今度はカラーで・らせん星雲・NGC7293

Facebookの某グループで、

ナローバンド合成の素晴らしいらせん星雲のカラーを眼にし、
刺激を受けてカラーでもトライしてみました。

青のナローバンドフィルターは持ってないので、LPS-V4とα7Sで。
α7s改 FSQ106ED直焦点 LPS-V4 ISO3200 30秒 70枚スタック
ダーク×30、フラット×20

拡大には耐えない画質ではありますが、
星雲の赤と青が期待以上に出てくれました。
100万都市福岡の街中としては大健闘?


カメラ撮って出しjpg画像とトーンカーブ。
右側のかすかに赤い丸いのがらせん星雲です。
LPS-V4はRの帯域がかなり細いので、
カラーバランスは大きく青緑に振れます。

スタック後の画像のトーンカーブ。
星雲の内側のブルーを強調するために、
Bのトーンカーブをいじってみました。

こういうねちねちしたトーンカーブをいじるのは、
キヤノン純正のDPPが一番使いやすいです。
トーンカーブをはじめ、
パラメータの変更とプレビューの反応が高速です。

ソニーにせよオリンパスにせよ、
純正の現像ソフトのレスポンスは遅くて使う気になりません。

2016/3/4追記
その後PhotoShopを導入しました。
こちらも高速で快適です。
カメラメーカー純正のソフトの中では
キヤノンが一番マシというだけでした。

ちなみに、PSで被り補正(GXT)と
ノイズ低減(Camera Raw)を行った画像です。

いやー、簡単に補正できて便利ですね〜
この頃の苦労は何だったんでしょうね^^



Hαナローバンド・らせん星雲・NGC7293

先々週に撮影したM42 & 馬の首の画像処理をしてみたものの、今ひとつのできあがりでちょっと放置中。
先週末久々の好天だったので、みずがめ座の惑星状星雲・NGC7293にトライ。通称らせん星雲。
FSQ106ED直頂点 α7S ISO8000 60秒 バーダー7nm Hαフィルター
SXPにてノータッチガイド
Image Data Converterでraw現像後、DSSで36枚スタック
ダーク、フラットなし

かなり大きな惑星状星雲で、視直径は満月の半分くらいもある。
カラーで撮影すると、赤だけでなく青も入ったカラフルな姿となるが、ここはストイックにHαモノクロで。
ノイズフルではあるものの、それなりに姿をとらえることができた。1級光害地の福岡市内からであることを考えれば、十分楽しめるかな。

スタック前生画像・ピクセル等倍。
1枚だけにするとほとんど何が写っているのかわからない画像・・・スタックの威力は偉大だ。


今回、FSQ106EDの焦点距離530mm直頂点での60秒露出を初めて試してみたのだが、歩留まりはあまり良くなかった。30%くらいのカットは、この写真のように少し流れてしまう。
だいたい8枚くらいで点像状態を繰り返していたので、ギアのピリオディックモーションだろう。
PECの登録をまだやっていないのだが、それでどれだけ改善してくれるか。改善しないようなら、オートガイドの導入を考えなくてはなるまい。

ダーク画像を撮り忘れてしまったのでダーク減算はしていないのだが、思ったほどダークノイズが目立たない。raw画像をスタックするのではなく、純正raw現像ソフトでjpg出力してからスタックしたからだろうか?
そのうちにちゃんと究明したい。

FSQ106EDファーストライト・ナローバンドでM42

導入以来三ヶ月。悪天候が続き、全くといっていいほど出番のなかったFSQ106EDだが、ようやく出番。

満月前の月がある中だったので、1級レベルの光害地である自宅ベランダからHαナローバンド7nmで撮影。
Hαとは水素が出す656nmの深赤色の光で、銀河の中の散光星雲と呼ばれる天体の多くは、このHαの光を強く出している。
ナローバンド7nmとは、その光の波長の前後、7nm×2=14nmの幅の光のみを通し、他はカットするという意味。
人間の光は400nm〜700nmまでに感度があるので、14/(700-400)≒1/21.4、全体の光量は20分の1になる。一方、Hαの光はほぼそのままなので、Hαの光を20倍程度増幅して捉えることができることになる。
また、大気による光の吸収・散乱は波長が長いほど少ない、街灯りには波長の長い光が少ないの理由で、市街地でも淡い散光星雲をとらえることができる。
撮影に使用したバーダー製7nmHα干渉フィルター。光映舎のマウントアダプタにねじ込んだところ。
クリアランスが足りずマウントアダプタと干渉してしまったため、ヤスリで少し削っている。
バーダーのフィルター枠は厚めではあるものの、本来の仕様通りなら干渉せず使えるはず。しかし、このフィルター個体ではフィルターのオスネジ部の工作精度が悪く、マウントアダプタに完全にねじ込むことができず、干渉してしまった。
(2016/2/15追記)
バーダーのフィルター枠はどれも完全にねじ込めないようです。
48mmと2インチのフィルターでは微妙にネジピッチが違うのでしょうか。
枠の肉厚は薄手だったので削るのはIDASのものより楽だったのが救い。
α7S FSQ106ED直焦点 ISO8000 30秒
バーダー製Hα7nmフィルター SXPでノータッチガイド

