一晩晴天の予報で、小石原に出勤。

今回の機材は3セット。右からAP赤道儀ポータブル仕様にシグマ105mm 6D、AP赤道儀onstep改造にBKP130,ASI294MC、FL55SSにEQ5赤道儀、α7S。

  • EQ5の電源ケーブルのシガーソケットの赤色LEDが異様に明るい。次回は黒テープで目張りしなくては・・・

 

FL55SS+EQ5赤道儀+A7s

α7S改 RGB 30sec ISO8000 * 360 Hα Baadar7nm ISO12800 *330 ビクセンFL55SS フラットナーHD 303mm(F5.5) EQ5PRO赤道儀 オートガイドなし ダークフラットなし

FL55SSで。ひたすらM31を撮りまくる。Haを別撮りして赤のポチポチを出した。

  • フラットナー構成の300mm。EQ5のノーガイドで全く問題なし。
  • オートガイドで長焦点を撮ると残念なことが多いEQ5だが、この程度の焦点距離の短秒多数枚なら信頼感抜群
  • 自動導入もWiFiアダプタでとても便利。ただし、手動ディザする場合は、ハンドコントローラのほうが使いやすい。タブレットはスリープから起こして再接続するのが面倒。夜露でタッチパネルの反応が鈍いことも多い。
  • 懸念した夜露は特に問題なし。ヒーターのよこたの出目金用のUSBタイプを使用。
  • モバイル電源は釣り用のクーラーボックスに入れてお湯の入った魔法瓶で保温。ただし朝方でも冷え込みは3°程度で、不要だったかも。
  • 電池は朝まで余裕で保った。
  • これまでα7Sは星の色が出にくいと思い込んでいたが、FL55SSで使用する限りそんなことは全くない。これまでの認識は何が原因だったのだろうか。
  • raw一括現像時になぜか8bitでtiffが保存されていて、星にリンギングが出てしまった。もう一度やるとなぜか16bitでちゃんと保存された。PSのアクションで処理したが、何も設定は変えていない。原因不明。
  • 16bit版でも処理中なのだが、こっちのほうが処理が難航中。リンギングが出るということは、逆にそれ以上星は強調しても大きくならないことを意味する(明るさの最小値で星を削るとリンギングが増幅されてうまくいかない)。実はその方が面倒なく良い結果が得られるのか?追い込み必要。
  • 右下の赤い丸は本来の星雲ではない模様。何かの迷光か。
  • 腕の青とハロの黄色を出すために、輝度マスクでカラーバランスを調整している。

  • 2時間以上露光したが、Haの元画像はこの程度。ザラザラ(レベル調整、明瞭度50、ノイズ処理なし)。腕の中のほんのわずかな点々のために撮像したようなもの。ノイズが浮かないように注意しながら輝度レベルを微調整し、比較明でポツポツだけが浮くように合成した。

 

M31を撮影中。ぎょしゃ座が昇ってきた。アンドロメダが西に傾いた3時ごろ、M31の撮影を終了してM42を薄明まで撮影。未処理。

AP赤道儀onstep改造、BKP130,ASI294MC

ASI294MC LPS-V4 5min*30 Ha 7nm 5min*21 計255min Sky-Watcher BKP130 F5コマコレ AP赤道儀onstep改造 ASI120mm mini ASIAIRで撮像

こちらはひたすらM33を撮り続ける。Lフィルターを1枚しか持っていないので、LPS-V4を使用したが、やはり色味がうまく出せなかった。294用に31.7mm径のを追加購入するか・・・

Ha画像
  • M31よりもHaのポツポツはずっと大きく明るい。
  • 以前非改造機で撮った際に青緑のポツポツがけっこう出てくれたのだが、Ha成分もかなり含まれているようで、Haを足さない段階でも青緑がほとんど出てくれなかった。LPS-V4を入れたためにHaの相対輝度が上がってしまったことも原因か。Haを重ねた時点で同じことになるのだが。
  • 銀河の色はのっぺりした色になってしまった。上の画像は輝度マスクで高輝度部を黄色くするという「禁じ手」を使っている。
  • 撮像はASI AIRを使用。5分10コマを3セット撮影、セット毎に手動ディザした。縞ノイズはほとんど見られない。放置撮影でも十分なのかもしれない。

  • ASI AIRでは、タブレットをスリープさせたりアプリをバックグランドにすると撮像が止まってしまうため常にタブレットのディスプレイがONの状態でなくてはならない。これはけっこう対処に苦慮する。勘違いし(*)置時はこんな状態で使用していた。

(*)追記。「残りn枚m秒」の時点でアプリをバックグラウンドにし、しばらく待ってアプリをフォアグラウンドにしても「残りn枚m秒」のままだったのでそう思ってしまったが、autorunは正常に行われているらしい。AIRがサーバ、端末がクライアントで動作しているなら当然そうできるべきか。残り時間・枚数の情報がどの時点で更新され正しくなるのかは確認中。

