FacebookのTLに出てくる「過去の思い出」から。5年前の投稿。

もう5年になるのか・・・50mmのナローももっと撮りたい^^

山口 千宗さんの投稿 2021年1月7日木曜日

 

2016年、会社を辞めてすぐの頃。α7SにHαのナローバンドフィルターを付けて撮影したバーナードループ。この頃は天リフの構想を実現すべくサーバーのプログラミングをやりつつ、フルタイムの天文ファンとして活動していて、今思えば一番気楽で幸せな時期でした^^

私は1977年の春に103aEを初めて入手し、R64フィルターで天体写真を撮り始めました。モノクロでHII領域を撮ることが当時大流行していて、昭和世代の「天キチ」の多くが通った道でした。今でこそ天体写真はカラーが当たり前ですが、当時はお金も露出時間もかかるカラー撮影はなかなか手が届かず、モノクロが唯一の選択肢だったのです。

藤井旭さんがキヤノンの55mmF1.2/24mmF1.4/85mmF1.2のアスフェリカル3兄弟や、300F2.8フローライトで素晴らしい作品を天文ガイドなどに発表されていて、F1.2とF2.8の埋めがたき差を思い知らされ「いつかは自分も・・・」と思っていたものです。

【新連載】モノクロHαナローバンドで星雲を撮る【第1回】ココがスゴい!

その反動?もあってデジタルカメラでの「モノクロHαナローバンド」をずいぶんたくさん撮りました。そのあたりの経験を踏まえて書いたのがこの連載です。昔は「仕方なく」モノクロで撮っていた天体写真ですが、デジタルの時代ならではの、モノクロならではの良さがある。そんな思いで書きました。

この連載は天リフの「ガチマニア」向け記事の始まりでもありました。この記事がそこそこ受け入れられたことで、天リフの方向性が定まったともいえます。

天文雑誌は「マニアは勝手にやっていなさい」という雰囲気で、「ガチマニア」むけのページは実質「天体写真投稿欄」と「TGファクトリー」くらいしかないと感じていました。しかも「マニアがなぜそんなにも天文に入れ込んでしまうのか」というところが全く語られていないのです。

それこそが天文趣味の核であり、ガチマニアにもライト層にも共通の「何か」であると確信しています。その意味でも「モノクロームのバーナードループ」は、自分にとって深く胸に刻まれるものとなっています。