毎度、前置きが長くなったが、M42撮って出し1枚もの画像。トリミングも画像処理はなんにもなし。カメラ内ダークノイズ低減使用。
さすがナローバンド、けっこういけるね。
トーンカーブ。ISO8000の30秒露出だが、これならもう4倍くらいは露出してもいけそう。
現状オートガイド未導入でノータッチなので、2分露出に耐えられるかどうか。次回の確認事項。
α7S FSQ106ED直焦点 ISO8000 30秒
バーダー製Hα7nmフィルター SXPでノータッチガイド

こちらは馬首星雲付近。同じく画像処理なし。
さすがに淡い・・・
心配していたフィルターによる輝星ゴーストもどうやら問題ない様子。
ナローバンドでうまくピント合わせができるか心配だったが、バーティノフマスクで問題なくできた。
一等星アルデバラン、ISO64000、5秒露出の等倍画像。
さすがはα7S、ライブビューのモニタではさすがに無理だが、ISOを上げれば5秒露出で十分確認できる。
さて、今回は30秒露出の画像を20枚程度撮れたので、後はダーク補正、フラット補正、スタックと画像処理である。
最近仕事が強烈に忙しくなかなか時間が取れないのでペンディング中・・・またそのうちに。

タカハシ・PM-SP発売・「欲しくなるポタ赤」とは?

協栄産業のニュースフィードで高橋から新製品が出たことを知った。
PM1-XYの赤緯体をベースにした、ポータブル赤道儀PM-SP
(10/17 大幅に加筆修正)