  • 撮像中。主鏡は一晩曇ることはなかった。斜鏡も多分曇っていない。しかし、コマコレに装着したフィルターが曇ってしまうことがあった。使用した画像のうち、曇った画像もあったものと考えられる。
  • 気休めに鏡筒に12Vのやや強力なヒーター(来る途中でTOMITAさんに寄ってアストロラーベの2段切替ヒーターを買ってきた)を使用した。曇りに気がついた時点で「強」に切替。少しは効果があった?
  • フードの制作、ドロチューブへのヒーター装着などを考える必要があるかもしれない。
  • onstep改造のAP赤道儀の追尾は絶好調。RMSは1秒以下。
  • onstepの駆動は静かすぎるのが難点。AIRで対象を視野に導入する際、パネルが夜露で濡れているとなかなかタッチに反応してくれないのだが、音がしないので反応しても気がつかず行きすぎることが何度かあった。(ボタンの色が変わるのだが、微妙な違いでわかりにくい)その点EQ5は音色で駆動速度がわかるくらいウルサイので、なんというかカワイイ奴w
  • このシステムにはでかい方のバッテリーを使用したが、一晩でほぼ使い切る寸前。onstepはあまり電気を食わないので、主にAIRとヒーターか。
  • onstepの恒星時追尾が予期せずoffになり、web画面でONにしても反応しないことがあった(子午線越えの件ではない)。再起動で復帰。再起動時にはAIRも再起動せねばならずけっこうめんどくさい。制御ソフトは一つになるのがいいな・・・(と贅沢な悩み)
  • 一晩1対象、2対象程度の撮影では、SkySafariのありがたみが半減しむしろアプリ切替や接続がめんどくさい。AIRにメジャー天体の導入機能が入ると、SkySafariから解放される(これも贅沢な悩みwww)。期待度大。
  • CMOSカメラのダーク撮像は遠征の時にはほんとにネック。ダーク撮像が残ると早く帰りたくても帰れない。AIR本体とケーブルを鏡筒に貼り付けているので鏡筒も片付けるわけにいかず・・・今回は早めに撮像を切り上げて、ダークは薄明開始前に撮像した。

AP赤道儀ポータブル仕様にシグマ105mm 6D

EOS6D SIGMA105mmF1.4 F2.0 RGB 1min*50 短秒(-5EV)*15 Astro Duo 4min*36 短秒(-5EV)*15 AP赤道儀(ポタ赤仕様)

AP赤道儀その2は、シグマ105mmで赤い星雲を撮影。今回は腰を据えて長時間露出。上の作例はぎょしゃ座ときりん座、ペルセウス座の境界付近。左下の輝星がカペラ。RGBにSTC Astro Duoの画像を比較明合成。

この前にイカ狙いでIC1396も撮ったのだが、ピントが甘くて没気味、未処理。

撤収前1時間で、こいぬ座・うみへび座など小星座をいくつか撮影。未処理だがピンぼけが半分くらいあって萎え中・・

  • AP赤道儀は極軸体のみのポータブル赤道儀仕様。
  • 三脚取付部の金具の幅が狭く若干不安を感じていたのだが、実際に使用してみると何の問題もなかった。
  • ただし、極軸微動装置を間に入れるとちょっとCoolでない構成になってしまうかも。この構成では使用していない。上下微動は三脚アジャスタ、水平は三脚の粗動で調整。これでも十分実用になる。
  • フォークはユニテックのSWAT用のもの。ポタ赤にはフォークが一番使いやすい。
  • 極軸体のアリガタがビクセン規格でポタ赤には大きめ。微妙なところではあるのだが、アルカスイス規格のものもあると自由度が広がると思われる。
  • この構成の場合、事実上スターブックワンは使用することがない。にもかかわらず、太いシリアルケーブルで接続しなければならない。ここはなんとかならぬものか。
  • 機材ポートレートとしては不細工すぎるレンズヒーターがあまりにも悲しい・・しかも熱不足で3つ巻いてるしw。さすがに次回はちゃんとしたヒーターを購入しようと思いました・・・ビクセンさんのを買おうかな。高いけど使用感は抜群そうだった。
  • こちらの電源はまったく減らず、朝まででも2目盛。

  • 使用したモバイルバッテリ。電源不足解消のため2個目を購入。青のLEDがかなりまぶしく、黒のパーマセルで隠しているにもかかわらずこれくらい漏れる。
  • 左はSONY α用のUSB充電池。電池4個では不足で、途中で充電した。
  • 右上に見えるのが三脚アジャスタ。中三の夏休みに自作したもの。今も現役^^

SVBONY双眼鏡

遠征の友、双眼鏡。50mmは大きすぎ、20mmは小さすぎ。40mmはいいバランス。夜明け前に南中したときのM42が印象的。最周辺では星像は同心方向に伸びるが、特に気にならない。