリミング

同じコマの別領域トリミング。
アンタレスがオレンジなだけであとはほぼ色なし、
α7S、SAMYANG35mmF1.4、絞りF4、30秒、ISO8000
21枚スタック、ポラリエで追尾 カメラ内ダーク減算
ピクセル等倍でトリミング

いろいろ試してみて、このときの画像処理ワークフローに根本的問題があったことが判明。
シャープをかけた画像をスタックしていたのが問題。
当時フラットなしで撮ったため、周辺減光を補正するためにSONY純正のRaw現像ソフトで現像したTIFF画像をスタックしたのだが、アンシャープマスクがデフォルトで設定された状態になっていた。


下は、RAW画像をDSSでスタック後、PSのCamera Rawで周辺減光を補正し処理したもの。
星像の丸いエッジが柔らかくなり、色も出ている。
むしろ、色が変に出過ぎているのが気になる。緑の星なんて普通ないんだけど・・・

アンタレス周辺はさらに賑やか。
倍率色収差で延びた星像による偽色だろうか。
ここまでくると、かなり考えものだ・・・

全体画像で比較。こちらはシャープ入り。ノートリミング。

こちらはシャープなし。ノートリミング。
webサイズの表示では、微光星の色の有無はほぼわからないし、星像が小さい分見栄えがしない気もする。

ここまでの結論。
・シャープは最終工程でかけるべし。
・倍率色収差は困ったなあ
・表示サイズで最適な画像処理は異なる
そして、さらに一つ問題。
DSSの自動処理的には、シャープをかけたほうが良い結果が得られることもある。
下の画像は、シャープありの場合の左下隅のピクセル等倍。
普通にコンポジットできているのだが。。。
こちらはシャープなしの場合。
恒星像がずれてしまって、正しくコンポジットできていない。

以下は推測なのだが、シャープをかけることで恒星像がより明瞭になり、自動位置合わせに有利になるのではないだろうか。
今回DSSの自動位置合わせに使用する星数を1200くらいで設定したのだが、それも関係しているかもしれない。左下隅は地平に一番近いところで、星の密度が小さいため、位置合わせの星が選択されなかった可能性もある。



最後に。HDR処理版(シャープなし)
かなり派手派手にしてみました。

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