牧ノ戸遠征(1)

先週末、久住の牧ノ戸に行ってきました。
初のロング遠征。夕方から出かけて朝まで撮って帰ってきました。

普段は5時起床11時就寝の早寝早起き朝型人間なので、徹夜するとほんと疲れます(笑
ようやく1パス画像処理が終わったので、少しづつアップしていきます。
EOS5D3 EF8-15mmF4L F4 90秒 ISO3200 Lee No3
ポラリエ恒星時追尾
PS cameraRaw現像、topaz adjustでHDR処理

夜半も過ぎて北斗としし座も地平線に向かって落ちていくところ。

FSQ106mm砲はM101を撮影中。

Myカーはヘッドランプでちょびっとライトアップ♪
今回、PSのプラグインTopaz Adjustの製品版を49$で導入。
星景にHDRは相性抜群です。少々の光害やムラ、地上風景と天体の輝度差があっても、HDRに任せちゃえばなんとなくバランスが合います。
生に近い画像をHDRしてから、後でレベル補正や強調処理をやったほうがうまくいくようです。
(ブログ本文の文体を「である調」から「ですます調」に変えることにしました。過去記事も少しづつ推敲していきます。)

牧ノ戸登山口・大分県玖珠郡九重町大字田野・撮影地魚眼コレクション

同一条件による撮影地の魚眼画像シリーズ。
撮影地の空の暗さ・状態の記録のためのエントリーです。
牧ノ戸登山口・大分県玖珠郡九重町大字田野(クリックで地図を表示します
この場所の公開に問題がある場合は、鍵コメントにてご指摘下さい。
連絡先付きで非公開の要請があれば、地図リンク・住所表示を削除します。
久住山の登山口。やまなみハイウェイ沿いの広い駐車場である。
標高は1333m。
波照間ほど無公害ではないは、三秀台よりも若干暗い空。
久住山側の南東方向はほぼ無光害。
道路沿いの駐車場なので、車のヘッドライトが時折射すのはいたしかたないところ。
また、夏場は登山客で駐車場がほぼ埋め尽くされてしまうので撮影場所が確保できるか疑問。この時も3月というのに深夜から登山者がたびたびやってきて、LEDヘッドライトを灯して山に登っていった。
冬場は完全に凍結するらしいが、道路は通行止めにはならない。また、駐車場入り口近辺に「凍結注意」の赤ランプが常時点灯し星景には向かないとのこと。(隣で撮影されていた中津在住の方にお聞きしました)
駐車場は200mほどあり、この撮影地は北東の端あたりで視界は一番広いが、レストハウスの自動販売機の明かりが少し邪魔なのと、登山口のすぐ隣なので登山者のLEDランプが気になる。
南西の端だと車と登山者の往来は少なくなるが、南東側の林が近く視界を若干遮られる。
ISO3200 DPPで-1EV補正。

ISO3200 90秒

空の暗い場所では、ISO3200 90秒相当(通常の2.5EV増し)の画像も撮影することにしました。

ISO3200 30sec DPPで+1.5EV露出補正
2016年1月16日
(2016/1/19追記)
別の日に撮影、登山者を避け、駐車場南西の端に陣取った。
星の位置は偶然だが3月のときとほぼ同じ。木星が一年分移動。
一番空の暗い南東側の林がけっこう視界を遮る。

雪は全くなかったが、西側が異様に明るい。
2キロほどはなれた九重森林公園スキー場の灯りだろうか。
冬期は寒いし、もう少し標高が低いヒゴタイ公園の方が良いのかも。


<特に記載のない場合は下記の条件で撮影、処理しています>
EOS5D3 EF8-16mmF4L 絞り開放、30秒、ISO1600
ポラリエ恒星時モードで追尾
ピクチャースタイル風景、トーンカーブ・レベル補正なし、収差補正なし、スタックなし
ソフトフィルター LEE No3

縞ノイズ現象の原因

短時間露出を多数枚コンポジットする場合、斜め方向に縞状のノイズが出ることがある。

この現象はネット上ではずいぶん報告されていて、諸説あったが、原因はほぼ明らかになっている。
DSQ106ED +1.6EX α7s バーダーHα7nm
ISO16000 light:2分×80、dark:20、flat:40
SXP+GT40+watec910EXビデオガイド 自宅ベランダにて
縞ノイズが顕著に表れた例。
2分露出の80枚なので、2時間40分間かけて撮影したことになる。
オートガイドしているとはいえ、このくらいの長時間の中では機材のたわみや極軸のずれによる回転などによって、写野が微妙にずれていくことになる。

80枚の画像から10枚ほど抜き取って比較明合成してみた。

2時間40分の間にこれだけずれたのである。
最終画像と見比べてみると、縞ノイズの方向とガイドのズレがほぼ一致していることがわかる。画面右上のさらに右上を中心に回転しているように見える。
今回の場合、極軸を目分量で合わせているために回転ズレが出たのだろう。
このガイドのずれは、コマ単位でDeepSkyStackerが自動で位置合わせをしてしまうので、最終画像には出てこない。
一方で、ダークノイズのようなセンサー固有のノイズ成分はコマ毎にずれているわけではないので、逆にコンポジット時の位置合わせによってずれてしまうことなる。

縞ノイズ発生の原理
まとめると、縞ノイズ現象は以下の2つの原因の組み合わせによって発生する。
1)センサーの画素に固有のノイズ
2)撮影対象の規則的なズレ
つまり、完璧なガイドができていれば発生しないし、完璧なノイズ処理ができていれば発生しないことになる。
本作例の場合は、1)にも問題があった。ダークの温度が合っていなかったのである。

使用したダークファイル。
実はこの日は寝落ちしてしまったので、撮影の終了(02時ごろ)から2時間ほど経ってからダーク撮像を開始した。そのときには撮影時の気温より低くなっていたのだろう。

さらに、ダーク撮像開始時点で冷え切っていたカメラが、徐々に暖まっていったものと考えられる。ファイルサイズを見ると、ダーク撮影開始から徐々にファイルサイズが増えている。暖まることによってダークノイズが増えていったのだろう。ファイルサイズだけ見ると、安定するまでに30分以上かかっている。

原因はわかった。では解決方法は?

ガイドのずれがノイズを引きずって縞になるのだから、ずれをひきずらないように、ランダムに散らせばよい。この手法をDitheringというらしい。
最近自分が実践しているのは、10コマくらい毎にガイド星を上下左右にランダムにほんのすこしずらしている。これによって引きずった縞が平均化されて目立たなくなる。

もうひとつは、センサー固有のノイズを減らすこと。
縞ノイズが出るということは、ダーク、フラット、画像処理などの撮像ワークフローのどこかでノイズ対策がうまくできていない可能性が高い。
自分の場合ダークの不一致だったが、それはフラットにあるのかも知れないし、画像処理のどこかの過程で意図せずノイズが残ったり、意図せずノイズ低減処理がされているのかもしれない。(ノイズ低減した画像からさらにノイズ成分を減算すれば、当然過補正になってしまう)

また、カメラ側の画像処理に原因がある可能性も考えられる。
ダーク減算によるノイズ低減手法では、「ダークもフラットも、同じ成分のノイズが乗っている」ことを前提としているが、カメラ側が独自のノイズ低減をしているのであればこの前提が変わってしまうことになる。

このあたりは千差万別、個別にいろいろ調べてみるしかない。

というわけで、縞ノイズ問題は一区切り。