ビクセンのAP赤道儀用の「APクランプ」を2個購入。1個850円(税抜)。

まあ高いものではないのだが、このクランプが別売であることには激しく疑問を感じる。このクランプのために取説を書き、箱と梱包の手間をかけ、管理すべき型番を増やすというのは、商品を安価に・シンプルに顧客の手元に届ける意味でも、マイナスでしかない。

 

AP赤道儀(ベルトドライブ改造品)にAPクランプを取り付けたところ。AP赤道儀は標準モデルではクランプは付いておらず、写真のクランプの部分には六角レンチ対応のイモネジが付いていて、「フリーストップ」で使う想定になっている。

アップルのスティーブ・ジョブズが、製品に対するあらゆるユーザの介入を拒否し、必要最小限のもの以外は全てブラックボックスとした話は有名だが、確かに「余計なものを付けないことがシンプル」という考え方はありうる。しかしそれは、徹底してユーザのユースケースを考え抜いて製品に反映させてこそ成り立つこと。

AP赤道儀にクランプが標準で付いていないのは、あまりにちぐはぐと言うしかない。


製品コンセプトとその実現にこのクランプの件のようなちぐはぐさがあるAP赤道儀だが、非常に優秀な製品であることを確信している。

上の画像の改造例は、800倍速の自動導入を実現したもの。「最強のポータブル赤道儀」だと感じている。現在ビクセン様よりお借りしたAPシステム一式と、自費購入・改造したこのAP赤道儀の2つが編集部にあるが(AP三脚も1本自腹購入してしまった)、来年の早い時期にレビュー記事を掲載予定。(年内に書き上げたかったが越年してしまった)