今回も眼視機材を一式持込み、

撮影の合間に観望を楽しみました。
新アイピース群も快調。
特にXW20は、FSQ106EDでの約25倍での銀河散歩にも、
C8での100倍での銀河探訪にも、大活躍。
いいですねえ、XW20。
軽くて覗きやすくてよく見える。
実視野70°で、
最近の高級アイピースと比較すると決して広くないのですが、
それを補って余りある「バランスの良さ」が光ります。
NAV-12.5ももちろん最高なのですが、
眼鏡をかけた状態で全視野を見渡すのは、
眼の位置を合わせるのに一苦労。
観望には、スペックだけで語れない「快適さ」の要素も大事だと知りました。
ちなみに、元箱にはごらんのように「RICOH」のロゴが。
時代は回りますね^^;
以下、当日の観望記録メモです。

FSQ106ED
 
M42、M43
SWAN40mmだと13倍、最低有効倍率以下なので視野は広いもののさすがに物足りない見え方。
背景も明るすぎ。
しかも筒の本来のイメージサークルを越えるのか、周辺がけられているのがわかる。
XW20mmでも星雲の広がりがすばらしいが、やはりNAV12.5mmの40倍は、視野一面の大迫力。
眼視だと、写真で青っぽく写る羽の外側の部分の筋が顕著に見える。
O3フィルターでも覗いてみた。背景が暗黒になり、
目が慣れるにつれ星雲広がりが浮き上がってくる。
印象としてはこんな感じ。
眼視だと星も星雲の中心部がもっとキラキラしているんだけど。

ばら星雲

これまでは眼視では確認できなかったが、O3を入れるとあっさり視認。

フィルターを外しても確認できた。ノーフィルターの場合は銀河の明るい部分と星雲の区別がつきにくいからだろうか。意外と明るかった。

倍率を上げると暗黒部も見えるとの話もあり、次回はC8でチャレンジ予定。

燃える木星雲、馬頭星雲

03を入れると燃える木は暗黒部の複雑な構造まで見えてくる。
馬頭は、ベールのような背景があるのはなんとなくわかるのだが、首の部分は今回も確認できず。
馬頭のすぐ東のNGC2023ははっきりわかる。写真で撮ると青く写る部分。

モンキー星雲

青成分が多いせいか、フィルターなしでも、意外に明るくはっきりした楕円の光芒。さすがに猿の顔には見えず、明瞭だが面白みは少ない。

M41

ベランダで見た時、明るいオレンジの星と背景の青い星のコントラストが美しかったので、期待して筒を向ける。うーん。星はいっぱいあるけど色はベランダの方がよく分かったな・・?暗順応していない方が色はよく見える?

M46,47,36,37,38

こちらはお約束。XW20で流しても楽しいし、NAV12.5で拡大して視野いっぱいの星屑を眺めるのも楽しい。

C8
23時頃、冬の対象があらかた傾いた時点で、筒をC8に換装。
ファインダーに付けた視度補正レンズの具合が思いのほかよろしい^^
M81/82
SWAN40mmだと、無理なく2つともが同一視野に入る。
相変わらずM82のざわざわした怪しさが素敵。
M81は腕がなんとなく見えた気にいつもなっているのだが、次回は高倍率でじっくり時間をかけて見てみよう。

NGC2403

今回初。写真ではM101を小型にしたような渦巻状だが、いまひとつはっきりしなかった。これも次回はじっくり眺めてみよう。

M5

この日見た唯一の球状星団。
NAV12.5で拡大して見ると、細かな星がびっしり詰まっているのがわかる。
写真では球状星団は中心がつぶれてしまうが、眼視だと明るい中にも沢山の星があって、ずっと透明感を感じる美しさ。

M101/M51

この2つを見飽きる日は来るのだろうか?
昔の人はなぜ宇宙にこんな渦巻きがあるのか、不思議に思ったに違いない。
天文学の歴史を改めて紐解きたくなる。
今回NAV12.5では初M51。なかなかの壮観。200倍で見ても楽しい小宇宙。

M65/66/NGC3628

こちらもSWAN40mmでちょうどいい感じに3つが同一視野に入る。
M66はざらっとした感じで、何かあることを思わせる。
M82もそうだけど、系外星雲はただのぼんやりした光でないざわつきが楽しい。

M95/96/105

M105は少し離れているので、こちらはぎりぎり同一視野に入らない。
棒渦巻きの構造(の記憶)は確認できず。
若いときのように記憶が鮮明でないのが加齢の悲しさ。
T村巨匠のように、ICレコーダーに音声で記録するか・・

NGC2903

写真ほど明瞭には二本の腕は確認できないものの、周辺部が筋状になっているのがよく分かる。「ああ、これね」とすぐに分かるくらいの個性。

M64

黒目星雲。なんとなく暗く落ち込んだ部分がありそうに見える楕円の光。
ちょっと怪しい。次回は高倍率・低倍率を織り交ぜてもう少しじっくり見てみたい。

M97/108

M97ふくろう星雲は、2つの目がほんやり確認できる。
200倍で見るととても大きい。惑星状星雲の標準倍率は200倍だな。

NGC4565

紡錘星雲。小口径では、写真とのギャップの大きさにがっかりさせられる代表格だが、20cmあると中心を横切る暗黒部がわかってとても興味深い。しかも細くて長い。

目が慣れないうちは、星雲の片側だけが見えてするどく切れ込んで見えるが、じっと見続けていると切れ込みではなくて星雲を貫く暗黒帯であることが見え始める。このじらし感を含めて面白い星雲。

マルカリアンチェーン

付近一帯星雲だらけで、また道に迷ってしまった・・・正立像とはいえ、ちゃんと星図を頭に入れて見ないといかんなと痛感。
幾つもの星雲をながしていくと、M87の明るさと大きさがひときわ目立つ。

NGC3242

木星状星雲。今回最も興味深かったものの一つ。

200倍で見ると、眼の形をした輝く中心部と、それを取り巻く円形の光芒がはっきりわかる。これなら400倍くらいでも楽しめるかも。5mmか7mmくらいのアイピースが欲しくなる。次回はNAV12.5にバロー2.5で見てみたい。

M104

これも今回のベスト3の一つ。
小口径ではがっかり系だが、20cm200倍でみると明るいハロを横切る暗黒帯がはっきりわかって、深宇宙の神秘を体感。

NGC4361

からす座の真ん中にある惑星状星雲。
2つの取っ手のような光芒。
地味だけど面白い。

M83

うみへび座。南に低くて条件はよくなかったが、2本の淡い腕が確認できる。
撤収間際でじっくり見られなかったのが残念。次回の課題。

今回の反省点と次回の展望
  • 星図を頭に入れる。できれば写真もセットで。
  • めんどくさがらずに、アイピースを入れ替えて、倍率を変えながらじっくり見る。
  • 今回対象のリストアップはしてきたのだが、観望順に計画性がなかった。次回は二周まわすぐらいの計画で。
  • 対象毎にテーマを持つ。初見の天体は視認と印象の把握、二回目以降の天体は「腕」とか「暗黒帯」とか「広がり」とか。
  • 記録できる準備。音声か、スタイラスペンか。
  • iPadに写真を入れておく。ヒゴタイは電波が悪く、Google先生は使い物にならなかった。

眼視は楽しいです^^
次回は夏の対象も見られるかな。
M20とか、楽しみですね。

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