重量1.8kg、搭載重量4kg。税抜き価格118,000円。

Toastやswatと同じレンジに位置することになる。
プレートや赤緯軸のオプションも出るらしい。

しかし・・・なんか冴えないなあ。
PM-1XYの赤緯軸に極軸望遠鏡が付けられるようになって(タカハシのサイトでは「別売で装着可能」と書いてあるが、売っているのをこれまで見たことがない)、拡張パーツが追加されたのと何が違うのだろう。
これに赤緯軸を買い足すくらいなら最初からPM1-XYでもいいのでは(価格はずいぶん高くなるが)?
汎用品のプレートは付けられるのか?そもそも、単にプレートを付けただけでは極軸望遠鏡は覗けなくなる。
穴あきの専用品でもいいけど、ポタ赤はいろんなパーツを組み合わせるのが楽しいんだけどな。
コントローラも内蔵でない。自動導入できるならともかく、1軸駆動の外付けコントローラはもうありえないと思うけど・・・
自分なら、これを買うのならTOASTかSWATの方がいい。コントローラ内蔵だしかさばらないし。
かつて自分はPM1-XYの導入を真剣に考えていた。元天文少年としては「名機」高橋P型と「システム赤道儀」MARK-Xへの強いあこがれが心にあったのがその一つの理由。
MARK-X同様、各パーツをばらしてポタ赤にも小型赤道儀にもなる。赤緯軸と赤経軸で2台自動ガイドもできる。
こりゃいい!と思ってほとんど買う寸前だったのだが、結局思いとどまり、まずポラリエを買い、そしてSXPを導入した。
結果的にこの選択は正しかったと思っている。ただ、ポラリエに強化パーツをいろいろ付けるくらいなら、TOAST/SWATでもよかったと思っている。
PM1-XYはいまでも欲しいとは思うけど、PM-SPには食指は動かない。
タカハシ製品は無骨だ。
カクカクしていて、堅牢で、ガッチリネジ止め。赤道儀は高い精度で恒星時追尾するべし。
もしマイドームを持てるなら、そこにある赤道儀はEM200かEM400しかない。
この無骨さってなんかポタ赤用途に合わないんだよな。
そして、やっぱり無骨なPM-SP。
今、「ポータブル赤道儀」に求められているものは何なのか。
1)星景撮影〜中望遠までの撮影
デジカメの高感度性能が飛躍的に上がり、タイムラプスや多数枚スタックが簡単にできるようになった今、この用途で重要なのは「軽い」「かさばらない」「手軽」なことだろう。
「軽い」を実現するためには、極軸望遠鏡は内蔵せず、電源も単三電池のような小型のものでなくてはならない。
「かさばらない」ためには、外付けコントローラではなく一体型。「手軽」にするためには最小限の操作系。
まさにポラリエの守備範囲である。
ポラリエに自分が望むことがあるとすれば、極軸合わせをより簡単で高精度にすること。たとえば、アクセサリシューにスマホを乗せて、スマホのセンサーで方位と高度を合わせられるようになってほしい。
2)200mm クラスの望遠レンズや、小型望遠鏡が載せられる。
SXクラスの赤道儀は電源も含めると20k近くにもなり、手軽というにはほど遠い。
車で移動するなら少々重くてもなんとかなるが、電車や飛行機だとそうはいかない。
せめて10キロ以下、できれば5キロ以下で、それなりの重さの機材が積める、精度の高い赤道儀。
具体的には、EF70-200mm、FS60、BORG60ED、プロミナー500mmあたりがしっかり使えるくらいのもの。
そのためには、バランスを合わせるため、構図の調整を容易にするために、結局「赤緯軸」が必須になる。
数分以上安定した追尾を実現するには、極軸望遠鏡と極軸合わせのための微動機構も必須、1軸であってもオートガイドができることが望ましい。
「ポラリエ+強化パーツ」が 、ぎりぎりのラインか。SWAT300+オプションなら余裕でクリア。
ポラリエ並みの手軽さを求めるなら、スカイメモが一番安価にこのニーズを満たしてくれるかも知れない。
ビクセンのAP赤道儀がどれほどのものかちょっと期待。
PM-SPのターゲットは1)なのか2)なのか。当然2)のはずなのだが、中途半端感がある。
使いやすそうな極軸望遠鏡が内蔵されているのはGOOD。クラッチで手動微動もOK。赤緯軸も付けられる。
でも、オートガイド端子がない。結局「PM1-XYの赤緯軸」なんだもん。
30年以上前のマークXの発想の範疇を出ていない。
自分が2)で期待したいことをつらつらと書いてみる。
・三脚のことも考えて
望遠鏡メーカーはなぜ三脚の材料にカーボンを取り入れないのだろう。
カメラ用三脚は「エレベータ機構」と「伸縮機構」が天文用には不要。
天文用の軽量な三脚にもっと力を入れて欲しい。
まあ、K-ASTECの製品があるんでいいんですが。
・オートガイド
オートガイド未経験の自分が書くのもなんなのだが、オートガイドできることは重要。
SXPでも、ノータッチで300mm/2分はけっこう厳しいハードルであると実感している。
最近は高感度で超軽量なオートガイドユニットがあるので、1軸駆動であればかなり軽量なオートガイドシステムが組める。
2軸駆動も、赤緯体ではなく三脚を上下にするという発想で実現されはじめいるらしい。
これもK-ASTECだが、こういう手法がどんどん製品に取り入れられて欲しいもの。
・自動導入
小型赤道儀の自動導入には否定的な意見の方が多い。
自動導入するためには二軸駆動が必要だし、導入速度を上げるには電源も重くなるし、コントローラも必要になるし、2)の範疇を越えてくる。
でも、ちゃんとした赤緯軸を持つ赤道儀であれば、自動導入はあって悪くない、いやあるととても便利な機能のはずだ。
GP2かPM1-XYにスターブックテンが使えるようになるといいのにと妄想してしまう。
・無線対応
スターブックテンで最悪なのが太いシリアルケーブルとコネクタ。いつの時代のパーツつかってるんだよと言いたくなる。
今は無線でしょう、無線。駆動系とコントローラ間の通信はWiFIかBlueToothで。
せめても、ミニUSBくらいにはしてほしい。
マウスもタッチパネルもキーボードも、暗くて寒いところで望遠鏡を駆動するには向いていないので専用コントローラは必須だが、専用品だけでなく、パソコン・スマホ・タブレットが使えて、1台のコントローラで複数の赤道儀が操作できれば使い方に広がりが出る。
もう20年若かったら、自分で作ってみたいなあと妄想する今日このごろでした。
しかし、高橋製作所のWebサイト、新着がRSSで取れない。相変わらず無骨だ。
でも協栄さんががんばってるからまあいっか。